昨日、突然映画を観に行こう!と決めて、今日行って来ました。
概要だけ見てこれに決めたのですが、良い映画でした。
と言っても、重くて辛い内容ではありました。
多分、私だからそうだったのだろうと思えます。
つまり、この17歳の男の子の苦しみや悲しみや生きづらさが手に取るようにわかるからなのです。
両親が離婚して母親と住んで来た少年が学校に行かなくなったところから始まりますけど
映画にしなくていけないほど、誰でもが共感できる状況ではないということなのだろうと思いました。
私はこの少年に強く共感するし、親の気持ちもわかります。
「親の気持ちがわかる」というのはその心理状態が手に取るように見えてくるということで
そのことをよしとしているわけでは無いのです。
世の中の親の殆どが、自分が親であることをちゃんと認識していないのだと思います。
この少年がどのように苦しんでいるのか、何が辛いのかをこの両親はどんなに考えても考えつかないのです。
学校で何があったのか?なぜ学校に行かないのか?この先どうするつもりなのか?とか
全く物事の本質を解っていない。
この少年がそんな状況には無い、ということが解っていない。
この少年にとって、一瞬一瞬が生きるか死ぬかなのに、それをこれっぽちも気づきもしない。
長い紆余曲折があって、最後の結末は「あ~~、こうなるだろうな~」ということになりました。
つまりこの少年は自死したのです。
それによって、主人公である父親はもだえ苦しみ続けます。
私は意地悪ですから、心の中で「そう、一生もだえ苦しんだらいい。
あなたが彼を死に追いやった。かれの自死は
自分の命を掛けての仕返しなのだ」と私は思うのです。
それくらいしないとこの両親は自分たちが何をしたのかに気づきはしないのです。
ニューヨークに住むエリート弁護士である父親が
これからどうなるのか、知りたいところです。
私の母が「子どもを大切に思わない親はいない」とよく言っていましたが
私は子どもの頃から、この言葉には嘘があると思っていました。
そして自分が実際親になったときに
勿論、目の前で子どもが事故にあいそうになったら身を挺して助けるだろうと思っていましたけど
そうでないとき、普通の何気ない日常生活においては
私は自分の子どもを大切に思っていると感じたことはなかったのです。
だって、私は私が一番大切だと思っていることを知っていたから。
「子どもを大切に思わない親はいない」というこの二重否定の文章の中に
自分をだましてる嘘があるのに気づかない世間一般の親が何と多いことか。
この主人公の少年は両親が離婚したときに、捨てられたと受け取ったということ。
だから、5歳の時に戻って、愛して可愛がって受け入れて、許してあげないといけなかったのです。
何だか、こういう話になると熱くなってしまいます。
私と同じ傷を持った少年。
私が近くにいたら親に怒鳴り散らしていたと思いました(笑)
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