お愉しみはココからだ!!

映画・音楽・アート・おいしい料理・そして...  
好きなことを好きなだけ楽しみたい欲張り人間の雑記帖

『神社と神様がよ~くわかる本』 藤本頼生著

2021年04月18日 | 読書雑感
日本人の神観念とは、人間や動植物、自然、つまり草木や海山などを問わず、人智を超えた何か並外れた力を持ち、畏敬の念を感じさせるものは善悪を問わずすべて神である。そして、自然の様々な事物に神が宿ると考えてきた。(中略)こうした神々を古代から日本人は丁重に祀ってきたが、その最たるものが現在でも全国各地で行われている神社における祭祀であり、各地に残る種々の民俗信仰である。

神社とは、人々が神を祀るための祭祀を行い、神を敬い・拝むための「公共空間」である。(中略)古代の人々は祭祀の度に樹木や岩石に神霊を招き寄せたり、神霊が籠るとされる森や山をそのまま神の御霊が宿る御霊代としてまつりを行ってきた。神は常時一定の場所に鎮まるのではなく、祭祀などのときに神の御霊を招き降ろすものと考えられていたためと言える。(中略)時代が下ると臨時の祭場から次第に常設の建物が造られるようになる。人々に住居があるように神のためにも住居が必要と考えられるようになり、朝廷に縁故深い神々に対して殿舎が設けられるようになったのが「宮」の起源である。

「氏神」とは、同じ氏姓を持つ一族が共同で祀った祖先神、または守り神のこと。氏族(氏人)とは同じ祖先をもつ人々、または血縁関係による同族の集団を言う。古代では、氏族制度があり氏族ごとに集落をつくってくらしていたため、神社を創設すれば自ずとそれは「氏神」ということになり、氏族の人々は「氏子」となった。時代が下り中世になると、各地域には氏族でないものも入り混じって住むようになるため、神社と氏族との「氏神と氏子」という関係も薄まり、代わりにその「土地の守り神」とみなされるようになる。また、一定区域の土地や建造物を守護するために祀られた紙を鎮守神と呼ぶが、これは寺院や城郭、荘園や武家の領地などに祀られた神を指す。

神輿の渡御にあたっては、神輿に神の御分霊を遷す御霊遷しがなされた後に、氏子たちに建つ画れて御旅所に至るまで、:氏子区域を進んでいく。これは神輿の渡御によって、神々が氏子たちの生活を直接見届け、幸いを授けてくれるものと考えられているからである。

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『一汁一菜でよいという提案』 土井喜晴著

2021年04月16日 | 読書雑感
日本には少なくとも、手をかけるもの、手をかけないものという二つの価値観があるのです。この一見相反する二つの価値観を併存させ、けじめをつけて区別し、場によって使い分けるところには、それぞれの合理性があります。ところが、今の日本は、その二つがごちゃごちゃになって混乱しているのです。(中略)多くの人が、ハレの価値観をケの食卓に持ち込み、お料理とはテレビの食番組で紹介されるようなものでなければいけないと思い込んで、毎日の献立に悩んでいるのです。

そもそも、「食べる」ことは「食事」という営みの中にあることで、単に食べることだけが「食事」ではありません。食べるとなれば、家族のだれかが買い物をして材料を用意する。野菜を洗って下ごしらえをする。ごはんを炊いて菜を煮て汁を作り、魚を焼いて盛る。そして食卓にその皿を並べるのです。(中略)この毎日の繰り返しが「人間の暮らし」であり、その意味はやがてそれぞれ美しいかたちとなって、家族である人間のそれぞれに現れてくるものと信じます。人生とは、食べるために人と関わり、働き、料理して、食べさせ、伝え(教育)、家族を育て、命をつなぐことです。

台所の安心は、心の底にある揺るぎない平和です。お料理を作ってもらったという子供の経験は、身体の中に安定して存在する「安心」となります。それは、大事のさなかにも、ただ逃れようとする恐怖心を抑えてくれるように思います。安心は動揺することなく冷静に対処するための落ち着きとなります。安心は人生のモチベーション伴って、未知の旅に出る勇気になるのです。

家庭料理にかかわる約束とはなんでしょうか。食べることと生きることのつながりを知り、一人ひとりが心の温かさと感受性を持つもの。それは、人を幸せにする力と自らを幸せになる力を育くむものです。持続可能な家庭料理を目指した「一汁一菜でよいという提案」のその先にあるのは、秩序を取り戻した暮らしです。一人ひとりの生活に、家族としての意味を取り戻し、世代を超えて伝えるべき暮らしのかたちを作るのです。

情緒とは「もののあわれ」です。情緒性を持つとは、日本の四季、自然の移ろい、新しく生まれるもの命と朽ちゆく命に、人間の心を重ねて共鳴できる力を持つことです。
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Class Act  「見た目」の教養 (安積陽子著)

2021年04月05日 | お洒落を愉しむ
●ビジネスにおいて成功するためのカギはセルフ・ブランディング
 =自分の装いや振る舞いを通して、自分がどういう人間かを一瞬で伝えられるスキル
●必要なのは、今のあなたに相応しい外見ではなく、次を目指すポジションに相応しい見た目と振る舞いを実現させること。
●第一印象は唯一無二の「武器」
●「見た目」の」を形作る3要素:
 1. 身だしなみ
 2. 装い
 3. 振る舞い
●「ありたい姿」と「あるべき姿」の重複部分が「ふさわしい姿」
●アリババ会長のジャック・マー氏やNVIDIAのジェンスン・ファン氏のプレゼンスある存在感は、顔の造作や体形よりも身体の使い方や表情が大切なことを教えてくれる。
会場の奥まで通る声。言葉と一致したジェスチャー。メリハリのある表情と鋭い目力。身体の横幅を超えた腕の動き。指先にまで力が籠った手の動き。無駄なく切れ味のある振る舞い。
●身体的な姿勢や振る舞いには、自分の「心(マインド)の状態」が強く反映される。
「これだけ自分はやってきた」「できることは十分にやった」というマインドが自信溢れる姿を作る。
●あなたの見た目や振る舞いを通して、身体の強さと能力の高さ、精神力の強さなどが感じられる。

