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メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『奇妙な妻』 眉村卓/著(角川文庫)

2017-06-25 11:00:00 | 
『奇妙な妻』眉村卓/著(角川文庫)
眉村卓/著 カバー/木村光佑(昭和53年初版 昭和61年16版)

「作家別」カテゴリーに追加しました。


[カバー裏のあらすじ]

<大変だ、会社が倒産した。結婚したばかりなのにどうしよう・・・>
だが妻は、一部始終を知っても何故か平然としている。
それどころか、一日働いて一か月分の給料をくれることろを知っていると言いだした。
<そんな寝言みたいな話があるものか>そう思いながらも、夫は教えられた場所にやってきたが、
そこには傾いた木造の建物があるだけだ。彼は腹立ちまぎれに玄関のドアを開けた。
が、その時から彼の悪夢は始まった。何と三十世紀の戦争に駆り出されたのだ!
奇想天外・奇々怪々のSFショート・ショート全21篇を収録。


ショート・ショートのほうが短くて読みやすいかと言えば、そうでもない
どっぷりその世界に浸りたいと思っても、1話完結で、
また次のまったく別の世界に入るまで、頭を切り替えるのが大変だ

それぞれが独特で、もちろんどれも手を抜いていない眉村さんの作品群たちだと
1話1話の余韻をしばらく引きずっていたい気持ちになるからなおさら

たった2、3ページの中に起承転結して、1つの世界観を作り上げてしまう
ほんとうに天才



あらすじ(ネタバレ注意


「奇妙な妻」

宏平は、いつものように会社に行くと、倒産して、社長も専務も逃げた後
同僚はもう次の仕事を見つけたという

先月、結婚したばかりの宏平は、妻・美那子にどう言おうか迷いつつ告げると
「いいお仕事見つけておいたの」と笑った

前から少し変わったところがあったが、そこに惹かれたのも事実だ
出会ったのは1年前で、電車で足を踏まれて、お詫びに食事をおごってくれたが
身寄りも資産もなく、この店の支払いをしたらなけなしだと言う

「特許出願書類なの 私の発明よ」

会うたび、清新な驚きがあり、気づいたら結婚していた
それからは「いいアイデアが浮かばないのよ」と言うばかり

翌日、美那子に言われたビルに行くと傾いた木造で、騙されたと思いつつ面接を受ける宏平
「仕事内容は引き受けると分かってからでないと喋れない」と言われる
「法律に触れることではない この仕事に必要なのは“やる気”だ」

みんな怪しんで出て行き、気づくと宏平だけが残っていた
奇妙な乗り物に乗り、補助頭脳だという環を手首にはめる
部屋が震え、気づくと、環が外れていた

爆発音がして、ナメクジのような生物が数億ひしめきあって流れ出て来る大混乱の世界
1人の女が来て、何か言うが環がないと通じない

空飛ぶ円盤? ここは未来で、宇宙人の襲撃を受けている
女は器用に環を直し、2人は言葉が通じ合うようになる

防衛軍隊長は
「君らは、地球を守るために集められた ここは30世紀だ 君たちはいろんな時代から集められた
 この世界の医療技術は完璧で、大抵の怪我は治る たのむ、やってくれ」


女の顔を改めて見て、あまりに妻に似ていて驚く
「妻って何?」
「そんな制度も、もうなくなっているのか・・・」

「あなたのお話、もっとしてよ」女はしつこく聞いた

「これから私がどうしたらいいか分かったの 私、あなたの、その妻というのになるのよ
 その妻っていうのは、私のことよ 私が過去に行って、あなたと結婚するんだわ」


戦闘を続けて10日目 隊長はみんなを集め、
「ご苦労だった わが部隊は解散する 補給は次々続けられる 我々は地球を取り返すだろう 手当は出身世界で渡すはずだ」


なんだか、ひどく疲れていた
「君が眠ってから1時間も経っていない」

もらった封筒を見ると、10万円も入っていた

「どう、うまくいったでしょ? で、どうだったの?」
「ただ、台でひと眠りしただけだ」

妻はひどく失望した顔つきだった
「ひょっとしたら、1000年後の世界でも行ったんじゃない?」

あまりの奇想天外さに宏平は吹きだした
「私とあなたは、そこで初めて会ったのかもしれないわ」
ゲラゲラ笑って「そういうことにしておこうか

笑いながら美那子の目に涙が出ている気がした
手を見ると、いつも銀色の奇妙な腕輪がはまっていて、風呂に入る時さえ外したことがない

「君ってわりあい物もちがいいんだな」
「もちろんよ、これを取ったら、私は20世紀人じゃなくなるもの」



「ピーや」(タイトルや内容が内田百聞の『ノラや』を思い出す

「あなた、随分変わったわね 事故に遭ったって聞いたけど、それからなのね」

「ピーや」男が呼ぶと、猫が膝に跳び乗る

猫は随分長い間、男と暮らしてきた
猫は上品で、傲岸だったが、男にとっては生活の全部だった

ある夕方、男はクルマにはねられて死んだ
身元も分からず、警察は署の死体置き場に運んだ

男が帰って来ず、猫は不安になった
こんな事が前にもあった気がする

猫は男の腕のことを考えた いつも自分を撫でるあの手
やがて五体そろった男のシルエットが浮かびあがる
「ピーや」

しばらくして、男は街で1人の警官と出会った
たしか、前に交通事故で死んだはずの男 死体は翌朝になくなっていたのだ
「署まで来てもらおうか」

猫は待っていた 近所の子どもに空気銃で撃たれて、血を垂らして部屋まで戻るのがやっとだった
男のことを考え続けて、やっと現れて抱き上げ、それで満足し、意識は薄れてゆく
「ピーや」

取調べをしていた警官は絶叫した
男の頭や腕が消え、たちまち崩れて一塊の埃となり、窓から散り散りに飛んでいったのだ



「人類が大変」

僕は、安旅館に入り、安原利夫に関する資料をかき集めたものをもう一度読んだ
間違いない こいつも殺さなければならない

安心して稼げるところはパチンコ屋しかなかった
なぜ、こんな風に生きなければならないのか

なぜ、人類のため、ミュータントを消さねばならないのか
みんなは現生人類を越える恐るべき新人間がもう生まれているのを知らないのか

今ほど地球上に放射能が充満している時はない
ミュータントが生まれる確率も比較にならぬほど高いのだ
ヒトラーも東条英機もみなミュータントで、普通の人間の顔をして人類を滅ぼそうとしている

知能指数140の僕は、この使命のために会社をやめた まだ4人しか殺していない
頭には、何十種類もの殺し方がストックされていて、臨機応変に使い分けることができる

馬鹿どもには人殺しに見える だから証拠は消さねばならぬ
僕は人間を殺すことはできない

自宅前で殺すのはやめて、安原の学校で実行するほかないと決めた
トイレでクビを締めあげる ニッコリと殺すのだ

東京行きの新幹線に乗り、四畳半の部屋に帰る時間が唯一安らかだ
僕は一流大学を出て、幹部候補だったが、なかなか昇進しなかった
僕より劣った奴ばかり登用されてゆくのだ

それで分かった 会社は自ら潰れようとしている 会社の幹部がそうしているのだ
分析の結果、専務がミュータントだと分かったが、最初に殺すようなへまはしない
「実定法」の効力を知っているからだ

横に中年男が座った
「おたく、パチンコのプロですか? 私は、上手い人を見ると辛抱できずについて行くんです」

気が変なのだろうか 僕は無視して弁当を食べ始めた

「おたくのやったことはやっぱり人殺しですよ 5人も殺したじゃありませんか
 私は刑事で、おたくを連れて行かなくちゃなりません」

人殺しとミュータント殺しは違う しかし、六法しか知らない低脳に何が分かる?
男はねちねちと喋った

「まるでミュータントみたいでしょ?
 本物のミュータントは、社会で華々しく活躍したりしないかもしれませんよ
 あなたの殺したのはただのホモサピエンスかもしれませんよ」

「お前がミュータントだとばらしてやる!」
「誰も信じやしませんよ じゃ、戻りましょう せっかくだからパチンコのコツを教えてほしいんですよ」




「さむい」

サロンに改装した集会所にいるのは10名ほどの男女で、僕は気分が悪いのを隠して男の話を聞いていた

「うちの赤ん坊は、背中を撫でると、すぐ眠る癖があった
 それが快感になり、続けているうちに、異常な喜びを覚えるようになって ヒ、ヒ、ヒ!
 娘は婚期を逃して老いさらばえて、私は時間を逆行させて、また今の25歳に戻ったというわけで」

「内宇宙逆行ね」

「8718個のめざまし時計の針を戻すわけだから・・・お帰りですか?」

これ以上とどまるのはムリだった


山に近い団地の部屋に戻ると、例によって火の気がない
団地に楽団の華々しい音が聞こえてきた
団地の人々は寒さに身をすくめ、注視しているだけだった

僕「終わりなのかな」
妻「終わりなんだわ このまま春がやって来るのよ」

雪が降ってきた
妻は冷蔵庫を開けて、真っ白なベールを出した

今夜は、何人殺すことになるのかなあ
雪がやわらかいから、殺さないで帰ってくるかもしれない
すると、妻は一晩中すすり泣くだろう

いくら優しい雪女でも、1人も殺さないとイライラして悲しくなるのだ
そのため、僕は死体を壁に吊っておいてやらなければならない



「針」

ロビーで客を待っている もう15、6分過ぎている
左の首すじに小さな鋭い痛みが走った

針だった 細い、3cmあるかないかぐらいの なぜだ?
周囲を見ても、みんな急ぎ足で歩いている

午後になり、映画館に入る
「あ、痛」 幻覚ではない 今度は背中だ 「誰だ」
「ケケケ」 老婆だった 笑って、針を彼に突っ込んでくる 「やめろ」
(なんだか漫画『エコエコアザラク』に出てきそう/怖

会社に戻り、階段をのぼる 踊り場にさしかかり、2人の女の子が逆行してくる
どうも見たことのある女の子だ
1人がもう1人の女の子の袖を引き、うなづいた

女の子は短い筒をくわえて、銀色の針が彼に向かってかすめた
彼は女の子にとびつき、折り重なってひっくり返った

「なぜだ? なぜ僕を」
「やられたほうは覚えているけど、やったほうは、いつでも忘れているんだわ」

「何のことだ?」
「あんた、電車の中でイタズラしたでしょ? 4年前の9月29日の朝」
彼は常習だった

「気違い!」

「だから言ったでしょ やったほうは忘れているけど、やられたほうは決して忘れやしない
 だから仕返しするのよ ざまあ見ろだ イヒヒ
 みんなやってるわよ 電車で足踏まれたり、道で突き当たられたり」

彼はターミナルの人々の肩を見た 上衣に3本、針が刺さっている
そいつはちらりとこっちを見た あいつ、競争会社のセールスマンだ

今になって気がついた あちこち、ひゅうひゅうと針が飛び交い
みんなの肩や胸、髪に突き刺さっている
顔に刺さっても血は出ないのだ

そればかりか、ポケットから筒を出して、獲物も探している
あの時のあいつ、いないかな

「なんだそうか」

「だんな 針買いませんか とてもよく飛ぶんですがね」

すり寄ってくる男があった
彼は男を見る もう背中でも撫でてやりたいくらい愛しいのだ



「セールスマン」

朝起きるとひどく頭が痛い 前もこんなことがあった気がする

妻「今日はセールスマン・トーナメントがあるんでしょ?」
僕「僕の体よりトーナメントのほうが気になるか?」
妻「やめて」頬をひきつらせた 笑っているつもりなのだ

営業所長は「うちの商品の宣伝にもなるし、勝たんでもええんや」と送り出す


「皆様に夢をお届けするのが私の喜ばしい役目でございます
 この機械は脳刺激による幻覚持続装置“エンゼルドリーム”です

相手は薬品会社のセールスマンで、制限時間いっぱいまで黙っていて
小さなネズミを出し、何度も叩いた
ネズミはひっくり返った後、はじめよりもっと元気に動きはじめた

僕「スイッチを入れて、見たい夢のフィルムを入れればOK」

相手
「わが社の“オリンポス”は、連続服用することで体質を変えられます
 不死身に近い肉体を作るのです 副作用がごくわずかなのが認められ、発売することになりました
 効き目が著しいので、あまり活動しない夜は、睡眠中に暴れまわることがあります
 そんな時は、ご家族にモルヒネを打ってもらうか、棒で叩いてもらえば結構です」



「テレビを見てたけど、あんたが負けたのは当たり前だわ
 あんた、ちっとも相手の話を聞いてないんだもの 寝たの?」

彼は突然はね起き、歯をむき出しにして吠えた
ベッドを持ち上げ、ぐるぐると走った

妻「はじまったわね」

妻は慣れた動作で、バットで一撃 彼はひっくり返った

朝起きるとひどく頭が痛かった 漠然とした鈍痛なのだ




「サルがいる」

今日こそ村に行かねばならない 山道を往復5時間かかるが仕方ない
村まで行けば、発電機用の油、食料も手に入るだろう

粗末な小屋で自家発電が止まり、保守点検する計器類も大半は止まった
外に出ると、サルの数がまた増えている気がする

こんな羽目になったのは自分のせいだった
役所で山奥の観測所に誰か行かせねばならず、僕が買って出たのだ

それまでの都会の生活に気持ちがすり減り、さらにうるさいのはマスコミ
習慣的に見るテレビ、新聞などのおかげで、必要以上に物事を大げさに考えてしまう
一度でもいいからそんなくだらぬものから解放されてみたかった

そんな時、観測所の計器がたびたびサルのイタズラで故障していることが分かり
防護装置のものにかえる3、4ヶ月、小屋に住んで番をすることになった

最初の1週間か10日は思う存分休養したが
持ってきた本にも飽きるとたちまち退屈になってきた

半月ほどごとに役所から食料や燃料の補給がある

「いい加減やせ我慢をやめて降伏したと言えよ」
「馬鹿いえ ここはスモッグもない 考える時間がいやほどある 羨ましいだろう?」
「1、2日ならね 3日ともなれば、僕なら気が違うところだ」

僕は何度かテレビのスイッチを入れようとしてやめた こうなれば意地だ
世の中で何が起きているのか判らないのはやはり辛く、一番近くの村に時々出かけていた


3日前、3機のジェット機が飛んでいった 戦闘機だ 演習だろうか?
初めてテレビをつけようとしたが、サルにアンテナをやられてつかない
ラジオも電池がいかれていた

何かあったのかもしれない 役所からも何の連絡もない
村に行く途中、ジャングルのように樹が急に伸びていることに気づいた

畑に人が働いているのを見て、やっとほっとし「おーい!」と声をかけた
振り返ると、全身がすくんだ 人間ではない サルだった
着物も着ているがサルの顔なのだ

「オマ・・・エ・・・、ニン、ゲ・・・・ン」

そいつは奇妙な発音で言った
僕は恐怖の声をあげ、ナイフを振り回し、小屋まで夢中で走った

こんなことになったのは、この辺りだけか?
それとも、日本中、世界中か?

