陵南 79
湘北 75
第3Q残り27秒、ボールは・・・。
上杉が拾い上げていた。
「福田が流川をブロックしたーーー!!!」
「陵南の3連続ブロック!!!」
「すげーーー!!!!」
「フクダ!フクダ!」
(最悪でも1本。)
宮城の、湘北の願いは虚しく、陵南に阻まれる。
柳のレイアップをブロックした黒川。
桜木のジャンプシュートをブロックした仙道。
そして、流川のワンハンドダンクをブロックした福田。
「うぉぉぉぉぉーー!!!」
福田が吼えた。
(にゃろー!!)
と流川。
「フク助!よくやった!!ではなーーい!!」
と桜木。
「空斗!!」
仙道がボールを呼ぶ。
攻守の切り替えが速い。
「戻れーー!!」
宮城が叫ぶ。
流川は、ゴール下にいる。
(ちっ!)
『バス!』
フリーの仙道にボールが渡る。
「陵南のアーリーオフェンス!!」
「仙道が速攻だ!!」
「センドー!!待ちやがれーー!!」
必死に追いかける桜木。
宮城、柳も後を追う。
その後ろを、山岡、上杉の陵南ウィングが駆け上がる。
ハーフライン。
桜木が仙道に追いついた。
「追いついたぜ!!」
仙道はドリブルを緩めない。
桜木は、ただ並走するのみ。
3Pライン。
『キュ!』
仙道が急ストップ。
『キュ!』
桜木も急ストップ。
そして、一瞬にして、仙道の前に回り込んだ。
「打たせん!」
「ふっ。打たねぇよ。」
「なにぃ!!」
仙道は、ボールを優しく、左に放る。
絶妙なタイミングで受け取ったのは、山岡。
「ナイスパスっす!」
「じゃねぇーよ!!」
山岡の前に、今度は宮城が立ちはだかった。
「!!」
前に踏み込む山岡。
宮城も構えた。
『ダム!』
「なっ!!!」
山岡は、ワンドリで一歩後ろへ。
3Pラインの外に出た。
「入れーーー!!!」
「しまったーー!!!」
逆を付かれた宮城は、詰めることが出来ない。
『シュ!』
アーチの高い3Pシュート。
審判が3本の指を上げる。
「いいアーチだな。」
と三井がつぶやく。
「あのフォーム、三井サンに似てるっすね。」
と水戸。
ボールの軌道を確かめ、リバウンドに向かう桜木。
だが。
『シュパ!!』
ボールは、リングの真下に落ちた。
「拓真ーーー!!!」
「入ったーーー!!!!」
「仙道さんはなんであんなパスができるんやーー!!!アンビリーバブルやーー!!」
彦一の興奮は、最高潮に達していた。
「よし!!いいぞ!!山岡ぁ!!!」
と田岡も山岡のビッグプレーに叫ぶ。
「3Pーーー!!」
「第3Q終了間際に、デカイ追加点だーーー!!!」
「7点差!!!」
「陵南が引き離したぞーー!!!」
「しびれるパスっすね。」
と山岡。
「ふっ。」
と軽く笑う仙道。
「センドー!!勝負しやがれ!!!」
「してやるよ。俺たちが勝ったあと、たっぷりな。」
「なにをーー!!」
「バカ!花道!早く出せ!!!」
宮城のドリブルがハーフラインを超えたとき、第3Q終了のブザーが無常にもなった。
陵南 82
湘北 75
2分間のインターバル。
「いいぞ!山岡!!」
「ナイッシュ!!拓真!!」
陵南ベンチが、山岡の3Pを称える。
「仙道。お疲れ。」
『コクッ。』
仙道は、植草から渡されたスポドリを軽く飲んだ。
(7点差か・・・。安全圏とはいえないな・・・。あいつがいるし。)
「さすが、フクさんや!!」
「福田先輩、最高です!!」
(もっと、褒めてくれ・・・。)
「福田!ナイスブロックだ!!第4Qも、その調子でいってこい!!」
「おう!!」
田岡が続ける。
「10点差だ。開始2分で10点差をつけろ!湘北の精神力を折るのだ!!」
「はい!!」
一方、湘北ベンチ。
(センドーのやつ、後ろを見てもないのに、なぜあいつが走っているのがわかった??)
流川は、仙道の視野の広さの秘密をさぐっていた。
『ドガドガ!!』
「おのれ!!センドーのやろー!!」
大きな音を立てて、歩く桜木の声は荒い。
「さすがに3本連続のブロックはいてーな。」
と宮城。
「・・・。」
(大蔵のやつ。)
柳は無言。
(俺が、もっといいポジションにいれば。)
と白田。
(なぜだ?)
流川は必死に考えていた。
重苦しい湘北ベンチ。
安西が口を開く。
「さすが、夏の全国覇者ですね。素晴らしい身体能力、そして、素晴らしいチームワークです。」
無言で聞く湘北メンバー。
「ですが、みんなも負けず劣らぬの能力を持っていると思っています。
それを全て出し切れるかどうかは、あなたたち次第です。
残り10分。全神経を集中させて、挑んでください。わかりましたね?」
「はい!!」
「流川君。」
「・・・うす。」
「全てで感じること。これが一番重要なことです。」
「全てで・・・感じる・・・。」
と流川。
(全てで感じる?天才の第七感というやつか。)
桜木も同様、安西の言葉が、脳裏に焼きついていた。
続く。
湘北 75
第3Q残り27秒、ボールは・・・。
上杉が拾い上げていた。
「福田が流川をブロックしたーーー!!!」
「陵南の3連続ブロック!!!」
「すげーーー!!!!」
「フクダ!フクダ!」
(最悪でも1本。)
宮城の、湘北の願いは虚しく、陵南に阻まれる。
柳のレイアップをブロックした黒川。
桜木のジャンプシュートをブロックした仙道。
そして、流川のワンハンドダンクをブロックした福田。
「うぉぉぉぉぉーー!!!」
福田が吼えた。
(にゃろー!!)
