5/15~週、日経平均は下落しました。国内企業決算は、概ね一巡し好業績の
銘柄が多く散見されましたが、NY株式市場の軟調さを受けて、下落しました。
米国で、トランプ大統領が、FBI長官を解任した理由が、フリン氏に関する捜査
中止要請やロシア外相などと共有したテロ対策情報等について、政権運営への
先行き不透明感につながり、週末にかけ大幅下落し、国内市場も波乱含みの
相場展開となった格好です。
結局、日経平均は、週間293円下落(↓1.47%)し19590円大引けでした。
さて、5月第4週(5/22~5/26)主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
週末NY市場、大幅下落した反動から、大きく自律反発しており、為替も円高
一服をみせていることから、続伸してスタートしそうです。
イベントのポイントは、週を通しトランプ大統領スキャンダルの行方、5/24
FOMC議事録、5/25のOPEC総会等。
国内は、トランプ・スキャンダル影響から、過度な先高期待がシュリンクした分、
企業決算がピークを超え、好業績の再評価が期待したいところです。押し目待
ちスタンスが、下支えとなる相場展開か、注目です。
日経平均、5月第4週(5/22~5/26)レンジは19450円~19850円程度
を想定しています。
1.5月第4週(5/22~5/26)主なイベントと予定
5/22
日本 4月通関ベース貿易収支
日本 4月コンビニ売上高
日本 アジア開発 決算決算
米 ミネアポリス連銀総裁、講演
米 フィラデルフィア連銀総裁、講演
EU ユーロ圏財務相会合
5/23
日本 4月百貨店売上高
米 4月新築住宅販売件数
米 ミネアポリス連銀総裁、講演
米 フィラデルフィア連銀相愛、講演
米 米予算教書発表
米 米下院歳入委員会、税制改革公聴会
米 国債入札 2年債(260億ドル)
独 5月Ifo景況感指数
独 5月製造業PMI速報値
EU EU財務相理事会
EU 5月ユーロ圏製造業PMI速報値
5/24
日本 黒田日銀総裁、あいさつ
米 4月中古住宅販売件数
米 MBA住宅ローン申請指数
米 FOMC議事録(5/2、3日分)
米 トランプ大統領、ローマ法王、会談
米 ロウズ、HP、ティファニー 各決算
米 国債入札 5年債(340億ドル)
EU ドラギECB総裁、講演
5/25
米 米新規失業保険申請件数(~5/20までの週)
米 メドトロニック、ベストバイ、ゲームストップ、シアーズ、コストコ 各決算
米 国債入札 7年債(280億ドル)
世 NATO首脳会談
世界 OPEC総会
5/26
日本 4月消費者物価指数
日本 DyDo、ウチダエスコ、内田洋、エイチ・アイエス、 各決算
米 4月耐久財受注
米 第1四半期GDP改定値
米 セントルイス連銀総裁、講演
世 G7首脳会議(~5/27)
5/27
日本 黒田日銀総裁、講演
2.NY市場、為替/債券 各結果(5/19)
今日のNY為替市場は欧州通貨の買いが強まり、ドルは相対的に売りに押された。
ドル円は前日からの買戻しの動きが続いていると思われるが、上値は重い。
111.50水準を超えてくると次第に売り圧力が強まり、111.70付近で息切れする
展開が何度か続いている。
トランプ大統領のロシア疑惑に対する市場のリスク回避的な雰囲気は落ち着いて
いるものの、為替市場ではそれが欧州通貨買いにつながっている。短期筋の中に
ドル円を売って欧州通貨に乗り換える動きが出ているのかもしれない。
NY時間の序盤には110円台を再びうかがう動きも見られていたが、米株も買い
戻しが続き、原油相場も50ドル台を回復する中、下値では押し目買いも入る
ようだ。
今日はブラード・セントルイス連銀総裁の発言が伝わってた。総裁は「FOMC
の想定金利軌道は積極的過ぎる可能性」とやや利上げに慎重ともとれる発言を
していた。一方、バランスシート縮小には積極的なようで、「始めるべきだ」と
述べていた。
先日も同様の発言をしており、市場の驚きは小さかったようで、発言への反応は
限定的となっている。CMEのFEDウォッチも6月利上げの確率は74%程度と
前日の64%から上昇している。
終盤に一部報道で、「捜査当局がトランプ大統領の選挙キャンペーンとロシアと
の間の疑惑の捜査で、大統領に近いホワイトハウス高官を容疑者として監視体制
に入った」と報じていた。ドル円も売りの反応を見せたが、米株に下押す動きが
無かったことから111円台はサポートされている。
一方、トランプ騒動が落ち着く中、欧州通貨買いが活発化しており、ユーロは対
ドルで上昇が続き、1.12ドル台に上昇している。仏大統領選でマクロン氏が勝利
して以降、欧州の政治リスクへの不透明感が後退している。
ドイツでも秋の総選挙に向けてメルケル首相が優勢となっているようだ。
そのような中、ECBの出口戦略への期待がユーロを押し上げているが、さすが
にこの所の急ピッチな上昇による過熱感も出て、過熱感を示すテクニカル指標で
あるRSIは買われ過ぎの70の水準を上回ってきている。ユーロドルは1.12台
を回復したものの、更に上値を追う動きにまではなかった。
ECBの出口戦略の期待が高まる中、量的緩和の拡大ペース縮小により、市場が
混乱する「テーパー・タントラム」の可能性を指摘する声も出てる。2013年