ひょっとして、こないだの戦闘機は、演習ではなく、本物の出動命令だったのかもしれない
全面核戦争が起こって、、、

「ア・・・ケ・・・ロ」外からサルが呼ばわっていた

新聞かテレビか、何でもいいから僕以外の情報源が痛切に欲しかった




「犬」

遅刻しそうで乗り込んだ電車に異様なニオイを感じて、何気なく横を見ると犬がいた
コリーだが、ネクタイをぶらさげ、ジンベみたいなものを着て、シートにもたれ新聞を読んでいる(可愛い
周りのみんなは当たり前の顔で揺られている

ドアが開き、犬は不意に目をあげ、四つん這いでドアに走り、ドアが閉まった
ホームでは、通勤者にまじって、あの犬が短い後肢でひょいひょい歩いているのが見えた(可愛い

会社に行き、10年勤めているベテランのハイミス
「また遅刻じゃないの どういうつもり?」
「犬がね、地下鉄に乗っていたんだ 新聞まで読んでやがったんだ」
「それで? それがどうしたの? 犬だって地下鉄に乗るわよ 当たり前じゃない」

そこに犬が受付にやって来た
ハイミスが課長のところへ案内する

「ワン、ワンワン!」犬が吠え、課長も応答した
誰一人、不審げな表情を浮かべてはいない

「あんた、本当にどうかしたんじゃない? 昔からじゃないの
 あんた・・・犬語が喋れないの? 呆れたわ 近頃は大学を出ても、ろくに犬語も話せないのね

僕は昨日までと違う世界にいるのか?
でも・・・僕は考え直した それならそれで仕方ない 順応するほかないのだ

「ね、どこか、犬語を教えてくれる、いいとこ、知らない?」

(思わず笑ってしまったw いいなあ、わんこと一緒に働ける世界



「隣りの子」

結婚してまもなく公団住宅の抽選に当たったはいいが、家賃が高く、妻の良子と3年も共稼ぎをしていた

「お隣り、引っ越してきたみたいよ」

部屋から30歳くらいの生真面目そうな男が出てきた
「はじめまして 私たち、今度こちらへ移ってきました斎藤でございます」

奥さんも出てきて、おかしなものも一緒だった
1mぐらいの、あちこちハンダづけのある丸い胴に、金属製の頭部 ロボットだった

「和夫、ごあいさつは?」
「コンニチハ」

テープにふきこまれたあどけない子どもの声だった


日曜日 僕は団地の屋上で木刀を素振りして汗を流していると
斎藤氏が例のロボットを抱いて来た

分かるでしょう? あれは、生きているんです
 おかしいという人もたくさんいますよ

 はじめの子は幼稚園の通園バスにダンプカーがぶつかって死んだんです
 家内はもう子どもを産めない体ですし 魂が乗り移ったのは、初七日の夜でした

 あれは私が和夫のために作ったんです 和夫のお気に入りで だから魂が乗り移ったんです


それから1ヶ月ほど経ち、団地の人々は斎藤夫妻の事情を知ると好意的に無関心を装っていたが
斎藤氏に、団地の住人ではない3人の青年がつかみかからんばかりの勢いでわめいていた

「子どもにボールが当たったら危ないから止めてくれと言ってるんだ」
「なにが子どもだ! そんなものオモチャじゃねえか」

1人がロボットを蹴飛ばし、踏みつけた
奥さんが悲痛な声をあげた「和夫が・・・死んじゃいました」

斎藤氏は、青年の髪をつかみ地面に叩きつけた
僕は後ろから羽交い絞めにした「誰か手伝ってくれ!」

警察が来た時、夫妻はロボットをかき抱いて号泣していた

もう夫妻は団地を引っ越した
別れの挨拶に来た時、妻が「和夫ちゃん、どうにもならないんですか?」と聞くと
「身体は直したが、魂が戻ってこないんです 今度こそ本当にいなくなったんです」

ロボットには、なぜか、かつての生気が感じられないのだった




「世界は生きているの?」

僕が宇宙人たちをかくまってやってからどのくらいの日が経ったのかはっきりしていない
膝ぐらいの背丈しかなく、食べ物を少し分けて、ベッドの下に置いてやる

窓の外は生命の歓喜を歌うものばかりだ
樹も、石も、壁も、土も生きている 僕と同じように

その時、宇宙人の一人が半裸のまま駆けて来るのが見えた
外へ遊びになんか行くからだ

僕は手を伸ばして引っ張り上げようとし、身を乗り出した瞬間落ちた
無数の雨があたり、眠くなってきた


「やっと死んでくれたわ」若い女は医師に言った
「狂ってからもう2年よ やっと保険が貰えるわ」女は未練気もなく病室を出た

医師は、ベッドの下から臭う腐った飯の塊を見て、考えていた
この男にも生活があったんだろうか
どうせ現実逃避の馬鹿げた世界だったろうが・・・




「くり返し」

私は古寺の裏の林道を散歩していた
向こうから憂鬱な表情の青年がやって来た

「やあ、会いましたね いや、いつもと同じです」

私に石に腰掛けるよううながし、自分も座った

「驚かれるのももっともでしょうね 私にとってはもう何回目か分かりませんが
 あと40年後にはタイムマシンに乗るんです
 その時、馬鹿なことに、タブーとされている過去の自分との会見を夢見たんです
 自分がもっとも愉しかった頃、つまり今です
 そして、過去の自分に吸収されてしまった

 僕は両者の意識を抱いたまま、歳をとり、またタイムマシンに乗る
 そしてここに戻り、青年になり、同じ生涯を何十回も送る羽目になったんです

 地獄です 自分は1技師のまま、同じワイフのまま、何度もやり直すのはたまりません
 自殺さえできない」

「とすると、私はもう何十回もあなたに会っているわけですね」

気がつくと青年は道を去るところだった



「ふくれてくる」

飾りたてるほど狭く見える喫茶店 男はコーヒーをすすっていた
もう行かなくちゃ、もう1分だけと身についたなまけ癖で目を周りにやる

が跳ねて、男の手の平に飛び込んだ
気づくと、手に溶け込んでしまった 幻覚か?

会社に戻ると「いつまで油を売っとるんや」と社長がどなる
手の平を見ると、緑色に盛り上がってきて、はっと拳を握る
そんなものを、ことに社長に見られてはいけないのだ

「台風がこんなに早う来るんやったら、そない予報しくさったらええのに
 君、外行って、車を見つけて来てんか」

男は泣きそう だらんと手の平も開き、ふくれてきた
みるみる縮んで、蛙になって、後足で立ち、前足で窓を開け
河に飛び込み、見えなくなった

「窓しめんかい」社長が呟いた
「しょうがない わしが車、探しに行くわ」

(なんだか、だんだん小噺みたいになってるw




「やめたくなった」

昨晩は遅くまで麻雀をして、眠かった
出張の手続きを済ませると、専務に呼ばれる

「みんな、疲れているんだろう? もうイヤになってもいいころだよ
 そろそろやめたくなっているんじゃないかな きみ、そう思わないかね?」


「はあ・・・」


出張とはいえ、ローカル線で山奥の鉱山へ行くのだ
電車にもたれると、向かいの男が声をかけた

「たまりませんなあ もうほんとうにイヤになりましたよ そうでしょう?」
「ええ、そうですね」 不得要領にうなずいてやる 僕に関係ないじゃないか

眠りこみ、悪夢を見た
向かいの中年男の口が耳まで裂けたり戻ったりするのだ

「あなたも疲れているんですよ
 やっぱり、もうそろそろおしまいだと、全員合意したほうがいいのでしょう」

まだ、やってやがる どういうつもりだ


旅館に着くと女将が

「鉱山長さん、さっき山へ行かれましたよ 落盤があったとか
 誰も下敷きにはならなかったそうですが 大きな岩が落ちたという話でした
 都会の人に夜の山道はムリだから、明日早く迎えにあがるとのことでした
 もうイヤになりますわ みんなそうらしいけど・・・


翌朝、鉱山長とともに山道を歩く
「5日ほどは採掘はムリです これで本社から文句を言われるだろうし・・・
 アア、もうやめたくなってきますな」

まただ 僕もつられて「実際だよ 疲れたし、イヤになったし・・・やめたくなりますな」

その時、鉱山長の口が裂けた オレンジ色の化け物はあの中年男と同じだった
ふいにみんなの顔がもとに戻った 錯覚にきまっている


帰りの電車 僕はもうあんな目に遭うのが怖いので一等車に乗ったが
みんな背伸びをして、あくびをし、口が耳まで裂けていた

僕はよろめき洗面室の鏡に行った
何かがある ぼくも仲間なのだ なのに・・・ちっとも口は裂けない
一生懸命口を引っ張ってみても化け物にはならなかった




「蝶」

課長の郷里のコネで採用された青年は、堅物で、仕事も要領が悪く、評判が悪い

「ああ固くちゃ、こっちの息が詰まるぜ」
「目がキレイで、体のごつい低脳」

頼まれた書類を工場に届けた帰り道、
青年(土が、ないなあ)(ほんと、同感
と考えていると、黄色い蝶がまとわりつく
(お前も、土、ほしいのか?)

蝶は社内にまで青年を追いかけて舞っている
(ほっとけ、ほっとけ)
みんなは、コンクリートにかこまれて生きる、まぎれのない都会人だった

青年は蝶を連れたまま、アパートに帰る
夢の中で、青年は蝶になった


翌日、珍しく青年は遅刻して入ってきた
かすかに微笑を浮かべ、着ているものも、いつもの野暮ったい背広ではなく
最高級生地の服で、優雅に会釈して座る
仕事もエキスパートぶりだ

(まるで別人じゃないか どうしたんだ?)

電話に出た社員は沈黙し、青年を見た 課長が代わり
「彼はここにいる アパートでポックリ病で亡くなったなんて、いい加減な話はやめてくれませんか!」

だしぬけに青年の全身は縮み、背中に羽根が生え、黄色い鮮やかな蝶となってあっという間に飛び去って行った




「できすぎた子」

この事務所は、シナリオライター氏本など、さまざまな連中のたまり場で、
戸倉という経営コンサルタントが資金を集めておこした

そこに経理や庶務などなにもかもやってくれている若林弓子がいる
SF作家の村上は彼女の採用試験の時にはいなかった

村上がSF作家と聞いて、なぜか弓子の視線を感じ、周りから気があるのではと冷やかされる
村上は、彼女がなにもかも完璧で、なんだか絶妙の演技をしているように思えてきた

「できすぎているくらいだ オレにはなにか動物学者が対象を冷静に観察しているみたいな気がする」


事務所の1周年記念パーティーでも弓子は1滴も酒を口にしていない
なにかアルコールを飲むと具合の悪いことでもあるのだろうか?

「今度書こうとしている話、聞いてもらいたいんだが」と向けると弓子は食いついてきた
近くのバーに連れていき、よくある話をでっち上げ、その間にけっこう飲ませることに成功した

「もっと怖い話、教えたげましょうか その子はね、普通の人間より長生きするの
 何百年も生きていて、ちっとも年をとらない
 幕末の伐り合いも、黒船も、昨日のことみたいだわ・・・

 でも、だんだんやりにくい世の中になっていく SFなんてものが出て来たお蔭で
 私は、またどこかへ消えなきゃならないんだもの でも、その前にあんたを・・・」

弓子は僕を引きずるように夜道へ出て、ブレーキの軋みとともにヘッドライトを認めた




「むかで」

男はひょろっとした出入り商人に
「こないだ納めてもろたんな、使いものにならんで 買い付け担当のわいが、そういうとるんや
 こないだの値段から2割引いて、あと5台ほど入れてもらおう

「それでは、私ら、首を吊ることになります」

男の足元にムカデが落ちて、フロアをよぎっていく
どこから落ちたのかな?

部下にねちねち絡んでいる時もざわざわ、むずむずして、もう出てしまいそう

部長「なんだか、君の服から出て来たみたいだったぞ」
「まさか」

バーで青年に「君に営業に回ってもらうことになったんや 北海道に新しくできる出張所」
「僕が母と2人暮らしで、母が商売をしていることは課長もご存知じゃありませんか」

今度は、背中からムカデが出てきて、悲鳴が増幅

青年は笑い出した
「あんた、ムカデを生んでるんだ! あんたは毒を撒き散らして生きている ムカデづくりなんだ!
「お前なんかに判るか!」

オレは生きてゆくために誰かを食わなきゃならないのだ 誰だってそうじゃないか
どんなに嫌がられ、嫌われようと、やり続けなければならない なぜオレだけがこんな目に遭わなきゃならない

ムカデをしたたらせながら男は、夜の闇に走った
クルマにぶつかり、男の体はばらばらになり、みんなムカデになり消失 一切のムカデはどこかへ行ってしまった

すべてのクルマ、人間が、また前のように動きはじめた




「酔えば戦場」

敗残サラリーマンの典型のような清水氏と一緒に飲みに行くことになった
時々、包帯を巻いて現れたりするから、酒乱という噂まである

だが、その晩、僕はパチンコですってんてんになって
すでに少し酔っている清水氏に声をかけられ「行きましょう」と誘われた
もう12時を回り、終電も終わり、清水氏に送ってもらうか、家に転がりこむしかない

小さなスナックに入ると、26、7の女が
「あら、清水さん そんなにお酔いになったの初めて見たわ」
「昔はひどく飲んだものですよ・・・戦争に行ってね」

わびしく♪枯れすすき を歌いだし、空気を変えるために、調子のいい軍歌を歌うと
「そんなにお手軽に軍歌をやらないでくれ!
 軍歌を聞くと思い出してしまう・・・敵だ! あぶない、伏せろ!

誰かに突き飛ばされて、僕は地面に転がった 爆発音がして、機関銃が響く
看護婦姿をしたスナックの女が真っ青になって立っていて、あっという間に撃たれ、地に転がった
僕の右肩も鋭い痛みが貫いた 清水氏は足を引きずっている

気を失い、面を上げると、そこはさっきのスナックだった
「今の夢?」向かいの女が言う

清水氏を見ると、大腿部から血が流れている
「大したことはない 家へ帰って、医者に見てもらえば・・・」

玄関に出た奥さんは、わけも聞かず、医者を呼んだ
医者「また、やったんだね?」

奥さん
「どういうわけか、復員してからよくこんなことが起こるんです
 深酔いして、記憶がよみがえるたびに、戦場に引き戻されて、周りの人も一緒に・・・
 でもなぜ怪我をするのは主人だけなんでしょうか 戦争に行った人はたくさんいるのに・・・




「風が吹きます」

野川栄助は
「初めての土地なのに、たしかにここへ来たことがある、と思うことがあるだろう?
 あれに近いんだ この団地にそんなものを感じるんだ」


妊娠8ヶ月の妻ユキは「また、そのこと?」と全然本気にしない

大阪の団地に夫婦で入居して10日ほどになる
それまで住んでいたアパートは、ご多分にもれず、子どもお断りの条件で(そんな条件があったの?!驚
子どもができてから、必死で転居先を探していた矢先、公団住宅の抽選を射止めたのだ


仕事の都合で、月に1回は、東京支社に出張がある 今回も1週間
車内のビュッフェに行くと、乗務員に引きずられるように17ぐらいの少年と少女が入ってきた

少年「無賃乗車だからって人権侵害じゃねえか!

少女「デッキでセックスやったら、どうしていけないのさ!

少女の顔にどこか見覚えがあるが、どうしても思い出せなかった


仕事が終わり、青山のスナックに入ると、ミッチャンという女の子が来た
彼女もそうなのだ 東京に来るたび、2、3回は顔を合わせるのだが
もっと別の所で会っている気がして仕方ない

「なんだかミッチャンと大阪の団地で会っているような気がしてね」
「私、近いうちに、大阪へ引っ越すかもしれないんですよ

その後も、その感覚は続いた
栄助は、一刻も早く、陽のあるうちに団地に戻りたかった
あの感覚の成否をたしかめたかったのである

2階のドアが開き、奥さんが出てきた
「野川さん、でしょ? 5階の名札を見て、まさかと思っていたんだけど・・・ちっとも、変わってらっしゃらない
 忘れたの? ミッチャンですわ 同じ団地の、同じ棟で10年ぶりに会うなんて」


「10年だって? やめてくれ!」

階段をよろめきのぼると、3階からおかみさんが降りてきた
「あら? 野川さんでしょ? 名札を見てそうじゃないかな、なんて考えたけど、やっぱりそうだったなんて」
新宿の飲み屋にいた子で、数日前よりずっと老けた顔だった

彼はわめきながら夢中で階段をのぼった 知らないうちに10年が過ぎたとでもいうのか?
ひょっとしたらユキも老けているのではないか?

「お帰りなさい

ユキはちっとも変わっていなかった しかし
突然、彼は分かった ユキの顔つきにある面影は、紛れもなく、あの少女だった
少年と無賃乗車し、デッキでセックスをしていたらしい少女のなれの果てなのであった




「交替の季節」

利克は、いつも青色で刷られていた書類が茶色なのに気づいた
向かいの女子社員に言うと「そうかしら でも、そんなことどうだっていいじゃない 変な人ねえ」

黄昏れた団地へ帰る
団地というものは年毎に重量感を増して、なにかの助けがないと窒息してしまう
その何かがテレビ、ビール、妻だった

妻の淳子に「今日、プロレスないのかな」と聞くと「明日でしょ」「そうかな まあいいや」

淳子はテレビを見て、俺はタバコを吸い、明日も会社に行く
それでいのではないか わざわざ破壊しようと試みる必要などないのだ
他の何百万人という人間と同じでよかったのではないか


その後も、伝票の色が違っていたりしたが、寝不足は錯覚を招くものだ

真昼 いつものベンチには誰もいない
そこに小柄な男が来て、風呂敷包みから、シンバルを鳴らすサルの玩具のもっと大きなものを出して
利克はあやうく失笑するところだった

サルは狂ったようにシンバルを叩いたが、誰もまったく関係がないように談笑して過ぎていく
これは、いつもあることなのか? 彼はぞっとした

課長「昨日はどうかしたかね なんだか腹が痛いとかで更衣室にいたそうじゃないか」
利克「昨日、ですね?」 彼はまる1日失念していたのだ

翌日、取引先から電話があり
「注文もしてないのに納品してもらっちゃ困るじゃないか
「あの・・・7月10日で注文書を頂いてますが」

「そうそう、たしか5万円引いてもらったんだった
「値引きしましたか?」汗が肩から胸へとすべった
「今ごろそんな風に言われちゃどうもならんな ま、いい たしかに受け取りましたから」


どこかズレはじめている
が、月給はもらい、仕事があり、淳子は夕食を作る
現代の人間は、多かれ少なかれ、他人との接触を間化することで独立性を保っているのだ


朝から課長が書類を片付けている 課長がこんな風に仕事をこなすのを一度も見たことがない
「キカイ」 女子社員がつぶやき、くすりと笑った

課長「石川くん、君は今朝、インクを飲んだね どんな味だった」
利克「美味しかったです

ガタンと女子社員が倒れた
「いま言ったの本当?」
「別に・・・言わないよ」

「どうしたのかしら」 彼女は立ち上がって、今度は叫んだ「空が青いわ! 助けて・・・」
社内の誰も顔を上げなかった
つまらぬことをする前に、仕事を片付けなければならない


