大栄 31
海南 22
ハーフタイム中。
「予想以上のロースコアですね。」
「あぁ。だが、大栄にすれば、予定通り。いつも通りってところだな。」
「度々、インサイドが空くんすけど、土屋さんが巧くカバーしてるんすよね。」
「もう1枚。オフェンスオプションがほしいな。海南は。」
観客席の愛和選手が話をしている。
「あわわーー!えらいこっちゃ!こんな海南見たことないで!!どうするんやろか!?」
「もうあれしかない。出し惜しみなんてしてられないわ。」
大栄ベンチ。
C赤井が声を出す。
「ええやないか。土屋!このまま、うちのペースで運ぶんや!
桜井!どうや、牧と対戦した感じは?」
タオルで顔を拭う桜井。
「しんどいです。後半、もっと動きがようなることなら、正直しんどいですわ。」
「大丈夫や。間合いをあけ、抜かへんディフェンスをしてれば、牧は抑えられる!なぁ、土屋?」
「あっあぁ。」
(そう簡単にはいかへん思うけどな。)
そういうと、土屋は海南ベンチをみた。
一方、海南ベンチ。
自分達のペースではない、厳しい試合を強いられている海南の5人の表情は、
体力的にも、精神的にも、苦しくなっていた。
「さすが、ディフェンスのチーム大栄だな。
これまで、オールコートはないものの、2-3に、3-2、マンツーと3つのディフェンスを敷いてきた。」
と高頭が、選手に声をかける。
「ちくしょう!!ねちねちディフェンスして、だらだらオフェンスして、
大栄はせこいバスケしやがって!!こんなロースコア、海南のバスケじゃねぇぜ。」
と不満を口に出す清田。
すぐに高頭が声を出した。
「ロースコア歓迎だ。どんなに少ない得点でも、相手より1点でも多く取っていたら、
それが勝利なんだ。それがスポーツなんだ。ロースコアなんて気にすることではない。
相手よりも点を多く取る。そこに集中するんだ。」
「うっ。」
当たり前のことをいわれ、言葉が出ない清田。
「つまり、後半は、もっとオフェンシブに点を獲りにいくってことですね?」
「その通りだ。」
牧にうなずく高頭。
「もう準備はできてある。」
そういうと、おもむろにジャージを脱ぐ選手が。
背番号には、7の数字が書かれてある。
「大丈夫なのか?」
と心配そうに声をかける牧。
「えぇ。この日のために、2、3回戦をパスしてきたんですから。」
と笑った。
「よし!武藤に代わって、真田を入れる。4アウトで点を獲って来い!ワンショットで沈めろ!!」
「はい!!」
(4アウトを完璧に守れるゾーンはない。)
自信を持って選手を送り出す高頭であった。
-----------------------------------------------
PF…#9 武藤 正 184cm/3年
→
PF…#7 真田 壮太 185cm/2年
-----------------------------------------------
「海南は、#7を入れてきたな。」
「あの顔は、去年の#14か?」
「たまにしかでないが、なかなかの実力者だワン。」
「海南の秘密兵器ってところかな。」
大栄 31
海南 22
大栄のボールで、第3Qが開始される。
時間をかけて、ゆっくりとパスを回す大栄に対し、海南は一瞬の隙も見せない。
ディフェンスに集中している。
真田は、PF青島をマークした。
その青島に、桜井からのパス。
『ダム!』
力強く押し込むも、真田はしっかりと抑え込む。
そして、
「青島!後ろや!」
『バシ!』
真田の動きに集中していた青島の手から神がボールを奪った。
「しもうた!!」
「神、ナイスカット!」
「牧さん!」
ボールは、牧へ。
「戻るんや!!」
海南の速攻、牧と清田が一気に駆け上がる。
「速い!さすが、海南!!」
牧に食らいつく桜井。
(なっ!)
