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通夜客にただひたすらに新茶出す:鈴木節子
新茶が出回っている。今日のお通夜のお茶も新茶が供せられた。こんな佳い季節であっても人は死ぬ。この死と言う絶対摂理を知りながら日常はただひたすらに流されて行く。ひたすらに出された新茶をひたすらに飲んでいる。故人の生前の生き方の爽やかさを思う。すがすがしい茶の香りにこの人の成仏を確信した。せめて自分のこれからを悔い無き生き方にしておきたい。<連れ合いの居る幸せよ新茶汲む:やの字>。:俳誌『百鳥』(2019年8月号)所載。
<いらっしゃいませー:俳句喫茶店・つぶやく堂へどうぞ>
通夜客にただひたすらに新茶出す:鈴木節子
新茶が出回っている。今日のお通夜のお茶も新茶が供せられた。こんな佳い季節であっても人は死ぬ。この死と言う絶対摂理を知りながら日常はただひたすらに流されて行く。ひたすらに出された新茶をひたすらに飲んでいる。故人の生前の生き方の爽やかさを思う。すがすがしい茶の香りにこの人の成仏を確信した。せめて自分のこれからを悔い無き生き方にしておきたい。<連れ合いの居る幸せよ新茶汲む:やの字>。:俳誌『百鳥』(2019年8月号)所載。
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