'14-03-02投稿、追加・修正
既報西日本各地で微小粒子状物質「PM2・5」が高い値となったという。(2014-02-27) で記載しましたが、大陸からの大気汚染粒子が原因とみられる西日本各地で微小粒子状物質「PM2・5」が高い値となった二十六日、県内でも正午までの値がこれまでで最も高い一立方メートルあたり七四・五マイクログラムとなったという。
各地の汚染状況については
SPRINTARS
引用:SPRINTARS
(開発責任者 竹村俊彦(九州大学応用力学研究所))
(大気1kmまでのエアロゾル予測のシミュレーション)
各地のエアロゾル予測
風任せで、国内各地の影響度が日々異なってくることも推察されますが、
今後、着目したいと思っています。
最近の中国は昨年並みに、相変わらず酷くなっているという。
GISMODO 2014.02.28 12:00
北京のPM2.5濃度は「もはや核の冬」、研究者が警告
http://www.gizmodo.jp/2014/02/pm25.html
「食糧不足にもつながる可能性。
スモッグの厚い雲は、北京ではもう当たり前になってしまいました。ますますひどくなる大気汚染について、研究者は「もはや核の冬に近い」と警告しています。「核の冬」とは、核兵器使用によって灰や煙といった微粒子が空気中に大量に漂い、日光を遮ることで起こるとされる現象で、食糧不足や急速な寒冷化などが予想されています。
中国の大気汚染レベルは今週特に悪化していて、中国北部の6つの地域はスモッグの雲に覆われました。その中でも北京が最悪で、PM2.5濃度は1立方メートルあたり505マイクログラムに達しています。これはWHO(世界保健機関)が安全と認める限界値の20倍にあたります。
危険にさらされているのは人間だけじゃありません。植物にも影響が出ていて、光合成がうまくできず、食料供給にも懸念が出ています。また視界が50メートルを切る地域もあり、中国農業大学准教授のHe Dongxian氏は、「核の冬と同様だ」と言っています。
The Weekによれば、この前にも上海社会科学院が北京は大気汚染のために「ほとんど居住不可能」になるとレポートしています。SFの中のディストピアが、もう現実に近づいてきているようです…。」という。
⇒PM2.5濃度は1立方メートルあたり505マイクログラムとのことで昨年の最悪と比べて、少ないようですが、
SPRINTARS 予測動画 大気汚染粒子 黄砂 (3/1時点)を見ると、ともに北京で発生しているのではなく、気流によって西アジア、インド・東南アジアから中国北部に集中して、一部朝鮮半島を経由して東シナ海・日本海を経て大部分は海にフォールアウトして、わが国にも飛来しているようですが、個人的には、今年は黄砂の発生が少し多いのでは?と気になるところですが、スモッグの成分となっているのでしょうか?
既報空気汚染より深刻な中国の“水”問題の現状とその対策に係る情報の紹介(2014-02-28) に記載しましたが、PM2.5が黄砂などとハイブリッド化?したスモッグは雨で水に溶ければ、水質にも影響するのでは?と想われますので今後とも着目が必要かと思われます。
CO2など燃焼ガスのスモッグ中の濃度は均一に飛来すると想われますが、実際どのようになっているのでしょうか?現状不詳です。
世界各国の砂漠化による黄砂発生量増加と石炭燃焼媒の増加が影響していると想われますが、例年にも増して、わが国に大量に飛散してこないようにと杞憂しています。
引用:鳥取大学乾燥地研究センター
砂漠化の原因・現状
http://www.alrc.tottori-u.ac.jp/japanese/desert/genin.html
ちなみに、大気汚染が最悪な国はインドとのこと。(2013-03-25)の引例
大気汚染国別ランキングによれば、アジア大陸に属する韓国、イランの汚染も多いが、ベトナム、中国、パキスタン、ネパール、バングラディシュ、インドの順で汚染が酷いようです。
朝日新聞
大気汚染、アジアを覆う 132カ国調査、最悪はインドhttp://www.asahi.com/international/update/0324/TKY201303240100.html
