7月第3週の日経平均は、2週連続の続落となった。週中盤にかけNY市場が高値圏
から続落した。トランプ大統領の対中国追加関税の再燃、為替の円高/ドル安傾向も
あり、日経平均は、3連休明け3日続落スタートとなった。特に7/18は先物主導
により大幅安と、一時21000円を割れる場面もあった。週末は、下げ過ぎの反動
から前日の下落分を埋める反動高もあったが、週間では、続落の展開となった。
結局、日経平均は、週間で218円下落(↓1.01%)の21466円だった。
さて、7月第4週(7/22~7/27)主なイベントと予定は、下記1.の通り。
週明けの東京市場は、参院選の投開票も波乱なく過ぎ、弱含んだとしても底堅い展開
を想定したい。中東ホルムズ海峡の緊張、米中貿易協議の動向も相場の不安材料だが、
日米貿易協議も注目点で、円高要因が頭を押さえ上値の重い展開も想定される。
また、米に続き国内企業決算も始まり、思った程悪くない決算となるか注目されます。
政治の安定性が確認されると、底堅い展開も期待できそうです。
日経平均、7月第3週(7/22~7/26)レンジは、21200円~21750円
程度を想定しています。
1.7月第4週(7/22~7/27)主なイベントと予定
7/21
日本 参院選投開票
7/22
日本 安倍首相、参院選結果を受けて記者会見
日本 6月コンビニエンスストア売上高
日本 OBC、ADワークス、ナガワ、コーエーテクモ 各決算
米 ハリバートン 決算
中国 中国版ナスダック「科創板」取引開始
7/23
日本 7月月例経済報告
日本 6月全国百貨店売上高
日本 東京製鐵、信越ポリマー、FDK、キヤノンMJ、総メディHD、KOA 各決算
米 6月中古住宅販売件数
米 ビザ、コカ・コーラ、ユナイテッド・テクノロジーズ、T・インスツルメンツ
ロッキード・マーチン、バイオジェン、トラベラーズ、チポトレ・メキシカン
ハーレーダビッドソン 各決算
米 国債入札 2年債(400億ドル)
英 与党保守党党首選結果公表
西 サンタンデール銀行 決算
世 IMF世界経済見通し
7/24
日本 ジャフコ、帝国ホテル、信越化、日電産、アドバンテ、キヤノン、日立ハイ、
三菱自、富士通ゼ 各決算
日本 ビーアンドビー IPO
米 6月新築住宅販売件数
米 フェイスブック、AT&T、ボーイング、ペイパル、キャタピラー
フォード・M 各決算
米 国債入札 5年債(320億ドル)
独 ドイツ銀行 決算
7/25
日本 6月企業向けサービス価格指数
日本 エムスリー、アイカ工業、日立化成,NRI、日立建機、富士電、オムロン
富士通、ネットワン、三菱鉛筆、日清製粉、中外薬、ディスコ、日産、小糸製 各決算
米 6月耐久財受注
米 アマゾン、アルファベット、インテル、コムキャスト、スターバックス
3M、セルジーン、アフラック、ニューモント、サウスウエスト航空
ベリサイン、エクスペディア、MGMリゾーツ、アメリカン航空
ジュニパーネットワークス、Dow Inc 各決算
米 国債入札 7年債(320億ドル)
独 7月IFO企業景況感指数
EU ECB政策金利
EU ドラギECB総裁、記者会見
7/26
日本 芙蓉リース、サカイ引越、MontaRO、東映アニメ、日立金属、アマノ、OKI
ショーワ、東京エレク、日テレ、ドコモ、関西電、キーエンス、日東電工
ミスミ、Vコマース 各決算
米 第2四半期GDP速報値
米 マクドナルド、アッヴィ、アラガン、グッドイヤー 各決算
2.NY市場、為替/債券 各結果(7/19)
今日のNY為替市場はドル買い戻しが優勢となり、ドル円も買い戻しが優勢となっ
た。きのうはウィリアムズNY連銀総裁の発言で、7月FOMCでの0.5%の
大幅利下げの期待を再び市場は高めた。総裁は「経済が極度の不安に陥った場合
FRBは積極的に行動すべき」との見解を示していた。
ドル円も一気に107円台前半まで下落していたが、その後にNY連銀が、「総裁
の発言は20年の研究に基づいたアカデミックなもの」と火消しに回ったことで、
市場もドル買い戻しに動いていたようだ。
終盤に入ってドル買いが更に強まり、ドル円は21日線が控える107.95円
付近まで上昇する場面が見られた。一部報道がFRB高官の話として、7月FO
MCでは0.25の利下げに留め、追加利下げの可能性を示唆するという。
