棘(とげ)

私には棘があった。人と接することはとても大事である。ついつい調子に乗って、言わなくても良いことを言ってしまうのである。相手を不愉快にして、傷つけてしまった。夜中に「あっ!なんていうことを言ってしまったのだろう」もう遅い。その方にはもう会わないかもしれない。後悔しても後悔しきれない。今までもそういう場面がありながら、気が付かなかったのかもしれない。自分はまじめでまともな人間だと思っていた。普段からおしゃべりは苦手である。だから頑張ってしゃべろうとする。口は災いの基とも!~ 沈黙が私の取柄なのだったから、余計な事、出しゃばったことは言うまい。今更になって私は棘人間であったことに痛切に感じた。山岳信仰に少しでも触れようとしている。自然に対する畏敬の念と人への感謝を大事にしてきたつもりが、会話で相手に傷つけていた自分に「とんでもない恥知らずの馬鹿者」であったのである。もう70を越えている。人間失格のままである。年齢ではないのかもしれない。自身の性格に問題がある。直すことは到底困難。かと言って、諦めては人間失格+棘人間で終わりたくない。さてどうするか。孤独に耐える自分を鍛えよう。自分を表現することは止め、透明人間になろう。

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