経歴から、日本研究者とはいえない人物の名前も含まれている(=産経)のだそうですが、日本の戦後70年の歩みを「世界の祝福に値する」と評価しつつ、「歴史解釈の問題」が祝福を受ける障害となっていると指摘、いわゆる従軍慰安婦問題を「(歴史解釈で)争いごとの原因となっている、最も深刻な問題のひとつ」と位置づけ、「日本だけでなく、韓国と中国の民族主義的な暴言によっても、あまりにゆがめられてきた」と指摘しているのだそうです。
一方、「彼女たちの身に起こったことを否定したり、過小なものとして無視したりすることも、受け入れることはできない」とも主張しています。
韓国、中国による誤った歴史認識プロパガンダが浸透してきた今日、「韓国と中国の民族主義的な暴言」という言葉が使用されていることは、真摯な研究者には、少しづつ真実が見え始めてきている証しかと、半歩前進の兆として歓迎されます。
【ワシントン=今井隆】米国などの日本研究者ら187人が5日、「日本の歴史家を支持する声明」を連名で発表した。声明は、日本の戦後70年の歩みを「世界の祝福に値する」と評価しつつ、「歴史解釈の問題」が祝福を受ける障害となっていると指摘。さらに「可能な限り全体的で、できうる限り偏見なき清算を、この時代の成果として共に残そう」と呼びかけた。
声明を発表したのは、エズラ・ボーゲル・ハーバード大学名誉教授、ジョン・ダワー・マサチューセッツ工科大学名誉教授、アレクシス・ダデン・コネティカット大学教授ら。
声明はいわゆる従軍慰安婦問題を「(歴史解釈で)争いごとの原因となっている、最も深刻な問題のひとつ」と位置づけ、「日本だけでなく、韓国と中国の民族主義的な暴言によっても、あまりにゆがめられてきた」と指摘。その上で、「彼女たちの身に起こったことを否定したり、過小なものとして無視したりすることも、受け入れることはできない」と主張した。
日本政府には、戦後70年の今年が「言葉と行動において、過去の植民地支配と戦時における侵略の問題に立ち向かい、その指導力を見せる絶好の機会」と訴えた。慰安婦問題など「過去の過ち」を認めるよう促したものとみられる。また、安倍首相の米議会演説で「人権という普遍的価値」や「他国に与えた苦しみを直視する必要性」に言及したことを称賛しつつ、「その一つ一つに基づいて大胆に行動することを首相に期待してやまない」と求めた。
慰安婦「20万人以上」明示せず 欧米研究者ら187人が声明 「中韓にも民族主義」と指摘 - 産経ニュース
半歩前進の兆と遊爺が表現するのは、声明を以下の様に評価するからです。
歓迎する点は、中韓のプロパガンダが浸透してきた中で、日本人ではなく米国などの研究者が、従軍慰安婦問題を、「日本だけでなく、韓国と中国の民族主義的な暴言によっても、あまりにゆがめられてきた」と指摘し、中韓のプロパガンダの呪縛から脱しようとしいる姿勢がみられることです。重く、堅牢な呪縛の扉が、少し開き始めたと評価しました。
韓国側が「20万人以上」などと主張する慰安婦の数については、「恐らく、永久に正確な数字が確定されることはない」として明示を避けている(=産経)点も、韓国のプロパガンダの呪縛から解かれています。
ただ、「従軍慰安婦」を、どう捉えているのか、今回の記事では不明です。
「韓国と中国の民族主義的な暴言」とは、中韓が広めた「性奴隷」の言葉を指しているのだと理解し、評価しますが、いわゆる「従軍慰安婦」は、「売春婦」だったと言う、米国戦争情報局資料が存在することへの認識がどうなのかが不明です。
米国戦争情報局資料 = 「慰安婦は売春婦(prostitute)であるにすぎない」 - 遊爺雑記帳
慰安所があり、そこに売春婦(慰安婦)がいたことは事実です。その売春婦は、親に売られたり、借金のかたとして身を投じたりの、売春が禁じられ人権が尊重される今日の価値観からは許され難い人権無視があったことも事実です。
その人権のことには、日本は触れていて、日韓基本条約で補償問題は解決済もかかわらず求めに応じて償いの制度も創りましたが、韓国の関連団体が拒否しているのです。
「慰安婦問題など「過去の過ち」を認めるよう促した」と言う所では、「過去の過ち」とは何を指しているのかが不明です。女性の人権を冒瀆する売春制度(歴史上当時は売春制度は公認されていた)を過ちと言うのなら、それは安倍首相も触れています。勿論、太平洋戦争後に米軍も利用しているとの橋下市長の発言が飛び出す歴史上の事実もあります。
また、元慰安婦の証言は多様で、記憶に一貫性がないものもあると認めた上で「証言は心に訴え、それ以外にも公的資料によって裏付けられている」としているが、資料の詳細などに具体的に触れていない。」(=産経)と言う点も不明瞭です。
そうした未明な点から、半歩前進と評価しているのですが、繰り返し述べている様に、日本人以外の米国人などによるいわゆる「慰安婦問題」の、中韓の誤ったプロパガンダへの評価と真実の究明が求められるなか、187名もの研究者が、呪縛から解放された声明を発表していただけたのは、これまでの流れを変えるきっかけとなりえます。
声明は安倍晋三首相宛てに送付されたのだそうですが、米国他、世界に広く発信され、呼応して、目覚める研究者や識者、メディア関係者が増えてくることを期待します。
激しさを増す中韓の反日プロパガンダ 反論は米国人の協力を得るべし - 遊爺雑記帳
# 冒頭の画像は、エズラ・ボーゲル・ハーバード大学名誉教授
沖縄県 今帰仁城址 (2015年 1月撮影)
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日本の抗議に連名で反発の声明を出した、慰安婦問題で長年日本を叩き続けてきたコネチカット大学のアレクシス・ダデン教授他の研究者が187人の中に多数含まれていることから、その様な早合点がでたのでしょうが、内容は大幅に後退し、軍の直接関与や性奴隷については、日本の主張を大幅に聞き入れたものですね。
今回の声明は、これらの反日学者たちが白旗を掲げたものだ。と、産経・古森氏が解説しておられますね。
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歴史学者187人の声明は反日勢力の「白旗」だった
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43768
<前略>
実はこの声明は慰安婦問題で日本を叩いてきた勢力が揚げた白旗だとも言えよう。だからこそ、これまで日本糾弾に加わってこなかった研究者たちまでが今回の声明には名を連ねたということなのだろう。
今回の声明を大きく報道した朝日新聞はもちろんこうした部分には触れていない。だが米側のダデン氏ら19人の3月の声明に反論していた日本側の秦郁彦氏や西岡力氏らにとっては目にみえる成果だと言えよう。やはり歴史問題では、誤った主張には断固として反論を続けねばならないということでもあろう。
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