米経済は好調だが、不透明感や低インフレ、貿易問題が利下げを正当化するとも
述べていた。7月FOMCは0.25%利下げのシナリオが次第に濃厚になって
きているようだ。
ただ、ドル円は21日線を回復することはなかった。きのうの下落で21日線を
下放れる展開が見られ、6月下旬からのリバウンド相場に黄色信号が点滅している。
そのような中で、21日線の水準にはなお慎重な模様。
一方、ユーロドルは戻り売りが優勢となり、一時1.12ドルちょうど付近まで
下落。21日線で上値を抑えられた格好となっており依然として上値の重い展開が
続いている。1.12ドルちょうど付近は強い下値サポートとなっているが、再び
試しそうな気配も出ている。その水準をブレイクするようであれば、年初来安値の
1.11ドルちょうどの水準が視野に入る気配もありそうだ。
市場は来週のECB理事会に注目を集めている。市場では今回は据え置きが有力視
されているものの、声明やドラギ総裁の会見では追加緩和の可能性を強調してくる
と見られている。しかし、意外に来週の理事会での利下げ期待は高い。欧州の短期
金融市場では来週の理事会での0.1%の利下げ確率を60%程度まで高めている。
今月のFRBによる0.5%大幅利下げの確率は40%程度だが、それよりも高い。
今年に入ってドラギ総裁がハト派なコメントで市場にサプライズを与えたのが既に
2回ある点も市場のリスク意識を高めているのかもしれない。もし、サプライズ利
下げがあるとするならば、1.10ドル台までの下落の可能性も指摘されていた。
ポンドドルも下値模索の動き。1.25ドルを割り込んでいる。前日は1.2560
ドル付近まで上昇し、1.2575ドル付近に来ている21日線をうかがう展開も
見られたものの結局、到達せずに失速している。
来週は英保守党党首選の結果が公表される。下馬評ではジョンソン前外相が有力の
ようだ。ジョンソン氏は、合意が無くても10月31日にEUから離脱することを
表明しているが、きのうは英下院は、次期首相が議会の休会を使い合意なき離脱を
強行することを阻止する案を賛成多数で可決した。英議会は11月初旬に開会する
が、その1~2週間前は休会となることが多く、10月末の期限付近で新首相が、
議会を休会させ、合意無き離脱を審議させない可能性があるとの見方が出ていた。
いずれにしろ、10月末までにその辺が明確になるまではポンドの浮上は期待でき
そうにないのかもしれない。
https://fx.minkabu.jp/news/110875
米国債利回り
2年債 1.816(+0.060)
10年債 2.048(+0.024)
30年債 2.576(+0.012)
期待インフレ率 1.791(+0.027)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場で利回りは上昇。NY連銀が前日のウィリアムズ総裁の発言の
火消しに回り、また、7月FOMCは0.25%の利下げが好ましいとのFRB高官
の発言も伝わっていたことから、0.25%が濃厚となり、利回りは上昇している。
10年債は2.06%付近まで一時上昇し、政策金利に敏感な2年債も1.83%
まで一時上昇。
2-10年債の利回り格差は23(前日27)に再びフラット化している。
https://fx.minkabu.jp/news/110872
3.NY株式市場 結果(7/19)
NY株式19日
ダウ平均 27154.20(-68.77 -0.25%)
S&P500 2976.61(-18.50 -0.62%)
ナスダック 8146.49(-60.75 -0.74%)
CME日経平均 21265 (大証終比:-115 -0.54%)
今日のNY株式市場、ダウ平均は反落。序盤は前日引け後に発表になったマイクロ
ソフトの決算が好調だったことが相場を支援していた。マイクロソフトは最高値を
更新してるが、4-6月期決算はクラウド部門が好調で「アジュール」や「オフィス」
で顧客を獲得し増収増益となった。
これまでの決算に関しては、決して強さは無いが、思ったほどネガティブな印象も
ない。これまでの発表から、S&P500採用銘柄ベースでは、先週の若干の減益
見通しから1%の増益見通しに変化しているようだ。来週は発表が本格化するが、
