6/11~週も 欧州信用不安を材料に、日経平均は膠着商状となり、
どちらかと言うと様子見姿勢の中、上値追いに慎重な展開でした。
週初は、スペインの支援要請を受けて、EUが最大約10兆円規模の支援を
行う方向であるとリリースされ、大幅に反発して始まった日経平均も、今日
(6/17)行われるギリシャ再選挙を前に、スペイン格下げが相次ぎ、週末に
かけ 上値を押さえた格好です。
週末のNY市場、やや弱い経済指標が散見されたものの、FRBの政策期待
感から買いが強まり、東京市場とは違い、1ヶ月ぶりの高値となり終了して
います。
結局、日経平均は1週間で110円上昇(↑1.30%)の8569円大引けでした。
6月第4週(6/18~6/22)の主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
明日からは、今日のギリシャ選挙の結果を踏まえて、その影響が どの程度、
為替や株式市場に織り込まれているか、試す週になりそうです。
緊縮財政派と改革派が、拮抗してると伝えられていますが、改革派が 若干
上回り、ギリシャのユーロ離脱のシナリオを想定しています。
つまり、このイベントをどれだけ許容できるか、織り込んでいるか、各国中央
銀行の迅速な対応が求められます。
日経平均に目を向けると、東証1部のPBRが0.8倍台まで低下しており、
リスク回避折込済から、リバウンドの余地を残しておりギリシャ再選挙イベント
通過のアク抜けに期待したいところです。
懸念は、為替動向で、ギリシャのユーロ離脱方向に対して、各中央銀行、特に
日銀が、緊急声明をリリースできるか。ポイント。
「機を見て鈍」な日銀の対応にも、注目です。
日経平均、6月第4週(6/18~6/22)のレンジは、8250円~8850円
程度を想定しています。
1.6月第4週(6/18~6/22)主なイベントと予定
6/17
ギ 再総選挙
再選挙後、ユーロ圏財務相の電話会合
6/18
日本 6月日銀月報
日本 日本卸電力取引所、小口電力市場の取引開始
日本 5月マンション市場動向
日本 あさひ、いちごリート 各決算
米 6月 NAHB住宅市場指数
印 インド中銀政策金利発表
世 G20首脳会談(~6/19、メキシコ)
世 イラン核問題で6カ国協議(モスクワ)
6/19
日本 5月粗鋼生産
日本 5月日本製半導体製造装置BBレシオ
日本 ツルハHD、サッポロドラッグ 各決算
米 FOMC(~6/20)
米 5月住宅着工件数
米 5月建設許可件数
米 フェデックス、アドビ・システムズ 各決算
豪 中銀議事録(6月)
独 6月ZEW景況感指数
英 5月消費者物価指数
英 5月小売物価指数
ス スペイン短期債入札
ギ ギリシャ国債入札
6/20
日本 日銀議事録(5/22、23日分)
日本 白川日銀総裁、講演
日本 5月通関ベース貿易収支
日本 5月コンビニエンスストア売上高
米 FOMC政策金利発表
米 バーナンキFRB議長の会見
豪 第1四半期 経常収支
独 5月生産者物価指数
英 5月失業率
英 中銀議事録
6/21
日本 第180回通常国会会期末
米 6月フィラデルフィア連銀景況指数
米 5月景気先行総合指数
米 5月中古住宅販売件数
米 新規失業保険申請件数(~6/16までの週)
米 北米5月 半導体製造装置BBレシオ
米 米国債入札 30年物物価連動債 80億ドル
米 オラクル 決算
NZ 第1四半期GDP
英 5月小売売上高
ス スペイン主要14銀行グループ特別検査結果発表
ス スペイン国債入札
エ エジプト大統領選挙 結果発表
EU ユーロ圏財務相会合
6/22
日本 ハピネス・アンド・デイ、大泉製作所新規上場
日本 キリン堂、瑞光など 決算発表
中国 休場(端午節)
独 6月Ifo景況感指数
独 仏、伊、西 首脳会議
仏 ↓
伊 ↓
西 ↓
EU 財務相会合
6/23
日本 沖縄戦没者追悼式
2.NY市場、為替/債券 各結果(6/15)
15日のNY市場はユーロの買戻しが続いた。全体的にはギリシャの再選挙
待ちの雰囲気が強いものの、万一の場合でも当局が対応する姿勢を示してる
ことから、安心感も出ている模様。
この日の発表になった米経済指標が弱かったことで、米追加緩和期待からの
ドル売りもその動きをフォローしていた面も。
ユーロドルはNY時間に入って買戻しが強まり、1.2650の水準を突破している。
一方、ドル円は日銀が政策を据え置いたことをきっかけに78円台に下落し、
