ひよりの音楽自己満足

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人間椅子 21th 新青年

2019-06-23 22:14:37 | 人間椅子
初期Black Sabbathをベースとしたドゥーミーなサウンドに、日本文学&おどろおどろしい歌詞をのせ、津軽弁の節回しで聴かせてくれる青森発の和製ヘヴィロックバンド<人間椅子>。メンバーはギター&ヴォーカル<和嶋慎治さん>とベース&ヴォーカル<鈴木研一さん>、そして4代目ドラム&ヴォーカル<ナカジマ・ノブさん>です。
 “イカ天”で上々のデビューを果たすも、その後は下火に。しかし徐々に人気が回復し始め、2013年のOZZ FEST JAPAN出演で爆発!改めて一般HR/HMファンにもその名を知らしめ、大活躍ばく進中の<人間椅子>。2015年1月にはなんと渋谷公会堂をsoldout!で、そのライブ映像がBSで放映され、DVD/BRで発売。さらに<筋肉少女帯>とのコラボミニアルバム「地獄のアロハ」も発表。同年11月に再び開催されたOZZ FEST JAPAN 2015に2回連続で出演し、 2016年2月「怪談 そして死とエロス」を、続いて2017年10月にスタジオアルバム通算20枚目となる「異次元への咆哮」が発表されました。
 そしてバンドが30周年を迎える2019年、新たな元号である令和元年6月にスタジオ通算21枚目となるアルバム「新青年」が発表されました。“新青年”とは、1920年から1950年まで刊行された雑誌で、主に探偵推理小説を紹介し、江戸川乱歩氏や横溝正史氏など多くの小説家の活躍の場となっていたそうで。で、アルバムを聴く前に前評判を見ると、なかなか好評な感じ。万華鏡のようなメンバー写真のジャケットのアルバムは、
M1. 新青年まえがき
ギターの深いエコーのかかったリフがミステリアスに響き、パワフルなドラムから“陰獣”風のリフがながれ、メンバー全員のコーラスがのびやかに。そしてミドルテンポのヘヴィリフからテクニカルなギターソロが。終盤ではアップテンポのドライブモードになってノリノリに。あらたなオープニング曲になりそうな感じですね。
M2. 鏡地獄
トワイライトゾーン風のミドルテンポのリフから和嶋さんののびやかで哀愁を感じるヴォーカルが。その後アップテンポになってリズミカルリフにのってヴォーカルがパワフルに。中盤ではベースのドライブ感たっぷりのリズムリフとパワフルなタムドラムにのってヴォーカルが力強く歌い、そこから弾きまくりのギターソロへ。終盤はダイナミックリフからヴォーカルがのびやかに。
M3. 瀆神
 ミドルテンポのダイナミックリフから鈴木さんのパワフルなヴォーカルがはいって、ギターが合いの手でテクニカルなリフを。そしてリズムチェンジしてヴォーカルがリズミカルに。その後ギターのテクニカルなソロへ。終盤ではアップテンポのノリノリモードになってリズミカルに、さらに鈴木さんと和嶋さんのヴォーカルの掛け合いもあって盛り上がって。モロにSabbathな曲ですね。ギターソロではIommi節も。思わずニヤッとしてしまいます。
M4. 屋根裏の散歩者
 テルミンのミステリーサウンドが響き、ダイナミックリフからミドルテンポのダークリフにのって和嶋さんの哀愁ヴォーカルがはいって。その後“天国に結ぶ~”のようなミドルテンポのパワフルなスネアリズムからダイナミックリフがはいって、和嶋さんのゆったりとメロウなヴォーカルがながれ、そこからエモーショナルなギターソロへ。
M5. 巌窟王
 ダイナミックリフからミドルテンポのヘヴィダークリフにのって“お経”のような鈴木さんの不気味ヴォーカルがはいって、和嶋さんとのヴォーカル掛け合いも。その後ミドルテンポのヨコノリモードになって鈴木さんがリズミカルに歌い、そこからギターのテクニカルなソロへ。終盤ではミドルテンポのヘヴィダークリフからアップテンポになって盛り上がって、ラストは鈴木さんが雄叫びを。
