陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

映画「プラダを着た悪魔」

2010-01-16 | 映画──ファンタジー・コメディ
本日の金曜ロードーショーは、2006年の「プラダを着た悪魔」
一流モード誌のカリスマ編集長に雇われた新米アシスタントの奮闘を描くラブコメディ。多少の誇張はあるにせよ、こういう狭くも憧れの業界を扱った物語はそれだけで面白いんですね。

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大学を卒業してまもないジャーナリスト志望のアンドレア(愛称アンディ)が、雇われたのは一流のファション雑誌『ランウェィ』の編集部。誰もが憧れるカリスマ編集長のミランダのアシスタントとして働くことになったが、おしゃれに興味のない彼女に周囲の視線が冷たい。先輩格のエミリーからは厭味を言われ、ミランダカラは無茶な要求ばかりされて、こき使われる日々だった…。

と、よくあるキャリア女性の新人時代の苦労話。おカタい新聞社が本命だったアンドレアにとって、ランウェイ社は足掛けでしかなかったのですが、ファッション・ディレクターのナイジェル(典型的なおねぇ喋りなんだな、これが(笑))に窘められて意識を変えていきます。

おしゃれな衣裳に身をつつみ、仕事にも慣れていく。ミランダの複雑な家庭の事情にも理解を示し、絆を深めていきます。
いっぽうで、予想されることですが、昔ながらの友人たちとは疎遠になり、同棲の恋人とも別れてしまう。先輩をおしのけてパリ・コレクションの同伴に選ばれるなど仕事は順調で、窮地を救ってくれた名うてのエッセイスト、クリスチャンといい仲に。しかし、ミランダを陥れる陰謀があるのを知ってしまいます。

プラダを着た悪魔に魅入られて悪魔になってしまったヒロイン、最後は自分を取り戻して本来の方向に向かう。一夜の相手を捨てて恋人とよりを戻すのは身勝手なように思われるのですが、袂を分かっても、ミランダやいじわるな先輩との友情がはぐくまれていく終わり方がいいですね。女性にウケる理由がわかります。

主演は、カリスマ編集長にハリウッドの誇る名女優メリル・ストリープ。「クレイマー.クレイマー」や「ミュージック・オブ・ハート」でも、家庭愛に恵まれない女性を演じていましたね。
アンドレア役に、アン・ハサウェイ。「プリティ・プリンセス」でのコミカルな女子高生役で覚えていらっしゃる方も多いでしょう。
しかし、本作でいちばん存在感が光っていたのはエミリー・ブラント演じる先輩風を吹かすアシスタント。どんどんギャグキャラに堕ちていきます(笑)
さすが、あの人気テレビシリーズの「セックス・アンド・ザ・シティ」を手がけた監督デイヴィッド・フランケルだけあります。

原作は、ヴォーグ誌に務めた経験を持つローレン・ワイズバーガーのベストセラー小説。
今回の地上波放映にあたっては、映画公開時やDVDでの吹き替えとは異なるキャスティングでアテレコを行ったそうですが、ミランダ演じる夏木マリさんの声はかなりハマっていました。
本職の声優でないタレントが話題性集めたさに吹き替えする例がここ最近めだっているけれど、へたくそすぎてうんざりさせられますが、今回はなかなかよかったです。ハサウェイの声をあてたのは、小林沙苗さんでした。

【参照記事】
洋画「プラダを着た悪魔」テレビ放送(YOMIURI ONLINE 2009年1月13日)

プラダを着た悪魔(2006) - goo 映画


(2010年1月15日)


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