家に帰ると淳子が「いつもの用事があるので トラックの運転行ってきます
ああ思い出した 妻はトラックの運転を毎晩やっていたのだ

ラッシュの地下鉄で、みんなの顔は同じような諦めた表情だ
誰かが不意に叫んだ「ここで降りる」
ぞろぞろと乗客はみんな降りて、走りはじめた

団地に帰り着き、淳子と無表情な顔の男が言う
「あなたは存在を止める」
「僕は存在を止める」


トラックにはシートがかけられ、中にいる人々が見えないようになっている


報告:
ワレワレガトッタ記憶剥奪ニヨル混乱策ハ期待ニソエル見込ミ
カレラハ、自己防衛ノ本能トシテ、経験ノナイコトヲ、アタカモ体験シタカノヨウニ感ジル能力ガアル

ワレワレは不用ニナッタ原住民ヲ捨て、ソノ分ダケ入リ込マネバナラナイ
カレラハ日常生活ガ破壊サレヌカギリ、カナリノ異変ニモ鈍感デアル
日常生活ヘノ執着のオカゲトイッテモ過言デハナイ



「仕事ください」

私はわめいた
「オレはやりたいことが沢山ある それなのに、酒を飲んで、おまけに泣き出したりして・・・」

不意にこの間読んだ本のことが脳裏をかすめた
必死の場合、本気で念じれば、人間は何だって出来るのだ それだけ潜在力を持っているのだ

「オレの奴隷 早く来て、俺を助けろ!」
「お呼びになったので参りました」 月明かりに青白い痩せた男の顔が浮かんでいる

「何でもご用をお申し付け下さい」
「よし オレを家まで連れてゆけ 不法建築のおんぼろアパートだ」


ノドが乾いて目が覚めると、あいつが居る!
「何がご用があれば言って下さい」
「出てゆけ! 二度と来るな」

「そんな無理をおっしゃっては困ります 私はあなたが生みだした奴隷です
 あなたから離れるわけにはいきません」

通勤で玄関から出ても、奴隷は立っている
「あなた、少しどうかしてやしないか? ゆうべ助けてくれたのは礼を言うよ だからどこかへ行ってくれ」
「それは無理です」 薄笑いが男のこけた頬に浮かんだ

バスに乗ると、運転手に「25円です ないんですか?」と言われ、男は降り、歩いてついてくる
(馬鹿な!)←出ました


会社にもきて、「仕事、ありませんか」と泣き出しそうな声だった
「僕のアパートの掃除をして、夕食の仕度をして待っているんだ」

「いつまで待つのですか」
「いつまででもだ」
「仕事が終わったら、また来ます」

2時間もしないうちに化け物はまた来た
「仕事、ください」

このままではダメだ 会社における立場も生活も・・・
「外へ出て話そう」

「オレには生活がある オレはお前に出てきてくれと頼みはしなかった 亡霊なのか?」
「あなたは望んだ 期待が生み出した それが私です」

「お前のようなものじゃない! 消えるんだ!」
「私自身の存在は、私にはどうすることもできません あなたが念ずればいいことです」

「それじゃオレにそんな思念を抱かせたのは酒か? 会社か? 毎日の生活か?
 何でもいい、そいつをみんなぶっ潰してもらおうじゃないか! やれないのか?」


次の瞬間、目の前で何かが爆発した 身体の感覚も何も残っていなかった・・・

「これで、私のつとめも終わりました
 ひとは、誰でも思念による構成力を持っています
 存在を信じ、本気で作り出そうとすれば、必ず作り出せるのです
 それが、1人ひとりの世界となって認知されるものでございます

 望んだものが出てくるのに気がつかないだけでございます では、さようなら」

灯りも実体もない空洞の中に、私はいつまでもさまよい続けていた


「酔い潰れて凍死したんだな」警官がつぶやいた
サラリーマン風の男の死体の周りを、痩せた野良犬がうろついて追っても去らなかった

「その人、この犬に時々、餌をやってましたよ どちらも寂しかったんでしょうね」




「信じていたい」

僕は、婚約者の美津子とホームで別れて、岡山県にある地味なメーカーの関西工業に行くのだ
就職活動につまづき、なんとか採用してくれたのが関西工業だったが
新人は岡山で2、3年勉強するのが条件だった

両親が早く死に、兄貴の家に居候して、なんとか学校を出たのだ
少々不満があっても、辛抱して、定収入を得るのが先決だ

工場に着くと、滅入った気持ちは消えた
ここには明らかに、現実に存在するもののみが持つ、たしかな重みがあった

忙しい毎日が始まり、昼は仕事、夜は毎晩ぶっつづけにぐでんぐでんに酔わされた
1週間がまたたく間に過ぎ、美津子と約束した日曜日が来た

駅に急ぐと、美津子がやって来た
「ど、どうして?
「あなたが電話で、この町でデートしようというから来たのに ウソだったの?!」

僕はなんとか誤魔化して怒りをしずめ、デートは楽しいものになった


仕事中、美津子から長距離電話がきた
「昨日は大阪に帰ると言っていたのにどうしたの? 私、1日中家で待っていたのよ!
 そっちにすっかりお馴染みになって、もう大阪のことなんか、忘れてしまったのね!


電話は切られた どういうことか考えても分かるわけもなかった


その夜、工場の歓迎会があり、散々飲まされたが酔えなかった
美津子はまるで日曜にH町に来た記憶さえないようだったではないか

僕はすすめられるままに酒を飲み、美津子に電話をすると
「こちらは局ですが 、番号のないところへかかりましたので」
何度かけても録音された声が聞こえるばかり

酔いつぶれ、どうやらはじめの料亭に戻っていた
前に寝込んでいる男に手をついたが、目を覚ます気配もない
覗きこむと「まさか」 そいつは僕そっくりだった
幻覚だ 酔って夢を見ているに違いない


美津子からの連絡は途絶え、速達は住所不明で戻ってきた
何も言わず引っ越すはずはない 事故でもあったのでは

次の休日 美津子の家に行くと、母親が出てきて

「ああ、4年ほど前に一度おいでになりましたね?
 美津子はおととし結婚して、子どもも生まれましてね なにか?」


何がはじまっているのだ? 本社へ行けば何か分かるかもしれない
総務課長は「うちは、岡山県に工場はありません 君は不採用だったはずだ」

いったん外に出て、やはり戻ってみると、関西工業がなくなっていた
「先月倒産して、ここを引き払いましたよ」
後ろを見て、2人とも卒倒するところだった そいつは僕に瓜二つだったのだ


喫茶店で、名刺を出し合った 相手は生命保険の勧誘員だという
不気味がるウエイトレスに「双子の弟なんだ」と誤魔化す

「僕たちは、無数の世界を転々と移っているらしいね」

「あんなにたしかに見えた現実、頼りになりそうな実体という奴が、
 こんなにあてにならないとは・・・夢にも思わなかった」


「まったくだ だが、どうにもなりはしないよ 成り行きに任せるだけさ
 何も信じず、風のまにまに漂うだけの話さ」

「いらっしゃいませ」とウエイトレスが言い、キャッと悲鳴をあげた

そこには新しい僕と、左右の腕には、美津子が2人すがりついていた





【武蔵野次郎解説 内容抜粋メモ】

ショートショートという呼称は定着した観があるが、すっかり有名になったのはSF界からなのは非常に興味深い
先駆的開拓者の星新一をはじめ、眉村卓もその一人だ

戦前「コント」と呼ばれる掌編が書かれ、川端康成の「掌の小説」などの名作もあるが
ショートショートはやはり戦後に隆盛になった文学形式で、SFに優れたものが多い
(コントってお笑いじゃないのか?

小松左京、筒井康隆、眉村卓の3作家の作調、持ち味は独特で、他の追随を許さぬものがある

本書について著者みずからの解説の中でもあるように、サラリーマン体験が活かされてる

高校時代は俳句部に入り、年間2、3000句作ったという
小説を始めたのは大学に入ってからというが、学生時代からの文学修行が、後年の素地になっていることは疑えない

「小説のコンポジション作り」の重要さは創作上まず第一に必要だが、それについては
「小説のコンポジション作りのはしりというか、基礎作りのはしりになっていると思います」『SFマガジン』

本書に収められているのは、昭和35~45年の10年間にわたって書かれた

SF同人誌『宇宙塵』(ステキな命名w)に参加し、1961年の『SFマガジン』第1回コンテストに佳作第二席に入選している
入選者は小松左京氏だった

ショートショートは、意外性(プロット構成上)が何より必要と思われる





読むうちに、これまでサラリーマンの不条理にばかり目がいっていたけれども
これはどんな殺人ミステリーよりも怖いホラーじゃないかという気がしてきた

日常が少しずつズレて、あるいは突然違った世界に変わる
誰も気づかない あるいは気にもとめない

現代の風刺というより、現代社会そもので
私たちが鈍感、無関心になっていることにゾッとした

こんな強い警告が昭和50年代からあったのにも関わらず
世の中はほとんど変わらない

それだけ今の「日常生活」を守りたいという「執念」によって
変わらずに成立しているのではないだろうか




追。

新刊案内に楳図さんの『漂流教室』がある 小説化もされたのか?



古書からは、いろんな当時のチラシや、しおりが挟んだまま出てくる
今回、ガムの包み紙まで出てきてビックリw
いろんなものを挟む人がいるんだなあ 気持ちは分からないでもない

昔ながらのロッテのグリーンガムで「デイトのおともに。」なんて書いてあると、なんだかほっこりした




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「LIFE!~人生に捧げるコント~」(2017.6.16OA)

2017-06-24 13:21:11 | テレビ・動画配信
6月16日復活「LIFE!」が見たくなるSP

『LIFE~人生に捧げるコント』まとめ に追加しました

「6月16日のシンフォニー」
見ているほうが緊張するフルオーケストラとコラボしたオープニングコント

 

指揮しながら、家に帰ると離婚届が置いてあり、誰もいなくなっていた自宅のことを思い出す

1997年の同じ6月16日に結婚
結婚記念日には、とてつもない豪華な料理で、娘と夫を待つ(炭水化物いっぱい!

 

 

しかし、仕事で家庭を顧みない夫 そんな状況にもすっかり慣れた母と子
夫は若い女の子にちやほやされて飲んでいる ついに妻と離婚

演奏当日、トイレに置き忘れたスマホの待ち受けに
シンバル奏者と再婚した元妻・娘の幸せそうな写真を見てしまう

 

つい興奮して台から離れて、シンバル奏者のもとへ行き、スマホを見せると動揺
スマホを投げつけ、演奏に戻るが力尽き、台上で倒れる 観客は割れんばかりの拍手
渾身の演技でした・・・コントとは思えない

 


<ダンボールで造った街を利用したOP映像>


「悲しみの丘」(前編)


 

オットセイの世界では、オスは強いほうが有利
戦いに勝ったオスだけがハーレムを築く その割合はわずか2割
敗れたオスたちは、離れた丘の上で生涯を過ごす(もうナレだけで悲しい

南極圏のとある島
歩き疲れた若いオスのブラット(菅田将暉) ボスとの戦いで右腕が折れていることに気づく
そこに「大漁 大漁」とウォルター(田中)が来て、とんでもなく驚き、謝る

 

ハミル?:
近頃、この辺で戦いに敗れたオスオットセイが賊を働いていると聞きました その手は?

ブラット:
ハーレムのボスと戦って、3度目の挑戦だったんですけどボコボコにヤラれてしまって

ハミル:
オットセイの幸せとは何ですか?

ブラット:
もちろん戦って、ハーレムを勝ち取って、子孫を残すこと



ハミル:
それが幸せというなら、なぜあなたはそんなに苦しんでいるのですか?
その答えは丘にあります

ブラット:
まさか「悲しみの丘」? 戦いに負けたオットセイが傷を舐めあって暮らす
超ダセー丘があるって聞いたことあるんですよ

ハミル:
自分の意思で争うことを止めたオスたちが集まるのです

ウォルター:
ハーレムへの執着を捨て、真の自由を手に入れる

ハミル:
我々はこう呼んでいます 「自由が丘」とww

ウォルター:
なんていい響きだ 上品で、アクセスもよさそうだ

ハミル:
あなたを、「悲しみの丘」・・・じゃなくて、「自由が丘」に受け入れます

3人:

オウ! オウ! オウ! オウ! オウ! 


 

久々のゲスさん! ゲスさんも中刷り広告を参考にしたりするんだw
ここからスクープ取ってちゃダメじゃない?

週刊サファイア記者(名前不詳)と偶然会う


ゲス:
あんたもネタ拾いに来たんでしょ? 電車のズリ中はネタの宝庫だかんね!
これをコピペしたら、たんまりお金儲かるんだから、いい~~~~~~仕事だなっ!



記者:
これは各社が独自の取材で拾ってきたネタなんですから、ダメでしょう

ゲス:
ネタちょうだい ん? ん? ん?

最近、離婚した夫婦のネタを教えると、かたくなに断るゲス「ノン、ノン、ノン」

ゲス:
ゲスはこれからもガンガン、ゲスいネタぶちこんでいくからねっ!
太ったあんた、いつものバーで待ってるよ

記者:
いつものバーって1回も飲んだことないでしょ
頑張れよ ゲスニックマガジン



<スタジオトーク:菅田将暉さん>

 

菅田:
肉体労働でしたw あんなちゃんとした着ぐるみとは思わなかった もっとやりましょ?

ムロさんと知り合ったのは配信ドラマ 相変わらず人間関係広いねえ

菅田:
その時も衝撃を受けて 本番中もセリフ噛んだりするじゃないですか
大抵、すみません もう1回やらせてくださいって言うのに
ムロさんは、オレのせいにしたんですよ “おい、菅田どうした?”

ムロ:
そんなこと覚えてませんよ 仲良くなりたかったんだよ

ウ:
こいつ、人の懐に入ってくるのよ そういう手なの
だからオレはある程度の距離をとってるの ムロ鍋行ったって聞いたけど

ムロ:
ムロ鍋じゃないけど、ムロしゃぶは食べてるんですよ


<菅田将暉を知るための3つの質問>

 

Q:菅田将暉の人生は今何点?(いつも質問同じだな

菅田:24点 24歳だから

ウ:24なの? 超~~~若いね/驚 オレが「いいとも」出だした頃だよ

ムロ:すげー24歳 オレの24歳の話出来ないもん

菅田:
仮に結婚して、子どもとかっていう生活がなんとなく50点からなのかなって気がして

ウ:ちゃんと理論持ってる (ムロさんに)“オレ、80点”じゃねーよ!



「十年越し」


カウンターには、内側に開くドアがあり、出ようとするたびにつかえる店員サクラ

「明らかな設計ミスだけど、今じゃ全然気になんない」と華麗に1回転して見せる店長
「10年かかるから新人の君は真似しちゃダメ」と得意げ

店長が別の作業をしてる間にドアの不具合を直してしまって焦るサクラ
重い箱を持たされて戸惑い、こっそり不具合を元に戻す

 


「ムロ待ち」

(やったあ! 今度はいつものセットじゃなくNHK前だ

黄金原聡子:

ご無沙汰してます ムロさんをずっと見守ってきた女 ううん、育ててきた女、黄金原です

ムロ:育ててないっ!

黄金原:
『ムロ本』の出版、おめでとうございます!(握手会行ったかな?


握手会、東京は2000人もいらっしゃったみたいで(!
私もちょっと行ったんですけど、なんか人がいすぎて腹が立って帰ってきちゃいました(ww

全部にわかなんです、あの人たち! 『LIFE!』『ヨシヒコ』『大河』を観たにわかなんです
私は『あるひとりの青年』の頃からのファンなんです



今日は『LIFE!』の収録ですよね
ムロさんの今期の新しいテーマ、抱負みたいなのってあるんですか?

ムロ:やっぱり変化を感じてもらえるような・・・

黄金原:違うんです 変化なんか見たいんじゃないんです リベンジです!w 

ムロ:取り返さなきゃいけないものありましたっけ?


黄金原:何残せたんですか、逆に! 取り返さなきゃダメですよ!
(意外とこういうことゆってくれるファン大事?ww

昨シーズンは失ってばかりでした!
リベンジコールをヘリコプターがしてます、今!(頭上にヘリが飛んできたw


私にも後押しさせてください 見て欲しいんです、私の後押しをっ!


