もぐ菜のみっしり茶匣(はこ)院

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微熱 (1) 鬼畜眼鏡 片桐 end No.11その後偽造編 佐伯×片桐

2009-10-31 20:03:38 | 腐女子の御伴
         *ご注意*


*腐女子や同人誌の意味が解らない方や気分を害される恐れのある方は此処で御帰院してくださいませ。*


一個人の妄想なのでSprayとは一切関係ありません。腐女子や同人誌の意味をご理解頂けた方だけ此処から先へどうぞ。







         微熱 (1)



桜も散り葉桜となり、青々と繁り季節は春となる。3月も今日で終わると言う日に片桐は屋敷での勤めを終えてあてどなく歩き夜の散歩を楽しんでいた。

闇が辺りを包み空は雲が多く月明かりもなく、雨が降る前の埃の匂いが鼻を掠めた。街路灯と街のネオンだけが照らしだす明かりがより闇を深くさせそう感じる。

片桐は最近、好きになった事は夜の散歩で夜になり暗くなると見慣れた世界が変わりなんだか自分が小さくなり猫になった気分で夜の散歩を楽しむ。人が1人通るのがやっとの細い道を見つけては歩き猫道と名付けて散歩をする。

今日も猫道を歩き小腹が空き家に帰ろうとすると、小さな緑のいこいの公園に遅咲きの桜が咲いておりその下では屋台の飲み屋が店を出している。

片桐は屋台の明かりに吸い寄せられる様に近付くと辺りにはおでんのだしの匂いが立ち込めておりお酒を飲むのは苦手だが、家も目の前なのと明日は勤めが休みで今日は遅咲きの桜を酒の肴にして飲んでも良いと思う。

いつもなら毎年、隣の家の遅咲きの桜をめでていたが…… それはもう出来ない。片桐は屋台の椅子に座ると屋台の店主が機嫌よく、片桐に声をかけてくる。

「いらしゃい、旦那さん。」

「あっ、僕ですか??どうも。」

そう言うと屈まり片桐は小さくなる、おでんと缶ビールを頼み代金を払いゆったりと花見をする。屋台の店主は片桐が花見を1人で楽しんでいるので話しかけてはこない。

お腹も程よく充たされて片桐は屋台を後にし帰宅をする、ほんのりと酔いが廻り心地よい。アパートに着き階段を登り廊下を歩くと後ろから足音がする雨が降る前触れなのかやに音が響き渡る。

アパートには人が住んでいるが、アパートの住人とすれ違ったりするのはそう滅多にない。片桐は部屋の前に来て鍵を鞄から取り出そうとする。足音はより響き渡り、どんどん近づいてきた。

片桐は一瞬、聞き慣れた足音を聞くが幻聴と言い聞かせ気かせてアパートの部屋のドアノブに鍵を差し込もうとする… 足音が止まった。

片桐は安心して廊下を見ると、離れて立って居る人影を見た。





              3部作完結  微熱 鬼畜眼鏡 片桐 end No.11その後偽造編 佐伯×片桐




片桐は視線の先に居る人物を知っている…… もう、二度と会う事はないと思った人物。

「……佐伯君‥??」

夢だそんな訳がない、たぶん夢だろう~ そう思って居ても身体が動かず片桐は立ち尽くす、佐伯は片手に何かを持ち片桐に近付く。

「片桐さん…‥」

そう名前を呼ばれる----------

片桐の傍に近付くと佐伯は手にしていた物を廊下に置き片桐を抱きしめる。片桐の混乱し意識は入り混じり泣き出す。

「どうしてなの??‥ねぇ、どうして??…」

佐伯と顔を合わそうとするが、佐伯は片桐を胸に押し付けて自分の顔を見せない様に奥へと片桐を抱き込む。

闇が2人を覆い隠し、雨が片桐の声さえも消そうとし大粒の雨が降り出す。 雨が打ち付ける様に音を立てて声を掻き消す。

「片桐さん…」

「嫌だ嫌だ、離して…」

必死で抵抗し片桐は佐伯から身体を離し、片桐は逃げ出そうとし佐伯の横をすり抜けるが……… 佐伯に捕まってしまう、片桐は俯き身体を恐怖で震わせている。

片桐の耳元で佐伯は囁く。

「貴方を逃さない、何があってもだ。」

佐伯はそう言うと片桐の顎を持ち上げ片桐を見つめる。片桐は佐伯の瞳に囚われ見つめると佐伯は片桐の口唇に唇づけた。

柔らかく熱く蕩け出しそうな、唇づけに心を奪われ、片桐は真っ白な闇へと誘われる様に瞳を閉じ佐伯の腕の中に堕ちて行く。



            夢なら醒めて、お願いだから……



片桐はがっくりと佐伯の胸に倒れ込み、意識を手放す。片桐を片手で抱き寄せ鍵を開けて扉を開け、鍵を取り廊下に置いた物を持ち佐伯は片桐のアパートの玄関に入る。

靴を脱ぎ佐伯は玄関を上がり部屋を見渡す部屋は、広くはないがきちんと片付けられており片桐の性格が伺える。

手にした物を鳥籠の前に置き、カバーを取ると鳥籠で鳥籠の扉を開けて置いてある鳥籠の扉を開けると一羽の鳥は鳥籠を出てもう一羽が居る鳥籠へ移動をした。

鳥籠の中の二羽は小さな身体をくっつかせ再会を喜んでいる。佐伯は鳥籠にカバーを掛ける。片桐を抱きかかえ佐伯は片桐の寝室へ向かう。

佐伯は部屋を見ると小さな備え付けのデスクには何処へ出掛けた時の写真が飾ってあり、年若い男子5人に大切に囲まれて中央で片桐は照れて楽しいそうに笑顔で写っている。

佐伯は片桐のスーツの上着を脱がしネクタイを取り片桐をベッドに横にし寝かせ毛布を掛ける。佐伯は片桐の首筋に唇づけた。




微熱 (2)
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