カレーなる日々 / शानदार दिन

インドの日常を中心に日々を綴っています。

小堀君の修行日記(デリー編)⑧

2009年12月16日 18時52分59秒 | デリーNCR / DELHI NCR
3ヶ月の修行中、人の良い小堀君は、
インドに相当のお布施(喜捨)をしたらしい。

リクシャーの運転手にさえチップを渡してしまうほどなので、
実際の旅行費用の大半はお布施とボッタクリで消えてしまったと
想像するのは容易い事である。
それでも中には心暖まるいい話もあれば、
爆笑ものの話もあった。
私が聞く事が出来たエピソードをいくつか披露する。

①ブッダガヤーの孤児院の話

 日本でも坂本博之さんと一緒に児童養護施設の訪問をしたり、
 チャリーティーを行っていた小堀君は、
 ブッダガヤーの孤児院の子供達と交流を深めたそうだ。

 サッカーボールを買う資金として800Rs(約1600円)を寄付した彼は、
 なんと8月15日のインド独立記念日の式典に招待され、
 どこかの偉い政治家の隣に席まで設けられていたそうだ。
 (800Rsが高かったのかどうかには、あえて触れないでおこう。)
   ホンマにええ話やなぁ・・・・。

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②コルカタのオバサンの話

 安宿街サダル・ストリートに一人のオバサンの物乞いがいたそうな。
 皆様のご想像通り・・・小堀君は毎日の様に小銭を渡していたそうだ。
 オバサンの方も毎日いただけるとなると、
 小堀君の事をお得意様のように思っていたに違いない。
 (小堀君がこのオバサンにお母様を重ねていたかどうかは不明)

 コルカタを出発する日、よせばいいのに(失礼)オバサンを連れて、
 近くのマーケットへ行ってサリーを買ってあげたそうだ。
 オバサンは感激して、小堀君のほっぺにチューしてくれたそうだ。
 (私でもした事がないのに・・・。失礼。)
  小堀君が嬉しそうに話してくれたので、良い話としておこう・・・。 

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③バングラデシュの爺さんの話(インドではないけど。)

 杖を突いたヨボヨボの爺さんの物乞いがいたそうな。
 ここでもご想像通り・・・小堀君はお金を渡したそうだ。

 ホントに可哀相な位ヨボヨボだったのでお金を渡した後で、
 なんだか気になって後を振り返って見たら、そこには
  杖を抱えて元気に去って行く爺さんの姿が

  『ホントにマジでズッコケました。コントかと思いました。』との事。

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④インドを去る日の話

 インドを去る日になって小堀君が私に言った。

 『友達からもらった寝袋をインドの子供に渡して帰りたいんです。
  これが僕の最後の希望です。』

 彼が宿泊していた場所は、デリーの安宿街パハール・ガンジである。
 私は何組かの子供連れで営業している家族の物乞いが、
 出没する場所を知っていたが、
 あからさまの物乞いには渡したくないと思った。

 寝袋を担いで現地の子供を捜しながら、通りを歩いた。
 本当に最後の最後、通りの外れに差し掛かった時、
 この写真の女の子を見つけた。

 『この子にします。』小堀君は言った。

  もうとんと日本では見かけなくなったが、
 いい感じに鼻水を垂らしている。格好からしてお金持ちでもなさそうだ。

 もらった物が、まさか寝袋とは思わなかったろうが、
 背中に背負わせてあげて写真を撮ったら、
 それを見ていた近所の人がやって来て、
 『この子の家族に写真を見せてやってくれ。』と言った。
 見せてあげたらとても喜んでいた。

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コメント (6)
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