と流川。
「フク助!よくやった!!ではなーーい!!」
と桜木。
「空斗!!」
仙道がボールを呼ぶ。
攻守の切り替えが速い。
「戻れーー!!」
宮城が叫ぶ。
流川は、ゴール下にいる。
(ちっ!)
『バス!』
フリーの仙道にボールが渡る。
「陵南のアーリーオフェンス!!」
「仙道が速攻だ!!」
「センドー!!待ちやがれーー!!」
必死に追いかける桜木。
宮城、柳も後を追う。
その後ろを、山岡、上杉の陵南ウィングが駆け上がる。
ハーフライン。
桜木が仙道に追いついた。
「追いついたぜ!!」
仙道はドリブルを緩めない。
桜木は、ただ並走するのみ。
3Pライン。
『キュ!』
仙道が急ストップ。
『キュ!』
桜木も急ストップ。
そして、一瞬にして、仙道の前に回り込んだ。
「打たせん!」
「ふっ。打たねぇよ。」
「なにぃ!!」
仙道は、ボールを優しく、左に放る。
絶妙なタイミングで受け取ったのは、山岡。
「ナイスパスっす!」
「じゃねぇーよ!!」
山岡の前に、今度は宮城が立ちはだかった。
「!!」
前に踏み込む山岡。
宮城も構えた。
『ダム!』
「なっ!!!」
山岡は、ワンドリで一歩後ろへ。
3Pラインの外に出た。
「入れーーー!!!」
「しまったーー!!!」
逆を付かれた宮城は、詰めることが出来ない。
『シュ!』
アーチの高い3Pシュート。
審判が3本の指を上げる。
「いいアーチだな。」
と三井がつぶやく。
「あのフォーム、三井サンに似てるっすね。」
と水戸。
ボールの軌道を確かめ、リバウンドに向かう桜木。
だが。
『シュパ!!』
ボールは、リングの真下に落ちた。
「拓真ーーー!!!」
「入ったーーー!!!!」
「仙道さんはなんであんなパスができるんやーー!!!アンビリーバブルやーー!!」
彦一の興奮は、最高潮に達していた。
「よし!!いいぞ!!山岡ぁ!!!」
と田岡も山岡のビッグプレーに叫ぶ。
「3Pーーー!!」
「第3Q終了間際に、デカイ追加点だーーー!!!」
「7点差!!!」
「陵南が引き離したぞーー!!!」
「しびれるパスっすね。」
と山岡。
「ふっ。」
と軽く笑う仙道。
「センドー!!勝負しやがれ!!!」
「してやるよ。俺たちが勝ったあと、たっぷりな。」
「なにをーー!!」
「バカ!花道!早く出せ!!!」
宮城のドリブルがハーフラインを超えたとき、第3Q終了のブザーが無常にもなった。
陵南 82
湘北 75
2分間のインターバル。
「いいぞ!山岡!!」
「ナイッシュ!!拓真!!」
陵南ベンチが、山岡の3Pを称える。
「仙道。お疲れ。」
『コクッ。』
仙道は、植草から渡されたスポドリを軽く飲んだ。
(7点差か・・・。安全圏とはいえないな・・・。あいつがいるし。)
「さすが、フクさんや!!」
「福田先輩、最高です!!」
(もっと、褒めてくれ・・・。)
「福田!ナイスブロックだ!!第4Qも、その調子でいってこい!!」
「おう!!」
田岡が続ける。
「10点差だ。開始2分で10点差をつけろ!湘北の精神力を折るのだ!!」
「はい!!」
一方、湘北ベンチ。
(センドーのやつ、後ろを見てもないのに、なぜあいつが走っているのがわかった??)
流川は、仙道の視野の広さの秘密をさぐっていた。
『ドガドガ!!』
「おのれ!!センドーのやろー!!」
大きな音を立てて、歩く桜木の声は荒い。
「さすがに3本連続のブロックはいてーな。」
と宮城。
「・・・。」
(大蔵のやつ。)
柳は無言。
(俺が、もっといいポジションにいれば。)
と白田。
(なぜだ?)
流川は必死に考えていた。
重苦しい湘北ベンチ。
安西が口を開く。
「さすが、夏の全国覇者ですね。素晴らしい身体能力、そして、素晴らしいチームワークです。」
無言で聞く湘北メンバー。
「ですが、みんなも負けず劣らぬの能力を持っていると思っています。
それを全て出し切れるかどうかは、あなたたち次第です。
残り10分。全神経を集中させて、挑んでください。わかりましたね?」
「はい!!」
「流川君。」
「・・・うす。」
「全てで感じること。これが一番重要なことです。」
「全てで・・・感じる・・・。」
と流川。
(全てで感じる?天才の第七感というやつか。)
桜木も同様、安西の言葉が、脳裏に焼きついていた。
続く。