「海南だーーー!!」
「大栄学園のおでましだーー!!」
「牧ーー!!」
「土屋ーー!!」
本日、最後の試合とあっても、観客の盛り上がりは、一向に静まらない。
「勝ったほうが、うちとやる。」
「自分のマークマンをしっかり見るワン。」
「はい。」
「同じ釜の飯対決ですね。」
「大さんは、どっちの応援?」
「どっちも関係ねぇよ。」
「意地張っちゃって。」
(牧、絶対に勝ち上がって来いよ!!)
「いよいよだな。赤木。海南は勝てるかな?」
「海南は負けん。神奈川の想いがあるからな。」
「あぁ。牧もいるしな。最後の椅子は、海南だ。」
『カチカチカチ・・・。』
「いよいよ、海南の登場やでーー!!なんか、わいまで緊張してきてもうた!!
トットイレ行って来る!!」
「のわー!彦一くーん!!そんなことしたら・・・。」
中村はそーっと弥生の顔色を伺う。
「なに考えてんのよ!!彦一はーー!!」
「やっやっぱり・・・。」
(彦一君、早く戻ってきてよ・・・。)
大栄ベンチ。
「相手は、海南や。一筋縄ではいかへん。
ハナから、自分らのペースをしっかり掴んで試合を有利に進めるで。」
「おう。いつものバスケやな。」
「大栄の強さ、見せたろ!」
「おう!!」
海南ベンチ。
高頭が、最後の指示を出す。
「作戦は昨夜のとおりだ。高砂、武藤。相手は、お前らよりもデカい。
だが、今までもそうであった。全国一の技巧派インサイドを見せてやれ。」
「はい。」
「清田。わかっていると思うが・・・。」
「はい。わかってますよ。俺が土屋を止めれば勝てる。でしょ、監督?」
「そうだ。しっかりな。」
『ポン。』
高頭は、持っている扇子で清田の尻を叩いた。
「清田がディフェンスなら、オフェンスの起点はお前だ。」
「えぇ。博多の牧瀬さんの3P見せられたら、俺も大人しくしていられないですよ。」
「そして、牧・・・。頼んだぞ!」
「任せておいてください!!よし、みんな行くぞ!!」
「おう!!!!」
センターラインへと歩む両校のスターティングファイブ。
-----------------------------------------------
【大栄】青
PG…#10 桜井 丈 174cm/2年
SG…#6 小池 哲也 180cm/3年
SF…#4 土屋 淳 191cm/3年
PF…#7 青島 慶二 194cm/2年
C…#5 赤井 秀樹 196cm/3年
【海南】白
PG…#4 牧 紳一 184cm/3年
SG…#10 清田 信長 179cm/1年
SF…#6 神 宗一郎 189cm/2年
PF…#9 武藤 正 184cm/3年
C…#5 高砂 一馬 191cm/3年
-----------------------------------------------
「海南は、マンツーですよね?きっと。」
「ええ。そうだと思うわ。でも、やっぱりインサイドが厳しいわね。」
(海南、頑張れ。)
心中で海南に声援を送る中村であった。
「始めます!!」
主審が声をあげるとともに、海南選手がマークマンをチェックする。
「土屋!!」
清田が威勢よく、土屋を指差す。
「おっ。わいの相手は清田か。」
「#10、チェック。」
と牧。
「#6、行きます。」
神も続ける。
「ジャンパー。」
「#7。」
高砂、武藤も声をあげた。
センターサークルに、高砂と赤井が足をいれる。
「みんな、いくで。」
「おう!」
最後に土屋が一喝をいれた。
『シュ!』
主審の手から、ボールが放たれる。
『トン!』
身長で勝る赤井が、後ろの小池に落とす。
すかさずPG桜井に、ボールを回した。
「高校の2大PGの一角、牧に挑戦を挑む2年生PG桜井か・・・。
どうだ、桜井は勝てそうか?1年からのライバルとしてのお前の意見は?」
「桜井じゃ無理でしょうね。牧さん、深津さんに勝てる2年生PGは、俺だけですよ。」
観客席の愛和PG織田が自信満々に答えた。
現在、3年生2大PGは、牧と深津。
そして、2年生2大PGは、愛和の織田と大栄の桜井とされていた。
(牧さん!まずは、貴方を超えさせてもらうで!)
『キュ!』
『ダムダム・・・。』
桜井は、バックロールから、牧を抜きにかかる。
(抜かせん!)
牧は進路方向を防ぎにかかるが、すかさずレッグスルーから方向転換に、一瞬の隙を見せる。
「#10が抜いた!!」
「牧を抜きやがったーー!!」
「速いワン。」
「また、速くなったな。」
「深津さんの苦手なタイプがまた一人~♪」
「沢北、うるさいワン!」
「うっ、すいません・・・。」
「小池さん!」
桜井からのパスを小池がクイックリリースでシュートを放つ。
『シュポ!』
先制点は、大栄があげた。
「桜井、牧相手だからとゆうて、熱くなったらあかんで。」
「はい。」
「じっくり攻める。それが、大栄のバスケや。」
「えぇ。わかってはります。」
(いいPGだな。土屋が転向するのもわかるぜ。)
スロースターター牧に早くも火が付きかけていた。
大栄 2
海南 0
続く。
「大栄学園のおでましだーー!!」
「牧ーー!!」
「土屋ーー!!」
本日、最後の試合とあっても、観客の盛り上がりは、一向に静まらない。
「勝ったほうが、うちとやる。」
「自分のマークマンをしっかり見るワン。」
「はい。」
「同じ釜の飯対決ですね。」
「大さんは、どっちの応援?」
「どっちも関係ねぇよ。」
「意地張っちゃって。」
(牧、絶対に勝ち上がって来いよ!!)
