メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1993.1~ part3)

2012-11-14 10:58:34 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part2からのつづき。
若かりし頃のメモなので、不適切な表現、勘違い等はお詫び申し上げます/謝罪
なお、あらすじはなるべく省略しています。


『ホーム・アローン』(1990)
監督:ジョン・ヒューズ 出演:マコーレ・カルキン、ジョン・ハード ほか
クリスマスシーズンに観れば心が温まること間違いなし
せっかくジョン・ハードが出ているのに色っぽいシーンもなく、
すっかりパパ演技に徹しているのはちょっと残念だけど、
よく発掘してくれたカルキン君のそこらにない魅力あふれる作品になっている。

クリスマス一色の家々いっぱいに仕掛けられているハンパじゃない罠の連発に
見事ハマってくれるマヌケな泥棒2人組がどこか憎めないだけに、
なんだか可哀想になっちゃう(2で仕返しがくるんだけど
空き巣狙い防止対策としては、かなり参考になるかも。完全安心な防犯設備でも油断は禁物。
主人公は少年だけどセリフの下品さは立派に大人向けコメディ。
家族そろってこれを観たら、子どもへの影響は一体どうなのかしら?
N.Y.じゃ今もこんなステキなホワイトクリスマスの景色が楽しめるのかな?


『ナイト・オン・ザ・プラネット』(1991)

監督:ジム・ジャームッシュ 出演:ウィノナ・ライダー ほか
待ちに待ったこの1本。
夜7時。L.A.の空港。タクシー運転手とそれに乗り合わせる客との人情話から始まる。
1.新人女優発掘のエイジェント
「映画スターになりたいって娘はたくさんいるけど、あたしはあたしなりのプランを立ててるのよ」
2.N.Y. ドイツの道化師 散々な兄妹喧嘩。
3.PARIS 盲目の女を乗せた黒人ドライバー。
日本の盲人に対するイメージとかなり違う。
色も味も感覚で捉えて、仏らしい粋なセンスがある。
4.ROME 司教風の坊さん 過激だけど一番笑える一作
5.ヘルシンキ 友2人と中年ドライバー
友の不幸など不幸のうちに入らないと見捨てる話。不幸は比較の問題だろうか?

そしていつものごとく朝がやってくる
真夜中を縦横に走るタクシー。そこには人の流れと生き様が見えてくる。
いくつも、いくつも、とったりかわったり。。。

♪もう一度チャンスを賭けたい 潮の流れに
 グッド・オールド・ワールドにもどって/トム・ウェイツ


『スピリッツ・オブ・ジ・エア』(1988)

監督:アレックス・プロヤス 出演:マイケル・レイク ほか
どこか未来か世紀末の地の果て。
どんな夢も実現すると心から信じて、努力を惜しまなければ叶うだろうと今作は語っている。
とにかく過激でパンクなベティの七変化のメイクとファッションのアイデアが奇抜。
いくつもの十字架や廃車、風をよむ旗などが砂漠の荒涼さと不思議にマッチしている。
ベティの弾く弦楽器もシンプルだが大地の音とよく調和している。
真っ青に抜けたどこまでも広く続く青空はこれまで見た事もないほどキレイ
ダリの絵の中に迷い込んだよう。

(これは砂漠シリーズかも。


the best of Saturday Night Live『ウェインズ・ワールド・スペシャルエディション』(1992)
監督:デイヴ・ウィルソン 出演:マイク・マイヤーズ、ダナ・カーヴィ ほか
ゲスト:トム・ハンクス、エアロスミス、マドンナ ほか
アメリカで人気爆発の2人組を、まずは拝見。なんだか理解するのにとまどう世界。
映画スターも続々生まれたコメディアンの登竜門的番組らしく、
エディ・マーフィのSNLライブビデオは爆笑ものだったけど、
CMパロディあり、ニュースパロ、ミュージシャンのゲストも出て、コントがあって・・・
と、これは「ひょうきん族」にも通じるスタイル。

この2人組の笑いはたぶんブッ飛んだ今風の言葉やノリにあるのかも。
でも単なるキャラとしての演技であって、ラストはフツーに肩をたたき合ったりして終わるのが妙
全体的にアメリカ、ハリウッドにありがちな虚像のムードが漂っている。
政治に関するコントもいっぱいでブッシュ大統領のギャグは笑える。

“Party On!”だの“Excelent”、“No Way”“Way!”、“Not!”(んなわけないだろ)などなど
流行しそうな(させようとしている)ギャグの連発。
ハンクスやマドンナの普通じゃ見れないようなコミカルななりきりぶりは楽しい。
2人組が地下室から飛び出して、多彩な出演者を交えて大騒ぎを起こすヒット作『ウェインズ・ワールド』劇場版のほうが面白そう。

(この後、SNLライブビデオにハマって大体見た


『フォーエバー・フレンズ』(1988)
監督:ゲーリー・マーシャル 出演:ベット・ミドラー、バーバラ・ハーシー ほか
男同士の友情を扱ったハードボイルドはよくあるけど、
最近、女同士の友情を感情豊かに描いた作品も多く作られている。
異性に対する愛とはまた違った、友情も人間の大切な感情のひとつ。
2人の子ども時代を演じる子役も芸達者でしっかりした演技をしている。
もちろんジョン・ハードも誠実で、金の亡者でない演出家役でとてもイイ。
そしてミドラーのしっとりした歌は聴かせてくれる


