末つ森でひとやすみ

映画や音楽、読書メモを中心とした備忘録です。のんびり、マイペースに書いていこうと思います。

RSCライブ/リチャードII世

2014-02-15 22:46:52 | 映画のはなし
全国のイオンシネマにて、
1/10(金)・2/6(木)・2/9(日)に上映されていた、
RSC(ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー)の舞台、
「リチャードII世」を見てきました。

この作品は、シェイクスピアの生誕450年にあわせて、
RSCが手掛けた初のシネマ・ライブだそうで、
イギリスでは、昨年の11月13日にライブ配信されました。

正直、シェイクスピア作品に馴染みの無い私ですが、
Twitterでの評判が良く、上映には日本語字幕も付くし、
海外まで舞台を観に行くような機会も無いので、足を運んだ次第です。

事前に、史実のリチャードII世や時代背景を確認する時間が無くて、
始まって早々は、案の定、誰が誰やら(公爵位と名前に混乱 ・・ )、
何が何やら状態でしたが、舞台が進むうちに、それらにも慣れ、
笑える箇所もあったり、後半は結構ガッツリ見入ってしまいました。

METライブビューイングでもそうですが、
舞台ものを映像作品として見る際には、
役者陣の表情の細かな演技や、幕開け・休憩明けの前に流される
インタビュー、解説等を見られる楽しみがある一方で、
舞台上での全体的なバランス感とか、
場内に朗々と響き渡る役者たちの声量とか、
やはり、生でしか味わえない感慨に思いを馳せてしまい、
多少のジレンマも感じてしまうのですが、
これは、まぁ、無い物ねだりですね。

作中の台詞で印象に残っているのは、
廃位が確定したリチャードII世の
「私はこれまで時間を浪費してきたが、今は、時間が私を浪費している」。
王権神授説にどっぷりと浸かり、
ふわふわと、気まぐれに舞台上で振る舞っていたリチャードII世が、
王位を失い、逆に人間くさく感じられるように変化していく流れに、
見応えがありました。

今回、仕事の休みが不規則な時期と重なった為、
鑑賞は一回きりとなってしまったのですが、
出来ればもう一度見たいと思えるほど、良かったです。

少々うろ覚えですが、本編開始前のインタビューで、
RSCではこれから6年間かけて、シェイクスピアの36作品を上演し、
年に3本はライブ配信したい旨の話をしていたと思うので、
引き続き、日本でも公開されますように! と期待しています。

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   RSCライブ 『リチャードII世』

  ◇関連サイト:公式サイト ( 日本版
  ◇鑑賞日:2014.2.6. 映画館にて