般若波羅蜜多

仏教は宗教である。実は哲学そのものである。空海の三教指帰で示すものは儒教、道教よりも仏教の優位性から、彼は仏教の道を選ぶ。私は空海を甘く見ていたようである。優れた坊さんであることはわかっていたが、遣唐使で彼の行動で得たものが日本の宗教界を大きく羽ばたかせたものだと思う。語学が堪能であり、唐語からサンスクリット(梵語)まで操る天才である。恵果和尚(当時の仏教界の最高僧)から真言密教を灌頂し、真理を追求する偉大な僧として遇されたのである。ブッタとは悟りを開いた地球上の唯一の人物とある。仏様は数多くいるが、大日如来なのか阿弥陀如来になり、ブッタと楽しく話でも交わしているような気がする。そもそも如来、菩薩、観音、王、明王と呼ばれる方たちは何なのかもよく分からない私である。どちらが偉いのか、その程度の見識しかない。肝心なことは悟りを開く過程が大事なのであると思っている。それによってお釈迦さまのお経も少し理解できるのかな!摩訶般若波羅蜜多心経には難解な漢字が出てくる。サンスクリット語から漢語になり、我々の親しいお経に変遷してきた。色即是空(しきそくぜくう)、ひとつとってみても私には哲学に見える。観音菩薩がブッタの弟子舎利子に施す講義の不思議な読み物である。

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