『ミレニアム』(1989)
監督:マイケル・アンダーソン 出演:クリス・クリストファーソン、シェリル・ラッド ほか

「一度会ったきり。生きている間2度と会わない者は、タイムトラヴェラーかもしれない」

生殖能力を失い、肉体をそのままコピーする技術を持ち、
時間を自由に行き来することが出来ても、魂や愛、希望も存在せず死にかけた千年後の未来。
しかし、時間の流れをつきつめて考えると複雑すぎて混乱してくる。
人が生き、そして死んでもなお、その後の無数の人間の命や人生、
歴史につながっているという考えは素晴らしく、また真実ではないだろうか。

それにしても、ある未来がパラドックスによって崩壊した後は一体どうなるのか?
別の新しい未来とすぐ入れ替わるのか、それとも?
いや、時間が刻々と先へ流れているかぎり、それは未来へと無限につながっているのだろう。
その世界に人間らしい生物が存在していようといまいと。
ヒットしたという記憶はないが、SFとしてストーリーもセットも小道具もとても完成された作品。
メイヤー博士は大好きだったドラマ『ヒル・ストリート・ブルース』の署長役の俳優


『クローズ・マイ・アイズ』(1991)
監督:スティーブン・ポリアコフ 出演:アラン・リックマン、サスキア・リーブス、クライブ・オーエン ほか
『モーリス』を思い起こさせる。ホモセクシュアルの次は姉弟の近親相姦。
劇場公開もまだ記憶に新しいイギリスの叙情的作品。
同じ血の通う家族愛をこえた異性愛が生まれるって一体どんなものなのか?
暑さのひどいひと夏のせいか、それとも境遇のせいか。

現代のイギリスのセックスシンボルであるサスキアの大きなお尻とイギリス訛りの声、クライブのスーツ姿は完璧。
ナタリーの夫シンクレアのキャラもなかなかイイ。リックマンの『ダイハード』にないソフトな演技はとても魅力あり。
上司がエイズだと公表するシーンがちょこっと入ってたり、
リチャードが若いのに妙に世界の終わり、人類の滅亡の話を何度も日常会話で話しているのは
きわめて現代を反映していて、今っぽい作品に仕上がっている。


『花嫁のパパ』(1992)
監督:チャールズ・シャイアー 出演:スティーブ・マーティン、ダイアン・キートン ほか
観た後で胸の奥がキュンとなるような作品
もし私がアメリカ人ならもっとキュンとなれたのにと思うとちょっと残念。
アメリカのステキな一部分を見せてもらったって感じ。
誰より娘を天使みたく愛しているマーティンの父親演技はサイコーに味がある。
もちろん母親役のキートンがメジャーな作品で観れるのは久々でとても嬉しい。
それにしても、1人当たり250ドルの披露宴費用から始まって、出費の莫大さには呆れる。
それにマーティン・ショートの何語訛りかさっぱりメチャクチャな英語を喋りまくる
ウェディング・コーディネーターが輪をかけて変だからまた大変
子を持つ親、とくに父親の心境とは本当は一体どういうものなのだろう。

「人生は驚きの連続さ」

仕事バリバリのシンウルウーマンもこれを見れば結婚観がちょっと変わって、
ちょっと夢を抱くかもしれない一作。


『アップルゲイツ』(1990)
監督:マイケル・レーマン 出演:エド・ベグリーJr. ほか
昆虫が人間に化けて、環境問題を訴え、人間を滅ぼすために原子力発電所の爆発を密かに狙っていたら・・・?
上記とはまた一風違ったストーリーの奇抜さで笑える一作。
アメリカが慢性的に抱えている問題を風刺した鋭い皮肉。
それに『ザ・フライ』をパロったSFXまでとりまぜたりする昆虫ギャグ?がイケる。
人間より昆虫のほうがはるかに割合は多く、人類が滅びても、その生命力はずっと続いていくかもしれないのは、
彼ら自身、自然のサイクルからはみださず、破壊することなく、
適応して生きていることに鍵があるのかもしれない。


『the best of SATURDAY NIGHT LIVE 15th anniversary special』(1992)
 
監督:デイヴ・ウィルソン 出演:ブルース・ブラザース、チェビー・チェイス、ギルダ・ラドナー、スティーヴン・マーティン ほか
なんだか訳の分からんコントやら、ほとんど一発芸まで、
もし私がアメリカに住んでいて、毎週土曜の夜、家族みんなでこれを見ていたとするなら、
傑作集としてもっと想い入れも強く楽しめたろうけど、やっぱりわからんのが多いなあ
中でもやっぱり笑えるのはエディ・マーフィーかな。
彼のは別売りで何本か出ているだけあって、何度見ても爆笑もので分かりやすい。

アメリカのコメディアンはルックスも良かったりするからイイ。
ほとんど映画でも成功している連中がこの記念ライブに来ていて、その豪華さはすごい
上の出演陣のほかにも俳優のマシュー・ブロデリックが出たり、
グレン・クローズが客席にいるかと思えば、ブルース・ウィリスが最後をしめくくったり。
スタートレックのカーク大佐まで登場しての大騒ぎ。
若手ではマーティン・ショートがけっこう芸達者でイイ。
映画でもいろんな変な役で出ているけど、ルックスがいいのに
なりきってバカげたシンクロナイズドスイミングなんてやってるのが可笑しい

バカ騒ぎが終わった後、週末が終わりかける哀愁みたいなものまで感じちゃうところなんか、
やっぱし「ひょうきん族」を思い起こさせるんだな。
今は亡きジョン・ベルーシの傑作コントやブルース・ブラザース時代のファンキーなロックも見れて、これはイイ

ギルダ・ラドナーの「ロザンヌ・ロザンナダナ」大好きだった!w


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