70年代後半の関西の素晴らしいプログレバンドの貴重な音源を収録したコンピレーションアルバム<70’s West Japanese Rock Scene>を以前紹介させていただきました。1991年に80年代日本プログレの仕掛け人であるウエノ氏が中心となり、元ページェントの<中嶋一晃さん>が協力されて実現に至った、ほとんどが偶然残っていたカセットテープの音源で、闇に消えてしまったと思われていた貴重な音源が聴ける奇跡のようなアルバムでした。
そのアルバム発表がきっかけとなって個々のバンドの貴重な音源もCD化されましたが、すぐに廃盤になってしまって。(その後また再発されたものもあったようですが・・・?) で、ずっと探していたアルバムがやっと手に入りました。1991年にCD化された<魔璃鴉/Maria>です。
<魔璃鴉/Maria>に関しては詳しいことは全くわかりませんが、このアルバムには1976年にスタジオでレコーディングされたというデモ音源9曲が収録されています。が、残念ながらそのときのマスターテープが行方不明のため、比較的状態の良いカセットテープ音源が元になっているそうです。
メンバーは、ヴォーカル<泉洋次さん>、ギター<岩井真一さん>、キーボード<金沢保裕さん>、ベース<谷川雅治さん>、ドラムス<福島正彦さん>の5人です。
ちなみに“マリア”というバンド名は、世界5大プログレバンドのひとつである“イエス”を超えたいという目標から“イエス”の母である“マリア”にしたとか。でも“イエス”は“YES”であって、”Jesus”ではないんですよね。日本ならではの勘違いだったようです。
ジャケットは中世の宗教画のような独特の雰囲気がありますね。美しく厳かで・・・でもどこか陰を感じるような。
アルバム1曲目は「静と動」。幻想的なシンセサウンドから厳かにはじまって、そしてキーボードのリフレインからダイナミックでパワフルなサウンドに。そしてアップテンポの明るくポップな曲調に。でもすぐ終わってしまう2分ちょいの短い曲です。もっとひっぱってほしかったっすね。
2曲目は「夢幻」。リズミカルなキーボードリフからはじまる、ハイテンポの疾走感のあるスリリングなハードロック。ドラム・ベースのリズム隊の勢いが凄いっす。めちゃめちゃかっちょいいっすね。間奏はアグレッシブなキーボードソロ。そして一旦Finするかのようなエンディングをみせるも再び盛り上がってハードなギターソロでFin。
3曲目は「読点からの出発PartⅠ」。スペーシーで幻想的なシンセサウンドからはじまって、そしてミドルテンポのリフがはいって。ヘヴィロック調の曲ですが、時折はいるシンセサウンドが神秘的な雰囲気を醸し出して。そして中盤は一転アップテンポのスリリングなハードロック調に。パワフルでドライブしてるドラム、凄すぎです。その後アグレッシブなギターソロ、そしてハードなオルガンソロと続きます。ラストはテクニカルでパワフルなリフと激しいドラムソロが。叩きまくりでFin。
4曲目は「読点からの出発PartⅡ」。なリフからはじまり、しっとりとした抒情的な雰囲気に。中盤からはドラマティックに盛り上がって、エモーショナルな泣きのギターソロが。その後ダイナミックなリフが入って一転ヘヴィでパワフルな展開に。凄いっす。
5曲目は「ナルシスト」。嵐の吹き荒れるような音からはじまって、それがおさまると静かにスペーシーでダークなサウンドが響いて。そしてゆったりとしたリズムとともに荘厳なコーラスが響き、ヴォーカルが歌い上げる叙情的なバラード風の曲調です。が、中盤からパワフルなドラムとともにアップテンポのスリリングなハードロックに。ドラマティックな曲ですね。終盤にはアグレッシブなギターソロも。
6曲目は「セレナーデ」。幻想的なリフレインからゆったりとはじまって、徐々にテンポアップしていって盛り上がって。そしてダイナミックで力強いリフがゆったりと壮大なスケールで奏でられて。エモーショナルなギターフレーズのあと、力強いヴォーカルが。サビは感動的に歌い上げて。めっちゃ劇的でドラマティックな曲です。ラストはアップテンポでエモーショナルなギターソロが響きめっちゃ盛り上がりますが唐突にFin。
7曲目は「真昼の舞踏会」。パワフルなドラムからはじまり、かっこいいリフがはじまるも、アップテンポの明るく爽やかなポップ調に。間奏はパワフルなドラムをバックにアグレッシブなムーグソロ&ギターソロが。ドラムめっちゃ叩きまくってます。
