映画とライフデザイン

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ドラゴンタトゥの女 ルーニー・マーラ

2012-02-14 05:42:35 | 映画(洋画:2006年以降主演女性)
「ドラゴンタトゥの女」劇場で見てきました。
なかなかおもしろかったです。
主人公ダニエル・クレイグの影が薄くなるようなドラゴンタトゥの女ルーニー・マーラの存在感にびっくり。あの「ソーシャル・ネットワーク」の恋人役とはとても同一人物には見えません!!


「ドラゴンタトゥの女」は世界的ベストセラーの映画化作品をデイヴィッド・フィンチャー監督がハリウッドリメイクしたミステリーサスペンス映画だ。
雑誌「ミレニアム」のジャーナリストの主人公は、資産家から40年前に起こった少女の失踪事件の真相追究を依頼される。背中にドラゴンのタトゥをした天才ハッカーとともに捜査を進めていく。


月刊誌“ミレニアム”のミカエル・ブルムクヴィストことダニエル・クレイグは、名誉毀損の裁判で敗訴する。マスコミに騒がれ、編集長エリカことロビン・ライトに迷惑をかけるので身を引こうとしていた。同じ頃、ミカエルの身辺調査がセキュリティ会社に依頼されていた。調査を担当したのは、リスベットことルーニー・マーラというまだ若い女性だ。鼻や耳にピアスを付け、黒ずくめの服を着る、無表情な「ドラゴンタトゥの女」だ。得意のハッキングを駆使して、完ぺきなレポートを仕上げた。

やがて、ミカエルの許に弁護士から連絡が入る。大企業ヴァンゲルの元会長ヘンリック・ヴァンゲル(クリストファー・プラマー)からの面会の申し込みだった。雪深いスウェーデン北部のヘーデビーを訪れるミカエル。富豪ヘンリックは彼に姪ハリエットの写真を差し出し、事情を説明する。



1966年9月、ヴァンゲル一族の家族会議の日、姪ハリエットが姿を消した。捜索の結果、彼女は何者かに殺され、遺体は遺棄されたとされた。だが、自分が生きているうちに真相を知りたいと願うヘンリックは、表向きは自分の評伝の執筆依頼をミカエルに頼みながら、真相究明を依頼するのだった。
ヴァンゲル一族の資料を整理しながら、一族のさまざまな過去が明らかになっていく。ヘンリックの話した通り、酷い一族のようである。ヘンリックの兄は、ユダヤ人を迫害し続けるネオナチであった。その息子は酔っぱらって溺死、その娘がハリエットである。ハリエットの兄マルティン、父親の従姉妹にあたるセシリアとアニタ、隠居同然のハラルド、その他多くのヴァンゲル一族がいる。その一人一人を追っていく。
ミカエルは、残された写真などから、取材、調査を続けている。途方にくれるミカエルにヒントを与えてくれたのは、ミカエルの娘だ。壁に貼られたメモを見て、娘は聖書からの引用とほのめかす。
一方調査能力を買われたリスベットは、ヘンリックの手配で、ミカエルのアシスタントになる。ハリエットの残した旧約聖書の引用から、未解決の連続殺人事件と関係のあることを突き止めるが。。。


「ドラゴンタトゥの女」は少女時代に問題を起こして、いまなお後見人の保護下に置かれている。新しい後見人はとんでもない奴で、報告書に書く内容や、生活費を払う見返りに性的な奉仕を迫るデブ弁護士だ。しかし、後見人にレイプされる様子を隠しカメラで撮影して逆に脅す。これは見ようによってはスカッとするシーンだけどえげつないシーンで、一気に目が離せなくなる。

中盤からおもしろさが増幅する。「ドラゴンタトゥの女」は単なるえげつない女ではなかった。ハッカー能力だけでなく、賢さを発揮して次から次へと調査の仕事をこなしていく。CPUからだけでなく、古い普通の資料を解読して真相を導き出す。するどい手際の良さに、感心してしまう。劇中にのめり込む。こんな賢い秘書がいたら、とんでもないゼニ儲け出来るのにとまで不純なことまで自分で考えてしまう。

ダニエルクレイグが単なるオヤジになり下がっている。彼なりに調査を重ねるのだが、ここでは「ドラゴンタトゥの女」が輝いている。そして、ヒッチコック風ハラハラドキドキのカメラワークとあわせて気分が高揚した。

アニタを演じた美人俳優を見て、若き日のヴァネッサレッドグルーヴを思わせる美人だなあと銀幕の前で思っていた。ミケランジェロ・アントニオーニ監督「欲望」に出演したときの彼女の面影がある。プロフィルを見たら実の娘ジョエリー・リチャードソンだった。やっぱり娘は母親に似るんだなあ。


いきなりオープニングで流れるのが「移民の歌」なのにもビックリした。
「スクールオブロック」の時ほどの衝撃はないけど、映画のイメージにはぴったりだ。

「ハンナ」のシアーシャローナンとルーニー・マーラの2人の天才少女の卓越なる演技をみて、映画は永遠に続くなあと思った。逆に日本映画大丈夫かと。。。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
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4 コメント

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Unknown (けん)
2012-02-15 20:46:55
今日観てきました♪
ええ~、『ソーシャル~』の恋人役の人だったんですか!
メッチャビックリ(驚
これこそ女優さんですね☆
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コメントありがとう (wangchai)
2012-02-16 05:48:39
TBもありがとう

>ええ~、『ソーシャル~』の恋人役の人だったんですか!
メッチャビックリ(驚

僕もびっくりです。
「ソーシャルネットワーク」見た時はナタリーポートマンに似ているなあと思いましたが、この映画じゃそんなこと思いませんもんね。

でも女優魂が凄いですね。
まさに大器
これからの作品が楽しみになりました。
またよろしくお願いします。

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ナイスな映画 (iina)
2012-02-19 10:47:40
タトゥの女にイカレタ女のイメージが濃すぎて不気味な予感がつきまとったのは、事件の予感だった
とも思われ、ストーリー展開もスムーズでそんな無理な構図ではなく違和感はなかったですね。
こまやかに事件を追うのも、根気よく謎追いにつき合うとなかなかな見ものでした。
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よかったですよね。 (wangchai)
2012-02-19 21:21:41
>ストーリー展開もスムーズでそんな無理な構図ではなく違和感はなかったですね。

おっしゃる通りですね。
僕もストーリーに素直に入っていけました。
白紙で行ったのもかえってよかったのかも

>こまやかに事件を追うのも、根気よく謎追いにつき合うとなかなかな見ものでした。

イカレタ女が天才ぶりを発揮していたので、ナゾ追いが妙に手際よく感じました。

またよろしくお願いします。


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