ボールは、清田の前、絶妙なコースへ放たれる。
『パス!』
清田が冷静に静かにレイアップを決めた。
「柳葉に触発されて、派手にいくと思ったが。」
「今日は、神さんゲームですから。」
そういうと、2人は涼しげな顔をしている神をみた。
『コクリ。』
神は小さくうなずいた。
海南の反撃の狼煙が静かに上がった。
大栄 31
海南 24
続く。
海南 22
ハーフタイム中。
「予想以上のロースコアですね。」
「あぁ。だが、大栄にすれば、予定通り。いつも通りってところだな。」
「度々、インサイドが空くんすけど、土屋さんが巧くカバーしてるんすよね。」
「もう1枚。オフェンスオプションがほしいな。海南は。」
観客席の愛和選手が話をしている。
「あわわーー!えらいこっちゃ!こんな海南見たことないで!!どうするんやろか!?」
「もうあれしかない。出し惜しみなんてしてられないわ。」
大栄ベンチ。
C赤井が声を出す。
「ええやないか。土屋!このまま、うちのペースで運ぶんや!
桜井!どうや、牧と対戦した感じは?」
タオルで顔を拭う桜井。
「しんどいです。後半、もっと動きがようなることなら、正直しんどいですわ。」
「大丈夫や。間合いをあけ、抜かへんディフェンスをしてれば、牧は抑えられる!なぁ、土屋?」
「あっあぁ。」
(そう簡単にはいかへん思うけどな。)
そういうと、土屋は海南ベンチをみた。
一方、海南ベンチ。
自分達のペースではない、厳しい試合を強いられている海南の5人の表情は、
体力的にも、精神的にも、苦しくなっていた。
「さすが、ディフェンスのチーム大栄だな。
これまで、オールコートはないものの、2-3に、3-2、マンツーと3つのディフェンスを敷いてきた。」
と高頭が、選手に声をかける。
「ちくしょう!!ねちねちディフェンスして、だらだらオフェンスして、
大栄はせこいバスケしやがって!!こんなロースコア、海南のバスケじゃねぇぜ。」
と不満を口に出す清田。
すぐに高頭が声を出した。
「ロースコア歓迎だ。どんなに少ない得点でも、相手より1点でも多く取っていたら、
それが勝利なんだ。それがスポーツなんだ。ロースコアなんて気にすることではない。
相手よりも点を多く取る。そこに集中するんだ。」
「うっ。」
当たり前のことをいわれ、言葉が出ない清田。
「つまり、後半は、もっとオフェンシブに点を獲りにいくってことですね?」
「その通りだ。」
牧にうなずく高頭。
「もう準備はできてある。」
そういうと、おもむろにジャージを脱ぐ選手が。
背番号には、7の数字が書かれてある。
「大丈夫なのか?」
と心配そうに声をかける牧。
「えぇ。この日のために、2、3回戦をパスしてきたんですから。」
と笑った。
「よし!武藤に代わって、真田を入れる。4アウトで点を獲って来い!ワンショットで沈めろ!!」
「はい!!」
(4アウトを完璧に守れるゾーンはない。)
自信を持って選手を送り出す高頭であった。
-----------------------------------------------
PF…#9 武藤 正 184cm/3年
→
PF…#7 真田 壮太 185cm/2年
-----------------------------------------------
「海南は、#7を入れてきたな。」
「あの顔は、去年の#14か?」
「たまにしかでないが、なかなかの実力者だワン。」
「海南の秘密兵器ってところかな。」
大栄 31
海南 22
大栄のボールで、第3Qが開始される。
時間をかけて、ゆっくりとパスを回す大栄に対し、海南は一瞬の隙も見せない。
ディフェンスに集中している。
真田は、PF青島をマークした。
その青島に、桜井からのパス。
『ダム!』
力強く押し込むも、真田はしっかりと抑え込む。
そして、
「青島!後ろや!」
『バシ!』
真田の動きに集中していた青島の手から神がボールを奪った。
「しもうた!!」
「神、ナイスカット!」
「牧さん!」
ボールは、牧へ。
「戻るんや!!」
海南の速攻、牧と清田が一気に駆け上がる。
「速い!さすが、海南!!」
牧に食らいつく桜井。
(なっ!)
ボールは、清田の前、絶妙なコースへ放たれる。
『パス!』
清田が冷静に静かにレイアップを決めた。
「柳葉に触発されて、派手にいくと思ったが。」
「今日は、神さんゲームですから。」
そういうと、2人は涼しげな顔をしている神をみた。
『コクリ。』
神は小さくうなずいた。
海南の反撃の狼煙が静かに上がった。
大栄 31
海南 24
続く。
まだ続きがみたいです。
牧は、神奈川の帝王ですからね。格好良くなければ!
甲状腺を手術する可能性があったのですか?これはまたえらいことですね。
お大事にです。
バスケばかさん
初コメントありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。