風の谷通信

専業農家からの引退を画策する高齢者。ままならぬ世相を嘆きながらも、政治評論や文化・芸術・民俗などに関心を持っている。

11-033モネ展・ルノワール展

2016-03-30 18:18:31 | 文化・文芸

風の谷通信No.11-033

Nさん 久しぶりです。先日、京都市美術館へモネ展を観に行きました。そしたら同じ館内でルノワール展が開かれていて、幸いにも一日で二つを観ることができました。二人とも印象派に属する画家なんですね。そんなことをよく知らない程度の観客です。

印象派が何を意味するのかも知らないままで絵画展に興味を持ちました。西洋絵画への興味は小学校4年生の時に「晩鐘」を見たことに始まります。当時の小学生向け雑誌に=天然色記事なんてなかった時代ですから=「白黒」の画面で紹介されていました。それ以来この絵に憧れて来たのですが幸いにも最近の5年ほどの間に4回も観ることができました。

そもそも数年前にパリを訪ねた時に人並にルーブルへ行きましたが、あの時代の絵には殆んど興味を感じませんでした。今でも変わりませんが、ミケランジェロ・ラファエロ・(フェノロサかな?)といった人々の絵や、それ以前の作品であのルーブルの天井にまで届きそうな巨大作品などには感動がありません。まして聖書物語やギリシャ以後ナポレオンに至る時代の戦争絵画なんて全く興味が湧きません。ルーブルで眺めたのはモナ・リザとヴィーナスとだけでした。

それに比べると、印象派・バルビゾン派の作品は親しみが持てて情景が理解しやすくてなかなかよろしい。「晩鐘」では、質素な生活を想像させる若い夫婦が一日の農作業を終えて遠くの教会で鳴る鐘の音に祈りを捧げている姿が身近な感動を呼び起こします。

 

さて肝心のモネ展では、今回の目玉である「日の出」は既に展示を終えていたのが残念ではありましたが、睡蓮や風景画を多く観ることができました。モネの絵に表れた光の濃淡・陰影・強弱・散乱の様(さま)などには感嘆するばかりです。順光と逆光による木々や林の表現の差に驚嘆しました。こんな景色は素人にはカメラで以てしても捉えることができません。

同時に拝見したルノワールの作品では、なぜこんなにも明るく輝く肌の女性たちがいるのだろうかと感心するばかりの世界でした。また、彼女たちの瞳はあるいは涼しくくつろぎ、あるいはまた熱く輝いています。ルノワールの作品に接するのは初めてなので、これからは改めて観察したいと思いました。

 

この展覧会に先立って、モネの睡蓮をテーマにしたテレビ番組があって、あのオランジュリーの睡蓮の間などを採り上げておりましたが、その場面に作家の原田マハさんが出演していました。モネ展の売店で彼女の作品「ジヴェルニーの食卓」を売っていましたので一緒に買ってきました。彼女が4人の画家の世界を見事に描き出しています。文学作品は即ち人格ですね。彼女の作品の世界に魅了されてしまいました。

近いうちにオランジュリーの睡蓮の部屋を再訪する予定です。ジヴェルニーへ行くのは無理でしょうがせめてモルマッタンへは行きたいですね。同時にルノワールの作品やその他の印象派画家たちの作品を眺める美術館にも狙いを定めて旅行予定を組もうと楽しみにしています。

私のブログ記事は、原発関連記事を読んでくださる方が多いのですが、今回は毛色の変わったところで、芸術に触れてみました。たったこれだけの記事を書くのに1時間以上を要してしまいました。それではまた。


11-032花の季節

2016-03-24 18:05:15 | 季節の便り

風の谷通信No.11-032

花の季節です。梅が散ったと思う間に畑と川の土手で菜の花が咲いて、水仙が満開になって、庭に馬酔木やレンギョウが咲き、続いてコブシが膨らみ、ふと気が付くとボケが開いています。更には畑でソラマメの薄紫が満開になりました。そして桜の開花宣言ですね。「もうすぐ春ですね 恋をしてみませんか」。今でも懐かしい歌声がユーチューブから流れます。ベルギーからまたテロの報せが駆けめぐる中で、春先のホット一息です。