8曲目は「秋」。ダイナミックで盛大なリフからはじまって、一転しっとりとしたヴァースに。そしてサビではドラマティックに盛り上がります。中盤の間奏はメロディアスでエモーショナルなギターソロ。ラストは超盛り上がりの劇的なフィナーレが。
9曲目は「報復」。パワフルなドラの音からリズミカルなリフがはじまり、そして一転ゆったりとスペーシーで幻想的な雰囲気に。そして明るく爽やかな曲調になってちょっぴりファンキーで楽しい感じに。中盤では荘厳なパイプオルガンの音色がゆったりと鳴り響いて、ヴォーカルが感情的に歌い上げます。そしてゆったりとしたダイナミックでドラマティックな展開に。ハイトーンシャウトもキマってますね。ラストは劇的に盛り上がっていくもフェードアウト。
このCDのライナーノーツを書かれたのは中嶋さんで、中嶋さんはこの<魔璃鴉>を76年の“8・8Rock Day”のステージで見たそうなんですけど、ロックバンドといえばTシャツ&ジーパンというラフな服装が多かったこの時代に、お化粧をしてヒラヒラの衣装をまとって演奏し、サウンドはシンフォニック・プログレの王道で、緻密に計算されたアレンジによるスリリングでドラマチックな展開。中村さんも大きな衝撃をうけて、自分達も<魔璃鴉>のようなバンドになりたい、と目標にされたとか。もし<魔璃鴉>を体験できなかったら、のちの“フロマージュ”“ページェント”さらには”シェラザード”や“ノヴェラ”も無かったかもしれない、と。ヴィジュアルでもサウンドでもこの分野の先駆者としてのちのバンドに多大なる影響を与えたようです。
そのアルバム発表がきっかけとなって個々のバンドの貴重な音源もCD化されましたが、すぐに廃盤になってしまって。(その後また再発されたものもあったようですが・・・?) で、ずっと探していたアルバムがやっと手に入りました。1991年にCD化された<魔璃鴉/Maria>です。
<魔璃鴉/Maria>に関しては詳しいことは全くわかりませんが、このアルバムには1976年にスタジオでレコーディングされたというデモ音源9曲が収録されています。が、残念ながらそのときのマスターテープが行方不明のため、比較的状態の良いカセットテープ音源が元になっているそうです。
メンバーは、ヴォーカル<泉洋次さん>、ギター<岩井真一さん>、キーボード<金沢保裕さん>、ベース<谷川雅治さん>、ドラムス<福島正彦さん>の5人です。
ちなみに“マリア”というバンド名は、世界5大プログレバンドのひとつである“イエス”を超えたいという目標から“イエス”の母である“マリア”にしたとか。でも“イエス”は“YES”であって、”Jesus”ではないんですよね。日本ならではの勘違いだったようです。
ジャケットは中世の宗教画のような独特の雰囲気がありますね。美しく厳かで・・・でもどこか陰を感じるような。
アルバム1曲目は「静と動」。幻想的なシンセサウンドから厳かにはじまって、そしてキーボードのリフレインからダイナミックでパワフルなサウンドに。そしてアップテンポの明るくポップな曲調に。でもすぐ終わってしまう2分ちょいの短い曲です。もっとひっぱってほしかったっすね。
2曲目は「夢幻」。リズミカルなキーボードリフからはじまる、ハイテンポの疾走感のあるスリリングなハードロック。ドラム・ベースのリズム隊の勢いが凄いっす。めちゃめちゃかっちょいいっすね。間奏はアグレッシブなキーボードソロ。そして一旦Finするかのようなエンディングをみせるも再び盛り上がってハードなギターソロでFin。
3曲目は「読点からの出発PartⅠ」。スペーシーで幻想的なシンセサウンドからはじまって、そしてミドルテンポのリフがはいって。ヘヴィロック調の曲ですが、時折はいるシンセサウンドが神秘的な雰囲気を醸し出して。そして中盤は一転アップテンポのスリリングなハードロック調に。パワフルでドライブしてるドラム、凄すぎです。その後アグレッシブなギターソロ、そしてハードなオルガンソロと続きます。ラストはテクニカルでパワフルなリフと激しいドラムソロが。叩きまくりでFin。
4曲目は「読点からの出発PartⅡ」。なリフからはじまり、しっとりとした抒情的な雰囲気に。中盤からはドラマティックに盛り上がって、エモーショナルな泣きのギターソロが。その後ダイナミックなリフが入って一転ヘヴィでパワフルな展開に。凄いっす。
