うまがスラムダンクの続き

うまがスラムダンクを勝手にアレンジ。
スラムダンクの続きを書かせていただいています。

#199 【センター対決】

2009-10-01 | #09 湘北 県予選編
選抜県予選 準決勝 第2試合

海南大附属 × 湘北




センターラインを境に10名の選手が並ぶ。




「湘北の2人はちっちぇなー。」

「赤いのと並ぶと大人と子供だな!」


170cmの宮城と柳に、野次が飛ぶ。




「うるせー。バカ!」

「だまって、みてろ!」

「ぬっ。」

「なっ。」

「今日は気が合いますね。宮城さん!」

「あぁ。俺たちのバスケを見せてやろうぜ!」

「はい!」


「野猿!」

「気安く声をかけるな!」

「また小さくなったんじゃねぇか?」

「バカ!去年から、2cm伸びてらぁ!」

「その程度か?さすが、猿代表。ハッハッハ!」

「何!?」

「この天才桜木は、いまだ成長し続けている!ハッハッハ!!」

(ぬっ。確かに・・・、またデカくなってやがる・・・。)

桜木は、入部当時より7cm伸び、県内において、翔陽C宮田に次ぐ、高身長となっていた。


「春風。夏の借りは返させてもらう。」

「俺は、お前も、空斗も大蔵も、快も倒して、てっぺんに立つ!」

「俺も同じ気持ちだ。今日は宜しく頼むぜ。」

「あぁ。こちらこそな。」


流川は静かに試合開始を待つ。

(大人しくしているつもりのようだけど、気合がにじみ出ている。仙道に触発されたかな。)

にこやかな表情で流川を見つめる神。

(んっ。何にやついてやがる・・・。)

流川は神を睨み返した。


センターサークルに足を踏み入れる桜木と大泉。

「チビ丸君には負けん!」

「チビ丸・・・。」



試合が開始される。


『シュ!』


審判からボールが放たれた。



『バチーン!!』



「ハッハッハ!敵なし!!」


大泉にボールを触れさせることなく、桜木がボールを叩く。

ボールは、白田へ。

白田から、前を走る宮城へ供給される。




「出たーーー!!湘北の速攻ーー!!」

「海南でも止められない!!」

「わかっていても止められない!!」




宮城が柳を囮に、2線目の流川にバックパス。



『シュパ!』


流川が冷静にレイアップを決めた。


桜木ジャンプボール→白田→宮城・柳の速攻は、湘北のお決まりパターンであった。

前線の2人が抑えられても、流川が流れ込み、必ず2得点を奪っていた。

湘北十八番の電光石火の速攻。


「湘北の速攻は、他のチームとは比べ物にならないくらいに速く、確実だ。
まずは、速攻を出させないように、速く戻ろう。」

「はい。」

神の的確な指示。

「湘北の速攻は、今ので最後にしてやるぜ!かっかっか!」




海南のオフェンス。

湘北はハーフコートマンツーで対抗する。

清田に宮城、上杉に柳、神に流川、小菅に白田、大泉に桜木がついた。


「来い!海南!!」




「おぉー!!桜木君、今日はかなり気合がはいっていますね!」

「裏目に出なきゃいいけど・・・。」

弥生の予感は的中することとなる。




C大泉以外の4人が大きく外に開く。




「海南の4アウトだーー!!」

「いや、いつも以上に外に開いている!!」




結果、フリースロー付近にいるのは、桜木と大泉のみ。

その大泉に、清田からパスが通る。



『バシ!』


大泉と桜木の1on1。


「来なさい!チビ丸君!!」

桜木が両手を開き、どっしりと構える。


『シュッシュ!』


大泉の2つのフェイント。


「甘いわーー!!」

引っかからない桜木。


慌てた大泉は、シュートの体制。


「打たせーーーん!!ゴリ直伝ハエタタキ!!」

(天才との差を思い知らせてやる!)

桜木が渾身の力を込めて飛ぶ。




「高い!!」

「すげー!!ジャンプ力!!」




だが、大泉はシュートを打たなかった。



「さすが、高砂さん直伝。」にこり。

神が笑う。


冷静な大泉。

慌てた素振りを見せただけだった。


大泉は、ステップを踏み、落下してくる桜木に接触するようにジャンプシュートを放つ。



『ザッ!』


ネットを揺らすと音ともに、審判の笛がなった。



「バスケットカウントーー!!」




「うわぁぁーー!!!」

「何やってんだーー!!!」

「開始1分で、いきなりファウルかよ!!」




「花道!!」

「先輩!」

(どあほう。)

「しっしまったぁ!!チビ丸君相手に・・・。庶民フェイクにひっかかるとは・・・。」

憤慨する桜木を尻目に、神らが大泉のプレーを称える。


「大丸。まるで高砂さんみたいだったぜ。」

「ありがとう。清田。ドンドン、俺にパスを回してくれ、このQで桜木を追い出すぞ!!」

「任せたぜ。」

大泉は、ボーナススローをきっちり決めた。


「・・・・・・。」

無言の安西。


(おのれ、チビ丸君め。だがしかし!いいハンデだ。庶民にはこれくらいやらんとな!ハッハッハ!)

桜木に忍び寄る暗雲。

本人は全く気付いていない。



海南 3
湘北 2







続く。