ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

過労そして・・・

2016-10-15 17:08:43 | 日記
きょうはブログで何を書こうか、ーー朝起きてそう考えるの
が、日課のようになってしまっている。書きたいことがあると
きはいい。だが頭が空っぽの時は、さすがにつらい。毎日ブロ
グ書きを続けるのは大変なことだ。きょうはお休みにしよう
か、――そう思って書くことを諦めると、しかし今度はその日
一日が急に物足りなく思えてくるのだから、因果なものであ
る。

さて、きょう書こうと思ったことは、二つある。
一つは、過労が原因で自殺した、電通勤務の若い女性について
である。
もう一つは、吉田拓郎や岡林信康のその後について。この二人
のことはきのうのブログで取り上げたが、二人とも私より何歳
か年上のはずだ。彼らは今はどうしているのだろう、どんな姿
になっているのだろう、と興味がわき、画像検索でもしてみよ
うかと思ったのである。
まずは第一の、過労で自殺した若い女性の件であるが、女性に
限らず、こういう若者は案外多いに違いない。彼らとは対極に
あるリタイア老人の私、「サンデーが毎日」状態の私から、彼
らに何か参考になるメッセージが送れないものかと考えた。私
もウン十年前の若かった頃には、過労気味のつらい時期もあっ
たが、目下、暇を持て余す私とは違い、過重な勤務に苦しむ若
者にとって大事なのは、自分の境遇を相対化してみること、自
分の境遇を相対化できる環境に身をおいてみることだと、(今
の)私は考える。夜、海辺の砂浜に寝転がり、満天の星空を眺
めてみよう。そうすれば、自分の存在が、実にちっぽけなもの
に思え、「ああ、こんなちっぽけなことに、自分はなんで悩ん
でいたのだろう」と、(悩みにとらわれていた)それまでの自
分の姿が、不思議に思えてくるはずだ。
「いやー、このところ残業続きで、海辺に行く暇なんて、ない
んですよ」というのなら、ちょっとデスクのパソコンを開い
て、岡林信康でも吉田拓郎でもいい、自分が興味を持っている
人物を画像検索してみるのだ。そして、その人の若かった頃の
姿、年老いてからの姿を見比べてみるのだ。そうすればあなた
は、今の自分をがんじがらめにし、長時間残業を強いている社
内の価値基準・評価基準が、なんて無意味なものなんだと思え
てくるだろう。
吉田拓郎について画像検索していたら、最近の拓郎にインタ
ビューをした記事が見つかった。その中で、拓郎が面白いこと
を言っていた。「頑張って生きていないと人から悪く思われそ
うで、怖い。だから油断をすると、すぐに頑張ってしまう。で
も僕はね、好きじゃないこと、嫌いなことを全部やめてみたん
です。そしたら、病が癒えて元気を取り戻したんです。」
でもこれは、若い人の参考にはならないかも知れない。好き
じゃないことをやめたら、食っていけない、だから、好きじゃ
ないことでもやめるわけにはいかない。頑張らざるを得な
い。――若者の悩みは、大方そんなところから生まれてくるの
だろうから。
今の若者たちからすれば、吉田拓郎の言ったことなんて、ただ
のジジイのたわごとに過ぎないのだろうが、そんなジジイにも
若くて輝いていた時期があったことは頭に入れておこう。この
輝きはおそらく、嫌なことと付き合いながら、彼が歯を食いし
ばり頑張ったことによって生まれたものだということも。
輝きと苦労は裏表。どのみち輝ける時期なんてほんの一瞬で、
あとは火が消えたような退屈な毎日が待っているだけ・・・。「サン
デー毎日」の老人はそう思う。
コメント
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