5曲目は「ナルシスト」。嵐の吹き荒れるような音からはじまって、それがおさまると静かにスペーシーでダークなサウンドが響いて。そしてゆったりとしたリズムとともに荘厳なコーラスが響き、ヴォーカルが歌い上げる叙情的なバラード風の曲調です。が、中盤からパワフルなドラムとともにアップテンポのスリリングなハードロックに。ドラマティックな曲ですね。終盤にはアグレッシブなギターソロも。
6曲目は「セレナーデ」。幻想的なリフレインからゆったりとはじまって、徐々にテンポアップしていって盛り上がって。そしてダイナミックで力強いリフがゆったりと壮大なスケールで奏でられて。エモーショナルなギターフレーズのあと、力強いヴォーカルが。サビは感動的に歌い上げて。めっちゃ劇的でドラマティックな曲です。ラストはアップテンポでエモーショナルなギターソロが響きめっちゃ盛り上がりますが唐突にFin。
7曲目は「真昼の舞踏会」。パワフルなドラムからはじまり、かっこいいリフがはじまるも、アップテンポの明るく爽やかなポップ調に。間奏はパワフルなドラムをバックにアグレッシブなムーグソロ&ギターソロが。ドラムめっちゃ叩きまくってます。
8曲目は「秋」。ダイナミックで盛大なリフからはじまって、一転しっとりとしたヴァースに。そしてサビではドラマティックに盛り上がります。中盤の間奏はメロディアスでエモーショナルなギターソロ。ラストは超盛り上がりの劇的なフィナーレが。
9曲目は「報復」。パワフルなドラの音からリズミカルなリフがはじまり、そして一転ゆったりとスペーシーで幻想的な雰囲気に。そして明るく爽やかな曲調になってちょっぴりファンキーで楽しい感じに。中盤では荘厳なパイプオルガンの音色がゆったりと鳴り響いて、ヴォーカルが感情的に歌い上げます。そしてゆったりとしたダイナミックでドラマティックな展開に。ハイトーンシャウトもキマってますね。ラストは劇的に盛り上がっていくもフェードアウト。
このCDのライナーノーツを書かれたのは中嶋さんで、中嶋さんはこの<魔璃鴉>を76年の“8・8Rock Day”のステージで見たそうなんですけど、ロックバンドといえばTシャツ&ジーパンというラフな服装が多かったこの時代に、お化粧をしてヒラヒラの衣装をまとって演奏し、サウンドはシンフォニック・プログレの王道で、緻密に計算されたアレンジによるスリリングでドラマチックな展開。中村さんも大きな衝撃をうけて、自分達も<魔璃鴉>のようなバンドになりたい、と目標にされたとか。もし<魔璃鴉>を体験できなかったら、のちの“フロマージュ”“ページェント”さらには”シェラザード”や“ノヴェラ”も無かったかもしれない、と。ヴィジュアルでもサウンドでもこの分野の先駆者としてのちのバンドに多大なる影響を与えたようです。
コメントを書いてくださってありがとうございます。めっちゃ嬉しい♪
コンピレーションアルバムで1曲聴いてめっちゃ感動したもので、なんとかアルバムを手に入れたいとずっと某オクをチェックしていてやっと手にはいりました。
おっしゃる通り、ほんと優れたバンドの音源はどんどん公開してほしいですね。いずれ最近手に入れたコンピレーションアルバムも紹介させていただくつもりです。
コメントを書いてくださってありがとうございます。とっても嬉しいっす!
おぉ!泉さんのソロ作品を楽しまれていらっしゃるんですか。
メンバーの皆様のその後の活躍は全く調べていなかったもので
こうして教えていただけて嬉しいっす!ありがとうございます。
今も活動されているって嬉しいですね。
スパンキーというバンドで活動し、スパンキーは【ギターは浜田麻里の作曲編曲で有名な大槻啓之さん、キーボードは角松のバックで今も現役友成さんと知る人ぞしるといった感じです。ドラマーは、パンタ&セカンド(HALの前のバンド)さらに吉野大作関係のバンドドラマーでした。】、個人的には、泉氏が表舞台からいなくなり、しかたなく1980年代後半アースシェイカーへ移行しました。アースシェイカーさんごめんなさい。
そして、1990年代にSCDで静かなるドンの主題歌を出しています。いい曲です。マリアとは離れますが
ぜひ聞いてみてください。ビデオ版静かなるドンをみればエンディングで彼の声が聞こえます。その曲は朝倉紀幸さんです♪ライオンは起きている♪の。
マリアを見た人の生の声が聞きたいです。ご覧になられた方、ぜひぜひ、マリア、および。泉さんについてお聞かせてください(マリアと同期のバンドで再結成して、マリアの楽曲をカバーしているのをHPで知りました)。勝手な発言ですが管理人さん、よろしいでしょうか?
