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『口下手のままでも伝わるプロの話し方』 ひきたよしあき著

2021年05月01日 | 読書雑感
■ 話し手が息継ぎをしないと聞き手が窒息する
話の「間」はたんなる無言の時間ではなく聞き手のための確認時間。だから、「間」の少ない話し方では、どんなに内容がすばらしくても相手に伝わりません。(中略)心に余裕がなくなるとどんどん「間」がなくなってしまうのです。どうすればいいのか。手っ取り早いのは、体をゆっくりと動かすことです。動きながら座禅を組んでいるような気持ちで、じっくりと時間をかける。そして子供が読むような本や詩を朗読します。これもゆっくりと、句点で生きを吸い、十分に「間」をつくって読む。

■ ウケを狙う必要はない。ほほえませるだけでいい
お茶をたて、一服ふるまうように、「お茶を飲んで一息ついてください」という気持ち。そこから出てくる言葉を考えてください。「朝がずいぶん寒くなってきましたね」「師走のいちばん忙しい時期なのにありがとうございます」「この会場に来る途中できれいな桜並木がありました。ご覧になりましたか」と、本題に入る前に相手の労をめぎらい、ここで一服してほしいという気持ちを込めた、相手が微笑むような会話をする。お茶を一服差し出すように、柔らかな微笑みと思いやりのある笑顔でのアイスプレイクを心掛けてください。

■ 信頼と言葉数とは反比例する
つい、おしゃべりになってしまうのは、自信のなさの裏返し。自信がないから余計な言葉でそれを覆い隠そうとしてしまうわけです。言葉の重みの根っこは「考えること」にあります。自分で読んで、食べて、経験したものだけに「つまらない」「おいしい」「楽しい」と判断を下すクセをつける。そして「何がおいしいのか」「どこがつまらなかったのか」と考えて、それを言葉にする練習を重ねる。

■ 伝わるのは一語
小学生にもわかるように話すためには、話の目的を一語に集約すること。「これ!」と決めて、手を替え、品を替え、何度も訴えることで、人はやっと理解しようとし、重い腰を上げてくれる。1つの物語の中に言霊が宿るのは一語だと心得る。その一語とは動詞。織田信長なら『こわす』、豊臣秀吉なら『ひろげる』、徳川家康なら『治める』、坂本龍馬なら『むすぶ」と動詞で語ることができる。あたなの動詞ななんだ、どういう動きをする人間なのか?自分の動詞が見つかれば自己PRに核ができる。自分の主体的な目的を動詞化しよう。伝わるのは一語。動詞を明確にして、ブレない言葉を紡ぎましょう。

■ 聞き手の理解が進む「たとえば」「具体的には」「要するに」
話が冗長にならないために、話の中に「今からこういう話をします」というフラッグを立てる。それが「たとえば」「具体的には」「要するに」。この3つを使って、自分が今、何を話しているのかを聞いている人に示すことで、話を短くまとめられるようになります。

■ 気持ちがより伝わる語彙力の増やし方
ただ名詞や動詞を機械的に覚えるだけでなく、話し相手の頭のなかに映像が浮かぶ、それが動き出すような言葉を覚える必要があります。「木目」だけでなく「清楚な木目」と覚えることによって、物事を表現する力が増すのです。「うまい!」の代わりに「コクがある」という言葉を覚えたら、もう1つ進んで「コク味」「コクの旨味」「まったりとしたコク」「コクに底がある」などといった表現も覚えていくことで、使える語彙を増やすことができるのです。

■ プレゼン・スピーチに特別な才能はいらない
わかりやすくてストンと腹に落ちる筋道か、誰もがグッときて「いいぞ!」と思える感動があるか、任せても大丈夫。一緒に仕事をしたいと思させる安心感と安定感があるか。

■ 人前で話すときも「いいね!」と「シェア」が大切
「ああ、今日はいい話を聴いた」「すばらしい商品発表だった」あなたの話を聴いて、こう思ってもらうために必要なものは2つ:
 ①共感できる部分がいくつもあること 
 ②人に教えたくなるような新しい情報があること

■ 朝、自分で新聞紙面を作るつもりで情報を集める
頭の中で「境いちばんネタとして使えそうなのは、この経済ニュースだな」と考えて、自分で自分の新聞紙面を作る。世間的な重要度ではなく、聞き手のことを思い浮かべながら自分なりの視点でつくるところがコツ。どんな話でも短い物語にまとめて、会話の端々に挟めるようにすることで、共感や信頼が生まれる。

■ エピソードノートを作って、自分の過去から「エピソード」を掘り起こす
自身の過去を棚卸しし、過去のエピソードをいつでも語れるように整理しておく。ノートの見開き左ページの上に「0歳」と大きく書き、右ページの上に自分が0歳だったときの西暦を書く。左ページにはその年にあった出来事を書き、右ページには起こった事件、流行った歌、イベントなど、世の中で起こったことを書く。
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