78.60近辺まで下落したが、NY時間に入ってもその付近での振幅が継続した。
日銀の決定自体は予想通りだったものの、ドル円は売りの反応を見せた。
恐らくギリシャ再選挙後のFRBの動きに警戒した動きもあるものと思われる。
前日にキング英中銀総裁が発言していた通り、きょうは英中銀が新たな流動性
供給策を発表していた。
各国中銀の対応が期待される中でFRBも何らかの行動をとって来るのではとの
期待が強まっている。ドル円は10日線と21日線のゴールデンクロスが示現して
いたが、いまのところはダマシという形になっている。ただ、ギリシャ再選挙
結果次第でもあり、追随売りには慎重さも必要と思われる。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=151102
米国債利回り(NY時間16:35)
2年債 0.274(-0.020)
10年債 1.584(-0.058)
30年債 2.693(-0.048)
期待インフレ率 2.123(+0.017)
*期待インフレ率は10年債で算出
15日のNY債券市場、利回りは低下。この日発表になった企業や消費の
センチメント指数が弱かったことから利回りは低下している。ギリシャ再
選挙後の各国中銀の対応も期待される中、FRBによる追加緩和期待も高まっ
ている。
10年債利回りは1.56%、30年債は2.67%まで一時低下。
2-10年債の利回り格差は131(前日+134)に縮小しフラット化した。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=151101
3.NY株式市場、結果(6/15)
NY株式15日
ダウ平均 12767.17(+115.26 +0.91%)
S&P500 1342.84 ( +13.74 +1.03%)
ナスダック 2872.80 ( +36.47 +1.29%)
CME日経平均 8620 (大証比:+60 +0.70%)
15日のNY市場、ダウ平均は続伸。ギリシャ再選挙を日曜日に日控える中、
買戻しが優勢となった。この日発表された米経済指標は、弱い内容が相次いだ
ものの、各国中銀による政策対応への期待感から買いが強まっている。
ダウ平均は大引けにかけて買いが加速し、上げ幅は一時120ドル超となった。
ダウ採用銘柄ではバンカメやJPモルガンといった金融株が上昇を牽引し、
シェブロンやアルコア、エクソンモービルといった資源関連株も上昇している。
USエアウェイズやサウスウエスト航空など航空株が軟調。M&Aによる業界
再編も期待される業界だが、USエアウェイズのCEOが単独での経営再建計画を
打ち出していたことが嫌気されている。
トラックの部品補修や販売を手掛けるナビスターが上昇。投資会社MHRの持ち
株比率が13.6%に上昇したことが明らかとなったことで思惑を呼んでいる。
ナスダックも上昇。アップルやインテル、グーグルといった主力株が揃って
上昇している。マイクロソフトは来週のイベントでウィンドウズ8を搭載した
タブレット版の発売を発表するのではといった期待感が高まっていた。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=151097
4.NY市場、原油先物7月限/金先物8月限 各結果(6/15)
NY原油先物7月限(WTI)
1バレル=84.03(+0.12 +0.14%)
15日のNY原油先物相場は小幅に続伸。この日発表になった米消費者
信頼感指数が弱い内容となったことで売りが強まる場面も見られたものの、
FRBを始めとした各国中銀の対策への期待感もあり下値を支えられている。
基本的にはギリシャ再選挙を前にした様子見からの上下動が中心だった。
7月限は一時83.40近辺まで下落後、前日水準に戻す動き。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=151092
NY金先物8月限(COMEX)
1オンス=1628.10(+8.50 +0.52%)
15日のNY金先物相場は6日小幅に続伸。基本的にはギリシャ再選挙を前に
した様子見からの上下動が中心だったが、各国中銀の緩和策への期待感が金を
サポートした。
8月限は1620ドルから1635ドルの間で上下動する動き。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=151093