●どのくらいボディランゲージが使いこなせているかのセルフチェック
□会話の半分以上の時間は相手と目を合わせている
□コミュニケーションの目的に併せて、アイコンタクトの取り方を変えている
□目の周り・口の周りの表情筋を自由自在に動かして豊かな表情を作ることができる
□与えたい印象に併せて、身振りの大きさや身体の向きを意図的に変えている
□相手に与えたい印象に併せて、頷き方を意図的に変えている
□相手に与えたい印象に併せて、相手との距離感を変えている
□説得力が強まるように言葉のメッセージと身体の動きを一致させている
□立っているときも座っているときも、体感がまっすぐに安定している
□靴二足分ほどの歩幅を取り、膝裏をしっかり伸ばしながら歩いている

●時代感覚をうまく自分に反映するために、普段何ができているかのセルフチェック
□若い人と積極的に交流している
□感性を研ぎ澄ませられる場所に赴いている
□美意識を高めるために芸術に触れている
□読んだことのないジャンルの本を積極的に手に取る
□日常を逸脱する経験をよくする
□海外のニュースメディアを意識してチェックしている
□自分の業界以外の人と話したり、他業種のセミナーに参加して人脈を広げている
□自分の業界でもっとも影響力のある人や、質の高い情報を持っている人とつながっている
□各業界でいま一番注目されている人物の特徴をつかむようにしている
□本物の目利きとなるために一流のモノに触れている

◆ 身だしなみ Grooming
・目の周りのクマやくすみ対策として、ホットタオルを使う。
 水滴が垂れない量の水を含ませて電子レンジで30秒から1分ほど温めたフェイスタオルを顔にのせて肌を温めた後に、化粧水&乳液で保湿する。
・老化を促進する紫外線の対策のために、冬でも日焼け止めを使う
・髪型セットのポイントは、サイドをなでるようにして整えること。サイドの髪が広がっていると、年齢を感じさせるだけでなく、だらしない印象を与えてしまう。
・余計なぜい肉を落とし、胸板と上腕二頭筋にフォーカスして鍛えることがスーツをスマートに着こなすために不可欠

◆ 装い Attire
・何を着たいかではなく、期待されているのは何かという視点で選ぶ
・役職が上がるほど無駄を削ぎ落とす
・全体の調和を大切にする
・一貫性を持った自分なりのスタイルを目指す
 自らの装いや持ち物の背景やストーリー、自分の主義を語れるようにしておく
 (自分は「よいものをしっかりと受け継いで大事にする家族の中で育ち、良いものを見極められる見識眼を持っている」ことを示すこと)
・Vゾーンの黄金ルール
  ハイコントラスト:威厳的、力強さ、スマート、シャープ、フォーマル、リーダーシップ
  ローコントラスト:若々しさ、やさしさ、おだやかさ、親近感、軽やかさ
・ヴィジュアルオーソリティ(見た目の権威レベル)を高める要素
  シルクやウールなど表面がなめらかな素材
  光沢感のある素材
  無地
  ダークカラー
  単色
  ハイコントラスト
・カジュアル感を高め親しみのある雰囲気を出す要素
  ツイードやリネンのように表面にテクスチャーのある素材
  光沢感のない素材
  原色や派手なカラー
  多色使い
  ローコントラスト
・アフターシックスには、フォーマルを保ちつつ「足し算」で愉しむ
  ウール(秋冬)やリネン(春夏)素材のネクタイ
  ポケットチーフ
  ラペルピン、 等

◆ 振る舞い Behavior
・洋服を着た時の美しい歩き方
  身体の軸が後方にあり背筋がまっすぐ伸びている
  膝裏がしっかりと伸び切っている
  腰から脚を動かしていて歩幅が広い
  かかとから着地してつま先に重心が移る歩き方をしている
  頭の先から体感がぶれずに手を前後にバランスよく振っている
・会話の半分以上は相手を見つめる。相手の目の特徴を3つ見つける気持ちで。
・目力トレーニング
  5秒力を入れて目をつむりパット開くを15から20回。
  顔を正面に向けたまま目を左右180度動かす。
  八の字回し
  目を閉じたまま眉毛だけ持ち上げる
・3つのアイコンタクトを使い分ける
  ビジネスアイコンタクト:相手の額と目を結ぶ三角地点を見ることで相手に圧迫感を与える
  ソーシャルアイコンタクト:両目と口元を結ぶラインを見る汎用性の高い視線
  インタミットアイコンタクト:相手の喉元ゾーンを見る。相手には優しそうな表情に映る
・相手がアクションした3・4秒後にミラーリングをすることで共感を生み出す
・自信を感じさせるボディランゲージ
  真っ直ぐな姿勢
  安定した頭、胴体、足元
  胸を軽く前に突き出した姿勢
  指先まで力が入ったジェスチャー
  重みを感じさせる動き
  身体の横幅を超える動き
  強いアイコンタクト
  メリハリのある表情
・距離感を縮めるボディランゲージ
  前傾姿勢
  頭をやや横に傾ける
  穏やかな笑顔
  バリエーション豊かな表情
  胸元から手を差し出すジェスチャー
  脱力尾した曲線的な動き
  穏やかなアイコンタクト
  自然なミラーリング
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