風媒鉢2年目にして

2024年04月25日 10時43分56秒 | 記憶のかけら
 
 
何も植えていない土だけ入れた植木鉢に、
何が生えてくるかを観察する「風媒鉢」
 
開始からまる1年が経ち、
2年目の春…
 
ついにこの花が咲きました。
 
(※カタバミは昨年中に咲きましたが)
 
 
 
 




 

めんこの思い出

2022年09月27日 10時16分24秒 | 記憶のかけら

子ども番組の企画案で、
「めんこ」を出してきた若いスタッフがいた。

彼女の年齢で、「めんこ」で遊んだことがあるのは珍しいと驚いたが、
実際に遊んだことはないという。
ただ知識として、ひっくり返して奪い合う、ということだけは知っていた。

これからシミュレーションをしてみると聞いて、
思わず言ってしまった。

「そんな簡単にひっくり返らないよ」

確かにひっくり返して遊んでいたが、
僕の場合、それは四角い、「角めん」だった。

「丸めん」で遊んだことはほとんどないが、
遊ぶ時は、ひっくり返すのではなく、
相手のめんこの下に滑り込ませる、
それで終わるかもしくは、
そのまま相手のめんこをすくい上げて宙に飛ばし、
自分のめんこで受け取る、
そんな勝負の付け方だった。

子どもの遊びなので、
ローカルルールはいろいろあるだろうが、
1972年~75年の目黒や世田谷では、
そんな遊び方が主流だった。
(僕という子どもの小さな世界でだけど)

しかし「角めん」にしても、
下が凸凹した場所でやっていたから、
ひっくり返ったんだろうなあ。
会社のつるつるした床ではひっくり返すのは難しいだろう。

などと言っていたら、
「めんこ」という企画案自体を取り下げてしまった。

申し訳ないことをした。

シミュレーションをして、
いかに困難かを体験する機会を奪ってしまったからだ。

火薬の記憶

2022年07月04日 09時06分45秒 | 記憶のかけら

酒場で年上の方々と話していて「紙火薬」の話題となった。



紙火薬。



シート状のものや巻かれたテープ状のものがあったが、
どちらも赤く、
錠剤のように火薬が入っており、
切り離して使う。

 



おもちゃの拳銃の撃鉄部分や、
ロケットと呼んでいたおもちゃの先端に取り付け、
打撃によって破裂させる。



僕が小学生の頃はまだあったが、
いつ頃まであったものなのだろうか。



その存在を久しぶりに思い出した。



年上のある方は、
紙火薬をばらして火薬を集め、
金属製の鉛筆のキャップに詰め、
火をつけて飛ばしたという。
その勢いは、



「殺傷能力がありそうだったよ」



もはや弾丸だ。



少量とはいえ火薬、
思えばよくそんなものを小学生が自由に買えたものだ。



ズボンの尻ポケットに紙火薬のシートを入れて、
尻もちをついた衝撃で火薬が破裂、
大怪我をしたという噂も聞いた。


しかし、実際にそれで怪我をしたという人に会ったことはない。
子どもに注意させるために大人が作った話かもしれない。



今の子どもたちが聞いたら、信じられない存在だろうなあ。

holoholo

2022年03月12日 11時46分24秒 | 記憶のかけら
昨年の記念日、
下北沢のビストロに行き、
とても良い店だったのだけれど、
食事中、家人(大)と、
「こんな時にholoholoがあったらなあ」
という話になったのだった。

我が家の何か特別な食事は、
ある時期からほぼholoholoだった。
だから、holoholo無き今、
特別な食事をしようとすると、
店を選ぶのに難儀する。

あの店のどこが良かったのか、
という話になった。

オーナーの淳子さんが知り合いである、
料理が美味しい、
という真っ先に思いつく他にも、
いろいろな理由が出てきた。

まず「表参道」という場所。
当時、家族での外食はほぼ地元だった。
だから、わざわざ表参道まで食事に行く、
そこからがすでに特別な食事の始まりだった。

「店の明るさがちょうどよかった」と家人(大)
たしかにそうだ。
仄暗い路地を通って、
目立たぬ入り口のドアを開けると、
明るすぎない、かといって暗すぎない、
この言い方でうまく伝わるとは思えないが、
家族や親しい人たちと食事をするのに、
ちょうどよい明るさだった。

そしてもう1つ家人(大)があげた理由は、
僕が思ってもいないことだった。それは、
「店員のみんなが仲良さそう」
そんなところを観ていたのか。

人間の死には、
肉体の死と忘却による2つの死があるとよくいうけど、
店の閉店も同じことだと思う。
これからも我が家では特別な食事をする時、
「あー、holoholoがあったらなあ」
と思うだろうし、
そこで過ごした時間を懐かしく思い出す。