ムロー! ムロー! リーベンジ!
見てなさいNHK ムロが天下をとるっ!(エコーかかってる





<スタジオトーク:斉藤由貴さん>
 

ウ&ムロ:初対面なんですよね

斉藤:違うと思います(あれ?w)なにかの番組、ラジオとかでご一緒してると思います

ウ:斉藤さんもフワっとしてますね


「イメージをぶつけトーク」

「斉藤由貴さんは、実在しなさそう」 by 内村

ウ:私は、テレビに出てる人は、会うまでは信じませんから それまで架空だと思っていた

斉藤:
私に対してではなく、全般に関してですよね
私はけっこう見てますよ 子どもが3人いて、内村さんの番組好きなんです

ウ:『イッテQ!』ですね
斉藤:言ってもいいんですね
ムロ:『イッテQ!』の裏側で大河やってる人もここにいるので


「斉藤由貴さんは、怒ったら怖そう」 by ムロ

ムロ:怒ったら最後 無言で・・・

斉藤:
無言じゃないです スケバンママ “っざけんな!”ってなります
こないだも、娘を駅まで送る前にひどいこと言われて、ボイコットしました
布団かぶってふて寝してたら、そうっとパパが送っていきました



「めおとタクシー」


塚地くんが乗ると

夫婦:メーター挟んで息ピッタリ めおとタクシーでございます(ウッチャン、目がイっちゃってる

 

独身は採用されない 離婚したら即解雇という社長の作ったルールがある
離婚しても乗り続けてたアンドウさんの話をする夫

夫:あれじゃ“仮面めおとタクシー”だなんつってw

妻:
それ何回言うの? 1回ウケたからって何べんも、何べんも しつこいのよね
私、奥さんのほうからいろいろ話聞いてるから、笑えないの

すごい冷たい空気が漂う フォローしようとする塚地も無視して夫婦ゲンカになる
夫の運転に口を挟み、怒ってムリして割り込む夫

塚地:ここで降ります

降りる時も口上をゆって笑顔で送る(なんか眉村さん的ホラー感を感じた



「悲しみの丘」(後編)

ウォルターはモラレス(ムロ)がイカスープを出すと「飯が昨日と同じじゃないか」と怒る
(えっと・・・モラレスさんはメス? このメイク写真、インスタにのせてなかったっけ?
 こういうオバチャン、どこかにいそうw

 

ブラット:いつからここに?
モラレス:僕はもう4年になるかな
ウォルター:私は10年だ ハミルさまがここを開いてすぐ

ブラット:ここに来たキッカケは?
急に無言になり、話をはぐらかすウォルター

ブラット:
「悲しみの丘」ってあるじゃないですか オレ、そういうのマジ勘弁て感じなんすよ
モテない者同士、傷を舐めあって生きてく 超ダサくないすか?
みなさんはメスに全然、興味ないんですか?

ウォルター:ここで修行して捨て去ったということだ
モラレス:争うのってキツいし、辛いじゃん

ブラット:
それって「悲しみの丘」と同じ発想じゃないですか?
まさか・・・ハレム未経験者じゃないですよね?
ヤバイ、ヤバイ、ここ「悲しみの丘」なんすか?

ハミル:未経験とは言ってません!


ブラット:ハレムってどんな感じなんですか?

ハミル:いい匂いがして、フワフワして・・・あ、南十字星

ブラットがよそ見した隙に、坂から海へ落とされる

ハミル:今夜は星がキレイですねえ
(長老というか、司教みたいな感じだけど、やっぱりホラーな展開

最後は鳴いて締める



<スタジオトーク:菅田将暉さん2>

Q:菅田将暉が許せないことは?

菅田:
八つ当たり けっこうウチのおやじがそうで
(だから、ムロさんがとちったのを他人の責任にしたことをゆったのか

ムロ:お父さん、コレ見て悲しいだろうな

菅田:僕は怒るのが苦手で イライラすると自分に言っちゃう

ムロ:
なにかためこんでたら、オレに言えよ いや、彼はオレのこと先輩だなんて思ってませんから


Q:菅田将暉は人からよく○○って言われる

菅田:小学校の時から言われてるんですよ

ムロ:
答え見る前に言わせてもらうと、4年間の知り合いなんですけど、典型的な人みしり
慣れる前と、慣れた後の喋る量とスピードがまったく違う ギャップがすごい

菅田:
“仲良くなりたい人にはガツガツいけ”ってムロさんから教えてもらってちょっと変わりました

ウッチャンの菅田の印象は、人に対して真面目 誠実
(それぞれ、人に対しての評価を聞くと、普段、自分が心がけていることや、気にかけていることが覗けるから興味深い

答えは「眠そう」(全然違うじゃんw

もうトークが終わりで驚く

菅田:すごいアットホームですね もっといたいなって久々に・・・

ウ:スケジュール空いたら、ほんとに来てね!



「敵ではない」
(お、コレであの映画『バットマン』のジョーカー(ジャック・ニコルソン)みたいなメイクをしてたのか、ムロさん!

捕らわれている葵ちゃん

デビル:安心しろ 敵ではない 私の名はデビル・シェーカー 見た目は敵みたいだが、敵ではなーーい


葵:額に「悪」て書いてあるし、見た目もなんだか敵っぽいし

デビル:この爪で縄を切ってやる 毒の爪 でも、敵ではなーーい さあ早く 助かりたくないのか?
 

葵:助かりたいけど、あなた敵じゃん!

塚地:

君、大丈夫? 私のハンドルネームは夢の住人 もう1週間ぐらい歯を磨いてないが、敵ではない
3日ほど風呂に入ってない 今、そっちに行く

葵:来ないでください 近づかないで!

ウ:

私は怪しいプロデューサー 20代前半くらいの女子が大好きだが、敵ではない
正直、ここから助けることであわよくばと考えているが、敵ではない

デビル(爪なくなってる):僕の名前はエンジェルマスター


葵:ウソ 額の文字消して、爪切ってるだけじゃん

男:何をしてる? 私は、敵ではあるが、1つもマイナス面のない男だ
 

敵に立ち向かう“敵ではない”男たちはみなヤラれる

男:上からの命令だ お前を別の場所に移す
葵:はい!

「敵ではないのにぃ~」


ウ:なんだよ、トリプルブッキングかよ


OPコントの指揮者が目を覚ますと、まだ歓声が鳴り響いている


お、別の曲も練習したの? 今度はシンバルも参加して、指揮者にも笑顔が戻り、走り回って、客席まで降りる!
集まったエキストラの人たちも、まさか自分らまで映っちゃうとは思ってなかったのでは?w

 



次は8月か またすぐだな


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topics~グレース・ヴァンダーウォール来日 ほか

2017-06-24 13:20:11 | 日記
グレース・ヴァンダーウォール来日
以前、ブログにも書いた13歳の天才シンガーソングライター

topics~♪I don't know my name ほか

 



インタビュー:
Q:以前から歌手になりたかった?
G:いいえ 父からウクレレをもらってからです

 

その頃の気持ちを歌ったのが、あの♪I don't know my name


歌詞:
やっと自分のことが分かったの

私が何もしようとしていないって言うけれど


グレースの大好きな桜のモチーフのウクレレストラップをもらって大喜び
翌日のイベントでも着けていた

 
(これってインストアライヴ? 観たかったな 混んだろうけど

ちなみに右腕の青いギプスは、骨折したって大丈夫か? 弾くほうの利き手なのに


こないだコンテストで注目されたと思ったら、もうCDデビューやら、来日やらのハードスケジュールか
彼女が大人のショービス界の金儲け主義に飲み込まれず、
この歌詞のように、やりたいことを自由に表現できる道を歩んでいけますように/祈×5000


ひふみん、63年間のプロ棋士人生に終止符
 

 

 
この日も大好きなうな重を注文

約10時間の勝負は・・・


ひふみんはすぐに席を立ち去ったが、相手の若い棋士が、半ば呆然としたまま座っていたのが印象的だった

ツイッター:
天職である将棋に将棋を懸け、全身全霊を傾け打ち込むことができましたのは
皆様お1人お1人のお蔭に他なりません
幸せな棋士人生をありがとうございました


どれほどの記録も、時代は変化し、若い世代に受け継がれていくのは同じ
これからは、そのお茶目な人柄、好奇心を発揮して、まだまだご活躍する姿を見せてくださいませ

プレミアムトーク 加藤一二三さん@あさイチ


原田知世デビュー35周年 ♪時をかける少女 セリフカバー

変わらない清純さ アレンジされて、歌声も力が抜けていて癒される


ソフトチーズが安くなるかも?@ZIP!

チーズ好きには朗報ですv


母を尊敬する子ども 父を初めて逆転
 


<街の声>

母親尊敬派 小学4年生女子
「パパは仕事でいないけど、ママはいっぱい家の中にいるから話しかけやすい」

母親尊敬派 小学5年生男子「勉強を教えるのが上手い」

母親尊敬派 小学5年生女子「料理が上手い」

母親尊敬派 小学4年生女子
「お父さんは、お母さんにいつも怒られている 野球とかずっと見てるから」

母親尊敬派 小学5年生男子
「“早くしなさい!”みたいに怒られる 本当はもっと遊びたい」

父親尊敬派 小学4年生女子「習い事の練習とかに付き合ってくれる」

父親尊敬派 小学4年生男子「いろんな物を買ってくれる」

長い時間いっしょにいてくれる父親ほど尊敬されていることが分かった
大事なのは普段のコミュニケーションだね

両方尊敬している 中学1年生女子
「お母さんは仕事もしていて、夜遅くまで働いて、お父さんは料理を作ってくれる」

時代の変化と、子どもの観察眼が分かるコメント
夫婦の家事分担が上手くいっていると、子どもへの影響もいいってことだ





朝ドラ「ひよっこ」
今あったら行ってみたくなるような純喫茶「白猫」で、ついに省吾の娘・由香に会うみね子

 


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6月16日復活「LIFE!」が見たくなるSP

2017-06-23 12:12:52 | テレビ・動画配信
HPをリニューアル

イメージヴィジュアルは、イラストレーターの窪之内英策氏が担当



三津谷さんの部屋は、性格が出てて、整然としてるなあ 後ろの高そうな皿は何だろう?w
“NHKゼネラル・エグゼクティブ・プレミアム・マーベラス・ディレクター”って
より輝かしい肩書きに変わってる/爆 昇進して、定年も延長したそう

そんな三津谷さんが、6月16日に復活する「LIFE!」特別編を分かりやすく紹介する
メイキング、過去の名場面集など合わせた33分


<着ぐるみキャラクター名場面集>


「イカ大王」
 

すべてはここから始まったといっても過言ではないね 衝撃的でした
3年連続「紅白歌合戦」にも出場って、見切れてただけだけどw



「ハレデオ」

わずか3回で出番は終わるが・・・

「ノソノソ」
 

リサイクル! しかし、これも2回で終了(後ろ破けちゃってるしw
スタッフは、これを「ハレデオの呪い」と呼んでいる

「オモえもん」


着ぐるみも、源くんが演れば大当たりですv
「性格の重さが女子の大人気となった」(いやいや、ひたすら源くん人気ですってば

「ザリガニ」

ウッチャンがロケ中に助けた 続編を望む声があるとかないとか


新作では菅田将暉くんがコント初挑戦 その収録に密着


総重量3.5kgの着ぐるみは暑いため、スタジオ内は涼しくしてくれている

 

まずはドライリハーサル
完全体となってカメラリハーサルへ 2時間半もやってるの?! スゴイなあ!

本番
プレビュー(収録映像の確認)ではすごいいい笑顔



終わった感想

菅田:
楽しかった ずっと出たい出たいって言わせてもらっていて
コレ(衣装)にも慣れて またすぐ着たいですもん
愛着がわいてきて 馴染んできたんで
この「悲しみの丘」は、なんとも言えない哀愁があります
あと、みんなの動きが可愛いです




三津谷:
こちらの興味深いコント ぜひ、『ダーウィンが来た!』と合わせてご覧頂きたい
(別の番組の宣伝と抱き合わせるところがやり手w


三津谷:
新作では、コント初挑戦の女優2人(斉藤由貴さん、葵わかなさん)も出演します

VTRまで十(とう)秒前!



<過去のコメディエンヌたちの名場面集>

綾瀬はるか(コレ好きだな


「あなたの声は歌舞いてない」
「歌舞いてない?」

「うそ太郎」にも3年ぶりに出演


鈴木京香
 

土屋太鳳
 
本番にも入ってきちゃうマネージャーw

樹木希林

宇宙人総理SPに総理の母親役で登場


葵わかなちゃんは、次期朝ドラヒロインなのか



斉藤由貴
セリフ合わせ(コントもドラマなどと同じで、いろんな工程を経て、丁寧に作ってるんだなあ
 

撮り終えて

斉藤:

やっぱりこういうコントができる人って、基本的には芝居が上手でないと
こういうものもできないんだなあということをすごい感じました(そうそう
コントとかって楽しめる自分を発見したのでよかったです


「LIFE!」の新しいセット架空の街「LIFE TOWN」
(不定期放送にはもたいない凝りよう/驚

 

素材は再生可能なダンボール 部屋の窓から見える景色がLIFEの文字になっている
(“エコ”は素晴らしいが、ほんとは少子化でNHKの予算も減っているのでは?w

ウッチャンとの合成対話

喋り方がどこか「まっすぐ彦介」になってる


「LIFE!」×オーケストラのコラボ


65名のフルオーケストラをウッチャンが実際に指揮する 曲は♪運命
5分間一定のテンポを保つのは素人には相当難しい

 

指揮指導:
テンポは変えず、1番始めに(音を)出す人のところに視線を送りましょうか

本番の収録はNHKホール
客席は3000人のエキストラで埋まる予定

 

ウ:譜面読めないから 全部記憶でやってます

収録当日 客席は超満員


ウ:今年度一発目のオープニングコントですので頑張ってきます



なぜか1人だけ三津谷さんの部屋に呼ばれたムロのツヨシ氏



三津谷:
最近、なかなかご活躍のようですね(三津谷さんがムロさんを褒めた!
ドラマ、映画、CMと引っ張りだこ
ただ・・・調子に乗らないで下さい 足元すくわれますよ(呪いのよう/爆

 

ムロ:目が怖いですね 今日、僕は怒られるために・・・?

三津谷:
あ、久しぶりにあなたとお会いしたものだから、すっげーイラついてしまいました(言葉も乱れちゃってるw
聞いたところによると、インターネットのほうでもコント動画を配信しているとか

ムロ:
僕を中心に、といったら言い過ぎかもしれませんが、シソンヌと3人で作っております

三津谷:
では、これから試写しましょう 心配です 試写しましょう
たとえネット配信でも、あなたの恥部が出てしまったら大変です NHKなんで
ムロは9割恥部で出来てるんですよ! 残りは水です(ザ・クロマニヨンズの♪歩くチブ みたいなw

ムロ:僕、よくNHK出れてますね

三津谷:そして、ほんの少しの涙です


2回分のダイジェストが流れた


試写後


ムロ:いかがでしたでしょうか?

三津谷:恥部が出てしまいました・・・

ムロ:NHKのプロの方とやってます

三津谷:同好会じゃないんですね?

ムロ:大学のサークルでもありません!

三津谷:
あなたが中心ということで、とてもはしゃいでいるそうですね(三津谷さんの目がキラリ
そんなに本編はイヤですかっ やりにくいですか? じゃあ、サークル活動してればいい
帰りなさい 活動してきなさい 恥部を出さないように

なるほど プロで作ってたんですね(やっと納得した様子


あれ? 特番には源くん、あさ美ちゃん、杏奈ちゃん、羊さんは出ないの?