この流れを継続できるか注目される。
ダウ平均は寄り付きから上昇し、119ドル高まで上げ幅を広げる場面が見られた。
しかし、その後は伸び悩む展開。前日はウィリアムズNY連銀総裁の発言で今月の
FOMCでの0.5%利下げ期待が後半に高まったが、その後にNY連銀が火消しに
回ったことから、大幅利下げへの期待は一旦緩んでいる。
それでもダウ平均はプラス圏を維持していたが、終盤になって一部報道がFRB高官
の話を伝え、7月FOMCでは0.25の利下げに留め、追加利下げの可能性を示唆
するという。米経済は好調だが、不透明感や低インフレ、貿易問題が利下げを正当化
するという。ブラード・セントルイス連銀総裁も0.25%の利下げが好ましいと、
述べており、次第に0.25%が濃厚となってきている様だ。この報道後にダウ平均
もマイナス圏に沈んでいる。なお、イラン革命防衛隊が英国籍のタンカーを拿捕した
とのニュースも重しとなったようだ。
ダウ採用銘柄ではマイクロソフトのほか、ボーイングが4%反発。来週発表予定の決算
で737MAX関連の特別費用を49億ドル計上する方針を発表した。今回の特別費用
の計上に関して一部のアナリストからは期待通りの数字でポジティブとのコメントも出
ていた。キャタピラー、インテルが買われているほか、IBMも続伸。
一方、アメックスが下落したほか、ユナイテッド・ヘルス、メルク、ジョンソン&Jが
軟調。
アメックスは決算こそ予想を上回ったものの、カード保有者に対する特典付与に伴う
コストが予想以上に膨らみ、過去最高の26.5億ドルとなったことが嫌気されて
いたようだ。
ナスダックは下落。マイクロソフトのほか、テスラ、インテル、マイクロンが上昇。
一方、ネットフリックスが続落しているほか、アルファベット、アップル、アマゾンも
下げに転じた。
レストラン運営のレッド・ロビン・グルメ・バーガーズが大幅高となり最高値更新。
SECに提出された資料によると、投資会社ビンテージ・キャピタルが1株40ドルの
現金での買収を提案していたことが明らかとなった。前日終値よりも30%高い水準。
靴の製造販売を手掛けるスケッチャーズUSAが大幅高。4-6月期決算を発表して
おり、既存店売上高が予想を上回ったほか、1株利益、売上高も予想を上回っている。
7ー9月期についても予想を上回る見通しを示してきた。
サイバーセキュリティのクラウド・ストライクが大幅高。2-4月期決算を発表して
おり、1株損益は赤字だったものの、予想通りだったほか、売上高は予想を上回った。
https://fx.minkabu.jp/news/110870
4.NY市場、原油先物9月限/金先物8月限 各結果(7/19)
NY原油先物9月限(WTI)
1バレル=55.76(+0.34 +0.61%)
NY原油は反発。終値の前営業日比(速報値)は、期近2限月が0.33~0.34
ドル高。その他の限月は0.38~1.03ドル高。
米国がイランの無人偵察機を撃墜し、イラン革命防衛隊が外国籍のタンカーを拿捕
したと発表しており、両国の緊張感が一段と高まったことが相場を押し上げた。
取引終盤には、イラン革命防衛隊が英国のタンカーを新たに拿捕したと発表した。
ただ、景気減速による石油需要の下振れ懸念が根強く、高値から押し戻されて引けた。
時間外取引で9月限は56.49ドルまで堅調に推移したが、通常取引開始後は失速
し55.12ドルまでマイナス転換する場面があった。ただ、引けにかけては買いが
盛り返した。
https://fx.minkabu.jp/news/110873
NY金先物8月限(COMEX)
1オンス=1426.70(-1.40 -0.10%)
金8月限は小反落。週末とあって米利下げ観測を背景とした上昇に調整が入った。
月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向け、利下げ幅を巡って市場参加者の
見通しは引き続き揺れている。米国がイランの無人偵察機を撃墜したことから、米と
イランの対立は緊迫化しているものの、買いは手控えられた。
https://fx.minkabu.jp/news/110874
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