前々回に続き、北海道新聞社「マンガほっかいどう弁」を参考に、北海道弁を紹介しましょう。改めて見ると、私の年代でも聞いたことの無い言葉があります。方言が無くなっていくのは寂しい思いがします。
「さっちょん」札幌では独身者。「ちょん」はチョンガーの略。朝鮮語で「若い男」の意味。この場合は独り者という意味で、単身赴任者をさす。
「さっぱと」まったく、きれいに、の意味。全国共通語の「さっぱり」と似ている。
「さんか」山火と書く。山火事の役所用語。みなさんが北海道を旅行するときに、山中の道路わきに「山火注意」の看板を見つけると思います。
「さんぺじる」三平汁。北海道の代表料理。塩をふって数日置いた魚に野菜を加えた塩汁。「さんぺ」ともいう。
「したっけ」そうしたら。それじゃあ。「したっけねー」じゃあね、さよなら。
「したて」だって。「そうしたって」の上の部分が省略されたと考えられる。
「しっぱね」尻にはね上げた泥。語源は「尻はね」だろう。
「しのる」たわむ、反る、反り返る。
「しばれる」凍る。はなはだしい寒さ。縛られて動けないほどの寒さ。
「しゃごむ」全国共通語の「しゃがむ」のA音がO音に変化したもの。
「しゅう」本州から来た人の出身地に衆をつけて、南部衆、秋田衆などといった。
「しょうず」あずきのこと。小豆の音読み。
「すがもり」屋根の氷が融けて天井を伝わって室内に水漏れすること。
「すずこ」鮭の卵。筋子。ばらしたものは「イクラ」。「鈴子」と書いている店もある。
「すっかい」すっぱい、の意味。
「ずっぱり」たくさん、の意味。
「げれっぱ」最下位。「げっぱ」
「すとふ」ストーブ(英語)の訛り。「すとーふ」ともいう。
「すます」返済する。
「ずんぶ」随分。
「そうはち」カレイの一種。積丹半島以北の日本海岸、オホーツク海、噴火湾で獲れる。干物で食べる。北海道に来たら、居酒屋で食べてください。美味しいですよ。ホッケだけが北海道の魚じゃありませんよ。宗八と書く。
以上、サ行の言葉をかいつまんで、書いてみました。私自身聞いたことの無いものは書いていません。
したっけ。2009.06.30