goo blog サービス終了のお知らせ 

このゆびと~まれ!

「日々の暮らしの中から感動や発見を伝えたい」

日本の“虚像”を垂れ流す歪曲メディア ①

2019年04月29日 | 政治・経済
今日から日下公人・高山正之(対談)著書「日本はどれほどいい国か」より転載します。
今回のシリーズ「日本の“虚像”を垂れ流す歪曲メディア」は5回に分けてお伝えします。

(『朝日新聞』も驚く『毎日新聞」の「モンスター」ぶり)
日下:高山さんの『「モンスター新聞」が日本を滅ぼす』(PHP研究所)を拝読しました。『朝日新聞』などのマスコミが、これまでどれほど「わが身は振り返らず、ひたすら他人の責任を追及」してきたかがよくわかる。昨今流行の「モンスター・ペアレント」によく似た悪しき構造をあぶり出した、痛快な書ですね。

たとえば茨城県神栖(かみす)町で井戸水から高濃度の砒素(ひそ)が検出されたことから、『朝日新聞』は「砒素は旧日本軍が毒ガスに使っていた」と連想を飛躍させ、神栖町に旧日本軍が毒ガス兵器を埋めたのではないかと想像を膨らませる。それが地元の古老の「(現場近くに)旧日本軍の飛行場があった」という話から、一気に「神栖町の井戸水汚染は旧日本軍が遺棄した毒ガスが漏出して起きた」ことにして、いわゆる自虐史観でいう“悪しき日本”への糾弾を始めるという話。

ところが住民への賠償の前提として、汚染源とされた「旧日本軍の遺棄毒ガス兵器」の発掘調査をしてみると、発掘された砒素の素はコンクリートで固められた産業廃棄物だった。鑑定結果は、平成の御世に投棄された産業廃棄物で、業者が作業中に投げ捨てたコーヒーの空き缶まで出てきた。

高山:さすがの『朝日』も、缶コーヒーが出てきたので、もう旧日本軍の仕業にできない(笑)。待機していた同紙の記者は舌打ちして、それっきり神栖町に触れる記事は消えてしまった。もちろん『朝日』は、旧日本軍、日本人に濡れ衣を着せたことを謝罪もしなければ、賠償に向けて“踊らせた”住民に踊り賃を払うこともない。

日下:今のマスコミが陥っている“モンスター症候群”が、どれほどひどいものか。高山さんの鋭い筆鋒は、実際の事例に即しながら、本当の世の中はどういう姿をしているのかを示してくれる。

高山:偽りのネタで日本人と日本を貶(おとし)める『朝日』のモンスターぶりは、今もって治っていませんが、それに倣(なら)っている『毎日新聞』というモンスターも、これまたひどい(笑)。
今年(平成20年)の6月下旬に毎日新聞社が、同社の英文サイト『毎日デイリーニューズ』の「WaiWai」というコーナーがあまりにも低俗で日本を貶めた内容だったとして、コーナーの廃止と関係者の処分を発表しました。

日下:ああ、あれは本当にひどかったね。
高山:問題のコーナーを保存しているネット上の掲示板「2ちゃんねる」を見ると、
「日本人の母親は息子が勉強に集中できるようにフェラチオをする」
「女子高生はみなノーブラ、ノーパン」
「六本木の某レストランでは、料理する前に、その材料となる動物と獣姦する」
「日本の男児は柔道や空手の部活で男の先輩に童貞を奪われる」

こんな記述が並んでいるわけです。
このコーナーを事実上仕切っていたのは、ライアン・コネルという外国人編集者で、コネルは、『週刊実話』とか『実話ナックルズ』といったマイナー雑誌からこうしたキワモノを探し出しては、もう5年間も翻訳、掲載してきた。

そんなネタが今の日本を紹介するにふさわしいと彼は思ったというから、そもそもの品性が知れますが、コネルはいやしくも編集責任者です。ジャーナリストの端くれたる見識はなかったのか。掲載に当たってはネタを再取材して裏を取らなくてはならない。いかがわしい週刊誌がネタ元ならなおさらのことですが、彼はそれをしていなかった。

日下:そうしたことを『毎日新聞』の編集幹部が知らなかったという言い訳は通用しない。どんな国の社会構造にも、上層があれば下層がある。その多様な一面を伝えることに意味がないとは言いませんが、コネルの素材の選択には、明らかに日本への悪意や偏見が感じられます。インターネットを通じての発信になってからは北米からのアクセスが増えていたというから、こんな与太(よた)記事が『毎日新聞』の権威をまとって世界に向け、伝えられていたことの責任は大きい。

高山:ウソを承知で与太話を載せて日本を貶める。ふざけた男ですが、聞けばオーストラリア出身という。私などは、それで半分ほど合点がいく(笑)。

---owari---

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。