陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

☆お母さんのための映画 その2☆

2011-05-09 | 映画──社会派・青春・恋愛
二年目の母の日の映画特集をします。
去年のレヴューはこちら

ところで子どもが出てくる映画とくれば、必然的に親も出てくる映画にもなるわけですね。
今年は子どもの日と母の日が近かったために、特集を組んだらダブってしまう作品が多くなっています。必ずしも良妻賢母とは限りません。


「崖の上のポニョ」
ジプリアニメの話題作。ボーイ・ミーツ・ガールのお話なのですが、亭主の存在感の薄い二人の母親をヒロインとして見ることもできます。主人公の母親は介護士。安否を気づかって老人ホームにかけつけるのですが、三月の津波を体験してからこれを視聴するとなんともいたたまれない気持ちにさせられます。

「アマルフィ 女神の報酬 」
織田裕二主演の外交官ミステリー。天海祐希演ずる母親が誘拐された子どもを取り戻さんとする姿が胸を打ちます。

「カラーパープル」
ウーピー・ゴールドバーグ主演。黒人女性の解放を描いた典型的なアメリカ型ウーマンリブの社会派ドラマ。

「宮廷画家ゴヤは見た」
十八世紀激動のスペイン。野心家の男と結ばれたために不幸な生涯を送る母親と、その娘。芸術家を出した史劇ミステリーとしては上出来。

「クレイマー、クレイマー」
離婚した夫婦が息子の親権をめぐって争う。どちらかといえば母親の方が酷いけれど、どっちもどっちという気がしないでもないのですが…。

「サラエボの花」
ボスニア戦争に運命を狂わされてしまった母親と、反抗期の娘との絆を描いています。作品の題材としては目新しいものではないのですが、だからこそ、こういう悲劇が常に起こっているということに胸が痛みます。

「山河遥かなり」
戦争で生き別れになった母子がラストに感動の再会。我が子可愛さではなく、ひとしなみの慈愛を備えた母の何げない行動が奇跡を導く顛末がすばらしい。

「幸せのレシピ」
「マーサの幸せレシピ」のハリウッドリメイク版。突然、女の子を引き取ることになってしまう女性シェフをセタ=ジョーンズが好演。

「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」
「インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国」もそうですが、パワフル考古学者シリーズの続編で、ヒロインとのあいだに二世が。

「プラダを着た悪魔」
ママは転んでもタダでは起きない。仕事ひと筋で家庭を顧みないで、部下を徹底的にこき使う酷い母親なんですが、双子ちゃんに見せる優しい母親の一面に、不覚にもぐっときます。

「プレイス・イン・ザ・ハート」
西部開拓時代、夫を失ってもたくましく生き抜く未亡人。古き佳きアメリカの賢母を代弁したかのような女性のお話。

「未来世紀ブラジル」
ここに出てくる見栄っ張りの母親は、なんとまあ、いい根性してますね(苦笑)


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