遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

習金平氏が胡錦濤路線の継承を宣言

2012-02-16 23:48:39 | 中国 全般
 習近平氏の訪米は、選挙を控えたオバマ氏と新政権誕生を控えた習近平との米中が、双方の主張を述べ合った、新しい米中関係時代の幕開けへの軽い(?)ジャブ応酬の挨拶だと思っていました。
 新政権誕生に向け権力闘争が強まっている中国で、習近平氏の政策路線を注目していますが、読売の記事によれば、習氏が今回の訪米で『胡錦濤路線の継承を宣言』したのだそうです。
 

注目の訪米 胡錦濤路線の継承宣言 (2/16 読売)

 中国国営新華社通信によると、習近平国家副主席は14日のオバマ大統領との会談で、大統領に対し胡錦濤総書記の親書を手渡し、「米中双方が共に勝利する関係を築く」と強調した。その一方で、習氏は「譲歩」や「弱腰」と受け取られるような発言は一切行わず、党方針から逸脱しない姿勢も鮮明に
した。
 中国共産党では、
これまでナンバー2や後継者とみられた有力者の失脚が相次いでいる。小平時代の胡耀邦、趙紫陽氏らだ。失脚の理由は、いずれも路線の変更を企図したためとみられており、習氏は、中国の最大のライバルである米国で胡錦濤路線の継承を宣言し、今秋の党大会での権力移譲を盤石にしたい
狙いだ。
 2008年の副主席就任後に訪問した国は30か国以上。だが、09年のメキシコ外遊では米国の人権批判に対し、「腹いっぱいでやることのない外国人が、中国の欠点をあげつらっている」と発言したとされ、国際感覚を疑問視する声も出た。
 習氏は14日、米国務省での昼食会で演説し、米中国交正常化などに尽力した過去の指導者や関係者に対する謝意を「水を飲む時は、井戸を掘った人のことを忘れてはならない」と、お決まりのフレーズを使って表明した。17日までの米滞在中、
失敗や失態は許されず、言動には細心の注意
を払つている。
 一方、党大会で党総書記を退く胡氏は、軍トップの中央軍事委員会主席にとどまり、当面は「院政」を敷くとの見方が有力だ。習氏は総書記に就任しても、「独自の外交政策や世界観を打ち出せるようになるのは先の話」(外交筋)との見方も多い。

 これまでナンバー2や後継者とみられた有力者が、路線の変更を企図したことによる失脚が相次いでいることから、胡錦濤路線の継承を米国の地で打ち出したのだそうです。具体的な内容や発言は書かれていませんので未明ですが、江沢民路線への回帰や、発言力を強めている人民解放軍との接近が考えられていますが、現行路線を引き継ぐというのは新しい見方ですね。
 中国の今日の繁栄をもたらした開放経済路線を引き継ぐのか、人権問題への米国の干渉を拒否する姿勢を継続するのか、南&東シナ海、西太平洋、インド洋への覇権拡大推進の人民解放軍を黙認する路線なのか、それら全てなのかもう少し踏み込んだ話が知りたいところです。

 胡氏が、江沢民からの政権移譲時と同様に、軍トップの中央軍事委員会主席にとどまり、当面は「院政」を敷くという情報に接したのも初めてです。
 習氏は、親友の劉源氏を通じて軍の汚職摘発に着手し、軍における影響力の大きさを誇示しようとしているとの見方の話がありました。
 胡氏の「院政」に配慮し、政権移譲を円滑にするための慎重姿勢として胡錦濤路線継承を唱えているのか、胡氏の中央軍事委員会主席の力を削ぐために、軍への影響力を強めようとしているのか、まだまだよく見えてきません。

 習近平新政権の路線はどうなるのか、ますます目が離せません。

 余談ですが、相も変らぬ札束お土産による懐柔外交も継承されている様ですね。
 中国 米産大豆を大量買い付け NHKニュース




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