※この小説はアニメ黒執事Ⅱを基に、二次創作として執筆しております。
★最終話のネタばれあり!!ご注意ください★
一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。
黒執事Ⅱ イノンセント ワールドその後(6)
エリザベスに何者かがシエルの寝室に侵入した事を話しをした。その日の朝シエルは遅くまで寝ており起きて来なかった。いつもの通りにエリザベスは支度を終えて朝食を済ました。
「そんな事が昨日の夜に、あったなんて驚いたわ。私は何も気づかずに寝てた。」
「坊ちゃんは昨日の晩は不安で眠れずずっと付き添ってましたですだ。朝方にやっと寝られましただ。」
エリザベスは悩んだ。タナカとバルドがやって来た。
「おはようございます。エリザベス様。」
「えぇ、おはよう。タナカ、バルド。」
「エリザベス様、昨日の真夜中の事はお聞きになれましたかな。」
「えぇ、たった今メイリンから聞いたわ。」
エリザベスがそう言うとタナカが穏(おだ)やかに微笑し言う。
「エリザベス様、僭越(せんえつ)ながら私からご提案がありますが、申し上げても宜しいですかな??」
タナカの言葉を聞きエリザベスが目をぱちぱちさせて首を傾(かし)げる。
「タナカ貴方(あなた)が言う提案を、是非聞きたいわ。続けて。」
「はい、ありがとうございますな。この様な襲撃事件がまた起こりえる可能性もまたあるかもしれません。私は老いぼれでございますので、この先坊ちゃんをお守りする為にも力不足でございます。先鋭(せんえい)な使用達でも今回の件は防ぐだけ精一杯でした。そこで、若く頼りがいのあるこれ先坊ちゃんに末永くお仕え出来る文武両道に優れた執事を雇用しとうございますな。」
「えぇ、執事の雇用ね。そうよね、執事が不在なのも大変だもん。タナカ達は気配(きくば)りを働かせ仕事をしてくれて居て感謝をしてるわ。シエルを大切にしてつい甘やかし過ぎるから、ちょっとは厳しい執事も必要かなと思ってたのよ。」
「身に余(あま)るお言葉嬉しく存じます。」
そう言うとタナカ達はエリザベスに深々とお辞儀(じき)をした。
そう会話をしてると部屋に騒がしい声がだんだん近づいて来た。
勢いよく大広間の扉が開くとソーマだった。
「シエルは無事か?!」
「ソーマ様、落ち着かれてください。」
エリザベスは騒がしい来客者を見つめ言う。
「来たわね、カレーの皇子様とカレー執事。」
椅子(いす)に座って居るエリザベスの元へつかつかと近づいて来るソーマを追いかけるアグニ。
「話しは聞いたぞ。よし、今日から俺がシエルを護(まも)ってやるぞ!! シエルの兄者として当たり前の事だ。」
ソーマは自信満々に元気良く言い隣に居るアグニは……
大きな瞳から涙を流しソーマの言葉を聞き感激し叫ぶ。
「さすがソーマ様!! なんとお優しいお言葉でございましょう!!私も微力ながらお手伝いさせていただきます。」
「俺とアグニで充分だ。ところで、シエルはどこだ??」
「二人のお心使いだけいただくわね。タナカ、さっきの件は頼んだわ。」
「エリザベス様、仰せ承(うけたまわ)りました。」
ポーラが迎えに来る時間になったので、エリザベスは椅子(いす)から立ち上がる。メイリンはエリザベスの通勤鞄(かばん)を持ちエリザベスを玄関先まで見送る。
タナカがソーマとアグニの相手をしてる間にエリザベスとメイリン達は大広間から出て行く。
そして招いて居ないのにもう一人が午後に勝手に来客。
劉(ラウ)と藍猫(ランマオ)だった。誰も連絡してないのに自分からやって来た。客間に通されてまるで屋敷の主(あるじ)の様にゆったりと落ち着いて、煙管(きせる)をご機嫌で吹かし寛(くつろ)いで居る。劉(ラウ)の膝上には藍猫(ランマオ)が座って居た。
「で、これからどうするの。」
そう劉(ラウ)が言うのでメイリン達は劉(ラウ)が何もかも事情を知って居るので驚き顔を見合わせた。
「坊ちゃんを護(まも)る為にも必要なんですだよ。」
「ん?? 何が??必要なの??」
「あんたは騒ぎを聞きつけて来たんだろうが!!」
バルドが叫ぶと劉(ラウ)はちらりと瞳を開けて目の前のソファーに座り紅茶を飲んでるシエルを見る。
フィニはシエルを困った顔して成り行きを見つめた。
劉(ラウ)は瞳を閉じシエルに尋ねる。
「そうか、何が、今更(いまさら)必要なの??」
「僕を護衛(ごえい)する執事が必要になった。僕に必要だから執事を雇用する。それだけの理由。」
「ふ~ん、以前みたいな執事君かい??」
「以前の執事??僕は彼の事は何も知らない。」
「伯爵はほんと執事君の名前と顔や何もかも覚えてないんだね。それと、アロイス トランシーと言う貴族の少年の事も。私は顔が広く利くのでその手の雇用なら知り合いに声をかけるよ。じゃ、失礼するね。」
そう言うと楽しげに笑うと劉(ラウ)はソファーから立ち上がり藍猫(ランマオ)を連れて客間から去って行く。
シエルは劉(ラウ)の言葉を聞き俯き考え込む。そんなシエルに声をかけるメイリン。
「坊ちゃん、お疲れ様でしただ。お昼寝でもされますだか??」
「大丈夫だ。メイリン、紅茶を。」
「はいですだ。」