三津谷:
私、100歳まで「LIFE!」に人生を捧げる所存にございます NHKなんで




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「ムットーニ・パラダイス」2017年4月29日(土・祝)~6月25日(日)@アートシーン

2017-06-23 12:11:52 | アート&イベント
「ムットーニ・パラダイス」2017年4月29日(土・祝)~6月25日(日)@アートシーン
 

開館時間:10:00~18:00(ただし展覧会入場、ミュージアムショップの営業は17:30まで)
休館日:毎週月曜日

【ブログ内関連記事】
ムットーニ(武藤政彦氏)のからくり劇場

この時、一度だけ観て、とても心惹かれた作品たち
また観たいと思いつつ、なかなか身近になくて、すっかり忘れかけていた
以前と同じ世田谷文学館で観られるのかあ! ちと遠い・・・


ムットーニ 武藤政彦さん(自動からくり人形作家)



『摩天楼』(語りもムットーニさんが演る



ムットーニさん:
たとえば、1940年代のNY
第二次世界大戦の戦火を逃れた、多くのヨーロッパの人々が、あの亡命船に乗り、この国に渡ってきた
生まれも育ちもまったく違う人々が、この街で出逢い、新たな人生を誓う
NYはまた、亡命者たちの出逢いの街でもありました
もしかして彼らも、そんなカップルであったのかもしれません




もとは油絵を描いていたが、平面での表現に行き詰まりを感じ、人形を制作するようになる
さらに光、動きを加え、他に類を見ないアートが生まれた

人形制作、構成、演出、音響、ライティング、すべて1人で手がける
小さな箱の中で、壮大な総合芸術が繰り広げられる


『題のない歌』(萩原朔太郎の詩をモチーフにした作品





インタビュー:

人形自身がね、物語や、彼ら自身の独特の時間を持っているんですよ
つまり彼らだけの時間、光があるんです

でも、彼らはセリフをけして言わない 沈黙劇ですね
実は、観る人によって、どのようにでも捉えることができる
やはり観る人の数だけ、物語がそこにある












オフィ


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『なぞの転校生』眉村卓/著(角川文庫)

2017-06-22 11:58:02 | 
『なぞの転校生』眉村卓/著(角川文庫)
眉村卓/著 カバー/木村光佑(昭和50年初版 昭和58年28版)

「作家別」カテゴリーに追加しました。

[カバー裏のあらすじ]

中学二年生の広一君のクラスに転校してきた美しい少年。
スポーツ万能、成績抜群、あっという間にクラスの人気を独占してしまった。
だが時折見せる彼の謎の部分―雨やジェット機の爆音への度はずれた恐怖。
停電の時に手にしていた超能力のペンライト。
そして突然悲痛な声で世界の終末を予言する……。
クラス一同の深まる疑惑と不安の中で広一君が握った少年の秘密とは…?
SF界の鬼才、眉村卓が描くジュニア小説の傑作。


再度、amazonで1冊1円(関東への配送料 ¥257)で買った第2弾は14冊(1冊だけ4円だった
前回も今回ももっとも多かったのは「もったいない本舗」さんの在庫
一体、眉村さんの角川文庫を何冊持っているのかフシギになるほど

以前調べてなくても、時間を置いて調べると入荷していることや
値段も見るたびに若干変わることも分かった 古書売買の仕組みっていろいろフシギ

そして今回届いたほとんどは、どれも新刊のように状態がよくて驚いた
もしや、新しいのが届いたのでは?と奥付を見ると、昭和50年代の版数を重ねたものだと分かる

私の好きな木村光佑さんのカバーデザインも、次第に変わって、いろいろ試みている

こうして1人の作家さんの文庫本を長年にわたって
同じ規格、同じデナイナーで出版しているのは、作家さんと出版社の深い関係性も伺える

ラックに1段に並べていたのを、数が増えた分、前後に2段にしてみた
ズラっと並ぶ、まちまちに経年劣化で変色した文庫本は、
それぞれの歴史を感じさせて、とても感慨深い




今作は、タイトルは有名だし、ドラマ化されていることも最近知ったのに、まだ読んでいなかったんだな/驚

学園もののSFシリーズ
次元をわたりあるいている人々を
平凡ながら、勇気と知恵、行動力のある少年が助けて、ひいては日本中も納得させてしまうなんて
当時、同じ年齢の子どもたちが読んだら、きっと元気や夢を持ったことだろう

まだまだハンパな科学力を批判され、それでも平気でいる私たちへの痛烈な比喩もあることも見逃してはならないし
その中でも、自分たちの力で変えていけるんだ、と訴える眉村さんの信念も伝わった気がした

解説が手塚治虫さんでビックリ/驚×5000


あらすじ(ネタバレ注意


「なぞの転校生」

クラス委員の岩田広一がクラス対抗試合に行こうとして家から出ると、
昨日まで空き部屋だった部屋に急に引っ越してきた人がいて驚く
中からギリシア彫刻のような整った顔立ちの少年が出てきた

2人は偶然、一緒のエレベーターに乗ったが、一時的な停電に少年はパニックになり
見慣れないライトをドアに向けて焼き切ろうとしている その顔は憎悪に醜く歪んでいた


翌日、昨日の少年が転校生として広一のクラスに来てまた驚く 山沢典夫という
進学率のいい阿南中学校の大谷先生は厳しいが、典夫はノートをとらないばかりか、教科書も開いていない
太陽について聞かれると、先生も驚くほどの知識を話し出した


隣りの席の香川みどりは、卓球の学校代表選手で、広一との仲の良さが噂になっている
みどりは典夫も卓球に誘うと、もの凄い球を打ち返してきたが、卓球をやったのは今日が初めてだという

典夫はすっかりクラスの人気者となったが、心を開かないのは変わらなかった

秋の運動会のことで打ち合わせに1人だけ参加しないことで広一と口論になる
その理由が

「もうじき雨になる 僕は傘を持ってきていないんだ
 あの雨の中には原水爆実験による放射能が含まれている 僕は怖い 致命的なんだ

 みんな、なんて馬鹿なんだ
 この世界で一番怖いのは、科学のいきすぎによる人類の自滅じゃないか
 我々にとれば、文明世界より原始世界のほうがよっぽどましだ」

クラスメートとモメてから、典夫は3日も登校しなかった


大谷先生は、広一と典夫を訪ねる
部屋から20人ほどの家族連れが一斉に出てきて、彼らは一様にギリシア彫刻のような顔立ちをしている
典夫は広一らを拒絶して部屋を閉ざしてしまう

「山沢くんはひょっとすると・・・どこか別の世界から来たんじゃないでしょうか」

「まさかねえ」大谷先生は笑い出した


クラス対抗意識の高い阿南中学の運動会は、クラスごとに応援用のアーチ作りに力を入れている
典夫のデザインが素晴らしいとみんなが褒めた後、ほかにもほとんど似たデザインがあることに気づいて皆驚く
典夫は「偶然だ!」と言い、みどりがかばった

典夫の活躍は抜群だったが、広一の両親は、同じアーチを作ったクラスにも同様にずば抜けた生徒がいることをフシギがる
「それがいずれも転校生だそうだ」

かけっこでは、その天才少年少女たちがいずれもアンカーで、人並み外れた速さで走っていた
だが、その上空にジェット機が飛んできた時、彼らは一斉に校内に逃げてしまった

その後、札付きの3年生のグループが典夫に文句をつけているのを見かける広一
「転校生のくせに、気に食わなかったんだ!

典夫がポケットから例のライトを取り出すのを見て、広一は慌てて間に入って止める
「生意気な!」 広一はボコボコにされてしまうが、後にクラスメートから典夫をかばったと好印象を与えることになった

しかし、広一は、追い詰められた時の典夫の、まるで世の中のすべてに絶望したかのような表情が忘れられなかった


大谷先生が救護室で話すには、大阪市内の十数校で同じような転校生のために、いろんな事件が起きていて
しかも、みな同じに転居してきて、本籍を調べるとすべて千代田区にあるという


教室で大谷先生が「山沢くん、岩田くんにお礼を言ったの?」と聞くと

「そんな必要はないと思います 僕はパラライザーという神経麻痺銃を持っているから、あんな連中なんでもないんだ
 みんなは僕のことを笑うが、なぜおかしいんだ? あんな激しい音を聞いて平気なほうがおかしいんじゃないのか?(まったく同感

 原子爆弾、水爆、ニュートロン爆弾、ミサイル、、、いつ頭上に落ちるか分からない世界でよく平気でいられますね
 このD-15世界も、遅かれ早かれ核戦争は起こるんだ ここなら起こらずに済むと思ったのに・・・

 核戦争の恐ろしさを知っている者がいるか? 倒れる何百万の人々、迫ってくる死の灰
 血だ! 焼けただれた裸だ! 助けてくれ!


典夫は先生にうながされて早退した

「あいつ、本物の核戦争を見たんだ・・・」


その日の夜 両親は夕刊を見せた 「大阪に出現した天才少年少女」と書いてある
広一「僕、隣りに行ってみるよ 連絡もあるし」

ドアを叩いて「できるなら、一度ゆっくり話したいんだ」
2DKの団地の部屋に入れてもらうと、何人かの大人が座って話していた
外から見えない場所には、複雑な金属製の見慣れぬ道具が並んでいた

典夫の父
「私たちはある集団なのだ 秘密結社とかスパイじゃなく、ごく平和な目的なんだよ
 このD-15世界でとけあって暮らしていくつもりだったが、私たちは不適応者に見えるかね?

「とんでもない ただ、普通の人間なら、もう少しのんびりしています
 みなさん優秀すぎるんです それにすごく神経が細い」

「1つの世界で安全に暮らすには、何事にもずばぬけているのが一番じゃないだろうか?
 でも、もっとみんなと馴染むようにしなきゃならないようだ
 このことは誰に話してくれてもいい それくらいはするべきだった」


翌日、典夫が欠席して、広一が責められる
そこに広一の母がきて、典夫の家が酷い騒ぎで典夫は広一にだけ会いたがっているという
一緒に行きたがるみどりに「君は山沢が好きなんだな」 彼女はうなずいた

男が酷い火傷を負って病院に連れていかれたという 広一が部屋に入ると

典夫
「信じられるのは君だけだ 僕らを人間らしく扱って、特別な目で見なかったのは
 留守番をしていたら、知らない男がドアを開けて入り、写真を撮りまくったから
 僕はレーザーで撃ってやったんだ 目盛りは最低にしたから警告程度だ それを・・・」

「わかった 僕に任せるんだ」

広一は外に出て「怪我をした人の知り合いはいますか?」 誰もいない
レーザーのことは伏せて、事情を話し、目撃者に問い、典夫のせいじゃないと言い張った
警察官が来て、部屋を開けると、典夫の両親がいた (さっきまで家に入った人はいないのに・・・)


典夫「僕らはもうこの世界にはいられない でも、君のことはけして忘れない」

典夫の父「今夜、団地の屋上へ来てくれ 夜9時だ その時、話す」



翌日、国語の先生が入ってきて、全クラスの天才少年少女たちが一斉に消えたという
新聞には、大阪市内の天才少年少女も消えたと書かれていた
典夫らを守るため、大谷先生も屋上に同行することに決めた

しかし、団地にはすでに大勢のテレビや新聞の取材陣らが殺到していた
部屋を開けたら、中には何ひとつなかったという

屋上から無事に送り出すには、彼らに帰ってもらう必要があると考えた広一は、言える範囲で取材に答えた
無意識に過去形で喋っているのに気づいて、不意に悲しくなった
広一が解放されたのは8時前だった

クラスの誰かが話してしまうのでは、と心配したが、みどりがみんなに言わないよう説得してくれていた

蛍光を帯びた球状の物質が降りてきて、典夫が出てきた

「行きたくないんだが、でも、もうここともお別れだ」

典夫の父
「私たちは別の次元へ行かねばなりません 私たちは“次元ジプシー”と呼ばれる一族なんです
 宇宙は限りなく重なり、交錯して同時に存在している そこをこの移動機で別の世界に移ります
 これは残念ながらタイムマシンではない どうも時間は第5の軸らしく、別次元に移る機械しか作れなかった

 私たちの世界は高度に進んだ戦争のために壊滅したため、別の世界へ飛んだ
 しかし、無限に歴史があっても、結局どこも全面戦争を始めて、そのたびに逃げ回っているのです

 平和で安心して住める世界を探して もう戸籍は次の世界に作ってあります」

典夫「僕、今度の世界より、ここのほうがいいんだがなあ」

広一は、このままこの人たちを去らせてはいけないという考えにせきたてられた

「別世界に行って、ここより住みやすい保証はあるのですか?
 そうやって、次々と移って、どこか理想の世界を見つけるんですか?
 理想の世界なんて本当にあるんでしょうか? 住む人の心持ち次第でどうにもなるんじゃないでしょうか?」

典夫の父
「君の言うことは分かる いい勉強になった しかし、もうすべての手続きは終わっている
 もうみんな、あっちの人間になっているんだ」

典夫
「もうたくさんだ! やっと友人ができたというのに、何年も何年も・・・
 このレーザーを持っていてくれ また、ここに戻ってきたら、仲間に入れてくれるだろうね?
 いつか戻ってくる そう考えて一生を送るよ さようなら」



多くの学者や文化人がこの事件を論じた
一部は肯定し、これまでの常識がどれだけ偏っていたか論証しようとしたが
他の大多数は、あり得ないという見地から、広一らがウソを言っているか、幻覚だと決めつけた

広一の父「どうせマスコミなんて気が短いんだ そのうち忘れてしまうよ」

その通り、1ヶ月も経つと、ほとんど噂されないようになった
しかし、直接、関係した中には忘れられない者もいた みどりもだ
今では成績も落ち、かつての精彩がまったくなくなっている


補習の1日目、みどりと広一が教室に入ると、教壇の下にボロボロの服を着た典夫がいた

「僕はまた戻れたんだな・・・」

大谷先生も来て、救護室に運ぶよう指示した

典夫
「僕らはD-26世界へ行った 次元ジプシーは僕らだけじゃなかったんだ
 何万人もいて、人間狩りを始めた 戦争の代わりに闘争本能を満足させていたんだ!
 僕らは散り散りになり、撃たれ、捕えられ・・・ やっぱり、ここへ帰ってきたのは僕だけだったのか」

学校中は典夫の話でもちきりになった
職員会議でも、戸籍のことなど問題はあったが、典夫を守るために府立病院に入院させた

広一の隣りの部屋には、もう別の家族が引っ越している 「あいつ、どこに住むつもりだろう」


そこに屋上から音がして、典夫の父らがやはりボロボロになって戻ってきた

典夫の父
「私たちは、もう自分たちだけの生活に閉じこもるつもりはありません
 私たちは随分多くの世界を見てきました 動物たちと共存共栄してる人たち(いいなあ
 しかし、どの社会もゆっくり、あるいは急速に、科学の時代に入ってゆく

 私たちは逃げ回るのではなく、勇気をもって未来に立ち向かい、自身の未来を作り上げること
 最終戦争の恐怖に怯えるより、なんとか起こらないよう力を合わせることだったんですね

 この岩田くんのように これがあるかぎり、この世界は大丈夫です
 与えられた問題に手をとりあってやりぬくこと 私たちはここに永住したいと思います」

広一の父は、とりあえず彼らを会社の寮に泊まるよう手配した

典夫「さようなら また、あした」

明日 それは誰にでもあるのだ 素晴らしい明日を作るのは、僕たち自身でなければならないのだ!

彼らは世論の同情を集め、日本国民として、受け入れられた


典夫
「僕は、来学年から東京に住むことになりました
 僕たちは、この世界で仕事を見つけて全国に散りました
 父もこの世界の役に立ちたいと、東京で技師の仕事が見つかったんです」

3人は校舎を振り返ると、桜がもうちらほら咲き始めていた




「侵された都市」

ローカル空港の飛行機で羽田に向かっている新聞記者・古川彦二
客は少なく、あと30分で着くという時、機体がすうっと沈んだ
エアポケットかと思ったがまたずうんと沈みこんだ

「あと10分で着陸いたします・・・」というアナウンスで一応落ち着いたが
外を見ると、ここは僕の知っている東京湾じゃない
恐ろしく広い空港で、はるか向こうにあるのは、どう考えてもロケットに違いない

後ろにいた中年紳士はスチュワーデスに「どうなってるんだ!」と怒鳴る

操縦士が現れ、
「機長の有田です 私たちは突然悪気流にあい、今の空港に着いていました
 いくら呼んでもコントロールタワーからの応答がありません」

反射的に「僕が調べますよ」と言うと「僕も行きます」と副操縦士・桜井節も言った
外に出るととてつもない寒さ 今は7月で、離陸した時は汗だくだったのに


大きな建物は、近づくにつれ、窓が割られ、錆びたり、剥げ落ちたりしている廃墟だと分かった
何かの爆発で吹き飛ばされているようだ

眼下に広がるのは、ぎっしりとビルの建ち並ぶ大都市で
それらの間の縫っているのはハイウェイだろうか
まるで未来の超大都市のようだが、生き物の気配はまったく感じられない

東京タワーを見つけて、ここがまぎれもなく東京だと知り唖然とする2人


見慣れぬ飛行体が、ドームのほうから飛んできて、突然、頭の中が燃え上がるのを感じた
そして、自分が円盤を尊敬しきっているのを知った
円盤の言う通りにすれば、何もかも素晴らしくなると考え始めていたのだった

(ワタシタチノトコロヘ キナサイ)

乗客たちも円盤のドアに歩いていき、乗り込んだ
だが、先を争った僕と桜井は、くずれかけた階段とともに下へ落ち
円盤はもう去ってしまい、意識が遠のいた


「2人ともコントロール線を浴びたらしいわね」

女の声がして、気づくと幾人かに取り囲まれ、地下に連れられ、針のようなものを刺された

目が覚めると、普通の白衣ではない生地を着た人々に囲まれている

「説明しなさい なぜあんなところにいた? あの航空機はどうしたの?
 あなたは人間だし、私たちの仕事に協力する義務があります」

事情を話すと、いかにも頭のよさそうな男クニオが言った
「タイムポケットだ この男たちは1960年代から来たのだ」

女性の第二行動隊責任者イワセ「ここは1999年よ」

クニオ
「君が見たのは、バーナード星系に住む宇宙人の円盤
 あれは、人間の脳に働きかけて奴隷にするコントロール線を出している
 地球の人々は、ほとんどがバーナードの奴隷になっているんだ

初老の男が言った
「君の仲間といっしょに映画を観てほしい 宇宙人らを攻撃する前には必ずそうするんだ
 わしは医者でね こうした闘志のかきたて方には賛成しかねるが わしはリーダーじゃない」


室内には100人近くがイスに座り、スクリーンを見つめている

「これが、つい7ヶ月前の東京です」

何百というビル、天候制御、原子力発電所、食料合成工場群・・・
そこに何十という黒い点が現れた
奴隷にされた人々は、窓を割り、壁をめちゃめちゃに壊している

「偶然、地下深くで仕事をしていた者以外は、みんな奴隷にされたのです!」

流れている音楽はもう耐えられないほど低い不気味な音になっている
「殺せ! 殺せ!」部屋の人々は声を合わせて叫んでいる

巨大ドームから、怪物が出てきた 大きな飛び出した目、べろんとした大きな口
僕は吐きそうだったが、バーナード人に強い憎しみを感じていた
(映像と音で操作してるんだな プロパガンダ映画といっしょだ

「我々は今夜、一番近くにあるバーナード人居住区を襲撃する!」

医師
「やつらの居住区は、東京、横浜などのほか、世界各地に散らばっている
 世界各地には、我々と同じような団体はあるだろうが、連絡手段がないんだ」


2人は会議室で、なぜこの時代に来たか説明される
透明な壁の向こうは工場があり、先のとがった帽子のようなものなどがズラリと並んでいる

クニオ
「いっさいの責任は我々にある 我々はバーナード人に対抗できるような技術を研究していた
 やつらのやっているのは重力コントロール方式なんだ 地球の引力をさえぎれば
 飛行機は他の天体の引力によって浮かぶことができる

 だが、スイッチの操作を誤って、重力を反対側にかけてしまった結果
 実験物の上空に過去の空間ができた

 タイムポケットは、君らの時代にもあったかもしれない 戦闘機が突然消えたり
 人がいなくなる事件の何割かはそれだ 君たちは帰れるかもしれない


だが、円盤に捕えられたスチュワーデスらを見殺しにすることはできない

「僕はこれからの攻撃に参加するぞ 仲間を助け出してやる 僕はあの映画を観たんだ」

桜井も同意見だった


2人は工場で造られていたヘルメットを渡される

「これはコントロール線を完全にさえぎることはできない
 2分も浴びると頭がやられる 少しでも気づいたら、すぐ岩陰などに飛び込み
 ボタンを押せば、強力な麻酔薬で失神し、あとは救助され治療を受けられる」

指揮をとるのはイワセ この時代の人々は、一番能力のある者を選び、男女などにこだわらないらしい


近づくとドームの大きさは異様だった
新しい反重力船が攻めかかるまで待ち、一斉に攻撃する計画

不格好だが、堂々とした飛行機が3台だけ、まっすぐにドームに突っ込んでいく
僕は大声をあげながら、奴隷にされている人々を麻酔銃で撃ちまくった
1人でも多く眠らせ、あとで助け出し、治療をほどこすのだ


うず巻き状の廊下のような所に来ると、20人以上の宇宙人がかたまって立っていた
(バーナード人の家族か?)

