カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

【インド映画】~ メアリー・コム ~

2014年09月24日 22時09分59秒 | 映画 / MOVIE
 インドのアマチュア女子ボクサーであるメアリー・コムを描いた映画である。
ロンドン・オリンピックの51Kg級では銅メダルであったが、
アマチュア選手権で5回チャンピオンになっている名選手である。

 もちろんメアリー・コムとボクシングには興味があったのだが、
この映画・・・観るつもりがなかった。
理由はボクサーを素人が演じて上手いはずがないからである。
しかし・・・隣の席の同僚の強烈な薦めで観たのだった。

 

 主演はプリヤンカ・チョープラ、年のミスワールドである。
上記左がプリヤンカ、右がメアリー・コム本人である。
メアリー・コムはインドの北東部マニプル州の出身であるので、
見ての通り顔つきはお醤油系である。



プリヤンカはメアリー・コム本人にボクシングをコーチしてもらったそうだが、
身長157Cmのメアリーより10Cm以上高い。

 この映画で一番気になったのは、
プリヤンカのボクシング技術ではない。
彼女はかなり頑張って闘志あふれるアスリートを演じていたし、
サンドバッグ相手のワンツーは様になっていた。
実戦シーンは予想通りであったが。

 

 メアリー・コムの少女時代からボクシングを始めるまで、
またそれ以降も当然マニプル州での撮影が多かった。

何が言いたいのかと言うと、
プリヤンカはマニプル人には見えないという事だ。
共演者や背景に映り込む人々とマッチしないのだ。
マニプル人の俳優がいなかったのかもしれないが、
メアリー・コム本人、夫、父親の三人がマニプル人に見えない事が
リアリティをなくしているのだった。



これは教会での結婚式のシーン。
(マニプル州にはキリスト教徒が多い。)
夫のオンレー役はダルシャン・クマール、
(ちなみに父親役はロビン・ダス。)
みな演技は素晴らしかった。
しかし、リアリティーがなかった。これが全てである。

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 例えばリチャード・アッテンボロー監督の映画「ガンジー」。
主演はイギリス人のベン・キングズレーだったが、私にはガンジーに見えた。
インド人はどう見えたのか聞いてみたいものだ。



 残念ながら、どう逆立ちしても、
プリヤンカ・チョープラはメアリー・コムには見えない。
ただ・・・マニプル人の俳優を起用した場合、
リアリティーは出るが興行的にヒットする可能性が低いのだろう。

またマニプル人など東北地区の出身者は、
インド人社会で下に見られている事を感じさせるシーンが数カ所あった。

なお、最上部の写真のシーン・・・・
映画の最後でメアリーが表彰台に上がり、
インド国旗が掲揚され国歌が流れるシーンでは、
私も含めて観客全員が立ち上がっていた。
ただ・・・国歌を聞きながら、ちょっと複雑だった。

上映時間は時間分、インド映画にしては短い。
しかし・・・休憩が入ったのだが、
この程度の長さであれば通しで上映した方が良かったと思う。

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コメント (4)
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