11-031原発関連記事

2016-03-17 18:11:52 | 世相あれこれ

風の谷通信No.11-031

原発反対には右派も左派もない。このままではこのクニが潰れるぞ。

最近の記事から塩崎厚生大臣の小児の甲状腺ガンに関連する発言:放射線による健康被害は環境省の所管であり、厚生労働省の所管ではないので、自分はコメントする立場にない。***あゝそんなもんですかねえ、大臣でさえも責任逃れをするのかな。一方では『甲状腺ガンは原発事故とは無関係』と言いながら、他方では環境省の責任だと言う。病気になった子供茶達は救われないわナ。現実に甲状腺ガンが起きているのに厚生省は知らん顔で済むのですかナ。

SPEEDIは不適当だと原子力規制委員会が:SPEEDIの予測結果に基づいて避難方向を決めるのは弊害があるという。SPEEDIの予測結果は信頼性がないのでこれを避難方向の判断に使うと却って混乱を招く・・・とのこと。ナンジャラホイ!?高いカネを費やして開発・設置したこの装置が役立たずですと自ら宣言しています。それでいて、これの活用を求める全国知事会に対しては、地方自治体が自治体の責任で使う分にはこれを妨げない、と言う。(どうぞご勝手にしなはれ、ということ)重ねてナンジャラホイ!こんな無責任なことを言いながら5年前にはこのデータを米軍に直接リアルタイムで提供していたんですぞ。あの地域住民には一切知らせずに、お陰で多くの住民が飯館村の方へと逃れて、つまりは放射線の流れる方向へと避難させておきながら。全く以て国民のイノチなんて眼中にないんだ。この矛盾・無責任・税金のムダ使い。これが官僚支配の実態なのか。

伊方原発3号機は今夏再稼動へ:規制委員会の新基準に適合した3号機はその設備工事計画の認可を受ける見通しで、この夏に再稼動する可能性が高まった。あの半島の付け根にあって、もし事故を起こしたら半島の先端まで住民全部の逃げ場がないという立地です。これが電力マフィアあるいは原発ムラの姿勢です。川内原発の免震重要棟の建設計画をチャラにしても稼動許可は取り消さないという頑固さ。いかにも原発と沖縄米軍基地はなにがなんでも強行するというアベ政権の面目躍如。

続いてはその川内原発の記事:朝日新聞が14日付けで報じた川内原発のモニタリング能力が不足であるという記事について規制委員会が「きわめて不適切である」と苦情を呈した。朝日新聞の記事は(内容に誤りさえなければ)読者としては至極もっともな記事であると思うが、お役人様にはお冠である。曰く「測定能力がどれだけあるかどうかではなく、われわれが避難の判断をするに必要充分な能力かどうかだ」。これはもう八つ当たりの開き直りというしかない。だってSPEDEIを抱えていながら信頼できないから使うなと宣告しておきながら、今度は「わしらがやるんだからお前ら文句を言うな」とムクレル。もうバカバカしいね。

最後にダメ押しの記事:昨年秋にJIKAがエチオピアで企画した日本紹介展での「原発事故に関する展示」が日本大使館の反対により中止された。「原発事故を強調することは適切でない」とのこと。大使館からは「反原発のように政府方針に反するものであれば共催は困難」とメールを送ってきた。政府が風評被害の払拭に取りくんでいるときに、(この展示企画は)適切でないということ。アベ政権は、フクシマの事故を矮小化しようと躍起になり、メルトダウンを隠蔽し、汚染水は湾内に留まっているとゴマカシ、線量低下地区への帰還促進を計り、東電に対しては絶対的な支援を継続し、その一方で住民や避難民の救済を手抜きしている。除染で集めた放射性ゴミは行く先もなく積み上げて置いたままである。その状況下で、この展示企画は癪に障ったのであろう。ところが、この3月の時点になって議会で問題になると外務副大臣が「展示できる方向で協議すべきだった」と釈明している。いけしゃあしゃあと。今ならばいくら反省しても問題ないわナ。あとのマツリだから、展示は終ったのだから、今さら文句を言っても始まらんし。殊勝な顔をして反省の弁を述べて置けばことは済むんだから。もう一度改めて展示をやると言ったらどう言うのだろう???

