フォーク好きな若者との出会い

　近々、寄宿舎の卒業生を送る会にて歌を歌うこととなった。誘ってくれたのは27歳の寄宿舎の職員さんで、ギターを弾くのが好きだという。
　その日は雨だったが、ギターを持って職場に向かった。仕事を終えて寄宿舎へ。彼はエレキギターを持ってきて、数日前に聴いてもらっていた「僕は君の世界一になりたい」をほぼ完璧に合わせてくれた。すごいねえ～！耳コピできるんやね～！
　僕は新たな曲を覚える時はほぼ耳コピだが、他の人がそうやって曲を覚えるのをあまり見たことがない。コード譜や楽譜がほしいと言われ、めんどうだなあと思ったりする無礼者なのだ。
　何でも彼のお父さんがフォーク好きで、その影響もあり、彼はかぐやひめや風がむちゃくちゃ好きだという。そんな若者がこの世にいたのか～、フォーク好きな僕はすっかりうれしくなって、じゃあなごり雪でもやってみようか、と言ってみると、いいですねえ～、伊勢正三さんのバージョンがいいです！なんて言うのだ。それってどんなの？こんなのです～、はいはいＯＫ！これはすごく二人にフィットしてる気がした。
　僕はさらに調子にのって、22歳の別れを弾き始めてみると、彼はこれまた完璧なリフをのせてきた。いいなあとフルコーラス歌ってしまったものの、これはすごくいいけど、送別会でやるには暗すぎるね～、ということになった。
　ともかく、送別会は１週間後である。ひとつずつの出会いがとてもうれしいこのごろだ。