弁当と共生するカニ

2024年03月23日 14時54分08秒 | チシキのかけら

 

 

 

※2021.12.28のブログ改訂&再掲

 

打ち合わせ出た豪華な仕出し弁当に、
気になる注意書きが合った。



「二枚貝には、海老・蟹が共生しています」

確かに弁当には、浅利と思われる貝が入っていた。



僕はこれを見た時、
異物混入に対するクレームを防ぐためだと思った。



しかし知人は、
甲殻アレルギーの人に向けた注意ではないかという。



確かに。
その配慮もあるかもしれない。



また別の知人は、


「貝の中に住んでいるカニはどうやって繁殖するんだろう?」


と言い出した。さすが東京水産大学出身だ。



調べてみると、研究している大学があった。
ニュージランドのオークランド大学だ。



研究によると、
二枚貝の共生するカニ(カクレガニ)は、
夜間にオスが住まいの二枚貝を出て、
メスの住む二枚貝を訪ね、そこで交尾をするという。
まるで平安時代の通婚だ。



この際、オスは不思議な行動を見せる。
メスの住む二枚貝にたどり着くと、貝をハサミで撫でる。
何時間も撫でる。あるいはくすぐる。
すると二枚貝が口を開く。
そこから中に入るのだそうだ。



弁当の注意書きから、新しい知識を得ることができた。

LED電球の落し穴

2024年02月05日 09時10分17秒 | チシキのかけら

 

ダウンライトの電球が切れたので、

家電量販店へ新しい電球を買いに行った。

 

 

これまで使っていた電球を持参したところ、

LED電球を勧められたので、そちらに変えることにした。

(今まではLED電球ではなかったのです)

 

 

買ってきたLED電球を取り付ける。

 

 

点かない。

なぜか点かない。

 

 

調べたところ、ダウンライトにSマークがある場合、

断熱材施工器具対応タイプの電球しか使えないという。


 

 

我が家のダウンライトは…

 

あ、Sマークがある。




 
 

買ってきた電球のパッケージを見ると、

「断熱材施工器具」では使えないと書いてあった。

しかも、とてもとても小さな文字で。

 

 

この家に住んでもう十数年になるが、

ダウンライトのSマークのことは知らなかった。

 

これまでにもLED電球に切り替えた場所があるが、

その時に使用したのが、すべて断熱材施工器具対応タイプだったようだ。

 

 

家電量販店の店員が、Sマークの確認をせずに勧めてきて買ったので、

軽くクレームを入れたところ、対応のものに交換してくれた。

 

 

ちなみに、最初に買った非対応のものはアイリスオーヤマ製。

対応のものはパナソニック製。

値段は3倍ぐらい違う。

 

 

安価なものには、それなりの至らぬところがあるということですね。

「ナラ枯れ」について学ぶ@東京農大

2023年11月04日 13時25分55秒 | チシキのかけら
 
東京農大の収穫祭の楽しいところの一つは、
新たな知見を得られることである。
 
 
 
熱帯作物研究室の「ナラ枯れ」の解説は興味深いものだった。
 
 
「ナラ枯れ」という現象は知っていた。
 
 
しかし原因はよく知らなかった。
 
 
まさか昆虫に付着した菌が、
木の中で繁殖することが原因だったとは。
 
 
 
 
 
菌は運ぶ昆虫と菌の関係も面白い。
 
樹木にとっては害である菌が、昆虫にとっては食糧となっているとは。
 
 
生物の生存戦略とはいうの、本当に凄い。
 

 
 
 
今年はクマの被害が増加しているが、
ナラ枯れと相関関係がるとの研究結果もあるそうだ。
 



 
最大の問題は2つ。
 
ナラ枯れの原因は複合的なものであり、特定できないということ。
 
そして、ナラ枯れの根本的な対策は現時点ではないということ。
 
 
勉強になりました。
 

アンキモ

2023年07月10日 13時49分55秒 | チシキのかけら
僕はアンキモが好きではない。
 
しかし、この店のアンキモだけは別。
初めてアンキモを美味しいと思った。
 
店主曰く、
「重要なのは血抜き。
 血抜きが下手だと雑味が出る」
 
「アンキモには血管がたくさんある。
 そのどこに血が溜まっているかを見抜く、
 それが必要」
 
では、どうやって見抜くのか。
 
「企業秘密です」
 
 
 


