昨日、親への批判を書きましたけど
別に私の両親は離婚した訳ではないのです。
母が89歳で亡くなるまでふたりは添い遂げていますけどね。
その両親から沢山私は学ばせて貰っています。
そして自分の過ちからも沢山学びました。
この映画の話で言うと、少年が何に苦しんでいたのかを親が全く解っていなかったこと。
この事に私は愕然としたのですよね。
つまり、自分達が自分達の都合で離婚しておいて
その為に子どもがどういう状態になり、どうなっているのかも全く考慮にもいれていない。
つまり父親は「お前の為に何年も我慢して結婚生活をつづけたのだ」と言います。
母親は離婚したあと自分ひとりで少年を育てましたけど
その間、別れた夫の悪口を言い続けたのです。
父親は別に好きな人が出来て不倫をして子どもができます。
母親はそれが許せない。
父親は新しい若い女性に夢中になり、生まれた子どもの良い父親になろうと思っている。
この空間に少年は存在出来ないのです。
自分の居場所がない。
しかも大好きだった両親が自分を引き裂いてしまい、お互いを罵ることに耐えられない。
この少年はずっとずっと引き裂かれた状態でそこからずっと血を流し続けているのです。
だからリストカットを繰り返す。
なぜリストカットするのか?父親は息子を責めます。
それを見るのが辛いから「そんなことは止めてくれ」と言います。
でもそれは父親が「自分が」辛いから止めてくれと息子に命令しているのです。
息子は心の痛みによりずっと流し続けている血より、手首を切って流れる血の方がましなのですよね。
痛みが現実のものとして感じることができることで安心するのです。
目に見えない痛みの方がどれだけ辛いか。
目に見える物だけでこの世は出来ている訳では無いのです。
そして最大のこの両親の過ちは、ふたりとも一度もこの息子に謝らなかったこと。
謝らねばならないことさえ思いつきもしてないことです。
少年は謝って欲しかったのだと思います。
本当に優しい子だったのですよね。
息子のその優しさに両親は甘え倒しているのに気がつかない。
つまり、結論はこの親は「自分のことしか考えていない」ということです。
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