★ファイテンの謎★
「スポーツ選手がよくやっているけど、本当に効くのか?」とか「チタンは金属なのにどういう理由で体に良いのか?」など、ファイテンの商品への疑問の声はよく耳にします。多分誰もが一度は思うことなのではないかと思います。この本はそんな疑問を解明すべく、角川書店が「魔法の首輪研究会」なるものを立ち上げて、㈱ファイテンの社長や、愛用しているアスリート、お医者さんなどの研究者へのインタビューを中心に編集した本です。㈱ファイテンが出した本ではなく、あくまでも多くの人の疑問を代表して角川書店が解明のために出版した本というところがミソです。
当院が㈱ファイテンの商品を扱いはじめたきっかけは「e-ウォーター」という商品でした。湿布や塗り薬、注射等に含まれる消炎鎮痛成分が実はケガや痛みの治りを遅らせていると気付いたのがはじまりで、マッサージをする時の滑剤として何か消炎鎮痛成分を含まない物を探していました。そんな時に丁度、㈱ファイテンの人と出会い、「e-ウォーター」を紹介され、実際に使ってみたところ、よく伸びるし、成分の中には体に良いとされる「金」を含んでいるし、何よりも本来は化粧品(乳液)ですから、肌へのトラブルもないということで、まさにマッサージにはうってつけの商品でした。
ただ、消炎鎮痛成分を含むものは使った時に「スーッ」とするものが多く、何となく効きそうな気がするので、患者さんの中にはそういうものを好まれる方も多く、最初は不満を言われる方もいらっしゃいました。しかし、消炎鎮痛成分は炎症症状があるときだけに使用し、それ以外の時にはできるだけ使用しないほうがよいということを地道に説明していった結果、この「e-ウォーター」もだんだんと受け入れていただけるようになりました。
★ファイテン「e-water」★
本を読み終えても結局「何で効くのか」ということはよくわかりませんでした。阪神の金本選手が文中で「そんなん、ようわからん。でも結果がいいから使う。」と述べておられますが、その言葉が答えのように思いました。悪いものであれば一時的にブームになったとしてもそのうちに消えていくでしょうし、アスリートの人たちも使い続けないはずです。
効く理由はよくわからないが良い物なので、アメリカのメジャーリーグやディズニー、中国の体育協会が公式のライセンスを㈱ファイテンに与えているのだと思います。