やおよろずの神々の棲む国でⅡ

〝世界に貢献する誇りある日本″の実現を願いつつ、生きること、ことば、子育て、政治・経済などについて考えつづけます。

【中学歴史教科書8社を比べる】215 ⒅ 日朝関係(戦後)の描き方 34 <ⅵ 現在の課題3/3:在日朝鮮人 まとめと考察 -5- 日本残留の理由は?2/2>

2017年06月19日 | 中学歴史教科書8社を比べる(h28-令和2年度使用)

【調査2】終戦直後の日本残留の理由はなにか? 2/2

~表再掲~

 

■残留理由に言及しているのは2社だけ ※これを検証する

・東京書籍 「帰国先の混乱など」

・帝国書院 「朝鮮本国での生活基盤をうしなっていたことなど」

 

■「出かせぎ者とその家族:約100万人」のうち、約60万人が日本に残ったのはなぜだろうか? ※「徴用者約100万人」は99.98%が帰還)

 そもそもの”来日理由”と同じように、多くは「経済的理由」だろう。

 

 

<ウィキペディア:朝鮮人強制連行>より ~再引用~

・「在日韓国人による調査

 在日本大韓民国民団の子団体、在日本大韓民国青年会の中央本部が、1988年に刊行した『アボジ聞かせて あの日のことを—我々の歴史を取り戻す運動報告書 -- 』では、渡日理由について、在日一世1106名から聞き取り調査し、「徴兵・徴用13.3%」「経済的理由39.6%」「結婚・親族との同居17.3%」「留学9.5%」となっている(1106名のうち、渡航時12歳未満だった者は回答に含まず)。」

 

① 徴兵・徴用13.3(16.7)% ※( )内は、上記の「回答者分」を母数とした割合

 実際はもっと少ないのでは? 

 「1959年(昭和34年)7月11日の外務省発表…終戦後、在日朝鮮人の約75%が朝鮮に引揚げ(1946年までに約148万人が韓国に、1947年の北朝鮮引揚計画では350人が帰還)、残る約42万人は自由意思で日本に残留したのであり、1959年時点で在日朝鮮人約61万1,085人のうち戦時中に徴用労務者としてきたものは245人と報告した。」

※「徴用労務者」=戦中の「労務動員者」+「軍務動員者」。約100万人・・・このうち日本に残ったのはわずか245人ということ。(松永)

 この16.7%が本当だとしたら、その多くは《徴用者の”戦後まいもどり密航”》の可能性が高い。

 

② 経済的理由39.6(49.7)% + ③ 結婚・親族との同居17.3(21.7)% =57.0(71.4)% 

 つまり、《戦後の在日朝鮮人一世の約70%は、「経済的理由」により渡日(残留)した朝鮮人とその家族》だということになる。

 

④ 留学9.5(11.9)%

 

 したがって、

東京書籍:「帰国先の混乱など」→△ 

 ×かも? まさか、本当の理由を隠したいわけではないだろうが…。

 この「朝鮮半島内の混乱」(=差別・弾圧や極貧状態など)という理由は、《戦後になってからの数十万人の密航の理由》としてはよくあてはまる。しかし、昭和20・21年のごろの「日本在留理由」としては不適当だろう。なぜなら、事実としては、混乱がおさまっても帰っていないのだから。

 

・帝国書院:「朝鮮本国での生活基盤をうしなっていたことなど ≒「経済的理由」で日本で働くことを選んだ。 →どうにか〇  

 ※”日本が好きだから”は、ごくごく少数だったのだろう。それは、《2世~3世と日本で暮らすことを選んでいながら、いつまでも帰化しない在日韓国・朝鮮人がいまだに50万人ほどもいる》という事実が証明している。

(ただし、このごろになって帰化が増え始めたらしい。”伝統的日本人がほとんどの田舎”に棲む私には、その理由がよくわからないが…)

 

<参考>
■戦後密航者
 

<ウィキペディア:在日韓国・朝鮮人>によると、「…戦後まもなくして来日した彼らは戦後の混乱に紛れ、本来は対象者ではなかったが特別永住資格を得た。『朝日新聞』1955年8月18日「65万人(警視庁公安三課調べ)の在日朝鮮人のうち密入国者が10万人を超えているといわれ…」

※戦前戦後を通して、在日朝鮮人一世のうち数十万人は「密入国-不法滞在」者だったようだ。

 しかし、いまや戦後72年、一世の多くは他界し、50万人弱(減少中)のほとんどは二・三世…。日本への帰化が増えているようだ。

※一時的密航者・・・例えば、唐津市では、”窃盗団”などの犯罪者集団が夜密航してきて、福岡などで”仕事”をすませたら、さっさと韓国へ密航して帰っていく。当然、手引きしている者が日本国内にいなければできないこと。

 

~次回、調査3~ 

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