「いよいよだな。赤木。海南は勝てるかな?」
「海南は負けん。神奈川の想いがあるからな。」
「あぁ。牧もいるしな。最後の椅子は、海南だ。」
『カチカチカチ・・・。』
「いよいよ、海南の登場やでーー!!なんか、わいまで緊張してきてもうた!!
トットイレ行って来る!!」
「のわー!彦一くーん!!そんなことしたら・・・。」
中村はそーっと弥生の顔色を伺う。
「なに考えてんのよ!!彦一はーー!!」
「やっやっぱり・・・。」
(彦一君、早く戻ってきてよ・・・。)
大栄ベンチ。
「相手は、海南や。一筋縄ではいかへん。
ハナから、自分らのペースをしっかり掴んで試合を有利に進めるで。」
「おう。いつものバスケやな。」
「大栄の強さ、見せたろ!」
「おう!!」
海南ベンチ。
高頭が、最後の指示を出す。
「作戦は昨夜のとおりだ。高砂、武藤。相手は、お前らよりもデカい。
だが、今までもそうであった。全国一の技巧派インサイドを見せてやれ。」
「はい。」
「清田。わかっていると思うが・・・。」
「はい。わかってますよ。俺が土屋を止めれば勝てる。でしょ、監督?」
「そうだ。しっかりな。」
『ポン。』
高頭は、持っている扇子で清田の尻を叩いた。
「清田がディフェンスなら、オフェンスの起点はお前だ。」
「えぇ。博多の牧瀬さんの3P見せられたら、俺も大人しくしていられないですよ。」
「そして、牧・・・。頼んだぞ!」
「任せておいてください!!よし、みんな行くぞ!!」
「おう!!!!」
センターラインへと歩む両校のスターティングファイブ。
-----------------------------------------------
【大栄】青
PG…#10 桜井 丈 174cm/2年
SG…#6 小池 哲也 180cm/3年
SF…#4 土屋 淳 191cm/3年
PF…#7 青島 慶二 194cm/2年
C…#5 赤井 秀樹 196cm/3年
【海南】白
PG…#4 牧 紳一 184cm/3年
SG…#10 清田 信長 179cm/1年
SF…#6 神 宗一郎 189cm/2年
PF…#9 武藤 正 184cm/3年
C…#5 高砂 一馬 191cm/3年
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「海南は、マンツーですよね?きっと。」
「ええ。そうだと思うわ。でも、やっぱりインサイドが厳しいわね。」
(海南、頑張れ。)
心中で海南に声援を送る中村であった。
「始めます!!」
主審が声をあげるとともに、海南選手がマークマンをチェックする。
「土屋!!」
清田が威勢よく、土屋を指差す。
「おっ。わいの相手は清田か。」
「#10、チェック。」
と牧。
「#6、行きます。」
神も続ける。
「ジャンパー。」
「#7。」
高砂、武藤も声をあげた。
センターサークルに、高砂と赤井が足をいれる。
「みんな、いくで。」
「おう!」
最後に土屋が一喝をいれた。
『シュ!』
主審の手から、ボールが放たれる。
『トン!』
身長で勝る赤井が、後ろの小池に落とす。
すかさずPG桜井に、ボールを回した。
「高校の2大PGの一角、牧に挑戦を挑む2年生PG桜井か・・・。
どうだ、桜井は勝てそうか?1年からのライバルとしてのお前の意見は?」
「桜井じゃ無理でしょうね。牧さん、深津さんに勝てる2年生PGは、俺だけですよ。」
観客席の愛和PG織田が自信満々に答えた。
現在、3年生2大PGは、牧と深津。
そして、2年生2大PGは、愛和の織田と大栄の桜井とされていた。
(牧さん!まずは、貴方を超えさせてもらうで!)
『キュ!』
『ダムダム・・・。』
桜井は、バックロールから、牧を抜きにかかる。
(抜かせん!)
牧は進路方向を防ぎにかかるが、すかさずレッグスルーから方向転換に、一瞬の隙を見せる。
「#10が抜いた!!」
「牧を抜きやがったーー!!」
「速いワン。」
「また、速くなったな。」
「深津さんの苦手なタイプがまた一人~♪」
「沢北、うるさいワン!」
「うっ、すいません・・・。」
「小池さん!」
桜井からのパスを小池がクイックリリースでシュートを放つ。
『シュポ!』
先制点は、大栄があげた。
「桜井、牧相手だからとゆうて、熱くなったらあかんで。」
「はい。」
「じっくり攻める。それが、大栄のバスケや。」
「えぇ。わかってはります。」
(いいPGだな。土屋が転向するのもわかるぜ。)
スロースターター牧に早くも火が付きかけていた。
大栄 2
海南 0
続く。
いよいよ、始まりましたね。朝からブログにくぎ付けです。ほんと、話が上手ですね。
褒めていただき、ありがとうございます。
いよいよ、準決勝開始です。
さぁ、どちらが勝つでしょうか!
乞うご期待です!!