 

瓶ビールの下に

2022年07月15日 13時05分18秒 | チシキのかけら



ひさしぶりに「コレ」を見た。

瓶ビールの水滴がテーブルに落ちるのを防ぐ皿のような「コレ」だ。

今でも高級店に行くと、瓶ビールはコレに乗って出てくるのだろうか。
(僕は鰻屋で見た)

それにしても、コレの名前はなんていうんだろう?と疑問に思っていたら、

知り合いの噺家さんが、


「はかま」


というらしいと教えてくれた。

瓶ビールのはかま。

なるほど。




 

ボウズギンポ

2021年10月31日 12時46分06秒 | チシキのかけら
今日のオススメに、

「ボウズギンポの西京焼き」

があった。

ボウズギンポ?
初めて見る名前だ。

ギンポといえば江戸前の天ぷらで使われる魚だが、
西京焼きにできるほど大きな魚ではない。

出てきた西京焼きは、
写真のような感じで、
よく言えば脂がのっており、
悪くいえば旨味に乏しい。

帰宅後、
画像検索をしてみたら、
想像とはまったく違う姿の魚が出てきた。

え、ゲンゲ亜目?
1メートルにもなる?
深海魚?

だからあの身の感じだったのか。

『この差って何ですか?』で紹介した「うまく伝えるコツ」

2020年03月21日 09時39分44秒 | チシキのかけら
前回の『この差って何ですか?』でご紹介した、
思っていることを上手に伝えるための2つのコツ

1:話し始めは伝えたいことの全体像から話す。
  (伝え下手の人は細かい部分から入りがち)

2:伝えたいことを具体的に話す。
  (伝え下手な人はアレとかソレが多くなりがち)

たったこの2点を意識するだけで、
格段と伝わりやすくなりますよ。

みなさん、参考にしてください

「収穫祭」の収穫

2019年11月04日 09時00分35秒 | チシキのかけら

今年も東京農大の「収穫祭」に行ってきた。

前日、近所の酒場でサンゴの白化について、
丁寧な説明をしてもらったと聞き、その展示を探した。

農大なのに、なぜサンゴ?と思ったからである。

「農業環境科学研究室」の展示だった。

なるほど。
マングローブとサンゴの関係か。

僕の理解の範囲で概要を記すと、
海が富栄養化するとサンゴは死滅する。
しかしマングローブには富栄養化を防ぐ働きがあるらしい。
また海の生態系に必要な「鉄」の供給にも役立っているらしい。

「らしい」と書いたのは、
どうやらまだ研究中らしく、展示でもそう書かれていたため。

研究の本質とは異なるが、
この展示を見て、2つ新しい知識を得た。

マングローブというのは、植物種の固有名、もしくはもう少し大きなグループとしての植物名だと思っていたが、実際は「塩生植物」の総称だった。
どれぐらい知られていることなんだろう。

サンゴと共生する「褐虫藻」の存在も初めて知った。この藻類が死ぬとサンゴは白化し、やがて死に至る。しかしながら、共生の詳しいメカニズムはまだわかっていないという。それも興味深い。