彼らにも麻酔弾が効き、床に倒れた

「大勝利だ! 円盤は慌てて別の居住地へ逃げていったぞ!」

ドーム内の人間は、何十万人という数だった
地下運動の人々は、みんな眠らせ、順番に治療を始めた

コントロール線も手に入れ、バーナード人にも有効だと分かった



「我々は、必ず地球を取り戻してみせるよ」

僕は、イワセ、クニオ、医師らが好きになっていたが、僕には自分の世界でやらなければならない仕事がたくさんある
「ねえ、バーナード人にかぎらず、宇宙人が地球を襲うという予言をした人はいなかったんだろうか?」

医師「知らんな だからこそ、簡単に侵略された」

桜井「なぜあんなことを聞いた?」

30年後の未来といえば、僕たちは恐らくまだ生きている

桜井
「分かるぞ 過去に戻ったら、今度の事件を公表するつもりなんだな
 30年後の災厄を予言し、被害を最小限に食い止めようというんだな?」

飛行機は再び沈む感覚になり、もとの羽田空港に戻っていた




【手塚治虫解説 内容抜粋メモ】

最近は、主観の世界、内的宇宙を追求したテーマが、「ニューウェーヴSF」として若いマニアの関心を集め
日本陥没のようなパニックや、政治事件などがベストセラーになり、
SF分野は、純文学と大衆文学の中に広く滲み込みつつある

「企業SF」というジャンルの作品もいつくかあるが、その嚆矢は眉村氏だといって差し支えない

もの書きは、自由人で、企業内部の実態などは書けても
人間の喜怒哀楽、人情機微に触れるのは経験者でないと難しい

漫画家ではサトウサンペイ氏や、作家の源氏鶏太氏など

眉村氏は、一時「サラリーマンSF作家」と評されていたことがある
数年間会社員だったことが経歴をユニークにしている
風変わりに見えるのは表向きで、元来リベラリストで、ロマンチストなのだ

「インサイダー文学」をさかんに吹聴し、このムードも次第に薄れ
本来のスタンダードSFを書くようになったのは、
やはりインサイダーからアウトサイダーに転換しつつある彼の姿勢の表れかもしれない


『なぞの転校生』の広一はむしろ狂言回しで、典夫という謎めいた美少年が
スーパーマンぶりを発揮するのは、学園ものとしてよくあるパターンだ

典夫と同じ仲間が大勢登場するあたりは、SFマニアなら『ダンウィッチの怪』
(『呪われた村』として映画化された)と勘ぐる人も多かろう


眉村氏はテレビっ子のためにセリフをうんと増やし、会話劇に近い手法をとっているが
彼がテレビ漫画のシナリオもかなり手がけていることの影響だろう
眉村氏自身、漫画を描いていた時期もあるのだ
(驚

学生時代、当時有名な新人養成雑誌『漫画少年』に、本名の村上卓児で投稿しつづけていた
僕もそれを拝見し、手紙のやりとりをした間柄だったが
こいつは大物になるかもという期待を裏切り、雑誌の廃刊と同時に姿を消してしまった

10年後、SF作家として登場した時、よもやかつての少年とは想像もしなかったわけである


同じ関西出身のSF作家の小松左京もかつて漫画を2、3冊描いた
筒井康隆氏は、今も道楽に立派な漫画を描いている

この御三家がいずれも同時期に『SFマガジン』にプロデビューしたことはフシギである




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topics~いまから注意!熱中症!@あさイチ ほか

2017-06-22 11:27:22 | テレビ・動画配信
いまから注意!熱中症!@あさイチ
関東の子どもが19人熱中症で病院に搬送された
校庭で運動会の準備のために歌の練習をしていて、わずか15分たらずの間の出来事だった
しかも、当日の気温は21.4℃




原因は「気温差」


熱中症に詳しい三宅さん:
 

「体が夏になっていいのか、冬のままでいいのか難しい
 子どもや高齢者は、汗をかく能力や、放熱する能力が充分でない」


<体内の熱の調節の仕組み>

暑い時は血管が膨張して、たくさんの汗とともに体内の熱を放出する
 

涼しい時は、逆に血管が縮小して、汗をかかず、体内の熱を守る



<今からできる対策>

じんわり汗をかく程度の半身浴、1駅歩くなどの運動をして「気温差」に体を慣らしておく


ゲストに朝ドラ「ひよっこ」出演中の佐藤仁美さんが出てた/驚



漫画『ガラスの仮面』初の本格的原画展「ガラスの仮面展」カラー原画など350点以上が松屋銀座に


開催期間:2017年8月23日(水)~9月4日(月)
会場:松屋銀座8階イベントスクエア
住所:東京都中央区銀座3丁目6-1
時間:10:00~20:00
※入場は閉場の30分前まで。最終日は17:00閉場。
入場料:
一般 1,000円(700円)、高校生 700円(500円)、中学生 500円(400円)、小学生 300円
※( )内は前売り料金
前売り:セブンイレブン、ローソン、ヤフーパスマーケットにて8月22日(火)まで発売。

友だちが教えてくれたイベント


口内炎ってどうしてできるの?
数年前に何回か行った漢方薬のお店に、なぜか忘れたけど住所、氏名を書いたら
それから今でもずっと牡蠣エキスの宣伝チラシが送られてくる
もう行かないし、読まないし、紙資源がもったないから止めてほしいけど
電話でもして、また話すのも面倒だし・・・

でも、この記事はちょっと分かりやすかったから貼っておく
ちょっと前まで口内炎がやたら出来て悩んでいたのに、最近はなくなった
そっちのほうが謎 別段、生活や食生活も変えてないのに






奈良美智がつくる 茂田井武展 夢の旅人@アートシーン
 

奈良さんが「あまり人には見せたくなかった」というほどの宝箱のような展示会だという
 

 

茂田井武の代表作は、宮沢賢治の『セロひきのゴーシュ』


没後80年 宮沢賢治・詩と絵の宇宙―雨ニモマケズの心@世田谷文学館
ここにも名前があるな この時は知らなかった

「宮沢賢治まとめ」カテゴリー参照
『セロひきのゴーシュ』のメモがない

 

 

茂田井武が若い頃ヨーロッパに渡り、描いたシリーズも展示
ヨーロッパで恋に落ちた茂田井武

 

 

 

奈良さんも同様、若い頃に渡欧した経験がある
「若い頃に外国に行くと、感性がより増幅される」

 

茂田井武は、子どもの姿もよく描いた

 



 

奈良:
子どもたちは、簡単に文化や民族などのいろんな壁を乗り越えてしまう
この時、茂田井武は、将来、子ども向けの絵本を描こうなんて思っていなかった
素晴らしい作品が描けたのは、渡欧の経験があったからではないか

茂田井武は、自身の子どもが描いた絵も大事にとっておいた

 

子どもの絵はどれも全部素晴らしいねえ





朝ドラ「ひよっこ」

1966年(昭和41年) 日本は人口1億人突破した


それをずっと維持しようとしてるのが、もうムリあるんじゃないか?
高度経済成長期のことは忘れて、ちょっと不便でも、1人1人の幸せを追求する世の中のほうがイイ

寮の漫画家志望の相方が戻ってきた
そんなにみね子とは関わりがないかもしれないってナレも可笑しいw




追。

新しく見るヨーグルトがあるとつい買ってしまう
今では、2個ずつ買ってもすぐに終わってしまうほど食べている

今回見つけたのはこちら→「Bifix」



いろんなフルーツ味があるのか
私はプレーンを買って、いろんなジャムや、レーズン、缶詰の果物など入れて
毎日飽きないようにしている



コメント

大丈夫?家族から見た“働き方”@あさイチ

2017-06-21 13:48:28 | テレビ・動画配信
大丈夫?家族から見た“働き方”@あさイチ

専門家ゲスト:川人博さん(弁護士)、寺西笑子さん(全国過労死を考える会代表世話人)
ゲスト:石田ひかりさん、くわばたりえさん
リポーター:瀬田宙大アナウンサー


「働き方改革」の現状

40代 卸売り会社 男性:「残業はやめましょう」という話になっている

20代 派遣会社 女性:夜9時半には電源が切れて(仕事が)できない

50代 金融業女性:
「夜6時までに帰ります」などという札をパソコンの上に立てるようになりました

事前に申請しないと、定時でパソコンが使えなくなる
 

月80時間以上残業した部署には警告としてのイエローカードが渡され
これが3枚たまるとレッドカードになり、部署全員のボーナスが下がる

 

ある商社では早朝出勤すると無料の朝食がもらえる
午後8時以降は残業禁止 やり残した仕事は朝に集中してやることを薦めている




Q:「働き方改革」についてどう思うか?

40代 医療周辺機器販売 男性:
制度が先に決まってしまい、社員の準備ができていない感じ 無理矢理回っているのかな・・・

40代 金融業女性:
人数は変わらないまま、仕事量も減らないまま「早く帰れ」と言われて、実際は残業しちゃってます

30代 主婦(夫は研究職):
(早く)帰るようになったが、仕事は大変そうになりました



夫の働き方についてアンケート(約6000通)を実施したら、心配な声が続々と寄せられた









くわばたりえさん:
子どもができた時、早く帰ってきてほしいという話になって
夫は「子どもが出来たからって、早く帰ってる人は誰もいない
上司も帰らないうちに自分だけ帰れない」
と言われてケンカになり
それ以降、帰宅時間について話すとケンカになるからしていない

瀬田アナ:
東京都心で聞くと、意外と好意的に捉えている人が多くて驚いた



アンケートでとくに目立った事例を取材


40代主夫ゆかりさん(仮名)は、ここ10年、夫(30代)の働き方について疑問を感じていた
「よその家庭では、旦那が休日家にいてうっとおしいと聞くと、すごい羨ましい (ウチは)夫がいたことがない」

小学生の長女、次女の4人暮らし
夫はメーカーに勤めて15年 消費者対応の責任者

ある日は午後10時過ぎに帰った 勤務13時間超え
帰宅してもすぐ会社から仕事の電話がくる
顧客との対応にはスピード対応がモットー 休日でも深夜でも関係ない

翌日は、自宅のパソコンでサービス残業

休日も連絡があれば仕事
休みがとれるのは月に2、3日 休みのない月もある

夫「休みたい気持ちはあるが、代わりがいない 諦めかけている (休日出勤は)当たり前みたいな感じになってる」

心配したゆかりさんは、夫の勤務実態を記録しようと考えた
スケジュール帳に夫の帰宅時間をつけることにした



証拠を残しておかなければ、と思ったのが最初
 本人にちゃんと見せて、こんなに酷いということを自覚させたほうがいいと思うし
 毎日こなすことで精一杯なので
 9月なんか休みない これは“過労死レヴェル”です」

転勤して業務量が増えたのをキッカケに体に異変が出始めた
数年前は血圧が一時180を超えた

おととしからクレーム対応もすることになり、体に湿疹が出てきた

痒み止めのクスリを飲んで、なんとか症状をおさえている


ゆかりさん:
本人から「オレ辞めたい」と言わないと思う
一家の主として責任や自覚があるだろうし

私が言うしかないと思い「辞めていいよ」って

(訴えることは出来ないのかな 最初の条件と違うって

ゆかりさんは、夫と相談の上、転職斡旋会社に登録
条件は「同じ業種」「通勤に負担がないこと」、給料は手取りで25万円以上欲しい
これは今の生活を保つギリギリのライン


(兄のウチもローン抱えて、似たようなものなのかなあ・・・

条件に見合う転職先はなかなか見つからない

ゆかりさん:
常にギリギリの生活で、なんとか回している状況なので
例えば私が働いてどのぐらい稼げばいいのか
その分、子どもが学童に行って、習い事はどうするの?とか
家を買って、子どもがいる今では難しいと思う


くわばたりえさん:
残業が140Hだってことを、会社が一番分かっていると思う
それを仕方ないと終わらせてしまっているのか?

瀬田アナ:
会社では「働き方改革」は進めているが、社員全員にゆきわたっていない



●労働についての意識と実態
上位は会社側の都合、下位はそれぞれの都合もある




ヤナギー:
改革という看板はあるけど、中身が伴っていないことを象徴していると思う
僕らの時代はがむしゃらに働くのが普通だった
家族を犠牲にして、みたいなのもカッコいいと思っていた

でも、やった分はキチンと時間外手当が出たり、やり甲斐があったり、昇進につながったり
報酬があったが、今はない

(この1人1人の“働く意識”を変えないと、政策ではどうにもならない



<FAX>

「私の会社は水曜日に“ノー残業デー”を導入したが、業務量は変わらないので
 朝早く出勤するか、木曜日に夜遅くまで残業しています
 “ノー残業デー”をアピールしていても、実際は他にしわ寄せがいっている」

「大企業に聞いても意味がない 製造・販売の受発注の流れを見直さないかぎり中小下請けの仕事は減らないし、
 無報酬で働く実態が続くだけ
 “プレミアムフライデー”が続いている企業がどれほどあるのか、周囲に聞けばすぐに分かること」



家族の限界 夫は長時間労働×ワンノペ育児
地方都市で暮らす広告会社正社員マイさん(36)の例

夜10:55 帰宅後、2人の子どもを寝かしつけ、夫の帰りを待つ
家事、育児はマイさんがすべて担っている
翌日の食事を夜作らないと、間に合わない

マイさん:
仕事をすることで、子どもや家のことを疎かにしたくない

夜11:10 夫(30代 スポーツイベントなどの企画運営)が帰宅 いつも終電近く
土日も働き、平日もその準備に追われる

夫:
家をあけた時の妻の顔で大体分かる
沈んでいると「今日もしんどかったんだな ごめんね」と

翌朝、いつものスケジュールを見せてもらった

6時 マイさんが誰より早く起きて朝食の準備
7時 子どもを起こし、朝食を食べさせる

8時過ぎ 夫が出勤
8:20 子どもを保育園に送り届けてから自分も出勤

午後6時 2人の子どもを学童と保育園に迎えに行き、いっしょに帰宅

6:15 すぐ子どもと入浴
6:35 夕食作り 子どもと食べる

7:55 子どもと遊ぶ時間も大切にしている
8:30 子どもの宿題をみる
9:30 子どもを寝かせる

11:15 翌日の食事の準備
12:30 就寝 睡眠時間はつねに5時間前後


マイさん:
主人にも不満が爆発するし、子どもにもイライラしてあたることもある
「今日も無事でよかった」と思って寝ることをずっと繰り返している
自分のことを考える時間もないから、なんとか日々を送っている


(昔の母親は、これ以上に頑張ってたんだよね 炊飯器もない頃は、火をおこすところから
 子どもが水を井戸から運んできたり、「勉強より、家のこと手伝え」と働いていた時代もあった
 いろいろ犠牲にして便利な生活になっても、どう生きたいのか、意識が変わらなければ何も変わらない気がする

 国や政治屋の改革を頼るより、自分から生き方、考え方を変えるほうが先じゃないのかな
 子どもの習い事は本当に必要なのか、都心で家を買うことが必要なのか、、、
 自分の考える“こうあらねばならない”から始まっているのかも 選択しているのは自分なのだから


瀬田アナ:
夫も申し訳なく思っていて、あれでも早く帰る努力をしている

くわばたりえさん:
例えば、夫が子どもの相手をしてくれれば、妻はその間に食事を作ったりできる
家事の分担ができてない 理想の帰宅時間は19時
ごめん、泣いちゃって だって、みんなでご飯食べて、お風呂入りたいんだもん



瀬田アナ:
旦那さんが言っていたのは、

「職場で成果を上げて評価される方法はなんでも分かるけれども
 家族の成功例、幸せを得るために何をしたらいいのか本当に分からない
 やりたいけど、やれない」


とすごく悩んで、夫婦間でも話し合いがうまくいかない


ヤナギー:
夫が19時に帰っても、収入がキチンともらえるなら、たぶん出来ると思う

(ヤナギー世代の「お金さえあれば幸せだろう?」て古い考え方が、若い世代を苦しめているような気もする



<FAX>

「公務員の夫がいます “残業はするな”“家族との時間をとろう”というなら基本給を上げてほしい
 正直、残業代で生活が成り立っているんです 仕事量は増える一方です」

(私の父も公務員だったけど、毎日17時くらいにキチンと帰っていたなあ
 豪華な接待もあったり、出張で欧米を周ったり で、今は年金もしっかりもらっていて
 でも、その年金が、若い世代がヒィヒィゆって働いているお金だということには気づいていないらしい

「古い体質の人が多くて、まったく変わらない」

この意見には、ヤナギーも顔を歪めて苦笑していた



実践! 夫を早く帰す方法


ある妻のはたらきかけで、夫の帰宅時間がこれまで22~24時だったのが、21時前後になった例を取材

妻モエさん(保育士 32)、夫(不動産仲介会社社員 32)、娘(11ヶ月)

作戦その1:お店の閉店時間を利用
 

モエさん:
スマホでいろんなことを送りつける
21時で閉店するから「間に合うように帰ってきて」
ほんとはそんなに急じゃないけど、そう言えば帰ってくる

(男性は、具体的に言わないと何も分からない人類なのか?