M6. いろはにほへと
 ミドルテンポのリズムリフから和嶋さんのヴォーカルがはいって、さらに大正箏も加わって情緒たっぷりの純和風な感じに。その後ブレイクからテクニカルなギターソロへ。
M7. 宇宙のディスクロージャー
 アップテンポのドライブ感たっぷりのノリノリモードで鈴木さんのヴォーカルがはいって、ドラムも叩きまくって、テルミンのスペーシーサウンドも響いて。これモロに“HAWK WIND”の世界ですね。その後、テルミンのミステリーサウンドからギターソロへ。めっちゃかっくいいっす。
M8. あなたの知らない世界
 ギターのミドルテンポのパワフルリフからドコドコドラムがはいって、アップテンポになって和嶋さんのヴォーカル、鈴木さんのコーラスが。その後“阿波踊り”風のハイテンポノリノリモードになって、パワフルなブレイクからテクニカルなギターソロへ。
M9. 地獄小僧
 ギターのリズミカルリフからアップテンポのノリノリモードでノブさんのパワフルなヴォーカルが。サビでは和嶋さんと鈴木さんが合いの手コーラスをいれて。そしてノブさんの♪これでもか!って叫びからうねるベースにのってギターのテクニカルなソロが。ライブでめっちゃ盛り上がることでしょう。
M10. 地獄の申し子
 ベースのアップテンポリフからギターがのびやかに、そして鈴木さんのリズミカルなヴォーカルがはいって、和嶋さんとノブさんのコーラスも加わって、サビでは和嶋さんとの掛け合いも。その後ギターのテクニカルなワウを効かせたソロも。
M11. 月のアペニン山
 ピアノのようにも聴こえるギターのアルペジオリフから和嶋さんのヴォーカルがしっとりと。木魚風のパーカッションやウインドベルも響いて。その後フレットレス風のベースサウンドがしっとりとのびやかに響き、ボンゴ風のリズムからアコギ風のリフが。ラストは一転ヘヴィなダイナミックリフでFin。これまでにない感じですね。
M12. 暗夜行路
 ギターのヘヴィダークリフかミドルテンポではじまって、鈴木さんのゆったりと力強いヴォーカルがはいって、サビでは和嶋さんと掛け合いも。中盤ではギターのテクニカルなソロが。
M13. 無情のスキャット
 ギターのアップテンポの哀愁リフからダイナミックリフがはいって、アップテンポのリズムリフにのって和嶋さんの力強いヴォーカルが。サビでは力強いスキャットで。中盤ではギターのテクニカルなソロが。終盤ではヘヴィダークリフから和嶋さんの力強いヴォーカルがはいって、そしてテクニカルな弾きまくりギターソリへ。この曲はアルバムに先行してMVが公開されましたが、何度も見聞きするうちにハマってしまいました。
M14.地獄の御馳走 (CDのみ収録)
 アップテンポのパワフルなドラムからドライブ感たっぷりのノリノリモードではじまって、鈴木さんのリズミカルなヴォーカルがはいって、和嶋さんが加わって掛け合いを。サビでは鈴木さんのパワフルなヴォーカルと、威勢のいい掛け声が。これもライブで盛り上がりますね。中盤ではミドルテンポのボレロ風のスネアのリズム(いわゆる水戸黄門風)にのってテルミンサウンドが響き、再びアップテンポノリノリモードになって、鈴木さんのパワフルヴォーカルがはいって、ラストは和嶋さんの弾きまくりギターソロが。
 前作と同じ路線だったらもうレビューすることもないかと思っていましたが、これは書かずにはおれません。初期のエッセンスや、最近の傾向や、そして新たな試みの感じもあって、なによりもヘヴィダークたっぷりのこれぞ“人間椅子”って感じがめっちゃ嬉しいっす。
6/26から1カ月に及ぶレコ発全国ツアーがスタートしますが、自分は当初ライブに行く予定はなかったんですけど、どこかでツアーファイナルの豊洲の売れ行きがイマイチみたいな記事を目にして急遽チケット購入しました。ニューアルバムの曲でも盛り上がる予感たっぷりなので、めっちゃ楽しみっす!