これが今年の僕の、「収穫祭」の収穫です。

ラオスの塩

2019年09月19日 08時05分58秒 | チシキのかけら
ラオスの塩を味見した。

ラオスといえば海のない国だ。

岩塩?
と思ったが、そうではないという。

ラオスがある場所も大昔は海で、
海底が隆起して、今の陸地が誕生した。

しかしヒマラヤほど隆起しなかったので、
塩分を含む地層が地下深くに残った。

そこへ、
高温多雨の土地柄、
常に多量の雨が降り染み込み、
地中の塩分が溶かされ、
地下水ならぬ「地下塩水」の水脈ができた。

それをポンプで汲み上げて、
製塩しているのだという。

なるほど。

角のない味の塩でした。

同席した料理研究家の方曰く、
料理に使うのではなく、
直接なにかにかけて食べる方が、
この塩の良さが活きるそうです。

再び、なるほど。

天草の蜂

2019年07月27日 16時49分35秒 | チシキのかけら

聞いた話なので、真偽のほどは定かではない。

天草地方では江戸時代、
キリスト教の信者が多数いた。

信者はお上に見つからぬよう、
人里離れた小屋で礼拝をしたそうだが、
その時、小屋のまわりに蜂を放ったという。

人を寄せ付けないためだ。

にわかには信じがたい話だが…

必要が出たら、裏を取ることにして、
今はこのままにしておく。

興味のある方は、
各自、検索して下さい。

センザンコウ

2019年07月18日 08時46分39秒 | チシキのかけら


世界でもっとも密猟されていると言われている動物が、
センザンコウだという。
今や絶滅危惧種である。



密猟の理由は「ウロコが薬になる」と言われているから。



しかしながら、
ウロコの成分を分析すると、
ほぼケラチンだそうだ。

 



稀少とされるセンザンコウのウロコは「爪」と一緒。

 


センザンコウのウロコの代わりに、

自分の爪でも噛んでおけ!という話だ。



需要があるから供給がある。



僕も東洋医学が利用するけど、
こういう部分はどうも受け入れられない。

ハチミツの原料

2019年04月30日 08時57分59秒 | チシキのかけら

ハチミツには大きく分けて2種類ある。

1つの花のミツだけから成る「単花蜜」
いろいろな花のミツから成る「百花蜜」

安価なハチミツは、この「百花蜜」だと思っていた。

しかし最近、養蜂家の方から、また別のハチミツがあると聞いた。

それは「砂糖蜜」ともいうべきものだ。

ハチの巣箱の周囲に砂糖水を置き、
ハチは花のミツではなく、砂糖水を巣に持ち帰る。
それを集めた「ハチミツ」だ。

花のミツではなく砂糖水でもハチミツなのか?
という疑問は残るが、
彼曰く「安いハチミツの中にはそういうものがある」
と言っていたから、OKなのだろう。

あくまである養蜂家から聞いた話なので、
裏は取っていない。

東京農大の収穫祭に、
ハチミツに関する研究会が毎年出展しているので、
今秋行った時に訊いてみようと思っている。

高い魚(近海篇)

2019年01月26日 09時08分41秒 | チシキのかけら

近海物の魚で、
キロあたりの値段が高い魚は何か?
という話を魚の美味い居酒屋の店主に聞いた。

クエ?

確かに、クエも高い。

ノドグロ?

ノドグロも高い。

しかし、もう1つ、意外に高い魚があるという。

正解は…カワハギ。

え、カワハギってそんなに高いの?と思ったが…。

カワハギは養殖できない。
今の時期は特に美味い。
群れを作る魚ではないので、大量に捕れない。
今の時期は特に美味い。
身の歩留まりが悪い。

という理由だそうだ。

あくまで店主の経験の基づく話、
市場などでの裏はとっておりませんので、
あしからず。

嫌われるチヌ

2019年01月19日 11時37分57秒 | チシキのかけら


チヌ、クロダイといえば、釣り人に人気の魚だ。



だが、ある人々にとっては「害魚」だと聞いた。



養殖業者たちである。



牡蠣だったか、帆立だったか失念してしまったが、
(海苔だったかもしれない)
まだ小さいものをクロダイが食べてしまうのだという。



養殖業者曰く、


「釣り人に、このあたりのチヌを全部釣ってほしい」

コマセ釣り禁止の謎

2019年01月18日 09時00分43秒 | チシキのかけら

釣り人には有名な話なのかもしれないが、
外国人旅行者は、磯や防波堤でコマセ釣りをやってはいけない、
という話を先日初めて知った。

撒き餌を使った釣りは、漁と見なされるからのようだ。

しかしながら、乗合船の船釣りの場合は、
主体が日本人の船主だから、外国人がコマセ釣りをしてもOKだという。

なんだかなあ。

日本でのアクティビティの1つとして、
「釣り」をウリにしたい街もあるようだし、
実際、日本で釣りをしたいと望む外国人旅行者も増えてきているらしい。

ルールを改定してもいいんじゃないかと思うけど、
現実的には、難しいんだろうなあ。