泉さんのその後の活動内容を教えてくださってありがとうございます。
さっそく探してみようと思います。
リアルタイムでMariaのライブを観られた方々はいらっしゃるはずですから
コメントいただけると嬉しいですね。
で 当時1970年代のマリアのライブテープを今ももっつて聞いていますという方がいらっしゃいました。たぶん千葉県方面の方だったような…。ここにきてもらえるといんですが。
ジャツプログレの第1人者 上野さんが、10年ぐらい前でしょうか、コレクターを売却されていて、その中にマリアのテープがあったとのこと。
CDのテープは、某CDショップ店の方が購入したと本人さんがいってました。今もその方がお持ちでしょうか。
ギターの岩井さんは、80年代は稲垣潤一のバックの要で健闘されていました。ベースの方は関東のPA会社に勤務で、ドラマーは地元でスタジオ経営をされていたらしいです。難波さんに以前、マリアの話でメールのやりとりさせていただきました。青春の思い出といった感じでとても懐かしがっていました。CDの存在はしらなかったようです。音源は泉さんが持ってるはずだから、と言われましたが、…。なんのつてもないので、そのままです(笑)。
今後時間がたつと新しい音源発掘は絶望的です。
時々泉さんがライブをする際に、ギターの大槻さんは一緒にセッションを。友成さんが加われば、80年代へトリップですが、かなわぬままです(仕事で、大槻さんと友成さんは作品があります、BUT ボーカルは柳ジョージです)。
次回は幻のスパンキーのアルバムについてふれます。それでは、失礼します。
最近毎日こちらに おじゃましているなーー。
YOUTUBEで真田広之の時代劇(影の軍団Ⅱ)で 泉氏の曲が聴けます。ぜひぜひ、!!
メンバーの皆様のその後の活動のたくさんの情報を教えてくださってありがとうございます。
貴重なライブ音源が存在することは確かなのですね。凄い情報ですね。
でもやはりメンバーの承諾なしには発表はできないでしょうから
自分のようないちファンは、一般CD発売かあるいはネット発信されないかぎり
聴くことはできないかもしれませんね。
Youtube教えてくださってありがとうございます。のちほど聴いてみます。
渋谷の「ジャンジャン(ライブハウスみたいなものでしょうか?)」などらしいです。円ひろしのZOOM等と行動を共にしたともききました。当時のマネージャーが、メジャーデビューさせたく積極的にアプローチしたのかな。このCDはCBSソニーでデビューするためのデモテープのひ孫テープと思われます。デビューの可能性が出てきたところで、バンドの方向性が2分裂
(ハードロックへいきたい組とプログレロックをきわめたい組)にわかれ、結成時からのボーカリストの泉
氏が脱退し、その後解散となったようです。当時イベントでアースシェイカーと共演しているかもしれない(結成当時のアースシェイカーです)。
泉氏の関西時代のハードロックバンドについて名前を知ったのは、ノベラの1995年ぐらいのインタビューでマリアを触れてくれたから「いいバンドがいたけどデビューできない現実があった」ということがいいたかった平山さん。マリアのCDの存在を知った時すでに廃盤。手に入れるのに10年かかりました。
最後に
ユーチューブの映像
http://www.youtube.com/watch?v=ZNyzW4P0KBo
です。ご覧下さい。
今回もとっても貴重な情報をカキコしてくださって本当にありがとうございます。
MARIAは、メンバーの音楽の方向性の違いで解散してしまったんですね。
全然知りませんでした。それにしても惜しいことですね。
70年代後半はパンク・ディスコ・ソウル全盛でハードロック・プログレは
完全に下火でしたから、音楽的に優れたバンドがレコードデビューできずに
消えてしまった例が多いようですね。
rさんはこのCDを手に入れるまで10年もかかったんですか。大変でしたね。
2年で手に入れられた自分は超ラッキーだったのですね。
影の軍団、教えてくださってありがとうございました。