うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#232 【負傷退場】

2009-11-27 | #09 湘北 県予選編
陵南 84
湘北 75




「あと1点だ!!」

と越野。

「ディフェンス!1本!」

植草も珍しく大きな声をあげる。




湘北のオフェンス。


(もう、IHのようなミスはしねぇ!!)

宮城のドリブルにも力が入る。


「白田!」

「はい!!」


ハイポの位置。

黒川の前面を取った。



『バス!』


白田と黒川の1on1。


(ぜってー!決めてやる!!)

(そんなに焦ってどうする。動きが手に取るようにわかるぜ!)


白田のシュートフェイク。

黒川は一切ひっかからない。


(くそ!)

(動きが単調だ!!)


そのとき。


「焦るな!!キープ!!」

宮城が叫んだ。


「!!」


(宮城先輩!)


『クル。』

白田はリングを背後に回転した。


その瞬間。


宮城と柳が、白田目指して、走りこむ。




「シザースだ!!」




宮城の、柳のスピードが、山岡と上杉を振り切った。


「こっちだ!」

「白田!」


宮城と柳がほぼ同時に白田の横を通過する。

白田が小刻みに動く。


(どっちだ!?)


黒川に混乱が生じた。



『キュッ!』



「!!!」



『ダム!!』



「ちぃ!白田か!!」


パスをせず、黒川の横をドリブルで抜ける白田。



「いけーー!白田!!」

「決めろ!!」


宮城と柳が叫んだ。



(宮城先輩と柳が作ってくれたこのチャンス!必ず決める!!)


「うぉぉぉーー!!」

「打たせない!!」


白田がボースダンクの構え。

(俺が流れを引き寄せる!!!)


黒川が白田の後ろから、ブロックを狙う。

(白田を止めれば、勝負は決まる!!!)



(ぬ!高い!)



『バチィーーーン!!!』



(しまった!!!)



黒川は、目測を誤り、白田の両腕を激しく叩いてしまった。



「ぐわぁ!!」



『ドンッ!!!』



その衝撃から、白田は、空中で大きく回転し、肩からコートに叩き落ちた。


白田の手からは、ボールが転がる。



「ハクタス!!!」

「白田!!!」

「黒坊主!!てめー!!」

「やめろ!花道!」

湘北メンバーが大きな声を出す。



「だっ大丈夫です。」

白田は静かに立ち上がる。



『ピィーーー!!』



「アンスポーツマンライク・ファウル!!青!!#12!!」



審判が、黒川に手を上げさせる。




「アンスポだーーー!!」

「ツースロープラス湘北ボール!!」

「一気に得点差を縮めるチャンスだーー!!」

「だが、白田は大丈夫か!?」

「肩からもろに落ちたぞ!!!」

「厳しすぎねぇか!!」

「いや、やりすぎ感は否めない!!」




「白田・・・。」

苦痛に顔をゆがめる白田に話しかける黒川。


「俺なら、大丈夫だ。せっかくの俺の見せ場が、なくなっちまったのは残念だったけどな。」


「すっすまん。」

深く頭を下げる黒川。


(焦っていたのは、俺のほうだったのか・・・。)


「白田君。黒川が申し訳ない。」

仙道も頭を下げた。

「仙道さん・・・。問題ないですから。」


「すまん。春風。」

「白田はそんなに柔じゃないから、心配するな。大蔵。」

「あぁ。ありがとう。」

柳は、黒川の腰を軽く叩いた。



「大丈夫か!?フリースローは打てそうか?」

と心配そうに宮城が話しかける。

「右肩に少し痛みが走っていますが、なんとか打てると思います・・・。」

白田は、額に汗を流しながら、言った。



「ツースロー!」

審判からボールが渡される。



『ダムダム。』


2回ほど、ボールをつく。


(ドリブルは平気だ。)


シュートの構え。


『ピキーン!』


(ぐっ!)

右肩に激痛が走る。



『シュ!!』


ボールは緩やかに回転しているが、明らかに弾道が低い。



『ダン!』


『ダンダンダン・・・。』


ボールはリングに触れることなく、コートに落下した。




「ハクタス!!」




「やっぱり、打てない!!」

「これは重症だ!!」




「ここで、白田君が抜けると湘北は一気に崩れる可能性があるわね。」

と記者席の弥生。




「つうぅ!」

あまりの痛さに、右肩を押さえる白田。

苦痛で顔を歪める。


「ハクタス!!」

「白田、大丈夫か!?」

「だっ大丈夫です。なっなんともありません。」

白田は、気丈に振舞った。


湘北ベンチでは、角田がアップしている。


(ここで、白田が抜けるのは痛いが、この状態じゃ仕方ねぇ。9点差・・・。くそっ!)

宮城も焦りを感じていた。


「交代しますか?」

審判が白田に一声かけたが、大きく首を振った。


「このシュートが終わったら、交代だ。」

宮城がそっと白田の腰に触れた。


「・・・。」



『ダム!』


一回ドリブルをし、呼吸を整える。


(まともにシュートが打てない・・・。)


白田がシュート体勢。




「あっ!!!」

「まじかよ!!」




白田は、左手1本で構えた。




「左手で打つ気か!!」

「届くのか!!」




(入れる自信はないけど、可能性はある!)



『シュ!』


白田は、膝をうまく使い、左手1本のシュートを放った。



陵南 84
湘北 75






続く。