黒執事Ⅱ イノンセント ワールドその後(7)
★最終話のネタばれあり!!ご注意ください★
一個人の解釈なので、原作やアニメ制作会社、出版社とは一切関係ありません。その点をご理解いただき、お読み下さる様お願いいたします。
黒執事Ⅱ イノンセント ワールドその後(6)
エリザベスに何者かがシエルの寝室に侵入した事を話しをした。その日の朝シエルは遅くまで寝ており起きて来なかった。いつもの通りにエリザベスは支度を終えて朝食を済ました。
「そんな事が昨日の夜に、あったなんて驚いたわ。私は何も気づかずに寝てた。」
「坊ちゃんは昨日の晩は不安で眠れずずっと付き添ってましたですだ。朝方にやっと寝られましただ。」
エリザベスは悩んだ。タナカとバルドがやって来た。
「おはようございます。エリザベス様。」
「えぇ、おはよう。タナカ、バルド。」
「エリザベス様、昨日の真夜中の事はお聞きになれましたかな。」
「えぇ、たった今メイリンから聞いたわ。」
エリザベスがそう言うとタナカが穏(おだ)やかに微笑し言う。
「エリザベス様、僭越(せんえつ)ながら私からご提案がありますが、申し上げても宜しいですかな??」
タナカの言葉を聞きエリザベスが目をぱちぱちさせて首を傾(かし)げる。
「タナカ貴方(あなた)が言う提案を、是非聞きたいわ。続けて。」
「はい、ありがとうございますな。この様な襲撃事件がまた起こりえる可能性もまたあるかもしれません。私は老いぼれでございますので、この先坊ちゃんをお守りする為にも力不足でございます。先鋭(せんえい)な使用達でも今回の件は防ぐだけ精一杯でした。そこで、若く頼りがいのあるこれ先坊ちゃんに末永くお仕え出来る文武両道に優れた執事を雇用しとうございますな。」
「えぇ、執事の雇用ね。そうよね、執事が不在なのも大変だもん。タナカ達は気配(きくば)りを働かせ仕事をしてくれて居て感謝をしてるわ。シエルを大切にしてつい甘やかし過ぎるから、ちょっとは厳しい執事も必要かなと思ってたのよ。」
「身に余(あま)るお言葉嬉しく存じます。」
そう言うとタナカ達はエリザベスに深々とお辞儀(じき)をした。
そう会話をしてると部屋に騒がしい声がだんだん近づいて来た。
勢いよく大広間の扉が開くとソーマだった。
「シエルは無事か?!」
「ソーマ様、落ち着かれてください。」
エリザベスは騒がしい来客者を見つめ言う。
「来たわね、カレーの皇子様とカレー執事。」
椅子(いす)に座って居るエリザベスの元へつかつかと近づいて来るソーマを追いかけるアグニ。
「話しは聞いたぞ。よし、今日から俺がシエルを護(まも)ってやるぞ!! シエルの兄者として当たり前の事だ。」
ソーマは自信満々に元気良く言い隣に居るアグニは……
大きな瞳から涙を流しソーマの言葉を聞き感激し叫ぶ。
「さすがソーマ様!! なんとお優しいお言葉でございましょう!!私も微力ながらお手伝いさせていただきます。」
「俺とアグニで充分だ。ところで、シエルはどこだ??」
「二人のお心使いだけいただくわね。タナカ、さっきの件は頼んだわ。」
「エリザベス様、仰せ承(うけたまわ)りました。」
ポーラが迎えに来る時間になったので、エリザベスは椅子(いす)から立ち上がる。メイリンはエリザベスの通勤鞄(かばん)を持ちエリザベスを玄関先まで見送る。
タナカがソーマとアグニの相手をしてる間にエリザベスとメイリン達は大広間から出て行く。
そして招いて居ないのにもう一人が午後に勝手に来客。
劉(ラウ)と藍猫(ランマオ)だった。誰も連絡してないのに自分からやって来た。客間に通されてまるで屋敷の主(あるじ)の様にゆったりと落ち着いて、煙管(きせる)をご機嫌で吹かし寛(くつろ)いで居る。劉(ラウ)の膝上には藍猫(ランマオ)が座って居た。
「で、これからどうするの。」
そう劉(ラウ)が言うのでメイリン達は劉(ラウ)が何もかも事情を知って居るので驚き顔を見合わせた。
「坊ちゃんを護(まも)る為にも必要なんですだよ。」
「ん?? 何が??必要なの??」
「あんたは騒ぎを聞きつけて来たんだろうが!!」
バルドが叫ぶと劉(ラウ)はちらりと瞳を開けて目の前のソファーに座り紅茶を飲んでるシエルを見る。
フィニはシエルを困った顔して成り行きを見つめた。
劉(ラウ)は瞳を閉じシエルに尋ねる。
「そうか、何が、今更(いまさら)必要なの??」
「僕を護衛(ごえい)する執事が必要になった。僕に必要だから執事を雇用する。それだけの理由。」
「ふ~ん、以前みたいな執事君かい??」
「以前の執事??僕は彼の事は何も知らない。」
「伯爵はほんと執事君の名前と顔や何もかも覚えてないんだね。それと、アロイス トランシーと言う貴族の少年の事も。私は顔が広く利くのでその手の雇用なら知り合いに声をかけるよ。じゃ、失礼するね。」
そう言うと楽しげに笑うと劉(ラウ)はソファーから立ち上がり藍猫(ランマオ)を連れて客間から去って行く。
シエルは劉(ラウ)の言葉を聞き俯き考え込む。そんなシエルに声をかけるメイリン。
「坊ちゃん、お疲れ様でしただ。お昼寝でもされますだか??」
「大丈夫だ。メイリン、紅茶を。」
「はいですだ。」
黒執事Ⅱ イノンセント ワールドその後(7)