にFRBが量的緩和の拡大ペース縮小を始めた際に米10年債利回りは一時3%
まで急上昇してた。これと同様の現象が欧州債で発生した場合、利回り格差から
ユーロは買い圧力が強まる可能性があるという。
なお、ポンドドルも買いが優勢と、1.30台に再び上昇し、ポンド円も145円台まで
上昇した。ポンド円は21日線がサポートされた格好となって、上向きの流れが
続いている。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=371051
米国債利回り
2年債 1.270(+0.002)
10年債 2.235(+0.005)
30年債 2.896(-0.005)
期待インフレ率 1.850(+0.018)
※期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場で利回りは横ばい。トランプ疑惑への懸念も緩んでおり、
米株と伴に米国債利回りも上昇して始まった。しかし、為替市場でドル売りが
優勢となる中、利回りの上げも鈍く、終盤には一部報道で「捜査当局がトランプ
大統領の選挙キャンペーンとロシアとの間の疑惑の捜査で、大統領に近いホワイト
ハウスの高官を容疑者として監視体制に入った」と報じられたことから、利回りは
前日付近に戻す展開となっている。
10年債利回りは一時2.26%付近まで上昇したものの、2.23%まで戻して
いる。
2-10年債の利回り格差は97(前日96)に縮小。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=371052
3.NY株式市場、結果(5/19)
NY株式19日
ダウ平均 20804.84(+141.82 +0.69%)
S&P500 2381.73( +16.01 +0.68%)
ナスダック 6083.70( +28.57 +0.47%)
CME日経平均先物 19695 (大証比:+95 +0.48%)
NY時間の終盤に入って株式市場は買い戻しが続いている。週前半はトランプ
大統領のロシア疑惑で市場はリスク回避の動きを強め、米株式市場も急速に売り
に押された。しかし、次第に落ち着きを取り戻す中、買い戻しも急速に入っている。
今週のダウ平均は一時2万553ドルまで下落していたが、きょうは一時2万850
ドル付近まで戻しており、下げの約7割を戻していた。「何も無いのが良い知らせ」
トランプ疑惑の問題解決には時間がかかりそうで、市場も深追いしない雰囲気も出て
きているようだ。そのような中、この日発表の決算が良好だったことで、株式市場も
企業業績などファンダメンタルズに意識を戻しつつある。
終盤になって一部報道で、「捜査当局がトランプ大統領の選挙キャンペーンとロシア
との間の疑惑の捜査で、大統領に近いホワイトハウスの高官を容疑者として監視体制
に入った」と報じられていた。この報道で株式市場も伸び悩んだが、売りを強める動
きまでは見られなかった。
銀行株が堅調なほか、原油相場が50ドルの大台を回復しており資源関連も上昇。
ハイテク株も堅調に推移している。
ダウ採用銘柄ではキャタピラーやGE、ボーイングが上昇。JPモルガンやシェブロン
も堅調に推移している。反面、シスコが続落しているほか、ジョンソン&ジョンソンも
軟調。
ナスダックも続伸。アップルやアマゾン、フェイスブックといった主力のITハイテク
株は概ね上昇している。本日権利落ちとなったエヌビディアも再び最高値を更新。
テキサス州の電力会社のダイナジーが急伸。WSJ紙が関係筋の話として、テキサス
州で同業のビストラ・エナジーが買収を同社の買収で協議していると報じたことが買い
手掛かりとなっている。
農業機械のディアが大幅高。取引開始前に決算を発表しており、通期見通しを上方修正
したことが好感されている。
ネットワーク・セキュリティーのパロアルトが上昇。アナリストが投資判断を「買い」
に引き上げており、目標株価を150ドルとしたことが買い手掛かりとなっている。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=371048
4.NY市場、原油先物7月限/金先物6月限 各結果(5/19)
NY原油先物7月限(WTI)
1バレル=50.67(+1.01 +2%)
ブレント先物7月限(ICE) 53.69(+1.18 +2.25%)
引き続き25日に開催される石油輸出国機構(OPEC)総会で、減産期間が来年3月
まで9ヶ月間延長される期待を背景に時間外取引から買いが先行。通常取引開始後も
ニューヨークダウが大幅高となったことでリスクオン(リスク容認)ムードが強まり、
上げ幅を拡大した。期近3本は50ドル台を回復し、約1カ月ぶりの高値をつけた。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=371049
金先物6月限(COMEX)
1オンス=1253.6(+0.8 +0.06%)
NY金は小反発。6月限は前日安値を維持したあとは、ドル安・原油高の加速や、
ロシア・ゲートによる米国の政局不安で反発した。ただ、米国株の急伸や長期金利
低下が頭を抑えた。
http://klug-fx.jp/fxnews/detail.php?id=371047
☆各1クリック応援の協力を お願いします。☆
にほんブログ村
株式投資ランキング