「中国で問題となっている微小粒子状物質「PM2・5」などによる大気汚染は、アジアや中東、アフリカといった地域の国々でも深刻な状況にある。経済優先で排ガス対策が後回しになりがちな国が多く、対策が急がれている」とも言われ、中国のみならず着目しています。
従って、北京のPM2.5濃度騒動には台風と同様に一年中発生している黄砂の影響も大きいと思って調べてみました。
YAHOOニュース
3月1日(土)13時0分配信
黄砂はなぜ春に起こる? 「微生物の箱船」との指摘も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140301-00000007-wordleaf-sctch
「黄砂(こうさ)は古くから東アジア各地で知られる気象現象だ。中国や韓国の紀元前の歴史書、日本の江戸時代の文献などにも関連する記述があり、春の風物詩“春がすみ”や“おぼろ月”も黄砂による現象ではないかという。英語では「アジアン・ダスト」(Asian dust)と呼ばれる黄砂は、1年のうちでもこれから3~5月がピークだ。近年の研究では、花粉症などのアレルギーや呼吸器系の疾患との関連が指摘され、黄砂粒子に大気汚染物質や病原微生物も付着していることが明らかになるなど、もはや“風流”を通り越して、事態は深刻だ。
【動画で解説】黄砂発生のメカニズムとは
動画URL:https://www.youtube.com/watch?v=GzcPkek8LL0
気象庁や環境省などによると、黄砂が起きるのは、中国大陸内陸部にあるゴビ砂漠やタクラマカン砂漠、黄土高原の砂塵(さじん)が強風によって大気中に舞い上げられ、それが上空の偏西風によって運ばれながら地上に降下するからだ。春に発生が多いのは、冬の間シベリア高気圧の影響で風が弱く、降雪にもおおわれていた同地域が、春になって高気圧の勢力が弱まり、低気圧が発達しながら強風を伴い相次いで通過するためだ。夏以降は植物が多く、雨も降るようになるため、黄砂は少なくなる。
大気中に舞い上がった黄砂粒子のうち、粒径が10マイクロメートル(1マイクロメートルは1ミリメートルの1000分の1)以上の比較的大きな粒は重力によってすぐに落ちるが、それよりも小さな黄砂の粒子は、偏西風によって遠くまで運ばれる。中央アジア起源の黄砂粒子が太平洋を横断し、北米大陸やグリーンランド、さらには欧州アルプスまで到達したとの報告もある。
これらの黄砂の粒子には、石英や長石などの岩石の鉱物や、雲母や緑泥石などの粘土鉱物が多く含まれ、全体の62%は二酸化ケイ素(SiO2)が成分だ。二酸化ケイ素にはアレルギー反応を高める作用があり、黄砂現象の発生時には、花粉症や気管支ぜん息の症状が悪化し、小児ぜん息で入院するリスクが高くなる。
中国や韓国などの調査でも、呼吸器系感染症や肺炎、心筋梗塞や脳卒中、アレルギー性鼻炎や結膜炎などの患者数の増加が、みられているという。
さらに、黄砂粒子からは、アンモニウムイオンや硫酸イオン、硝酸イオンなどの大気汚染物質も検出されており、輸送途中で人為起源の物質を、取り込んでいることが分かってきた。また、金沢大学など国内外の研究者らは、カビや酵母、土壌に生息する枯草菌、肺の化膿性炎症を起こす細菌類も、黄砂粒子に付着していることを明らかにしている。大分県立看護科学大学の市瀬孝道教授は、「黄砂は微生物を運ぶ箱船として注目される」と、2009年に指摘しており、今後いっそう注意が必要になる。」という。
⇒二酸化ケイ素にはアレルギー反応を高める作用は有害微粒子を吸着し易いのか?触媒的に疾患を助長させるのか不詳ですが、2.5ミクロン以下で大気に浮遊しやすく、病原体、アンモニウムイオンや硫酸イオン、硝酸イオンなどが吸着し易い微細な黄砂とPM2.5との区別が難しい?と思われます。
また、黄砂は比重が適度に大きい分、一般的な煤などPM2.5と比べて強風によって上空に巻き上げられ易く、北米大陸やグリーンランド、さらには欧州アルプスまで到達したのか?と推察されます。
また、微生物のみならず、電荷(±)の異なる微細な有害微粒子を吸着しているのでは?と妄想されます。
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