大野威研究室ブログ

おもにアメリカの自動車産業、雇用問題、労働問題、労使関係、経済状況について、最近気になったことを不定期で書いています。

米小売業で最低賃金引き上げ相次ぐ

2015年03月20日 | 日記

 2015年3月18日、米小売大手のターゲットは、今春から従業員の最低賃金を9ドル(1080円:1ドル=120円で計算)に引き上げると発表した。

 先月には世界最多の従業員数をほこるウォルマートも、従業員の最低賃金をこの4月から9ドル(1080円)、来年の2月から10ドル(1200円)に引き上げると発表しており、米小売大手で最低賃金の引き上げが相次いでいる。こうした動きは、米小売業で労働需要が高まっていることを示すものである。

 ところでこうした動きの一方で、米小売業ではフルタイム雇用が増えないという状況も存在している。これを解くカギは米小売業における雇用システムの変化である。米小売業では、繁閑に合わせて時間単位で労働者数を調整しようとする動きが強まっている。この点については最近書いた論文でも触れているので、興味のある方はご参照ください。



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