湘北 3
陵南 2
福田のダンク、三井の3Pで両チーム初得点を入れる。
陵南のオフェンス。
植草がドリブルをついている。
マークは安田。
『ダムダム・・・。』
無理に抜きにはいかない。
(練習試合のときより、ディフェンスが良くなっている。)
(僕には、リョータのようなスピードもなければ、三井さんのようなシュートも打てない、
もちろん、流川の足元に及ばない。けど、ディフェンスには自信を持っている!)
安田は、PGでは致命的とも言えるドリブルが苦手だった。
シュートも上手いわけではない。
だが、毎日宮城の相手をしていたため、スピードに対応できるフットワークと目を養うことができた。
そして、それは、安田の持つ冷静な判断力とあわせあうことにより、
ディフェンダーとしての素質を開花させはじめていた。
(植草さんは、8割がディフェンダーの左から抜きにかかる。
重心を右足において、いつでも左サイドをケアできる体制でいれば、僕がドリブルで抜かれることは、ほとんどない。)
IH決勝リーグ、安田は、宮城のプレー以上に、植草のプレーに見入り、癖を探っていた。
(なにより、僕は常にリョータと練習してきたんだ。ここで、僕が抜かれたら、リョータに申し訳ない!!)
ハイポでポジションを取った菅平に植草がバウンドパス。
だが、
『バシィーー!!』
「!!!」
「カットボール!白!」
「安田が、植草のパスをカットしたぞー!」
「ナイス反応だーーー!!」
「植草、ドンマイ!」
すぐに、越野が声をかける。
「ナイスカット!その調子だ!ヤス!」
「リョータ。」
(植草さんのパスは、7割がバウンドパス。狙うは、バウンドパスのみ。)
植草から越野へスローイン、すかさず、福田にパスが回った。
左45° 3Pライン手前。
先ほどと同じ位置でボールをもらう福田。
三井は、間合いをつめ、シュートチェックにいける距離を保っている。
「来い!」
「・・・。」
『バス!』
福田から、ハイポストで角田を抑えている菅平にパスが入った。
そして、そのままジャンプショット。
『シュパ!』
「ナイッシュ!いいぞ、菅平!」
早速、越野が声をかける。
湘北 3
陵南 4
「今度はパス。あのやろう、IH時とは、何かが違う。」
(しかも、ノールックだった。)
「三井サン。」
宮城が三井に寄った。
「おう。ちょっと、手加減しすぎたかもな。もういい格好はさせないぜ。」
そう言い放つ三井であったが、ゴール下では、福田の粘り強さに苦戦を強いられ、
ファウルで止めざるを得ない場面も度々あった。
一方、湘北は、ウィークポイントである福田のディフェンスを三井が攻め、着実に得点を重ね、
第1Qは、三井×福田の戦いとなっていた。
『ビィーーーーー!!』
第1Q終了のブザーがなる。
湘北 16 三井12
陵南 15 福田9
大方の予想に反して、ロースコアでの展開となった第1Q。
注目されていた流川、仙道はともに、0点であった。
続く。
陵南 2
福田のダンク、三井の3Pで両チーム初得点を入れる。
陵南のオフェンス。
植草がドリブルをついている。
マークは安田。
『ダムダム・・・。』
無理に抜きにはいかない。
(練習試合のときより、ディフェンスが良くなっている。)
(僕には、リョータのようなスピードもなければ、三井さんのようなシュートも打てない、
もちろん、流川の足元に及ばない。けど、ディフェンスには自信を持っている!)
安田は、PGでは致命的とも言えるドリブルが苦手だった。
シュートも上手いわけではない。
だが、毎日宮城の相手をしていたため、スピードに対応できるフットワークと目を養うことができた。
そして、それは、安田の持つ冷静な判断力とあわせあうことにより、
ディフェンダーとしての素質を開花させはじめていた。
(植草さんは、8割がディフェンダーの左から抜きにかかる。
重心を右足において、いつでも左サイドをケアできる体制でいれば、僕がドリブルで抜かれることは、ほとんどない。)
IH決勝リーグ、安田は、宮城のプレー以上に、植草のプレーに見入り、癖を探っていた。
(なにより、僕は常にリョータと練習してきたんだ。ここで、僕が抜かれたら、リョータに申し訳ない!!)
ハイポでポジションを取った菅平に植草がバウンドパス。
だが、
『バシィーー!!』
「!!!」
「カットボール!白!」
「安田が、植草のパスをカットしたぞー!」
「ナイス反応だーーー!!」
「植草、ドンマイ!」
すぐに、越野が声をかける。
「ナイスカット!その調子だ!ヤス!」
「リョータ。」
(植草さんのパスは、7割がバウンドパス。狙うは、バウンドパスのみ。)
植草から越野へスローイン、すかさず、福田にパスが回った。
左45° 3Pライン手前。
先ほどと同じ位置でボールをもらう福田。
三井は、間合いをつめ、シュートチェックにいける距離を保っている。
「来い!」
「・・・。」
『バス!』
福田から、ハイポストで角田を抑えている菅平にパスが入った。
そして、そのままジャンプショット。
『シュパ!』
「ナイッシュ!いいぞ、菅平!」
早速、越野が声をかける。
湘北 3
陵南 4
「今度はパス。あのやろう、IH時とは、何かが違う。」
(しかも、ノールックだった。)
「三井サン。」
宮城が三井に寄った。
「おう。ちょっと、手加減しすぎたかもな。もういい格好はさせないぜ。」
そう言い放つ三井であったが、ゴール下では、福田の粘り強さに苦戦を強いられ、
ファウルで止めざるを得ない場面も度々あった。
一方、湘北は、ウィークポイントである福田のディフェンスを三井が攻め、着実に得点を重ね、
第1Qは、三井×福田の戦いとなっていた。
『ビィーーーーー!!』
第1Q終了のブザーがなる。
湘北 16 三井12
陵南 15 福田9
大方の予想に反して、ロースコアでの展開となった第1Q。
注目されていた流川、仙道はともに、0点であった。
続く。
安田は相手に敬意を持つタイプかなと思い、同級生でも「植草さん」と呼ばせています。
これからも宜しくお願いします。