Q:プレッシャーは感じない?

夫:
感じますね ただ、自分の中でも帰る口実ができる タイマーみたいな感じ

作戦その2:可愛い我が子をダシに

モエさん:
電話がかかってきたら、まず子どもに出させる
ちょっとでも、子どものために「早く帰ろうかな」と思ってくれれば



夫:
子どもが電話に出ると、喋っているのが分かるので
周りの人たちに「早く帰ってあげなよ」と言われる それは効果的だと思う

動画は引きが強いとっておきを送る


声だけ送る


Q:何が一番早く帰りたいと思う?

夫:
妻が素直に「疲れた」とかストレートに連絡がくるとき
普段は意地張って言わないので、言うのは本当に限界の時なので
そういう時はもう何も考えずに帰ります(限界になる前に帰れればいいのにね・・・




ヤナギー:
「帰ってきて」って言われて、帰れるのは、職場がいいからだと思うよ

瀬田アナ:
夫の勤めている会社が「ワークライフバランス」を大切にしている環境を作っているのが大前提にある(全然、不十分だよ

このことで夫が気づいたのは、仕事をある程度、効率化できて
帰る意識を自分の中で持てば、多少短縮できるところがある ただし、1年かかってやっと1時間
働き過ぎていないか?ということも含めて、自分の働き方を見直す1つのキッカケにはなった



「働き方改革」が進んでいる業界

(ファミレスは、店を増やし過ぎて、今は客が減ったからじゃないの?



“便利”の裏側で長時間働く人もいる
なかなか変えられない業界もある例を取材

コンビニ経営者・トオルさん(仮名・50代)
1日12時間勤務 3年以上休みなし(よく生きていけるなあ/驚

トオルさん:
精神的・肉体的にも、健全な時の自分がどうだったか分からなくなっている

原因は、「24時間営業」そのものにあるという

ある1ヶ月の「来客数」「売り上げ」の平均をまとめた表
 
深夜帯は5、6人 人件費を差し引くと赤字(なぜ止めない?



やめられない24時間営業

24時間営業はコンビニの原則(いや、客少ないなら止めればいいじゃん 誰もそこまで求めてない

トオルさん:
気持ちは待機状態 何か起きたら、行くのは自分 24時間待機状態 でも限界です

(日本人て基本、受け身だよな


「サービスの複雑化」
 
(コンビニは、銀行・役所・宅急便、全部やってるもんね!

20年ほど前はなかったサービスが増え、店に立つ人がいても休めない
各種税金の支払い、公共料金も含めると、30種類以上の振込票を取り扱う それぞれ様式が違い複雑化している

 
(どれもこれも、いつもお世話になってます/感謝

その割に賃金が安いため、アルバイトが続かない
(客に説明したり、バイトに説明したり、二重三重だな・・・

トオルさん:
いろんな種類のサービス業務を、お客さまは「できて当たり前」というつもりで来るので辛い
我々も知らないサービスを、お客さんが先に持ってくることもある
それぐらい、お客さんがコンビニに期待している

(むしろ、定時で帰っちゃう公務員を減らして、コンビニに派遣して給料を上げてはどうか?

イノ:
同じコンビニが3軒くらい並んでて、夜中に全部開いてるもんね

(ほんとムダが多い謎・・・

瀬田アナ:
大手3社に聞いたところ、条例などで禁止されている地域は別だが、特別な理由がないかぎり24時間営業は止められないそうです

(金儲けが先か




Q:根本の問題は何?

川人さん:
今の日本は「お客さまは神さま」という考え方が行き過ぎている
消費者や取引先が過剰なサービスを求めすぎている慣行を根本から変えることがもっとも重要


業界間・業界内部で取り決めをするとか、
国民側にある程度の不便さは感受するような文化も求められるのでは

ヤナギー:
競争関係もあるから、こっちでダメなら、向こうに頼むということもあるのはどうしたらいい?

川人さん:
お客さんも大事だが、労働者も人間だから大事だという考え方を社会に定着させたい
「過労死防止法」ができて、取引慣行を変えようという閣議決定もされている

ヤナギー:
海外だと営業時間て法律で決めている、ドイツとか
日本では、そういう文化の導入は難しい?

川人さん:
たとえば、コンビニのフランチャイズ契約等について法律上の規制は充分可能 海外でも行っている
シニア労働の改善も必要



<FAX>

マスコミがこういうのを特集すると、ますます若い人はサービス業に来なくなり負の連鎖です
 国で“働かない日”を設定するなど、強硬手段でもしないかぎり変わらない気がする」

日本人は働き過ぎとか、その割に生産性が低いとか言われるが
 そもそも日本社会がサービスや製品の質を支払った費用以上に求めすぎなのが問題なのでは
 会社よりみんなの意識の問題では?」

「職人1人育てるのに3年かかります 年間300万円人件費が増えます
 3年経ち、一人前になって辞めてしまう人も多いです 結局、経営陣が残業することに」

「主人は管理職 いくら頑張っても、労働組合は守ってくれません 有給はおろか、代休もとれません
 女性の社会進出と言いますが、そのカバーをしている人がいることも忘れないでほしい」


川人さん:
「過労死法 第8条」に自営業についても対策しなければいけないと決まっている
経営者、事業主について政府はもっと取り組む必要がある

中間管理職の人が今とてもキツクなっている どこの企業も新人に配慮するようになった
一番の問題は、役員が中間管理職の労働時間を一切管理してない 記録もない
厚労省はキチンと把握するよう言っている

中小企業の取引先の配慮が必要 発注先が下請けにいかに配慮するか

昨年「下水道協会」が過労死が発生したことで、発注先に連名で申し入れをした
ムリな納期設定はしないでほしいとか、突然の変更はしないでほしいとか
全国的な動きも始まっている ぜひ業界団体としても取り組んでもらいたい



過労死の遺族を取材

高橋幸美さんの一人娘はおととし自殺した

幸美さん:
自分の意思でない死を選ぶことが実際に起こり得ることを知らなかった
身近に感じていなかった 浅はかでした

大手広告会社の新入社員だったまつりさん(享年24)
月の残業が105時間に及び「過労が原因の労災」と認定された

国は会社の強制捜査をし、働き方について世に問いかけた

幸美さん:
会社に対して(家族が)何ができるのか
「今日休ませます」と電話することが本当にできるかどうか分からないけれども
亡くなるくらいだったら、しなければと・・・

娘を亡くして1年半後、幸美さんは、最悪の事態を招いてはいけないと強く訴えている

幸美さん:
キャリアがなくなったり、家族を養う収入がなくなるかもしれないけれども
死んでしまったら、本当に取り返しがつかないので


瀬田アナ:
自分にも何かできたのでは、と今でもとても後悔していらっしゃる
川人さんは高橋さんの代理人を務めた

川人さん:
まつりさんが亡くなったのは家族の責任ではない 企業の責任
企業という共同体で起きていることに、家族が介入するのは難しい
ぜひ経営者が改革に取り組んでほしいと改めて思う



家族には何ができるのか?

2人の子どもを持つカオリさん 夫は6年前、37歳で亡くなった
大手自動車メーカーの下請け会社に整備士として勤務していた

亡くなる1ヶ月前の残業時間は85時間48分


カオリさん:
主人が亡くなる前は、過労死は他人事だと思っていて
「いや、そうじゃなかった」と亡くなってから初めて気がついた


最初に異変を感じたのは、亡くなる5年前
深夜、帰宅した夫は疲れ果て、テーブルにつっぷしていた

「どうしたの?」と聞くと「頭の中が無になった感じなんだ」と言った

もともと、深夜の帰宅が多かったが、グループリーダーを任されて長時間労働+精神的負担が増えていた

(両親はきっと息子がグループリーダーになったことを喜んでいたことだろう

カオリさん:
とても几帳面な人なので、責任感をもってこなす人でした
疲れたから休むというのは思い浮かばなかった

カオリさんは、夫のことが気になりつつ、子どもの世話に追われていた

その後も、夫は休みの日も無表情でボーっとしていることが続いた
カオリさんが精神科の受診をすすめ、「うつ」と診断された

夫は、処方されたクスリを飲んで、仕事を続けた

カオリさん:
クスリを飲んで治るなら大丈夫かなと、安易に考えていたところもある

2011年 東日本大震災発生 会社はさらに忙しくなった

毎日朝7時に出て、深夜帰り 睡眠時間は3~4時間
仕事のシフトが変わり、休日は木・金になった
コミュニケーションの機会がなく、夫は家でクルマの整備をしたりしていた



カオリさん:
休日が木・金になってから、今までと違うぐらい混乱していった
疲れ具合とか、様子が違うなと思った

休みが変わって3ヶ月後 家族とも会話しなくなったある日の朝
起きてこない夫を子どもに見に行かせると「起きない」という
寝室に見に行くと寝たまま亡くなっていた

死因は「心疾患」

6年後の今でもカオリさんは後悔し続けている

カオリさん:
自分に(過労死の)知識がもうちょっとあって、こういう働き方をしていてはダメだと分かって止めていれば
こんなことにはならなかったと思う

本人はもっと生きて、子どもたちの成長をいっしょに見守っていく予定だったので
「なんで止められなかったのかな」「主人の両親に対して申し訳ない」という思いばかりが巡っていました


瀬田アナ:
取材をするとみなさん「まさか、我が家に」とおっしゃる



過労死を防ぐために

寺西さんも21年前に夫を過労死で失った

寺西さん:
夫は飲食店店長だった まさか自分の家族の身に起こるとは考えていなかった
家庭内のことは分かっても、職場のことは分からない

夫はこれまでも会社から出される無理難題に耐えてきたので、
今回も乗り切ってくれると考えていた

ヤナギー:
ご主人は愚痴ることはなかったですか?

寺西さん:
常に仕事に誇り、自信を持って取り組んでいたので、なんとか前向きに達成しようという考えだった


家族が気づける過労死のサイン


すべてがあてはまれば過労死ということではない
下の2項目は、精神科に行き、周りの助けが必要な状態と認識が必要

(友だちがこんな感じだから心配なんだよな・・・

寺西さん:
夫もささいないことで怒ったり、新聞を見ててもボーっとしていた 体に覇気がない状態だった


睡眠時間が5時間未満が1ヶ月以上続いているか気づいて欲しい
→疲れがとれなず「脳・心疾患」の危険性が高まる

寺西さん:
「過労死ライン」は、仕事によるストレスで寝付けない、夜中に目が覚める 睡眠の質も悪くなる

ヤナギー:
記者の仕事もそうですけど、睡眠時間が少ないとか、何日寝てないとか、
逆に「オレ仕事してる」という充足感、やりがいに感じているケースもある

(会社に必ずいるね 「有給こんなに捨てたよw」「昨日も徹夜だよ」というのが自慢そうな人

寺西さん:
人間は機械ではない 睡眠などのバランスが大切

川人さん:
過労死で倒れる直前の段階では、会社でも分かっていることが多い
その時にストップをかけないのが、日本の職場の現状
「あと1週間、1ヶ月の辛抱だ」と続いてしまう


イノ:
「休みたい」と言いやすい状況と、周りが「これはマズいかもしれない」と気づいてあげられる状況が必要



●「過労死110番」


電話:03-3813-6999
受付:平日 午前10時~午後5時(午前12時~午後1時除く)



<FAX> 2800通を超えた/驚

 



川人さん:
これはとんでもない違法行為 極めて悪質なケース
労働基準監督署、労働局、厚生労働省に言えば動くと思う
クビになったことが伝わっていないのでは?


ヤナギーの選んだ1枚



川人さん:
あまりにもいいことばかり謳っている所は疑ったほうがいいと思う
むしろ、ある程度、こういう問題が残っているが努力しているとか
アナウンスしている所のほうが信頼できる

HPで「病気で療養している人がいても、こうして改善している」とオープンにしているところもある
残業時間を公開しているところもある
できるだけ情報を公開している所は信頼できると思う

 

 


寺西さん:
労働時間の管理が正しくされてないのが大きな要因




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時代は常に変化しているのに、いつまでも変わらない、変えようとしない人もいる
これだけ特集番組をやっても変わらないのは、1人1人のヒトの意識改革がもっとも難しいからではないだろうか

本音で話そう! 2017ニッポンの働き方@週刊ニュース深読み

続ける?やめる? “24時間型社会”ニッポン@週刊ニュース深読み

どう防ぐ?若者の過労自殺 "会社と社員"のつきあい方@週刊ニュース深読み

KAROUSHI(過労死)

どうなのヤナギー パート主婦迫られる選択@あさイチ

モーレツ社員はいらない!? "働き方改革"始動@週刊ニュース深読み

どうする?"マタハラ" あなたのホンネは?@週刊ニュース深読み


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オンナの怒り解消法@あさイチ

2017-06-21 13:15:04 | テレビ・動画配信
オンナの怒り解消法@あさイチ

“実験心理学の立場から「怒り」の正体を研究してきた名古屋大学大学院情報科学研究科准教授の川合伸幸さんによれば、
 怒りは「攻撃性」と「不快感」という2つの成分にわけられ、それぞれが高まった状態だといいます。

 実験によって、「攻撃性」は、姿勢をあおむけにするだけで簡単に下げられることが判明!
 脳は体の状態をモニターしていて、「今は攻撃する体勢にはない」と判断するからです。
 逆に言うと「前のめり」で「こぶしを握りしめる」とか、「物にあたる」「どなる、叫ぶ」といった
 攻撃性が高まる姿勢や行動は、怒りを増幅させるといえます。

 さらにオハイオ州立大学心理学科のブラッド・ブッシュマン教授の実験によれば、
 血糖値が低いグループは、高いグループに比べて3倍、怒りの程度が強いことがわかりました。

 この結果について帝京大学大学院教授で心療内科医の中尾睦宏さんは、
 「怒りをコントロールする大脳皮質が働くには糖分が必要なため、糖分が不足すると怒りっぽくなる、
 怒りを抑えられなくなるのは合理的な結果だ」といいます。”

専門家ゲスト:川合伸幸さん(名古屋大学大学院情報科学研究科 准教授)
ゲスト:ミッツ・マングローブさん、虻川美穂子さん
VTRゲスト:中尾睦宏さん(帝京大学 教授)、井ノ口馨さん(富山大学大学院医学薬学研究部 教授)、フィフィさん(タレント)
リポーター:雨宮萌果アナウンサー


【ブログ内関連記事】

DV家庭の子どもたち@あさイチ

イノッチ:
先日取り上げたDVとも関係するかもしれないよね
家庭内、夫婦間がギスギスしてたら、子どもにも影響して、
連鎖するかもしれない可能性もあるって

単純に“ヒステリックな女性”みたいな笑い話じゃなくて
“怒り”やたまった不安を解消できる方法が科学的に解明されつつあるなら
真剣に取り組むべき課題だと思う



“怒り”の正体は「攻撃性」と「不快感」
 


専門家:
怒りは1つの単体の感情と考えられてきたが「攻撃性」と「不快感」の組み合わせと分かってきた



<実験1>

1.目的を告げずに、被験者に作文を書かせる

2.脳波などを測定する器具を装着


3.別の学生に、被験者の作文を次々と批判させる

「文系の学生なら、もうちょっといい文章が書けるのではないかと思った」などなど

被験者は黙って苦笑していたが・・・

4.脳波を測定し、攻撃性を数値化すると、批判を聞いてしばらくすると攻撃性の数値はマックスになった


5.不快感も徐々に上昇


被験者に感想を聞くと
「ああいうことを言う人たちの文章を読んでみたい 逆に“お前らどんなレヴェルや?”みたいな」
と怒っている様子


<実験2>

実験1同様、怒りの感情を口にした男子学生


今度は横になってもらい、批判を聞いてもらうと・・・
 
数値は上がらなかった

被験者2に感想を聞くと

「起きている時は、画面に食ってかかる感じだったけど
 寝ている時は、リラックスして受け入れる感じになった
 “自分の文章が悪いのかな”と相手の主張を受け入れてしまう感じ」


