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聴くほどに数の増え逝く夜の河鹿:加藤瑠璃子

2020年07月21日 | 俳句
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聴くほどに数の増え逝く夜の河鹿:加藤瑠璃子
清流の音も涼しい夜となった。さっきから河鹿の鳴声が聞こえていたがだんだんとその数が増えてきた。昼には山の鹿が鳴くと言う。いずれ鳴声が我が身の哀愁を募らせる。この河鹿が鳴く姦しさを静かと感じる五感の不思議さよ。満天の空には天の川。天地が呼応して今日も更けて行く。<山小屋のランプの窓辺河鹿鳴く:やの字>:俳誌『百鳥』(2020年7月号)所載。
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