「壮生」歳時記

~NPO法人壮生の交遊録~

那智の大滝

2012-06-19 09:37:26 | 日記

一般的に「那智の滝」と呼ばれているのは、落差133mの「一の滝」を指しています。
総合落差では日本12位ですが、一段の滝としては落差日本一を誇っています。

瀧に向う道の入口にあるどっしりとした案内の石碑

栃木県日光市の「華厳滝」、茨城県大子町の「袋田の滝」とともに日本三名瀑に数えられています。
そして、古くから熊野信仰の中心の「那智の滝」は「日本の滝100選」や「日本の音風景100選」にも選定されています。
1972年7月に国の名勝に指定され、2004年7月にはユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されました。

いかに名勝であるかがこれを見れば一目瞭然です

「那智の滝」がある那智山一帯は、滝に対する自然信仰の聖地であり、「一の滝」は熊野那智大社の
別宮になっている飛瀧神社(ひろうじんじゃ)の御神体になっています。
飛瀧神社には本殿も拝殿もなく、境内にある滝見台からは「一の滝」を間近に見ることが出来ます。(ただし有料です。)

まさに飛瀧神社の御神体はこの大滝です

滝の飛沫に触れることによって延命長寿の霊験があるという伝説があります。

鳥居の上に流れ落ちてるように見えます

毎年7月14日には那智の火祭りが開かれ、7月9日と12月27日には滝の落ち口の上部に張られている
御滝注連縄張替工事が神職の手によって行われています。
地上133mの高さにある幅13mの滝の落ち口の上の張替工事をテレビの映像で見た人も多いと思います。
滝の落ち口の岩盤に3つの切れ目があり3本に分かれて流れ落ちることから「三筋の滝」とも呼ばれています。

滝の上にかすかに見える注連縄


「三筋の滝」と言われるのがよく分かります。

瀬戸内寂聴さんは『寂聴巡礼』の中で那智の大滝を「神聖でエロッチク」と評し、
五木寛之氏はその著書『百寺巡礼』で「人々は自然の姿に神秘性と官能性を
見出したのだろうと」書いて言います。(昭文社発行の「西国三十三ヶ所めぐり」参照)
それはともかく境内にある鳥居の前から見る大滝の迫力はとてもデジタルカメラの映像では表現出来ません。

木の間越しに見た大滝

少し残念だったのは昨年の台風12号の爪痕が所々に残っていたことです。 

下の方に去年の台風12号の爪痕が残っていました


定番の写真です 

「髭ダンディー記」(旅行日:2012年3月14日)


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