陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

お母さんのための映画

2010-05-09 | 映画──社会派・青春・恋愛
昨年にお父さんのための映画(09年6月16日)をやったので、調子づいて、今年はお母さんのための映画特集をやってみます。
かならずしも、ナイス・ママばかりとは限りませんが。




「オール・アバウト・マイ・マザー」
最愛の息子を不慮の事故でうしなったシングルマザーが、多様な境遇の女性と出会い、自己再生を果たす物語。唯一登場する男性の無責任すぎる生き方に疑問が残ります。

「カーサ・エスペランサ~赤ちゃんたちの家~」
親なしの赤ん坊を養子にむかえようとする六人の女性を描いた、反面教師のドラマ

「ステラ」
あばずれバーテンダーが肝っ玉母さんぶりを発揮するが、その相手役の父親もダンディで好感度高し。

「ターミネーター2」
将来、人類の救世主になる息子を救うべく、奮闘する母がたくましい。「サラ・コナー・クロニクル」というスピンオフドラマも放映されました。

「ダンサー・イン・ザ・ダーク」
難病の息子を救うため、暗い運命にみずから陥った踊り子の悲劇。手ぶれのドキュメンタリー映像のようなカメラワークと、妄想的に楽しいダンスパートが融合した異色ミュージカル。

「ディープ・インパクト」
彗星衝突で、人類存亡の危機をむかえた地球。SFパニック映画に潜む社会階層の批判。ヒロインの母親が、かわいそうで仕方がない。

「マーサの幸せレシピ」
芸術家肌の女性料理人が、とつぜん姪をひきとることになって…。「幸せのレシピ」と題してリメイクされました。

「ミュージック・オブ・ハート」
シングルマザーの音楽教師、スラム街で子供にヴァイオリンを教える。その奇跡の実話。主演は、実力派女優のメリル・ストリープ。

「めぐりあう時間たち」
ヴァージニア・ウルフの著作を軸に絡み合う三人の女の人生。ニ番目の女性だけが母親ですが、あまり賛同できません。

「やさしい嘘」
ソビエト崩壊後の小国グルジア、祖母のためにやむを得ぬ嘘をつきとおした母娘の愛情を描くヒューマンドラマ。

「序の舞」
閨秀画家、上村松園の半生をモデルに、母娘の愛憎をえがく。作中に登場する日本画は実作。憎たらしい師匠役の佐藤慶さんは、最近お亡くなりになりましたね。

「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~」
原作者のファンには申し訳ないですが、放蕩息子が母親への愛情を売りにして、自己語りストーリーをつくりたかった、という印象がしました。


90年代後半あたりからなのか、米国の映画で、経済的にもめぐまれているのに精神的には充たされないご婦人が自立をもとめて、という類のお話が多くなったような気がします…。

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