 


専門家:
(仰向けの)状態では、気持ちを前のめりに、相手に突っかかることができにくい
脳が体の状態を見ていて、「あれ? 今は(攻撃する時)じゃない」と攻撃性が出にくくなる

※ちなみに、学生の文章はけっして悪いものではない



●“怒り”の原因その2:血糖値が下がると怒りやすくなる
オハイオ州立大学心理学科のブラッド教授の論文で
被験者に1日で何回怒りを感じたか、その日の終わりに、人形に針を刺してもらった

針の数=怒りの強さを表すという




専門家:
怒りっぽいのを、我々は理性で抑えようとしている
それは、大脳と言われている脳の表面の反応で行われる
大脳皮質は、糖分でしかエネルギーを補給できないので
怒りを抑えようとするたびに糖分が必要になる

お腹が空いた時に怒りっぽっくなるのは納得できる

対策:
バッグに飴などを入れておく
ただし、血糖値が上がるまで約8分かかる






「思い出し怒り」のメカニズム
「攻撃性」より「不快感」のほうは、なかなかすぐには下がらない
相手に対するモヤモヤが残ったり、過去のことを思い出して怒りがぶり返す

ある既婚女性の例:
夫が食器洗い器のスイッチを入れ忘れた
それをキッカケに、これまでも炊飯器のスイッチを入れ忘れたこと、
タオルのたたみ方をいつも間違えることを思い出してイライラして怒ってしまう





専門家:
怒りも恐怖も、どちらもすごく記憶に残りやすい 1回経験しただけで、一生覚えている


<ネズミの実験>(また・・・ネズミさんが哀れ/涙

1.ネズミにある音を鳴らすたびに電気ショックを与える


2.甘い水を与えた時も同じ音を鳴らす


3.すると、好きなはずの甘い水を与えても飲まなくなった
つまり、別の記憶同士が結びついたと考えられる
 


専門家:
神経細胞の構造は、分子、細胞などの点でヒトとネズミではほぼ同じ
マウスで起こったことは、ヒトにも起こると言える
(それなら、なぜネズミはいつまでもヒトの奴隷にならなきゃいけないの?

メカニズムが分かれば、怒って「ワッ」と言いそうになった時に
「そういえば、あさイチであんなこと言ってたな」とワンテンポおいてください(番宣か?w
その記憶が次の時に関連付けられる

 



気持ちの書き換え

テレオペで数々の難題クレーマーをこなしてきた経験を本にした女性


 


<フィフィさんにドッキリ実験>
(誰だろう? しかも、私は“ドッキリ”系の番組はキライだ ヒトを騙して笑うって・・・笑えない

1.「あさイチ」の番組のために、アンケートを書いてほしいと頼む

2.同じ部屋にパーテーションで区切られた所からスタッフが入れ替わりに出てきて、次々と横柄な態度で怒らせる
例:わざと水をこぼして、何度も書きなおさせたり


2.キレたところに達人が登場して、一緒に出演するNPO法人だと自己紹介する

達人の怒りのなだめ方1:相手の気持ちに寄り添い、話を聞く
フ:私、1時間半くらいいる
達:こんな状態でアンケート書けとか絶対ムリですよね~

フ:今日、朝早くて4時半だったの
達:ひどいですね~

達人の怒りのなだめ方2:怒りの矛先を別のものに向ける
フ:まずマネージャーが帰ってこない 意味わかんない
達:マネージャーさんに償ってもらわないと

達人の怒りのなだめ方3:相手以上に大げさに怒ってみせる
フ:私なら(番組の)偉い方に謝ってもらいたい
達:やばいよ、そんなことしたらw

達人の怒りのなだめ方4:相手のことを「優しい」という
フ:私、性格悪いみたい
達:そんなことないですよ~ 優しいんですね 私なら抗議とかしちゃいそう・・・

フ:
でも、もう二度と会わない人たちだから
「あさイチ」ってこき使ってるんじゃない?
毎日違うスタッフさんと会う仕事だから

フ:そうですね
達:いろんな人がいるね

ここでドッキリだと明かす


<フィフィさんの感想>

「何があったの?、と気持ちを聞いてもらってる感じがした」


<なだめるポイントまとめ>




「客観視」すること+気持ちを書き換える
例:「自分も炊飯器のスイッチを入れ忘れたことあったな」

イノ:
夫婦など1対1の場合、家庭という閉鎖的空間の中で
「客観視」することが出来ないからみなさん悩んでいらっしゃるのでは?

専門家:
相手にしてもらいたいのは「ごめん、ごめん」ていう謝罪ではなく補償
「これからどうしていけばいいか」を提案したり、改善方法を2人で相談し合ったり

夫婦間の怒りでもっとも大きい原因は「もっと一緒に時間を過ごしてほしい」こと
いっしょに料理を作るのもいいし、散歩したり、共同作業を増やすことも1つの案



<FAX>

 



特選!エンタ 阿川佐和子さんイチオシ “父”本

スタジオでイチオシとして紹介した書籍

「五月三十五日」/著者:エーリヒ・ケストナー、訳:高橋健二/岩波書店

ケストナーは大好きだけど、これは知らなかった きっといい本だな

「杏っ子(あんずっこ)」/著者:室生犀星/新潮社

「強父論」/著者:阿川佐和子 /文藝春秋




グリーンスタイル 芸達者なインコと暮らしてみよう
インコも可愛かったあ! ほっぺにチークいれたみたいで



なにか芸をした時にコレを鳴らして餌を与える


おもちゃのコインをお賽銭箱に入れて、鐘をついて、おみくじを手に渡す
寺島しのぶさんのは「当たり」(おみくじなのに?w)だったのに
イノッチの手には2回とも乗せずに、おみくじは2枚とも「ハズレ」

イノ:テレビ的にサイコーだよ! 一緒に営業回ろうぜ ってww

本当に頭がイイんだな
それに想像よりとっても長生き/驚
ゾウとかもそうだけど、長生きする動物はより知能が発達していて、集団生活に慣れるし、感情も豊かだと思う



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宇宙ミュージアム『TeNQ(テンキュー)』@東京ドームシティ(2017.6.19)

2017-06-20 12:43:59 | アート&イベント
宇宙ミュージアム『TeNQ(テンキュー)』@東京ドームシティ(2017.6.19)

以前はよくラクーアに買い物をしに来ていたけれども、最近は全然行ってない
ふと、こんなミュージアムを見つけたのでNさんを誘って行って来ました
梅雨に入っても、猛暑の夏か?ってくらいに晴れにしてしまうNさんの晴れパワーさすがです

水道橋からすぐとのことで、初めてドームの裏側を見た気がする
このビル自体は前からあったみたいだけど、いつのまにこんな施設が出来たんだろう?



ドームホテルって高いんだなあ



ミュージアムはエレベーターを上がって6F
事前にスタッフさんに電話で聞いたら、「平日は混まない」と言っていた通り、
カップル、家族連れ、星好きなおじさん?など見たところ十数人といったところ

入り口で当日券を余裕で買って、13時の回のプログラム1まで「エントランス」にあるモノを鑑賞


エントランス


いきなり、宇宙人を見つけてテンション大幅アップ


探査機たちも可愛い ひらがなで分かりやすい名前も好き



13時に集合して、チケットのQRコードを読んで入るんだけれども・・・


トンネル0
このお化け屋敷にでも通じる真っ暗さ加減+密室+6Fでもうダメです
なので、久々ソラナックス2錠投入
その次の間の大音量などもドキドキしたけれども、クスリが効いて、あとはなんとか平気だったv

てか、なぜ真っ暗?


はじまりの部屋


本来は違う映像?らしいが、今日は不具合で別の映像を流したらしい
元ネタを知らないから、このプロジェクションマッピングだけで充分な迫力だった/驚

大音量と、途中の猛スピードで画面が引いたりするのは
気分が悪くなりそうだったから、スタッフさんの指示通り目を閉じてやりすごした

最初は、白い壁の奥から宇宙に関連するモノが立体的に出てくるところからビックリ
時計だらけになったり、科学者の意味不明な化学式でいっぱいになったり
エジプト文明などのヒトの歴史も通過して、宇宙へ飛び出す(ここも怖かったな

最近ずっと眉村卓さんのSF小説ばかり読んでいるから、
自分がタイムトリップして、宇宙に連れていかれる感じを想像しながら観た
プロジェクションマッピング技術のリアル感は改めてスゴイなあ!

そして、この部屋は寒かった!! 宇宙の寒さを体感させるため? いやいや


シアター宙(10分間)


今日のメイン 大きな円形のどこに立ってもいいんだけど、一応、非常口(出口)に近い所を確保

全体のストーリーとしては、月面から始まって、それを地球上から見るまでカメラが引いていく
地球もどんどん離れて、太陽系、銀河系へと離れていく
これってCG? 本物の映像かってほどの美しい迫力ある映像

太陽のコロナ?もスゴイ! 足元から巨大な炎が立ちのぼる
時々、画面が周っているのか、自分が周っているのか分からなくなるのは目眩がしたけど

プログラム2は、緑などの自然も観れる そちらも気になるけれども
追加料金が600円かかるとかなんとかゆってた


サイエンス&イマジネーション


宇宙の知識をいろいろ体験しながら学べるスペース
自分が宇宙に行ったように撮れる写真コーナーがたくさんあって、
Nさんに協力してもらいほぼ全部撮ってもらいました/多謝





土星も火星も、地表には何もなくて、もしここに宇宙都市を造って
移住計画が始まったとしても、私は行きません・・・黄色い空とかムリ

いつ見てもフンのように見える(失礼)「イトカワ」の模型もあり

白く塗ってある分、フン感は減っているけどw

もちろん「はやぶさ」の模型もあった




「宇宙関連占い」
心理診断関連は通り過ぎることはできませんw

1.START地点に立って、メニューを選ぶ
質問は「あなたを宇宙人に例えたら?」「あなたにピッタリな怪しいスポットは?」「あなたの人工衛星タイプは?」の3つだった気がする

2.足元に質問が映像で出てきて、「はい」「いいえ」の円に入ると、また次の質問が出て来るシステム

3.最終的に「あなたのタイプは○番です」と出てきて、後ろにある戸棚の該当する番号を開けると答えが出てくる


私のタイプはこんな感じ

「あなたを宇宙人に例えたら?」

火星人出ました/嬉×5000 この昔ながらの姿に、安心感を覚える・・・

「あなたにピッタリな怪しいスポットは?」

“ナスカの地上絵”うんうん、これはきっと宇宙人が描いたに違いない

「あなたの人工衛星タイプは?」

“さきがけ”は聞いたことないなあ


Nさんの答えも見せてもらった

「あなたの人工衛星タイプは?」

“しずく”も初耳

「あなたを宇宙人に例えたら?」

“レプティリアン”全然聞いたことないけど、超かっちょイイ
舌がビロ~ンて長くて、シッポも長い 河童っぽい雰囲気を醸し出しています ステキすぎる

他にもどんな宇宙人がいるのか、戸棚をいっぱい開けたけど、グレイしか見つけられなかったw






天体望遠鏡は、使い方を教えてもらったけれども、ピントを合わせたり、
上下、左右に動かしてもよく使いこなせず諦めた


なぜか、食器が並べられたテーブルとイスがあって、居心地のよいソファに座ると
上には、宇宙ステーションの窓のように、地球などの映像が流れている



正面の巨大スクリーンには、なぜかクラシック音楽に合わせて
たくさんの天文台?が一斉に同じ方向を向いて、まるで踊っているように演出された映像が数分間流れる
みんな動いているのに、たまに動いていないコもいるのが可笑しい





にしても、ここはアメリカか? なーーーーんにもない広大な砂漠に、一体いくつあるんだ?!てほどの数/驚
1台造るにも相当な金がかかっているだろうし、これらを動かす技師もいるだろうし
知らない間に宇宙開発事業はここまで来ているのか・・・



企画展示室 The Journey to EUROPA by KLOKA~木星の月・エウロパへの旅~
会期:2017/3/9 THU ~ 6/28 WED





これも楽しみにしていた展示

木星の衛星「エウロパ」の海底深くに探査船が降りていって?驚
地中の深海と重ね合わせて「チムニー(熱水噴出孔)」の実物標本まで展示されていた


【ブログ内関連記事】

『100の知識 深海のなぞ』(文研出版)

探査船の窓から、深海が覗けて、チムニーから真っ黒い水?が噴出している様子が覗ける

もし生物がいたら、こんな感じでは?という巨大クラゲや魚もリアルで
本当に発見されたのかと思った/驚 クラゲ大好きv

 



 


【ブログ内関連記事】
プロジェクションマッピング「小笠原から実物大クジラがやってきた!」@すみだ水族館

ふしぎいっぱい写真絵本『クラゲゆらゆら』(ポプラ社)

エウロパに未来都市ができたら・・・のコーナーでも「顔はめ写真」が撮れるんだけど、
さすがにクラゲ(実際はファンキーなウィグみたいな)をかぶってまで写メは撮りませんでしたw




つながる場所


長いソファーが置いてあり、片方の壁いっぱいに宇宙の映像とともに
宇宙に関連する偉人(たぶん)の名言が現れては消える
次々と出てくるから、読む前に消えちゃうのも多い
宮沢賢治も最後に出てきて、写メろうとして、消えて、なにが書いてあるのかも見れなかった・・・

ガガーリンの「地球は青かった」は分かるけど、「さあ、行こう!」は名言なのだろうか?w
アインシュタインも多かったな








月面の上を歩くと足跡がつく仕掛けも面白い
自分の履いている靴じゃなくて、宇宙飛行士のデカい足跡だし、
試しに後ろ向きで歩いても、正面向きにしか出てこなかったけどw


今日の日付が書いてあるのもステキな演出v


超小型独自衛星の実物大模型なんていうのも2個展示されていた








人工衛星がどんどん小型化されているニュースは見たけど、ほんとに小さい/驚
この中に一体どんな仕組みが入っているのやら

今、地球の周りには、世界各国が飛ばした無数の人工衛星で「宇宙ゴミ」が問題になっているのも忘れてはならない


【ブログ内関連記事】

世界が狙う“星空のカネ”宇宙ビジネス最前線@週刊ニュース深読み

どこまで進む? 日本の宇宙開発@週刊ニュース深読み

SPACE EXPO 宇宙博 2014~NASA・JAXAの挑戦@海浜幕張

女子的★宇宙 大解剖@あさイチ

『はやぶさ 遥かなる帰還』(2012)

JAXA i

「読書感想メモリスト2」の「宇宙」も参照


いったん出口を出ると再入場は出来ない一方通行式


宇宙ストア


お土産コーナーも楽しみのひとつだけれども、モノを増やすまい、増やすまい、、、と思っていたのに
ふと目に入ったガチャ2種類を出してしまいました

うすーい色の土星(マグネット)と、実験用航空機「飛翔」などというレアなモノが出てきた
うーーーーーーん

 







 

 

宇宙食もいろんな種類があって、アイスとか美味しいのかなあ?
ストロベリー味とかは分かるにしても、「ナポリタンアイス」とか書いてあったのがいまだにワケが分かりません???
友だちのために「チキンライス」も買いましたv

 

Nさんも、水かお湯でもどすタイプのご飯と、缶に入ったパンを購入
吉祥寺に似たようなのがあって、自販機だったけれども、
中はデニッシュ系でフワフワでなかなか美味しかったことを思い出した

非常食にもなるのでは?と思ったけど、2018年までとか、2022年までとか意外に短い/焦

「トラベル/宇宙飛行士」と書かれたマステもゲットv



けっこう面白かった!

ここから、ラクーアのほうまで歩いて、休憩がてらお茶した
けっこう前に1、2度行ったこちら


ムーミンベーカリー&カフェ 東京ドームシティ ラクーア店




私が注文したのは「ムーミンママのパンケーキ」


メニューの写真のタワー感と比べたら、若干低かったけど、量的には充分
久々、新鮮な果物もたくさん摂れたしv

Nさんの頼んだアイスも、ニョロニョロとミィのクッキーが刺さってて可愛かった

 

スタッフさんがいろんなキャラクターのぬいぐるみを
どのテーブルのお客さんにも満遍なく楽しんでもらえるように運んでくれているサービスも細かい

最初はフローレン、次にきたのはスナフキン ミィは来なかったな

あとは、食料を買い込んで、帰った

今日も1日充実した佳き日でした/感謝×5000



その他の拾ってきたチラシなどは、インスタにもアップする予定です



 



しっかりした1冊の本まであってビックリ
 





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