水徒然

水に関する記事・記録・感想を紹介します。水が流れるままに自然科学的な眼で
解析・コメントして交流できたら最高至福です。

再生可能なエネルギーに係る記載を調べました。(その2:小規模水力発電)

2011-06-16 | 日記

 既報にて、今までの再生可能なエネルギーに係る投稿を整理しました。個人的な見解では、現状は現行の発電方法を代替するには、コスト面、エネルギー関連の予算配分を含めて問題があり、ドイツ、スペイン、中国など諸外国と比べても、ここ数年立ち遅れています。
 本件、ブログテーマとは直接関係しないかもしれませんが、下記の観点に着目して新規に提案されている技術を都度、調べています。
(着目点)
1)発電時に地球温暖化ガスCO2を発生しない 製造時に発生するCO2のペイバックタイムが短い
2)多量な廃熱を出さない
3)部品に使用する原材料の枯渇がない
4)低コストな原材料費
5)部品製造時にオゾン層破壊ガスなど有害成分を未排出
6)低コストな部品組立て、取付けなど
7)排他的経済水域の有効利用
8)低コストなエネルギーの備蓄、供給が可能

 今回は大規模発電と比較して、環境に与える影響が少ない小規模水力発電に係る記載を調べました。

産学官の道しるべ
特集 - 自然エネルギー 2008年5月号
「環境融和型発電用小型水車身近な小規模河川をそのまま利用 」 (一部抽出しました。)

「信州大学工学部の池田敏彦教授らのグループは、小規模河川をそのまま利用し、流れに置くだけで発電できる水車の開発に取り組んでいる。水車小屋の建設や導排水管などの付帯設備は不要で、「環境融和型発電用水車」と呼べるものである。・・・
◆ 大規模集中型水力発電から分散型へ
水力発電は出力規模により、大水力、中水力、小水力、ミニ水力、マイクロ水力の五種類に分類されている。マイクロ水力発電は100 キロワット程度以下を指している。・・・

 ・・・クロスフロー水車に代表されるように、これまで未利用であった小規模水力の利用が活発になってきている。しかし、小規模とはいえ、取水口や導水路、水車小屋の建設、導排水管等の付帯設備が必要であるため、自然に少なからず手を加えることも多く、設置場所も限定される。また、建設にかなりの費用がかかる。
・・・そこで、身近にある小規模河川をそのまま利用し、流れに置くだけで発電できる水車の開発を目的にした。水車小屋の建設や導排水管などの付帯設備を必要とせず、河川自体や周囲環境に極力手を加えない発電システムであることから「環境融和型発電用水車」と呼んで良いであろう。
 現在、四種類の水車の開発に取り組んでいる。風車として実績のあるサボニウス形ロータを用いたサボニウス水車、一般的な下掛け水車、農業用水路の段差を利用した滝用水車、比較的落差がある渓流や沢水などを利用したジェット水車(ペルトン水車の簡易型)である。

・・・基礎実験は主に、信州大学工学部流体工学実験室に建設した回流水槽と人工滝を用いて行っている。回流水槽は全長8メートル、幅3 メートル、測定部の長さは3 メートル、幅600 ミリ、深さ400 ミリ、最大流速2メートル/秒である。人工滝は滝幅250 ミリ、落差は約1,000 ミリである。・・・


 平成15 年にサボニウス水車1号機(写真1)」
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47NEWS
2011/03/10 07:11 【上毛新聞】
「小水力発電のEV充電設備完成・前橋市」

小水力発電を利用した電気自動車(EV)の充電スタンドを整備した前橋市は9日、完成記念式典を開き、発電機を起動させてEVへの充電を開始した。
 式典には、EV普及を推進するさいたま市の環境局職員6人がEV公用車3台で参加、完成したばかりの設備で復路の電気を充電した。 ・・・「節電や節水など身近な活動から環境問題に取り組んでいきたい」と宣言した。」
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⇒東日本大震災の前日の記事のようです。小規模水力による分散型の再生可能なエネルギの普及に期待したいですね。
 最近提案されているEV車の蓄電機能(有事、緊急時での移動用非常電源)にも着目する必要があると思われます。
 公共の超大型EV車、水陸両用車など。


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