遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

ついに自動車、おまえもか

2012-05-22 23:53:59 | my notice
 日本の自動車メーカー各社が、韓国製部品の使用比率を増やしているのだそうです。半導体、液晶画面テレビと日本の製造業の中核であり、お家芸だったものが次々と韓国企業とって代わられる中、その波はついに自動車産業にも押し寄せて来ている様ですね。
 

日本車に韓国部品の波 品質向上&ウォン安メリット (5/15 読売)

 日本の自動車メーカーが韓国製部品の調達を増やしている。製品の品質向上に加え、円高・ウオン安のメリットを生かして生産コストを抑えられるためだ。韓国製品の調達が増えれば日本メーカーが受注機会を失い、裾野の広い自動車産業の収益や雇用を脅かす
恐れもある。(岸本英樹)

 マツダは17、18日、広島県府中町の本社に、韓国の部品メーカー35社を招いて商談会を開いた。現代自動車や起亜自動車などの取引先で、エンジンや足回りなどの部品のほか内外装品を手がけるメーカーだ。
 マツダは国内生産比率が約7割と高く、円高の影響を受けやすい。このため、部品の海外調達比率を2014年3月末までに現在の2割から3割に高めてコスト削減を図る方針だ。今回の商談会は大韓貿易投資振興公社(KOTRA)を通じて初めて企画した。
 他の自動車メーカーも韓国製部品の導入に積極的だ。日産自動車は今夏発売する新型商用車「NV350キャラバン」で、エンジンなどを除く部品の2割を韓国製品を使う。ダイハツ工業も昨年9月発売の軽乗用車「ミライース」に韓国製部品を使っている。
 日産は福岡県苅田町、ダイハツは大分県中津市の工場でそれぞれ車両を生産しており、「
九州と韓国が近く、物流費も抑えられる
」(ダイハツの伊奈功一社長)ことも魅力だ。三菱自動車や富士重工業も、現代自動車グループの部品メーカーから、高性能のランプを調達することを決めた。
 KOTRAによると、韓国の自動車部品業界は年間200億が(約1兆6000億円)規模の輸出産業に成長したが、日本向けは約3%にとどまる。KOTRAは「日本の厳しい品質基準を満たすのは簡単ではない」としながら「日韓企業が新興国市場に共同進出できるような関係を作る」(戦略マーケティング本部)ことも視野にある。
 もっとも、日本の部品メーカーにとって韓国勢の躍進は脅威だ。自動車用ゴム・樹脂部品を手がける西川ゴム工業は「(完成車メーカーから)
円高の下で海外勢と競合を迫られる苦しい状況
」(西川正洋社長)にある。韓国との取引が活発になれば競争は一段と厳しくなる。
 住商アビーム自動車総合研究所の本條聡所長は「日本の部品メーカーが現在の為替水準のもとで価格で勝つのは難しい」と見る。今後は「完成車メーカーのニーズをくみ取り、付加価値の高い新製品を売り込むことが生き残りに欠かせない」と指摘する。


 韓国製部品の導入に先鞭をつけたのは、ルノー傘下となったカルロスゴーン社長が率いる日産自動車でした。
 
「韓国製部品」に雪崩を打つ日本の自動車メーカー
 日産車体、今夏全面改良の「キャラバン」に韓国製部品を採用:日刊工業新聞

 トヨタも踏み切っていました。
 
asahi.com(朝日新聞社):トヨタ、現代から主要部品の輸入検討 円高で割安に

 調達先の現代モービスは連結売上高が約9千億円なのだそうで、世界の自動車部品大手の一角を占め、株式の時価総額では今春、トヨタ系のデンソーを抜き世界首位に立っていたのだそうですね。
 
韓国の自動車部品大手の現代モービス、GMとクライスラーに供給 - WSJ日本版 - jp.WSJ.com

 米国市場では、品質・デザインが向上した現代自動車の完成車に、トヨタ、ホンダが苦戦を強いられていました。
 
asahi.com(朝日新聞社):現代自動車、北米で存在感 トヨタとホンダは苦戦 - 経済を読む - ビジネス・経済

 完成車でも、部品でも韓国勢に追いつき追い越されそうです。
 円高他の6重苦を逃れる対策として、安価な韓国製部品に国内の関連会社から切り替えて、当面する課題を乗り越える。誰でも出来る算数の対策ですね。しかし、系列グループ一体で築いてきた製品開発と生産のビジネスモデルを切り替えることになります。裾野切りは「蛸の足喰い」にも似た印象を持つのは、遊爺だけでしょうか。
 豊田章男社長は、自動車工業会の会長に就任し、「日本の自動車産業の強みは、日本国内に集積した素材や部品、物流などのサプライチェーンの総合力。中でも、技術開発と生産や販売の現場が密接に連携することによって生み出されるイノベーションに特徴がある」とし、国内の自動車産業を守る熱意を語っていました。
 また、キャノン同様に、生産現場のロボット化に早くから着手するなど、算数ではない対策も採ってきました。
 
「モノ作りは崩壊させぬ」、自工会・豊田新会長の戦い:日経ビジネスオンライン

 中国やアジアでの生産にシフトしていたパソコンが、富士通は国内生産守り、HPは東京生産に切り替えましたね。
 半導体、テレビの衰退の反省(パソコンとは理由は違いますが)も含め、「窮すれば鈍する」ことがない様願っています。





 この花の名前は、ユキワリイチゲ

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