人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

飯森範親+東響でモーツアルト「交響曲第43番ヘ長調」,「交響曲第6番」,「レ・プティ・リアン」を聴く~東響モーツアルト・マチネ

2017年05月01日 07時49分17秒 | 日記

5月1日(月).驚くべきことに今日から5月です.今年も残すところあと244日になりました ということで,わが家に来てから今日で944日目を迎え,北朝鮮が29日早朝 弾道ミサイルを発射したが失敗した模様だ というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

       

                     失敗したから良かったものの 成功してたら国の存亡の危機を迎えていたのでは?

 

                     

 

昨日,ミューザ川崎で東京交響楽団の「モーツアルト・マチネ 第29回『モーツアルト✖疑惑』」を聴きました  プログラムはモーツアルト①交響曲第43番ヘ長調K.76/42a,②バレエ音楽「レ・プティ・リアン」K.Anh.10(299b),③交響曲第6番ヘ長調K.43です  指揮は山形交響楽団音楽監督,日本センチュリー交響楽団首席指揮者,東京交響楽団正指揮者の飯森範親です

 

       

 

モーツアルト・マチネを聴くのは今回が初めてです 自席は1階センターブロック右側ですが,1階席と2階中央を中心にお客さんが入っています オケのメンバーが入場し配置に着きます.第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが左右に分かれる対向配置をとります.コンマスは水谷晃.曲により管楽器奏者の入れ替えがありますが,この日の出演は総勢42人です

女声陣の服装を見て気が付いたのは,全員がパンツルックだったことです 定期公演の時はロングドレスあり,パンツルックありとバラバラなのですが,この日は統一していました これはとても良いと思います このブログで何度か書きましたが,女性奏者はパンツルックで統一した方が機能的だし断然カッコいいと思います このことを気づかせてくれたのは,数年前のチョン・ミョンフン指揮アジア・フィルとソウル・フィルのコンサートの時です 両オケとも楽員の平均年齢が若いということもありましたが,女性陣が全員パンツルックで登場した時,スマートでカッコいいと思いました

さて,この日のテーマは「オール・モーツアルト?・プログラム」です.「?」が付いているのは,プログラムの中に「偽作らしい曲」が含まれているからです 1曲目はその一つ「交響曲第43番ヘ長調K.76/42a」です

この曲はモーツアルトが11歳の時,1767年の秋にウィーンかザルツブルクで作曲されたと言われていますが,自筆譜がなく,研究者たちの間では音楽の内容から父レオポルトの作品ではないかと考えられているようです 4つの楽章から成りますが,例えば第3楽章「メヌエット」を聴くと,モーツアルトはこれほどしつこく繰り返しをするだろうか,という疑問が生じてきます 考えようによっては11歳のモーツアルトの作品にレオポルトが手を入れたのではないか,とも思います

そもそも飯森がこの企画を立てたのは,モーツアルト研究家のケッヘルが,作品を作曲順に(ケッヘル)番号を振って整理して以降,研究によってモーツアルト作らしいとされた作品も含めてモーツアルト交響曲全集をCDとしてリリースすることになった(演奏は山形交響楽団)ことがキッカケのようです

2曲目は,パリ在住の知人でバレエの改革者として知られるノヴェールのために作曲したバレエ音楽「レ・プティ・リアン」です この題名は「ささいなこと」を意味しますが,キューピッドと牛飼い娘たちによる田園風のバレエです 序曲と20曲からなる全21曲の作品です.モーツアルトが序曲と12曲を作曲し,残り8曲を他の作曲家が作ったということですが,どの作品がモーツアルトの手によるものかを確定する資料が残されていないことから,曲の内容で判断するしかないとのことです

この日のプログラムの解説には序曲〇,第1曲✖,第4曲△というように印が付されています つまり,「新モーツアルト全集」がモーツアルトが作曲したとするものに〇印,そうでない作品に✖,おそらくモーツアルト作ではないとする作品に△を付しているのです

私は△の「おそらくモーツアルト作ではない」作品を中心に注意深く聴くことにしました 該当するのは第4曲,第5曲,第7曲,第8曲,第13曲,第14曲,第17曲の7曲です 聴いた感じでは,いずれもモーツアルト自身が作曲したのではないかと思うほどモーツアルト的でした 1曲1曲が短すぎるということもありますが,はっきり言って判別できません

なお,序曲はファンファーレ風の曲想で開始されますが,2本のトランペットはバルブのないバロック・トランペットを使用しています

 

       

 

3曲目は「交響曲第6番ヘ長調K.43」です この作品は正真正銘のモーツアルトの作品です 1曲目の第43番の作曲時期と同じく,11歳の時の1767年にウィーンで作曲されました.4つの楽章から成ります

全体を聴いて思うのは,11歳でこれだけの曲を作曲出来るのは天才モーツアルトしかあり得ない ということです.管楽器と弦楽器との対話も流麗で,モーツアルトらしい明るく爽やかな音楽です

水谷晃以下東響の面々は軽快なフットワークで少年モーツアルトの傑作と偽作?を演奏し,十分楽しませてくれました

 

       

コメント (2)
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