だけどなんできょうと言う日にこんな報道が重なるんだろう。テレビのバラエティー番組を覗くと清原釈放にカメラが群がっているのに。あーぁ、暇だねえ。東京なんてもう放射線で汚れているのに逃げようともしないで清原に群がっているなんて、平和ですねえ。そのうちにこのクニが潰れますぜ。国破れて山河無し、なんてネ。

 

 

 

 


11-030保育所落ちたのブログ続

2016-03-12 11:32:30 | この道の先に

風の谷通信No.11-030

標題のブログ投稿が注目を集め議論を巻き起こしている。政権の力を大きく削いでいる。政権与党からも批判が起きている。アベさんの慢心と保育所問題への無関心が招いた事態だ。

この元記事について優れた評論記事が出たので、ここに転載したいのだが、できるかどうか・・・?ひとまずTBをかけて、それから引用コピーしてみよう。成功するかどうかわからない。

只今作成途中。保存のために一旦は仮投稿。仕上げは今夜になってから。

さて;

日が暮れて、改めてTBを掛けてみたら掛かったらしい。ただし先方の管理者が承認しない限りは無効である。

では、成功したとみなして、このブログの全文はTB先(タイトル:リベラル21)で読んで頂きたい。

議会でこの討論を始めたのは、福島瑞穂議員と山尾志桜里議員だと読める。この議論に対してアベさんが生ぬるい応対をした。ブログ記事だなんて本当かどうか判らないのに議論のしようがないよ、という。加えて自民党席から不当なヤジが飛んだ。またしても!曰く「やめろやめろ」「誰が言ったの?」「本人出て来いよ」「出典、出典、出展はないんだろう!」

  (バカな!本人を国会へ受け入れるのか、自民党が?無駄なヤジ。)

 「それならば」と国会議論に加えて子育て中の女性たちがデモを仕掛けた・・・というのが昨日までの経過らしい。アベさん、口先だけ調子の良いことを言って、行動は「憲法改正」しかない。保育園対策なんて何にもしてこなかった。その欺瞞性が見え見えなんですよ。憲法改正というよりは現行憲法無視、辺野古基地建設、原発稼働、消費税増税、年金支給年齢引き上げ・介護保険切り捨て、フクシマ修復活動放棄と住民の強制帰還と被害補償打ち切り、オリンピック実行、政権維持、くらいしか関心がないんでしょうか。敢えて先読みすれば、預金封鎖、財産税課税といった事柄でしょうかネ。

この道の先になにがあるのか?前方の景色が暗いですねえ。政権にとって幸いなことには国民の多くがそれに気づいていないこと。こんな政権を選んで、わざわざ自分たちの頸を絞めることになる政策を支持しているのです。小沢さん、助けて!

追加訂正:『保育所落ちた。。。』のTBが不成功みたいなので、BMに掲載しておきます。BM欄の「リテラ21」というのが該当のオリジナル記事です。


11-029ますます劣化する議会

2016-03-11 17:45:32 | この道の先に

風の谷通信No.11-029

保育園落ちた・・・のブログが世間の注意を呼んでいるが、これに対して酷いヤジを飛ばした議員がいる。やはり自民党議員。国会が、あるいは国会議員がますます劣化してゆく。耳を覆いたくなるようなヤジが、それもあろうことか国民の中で一番弱い集団に向けて放たれる。首相答弁と同じく、保育園落ちた・・・という叫びに「ほんまにそうかい?」「ウソを言うなよ」とでも言う態度である。恵まれた世界に安住する議員たちはこの叫びの意味を理解しない。理解しようという意思さえ持たない。あるいは遊び気分で議論を傍観している。こんな奴らを誰が選んだのか知らんが、議員になってふんぞり返っている。それで本当に少子化を食い止めようとしているのかね?若い人たちが子供を産み育てると思っているのかね?

落ちたのは私だ、本当の話を聴いてくれ! というママたちの叫びを聴け。