メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1991 part4)

2012-09-23 10:30:16 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part3からのつづき。


『インテルビスタ』
監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ 出演:アニタ・エクバーグ、マルチェロ・マストロヤンニ ほか
私は『8 1/2』や『アマルコルド』より今作のほうがより分かりやすく
フェリーニの雰囲気がよく理解できた。
自伝の映画化と、現在の撮影隊のシーンが混ざって、
それを客観視している人物がV/O(?)している。

途中『甘い生活』の一幕も紹介されて、早速明日にでも観たくなった。
日本人のなんだか薄汚い取材班がくっついて歩いていて、
インテルビスタとはインタビューの意味らしい。
撮影中の騒々しさはどこへやら、終わるとみんながそれぞれ行く所へ散り散りになって、
撮影所は荒れたまま、次の作品でまた賑わうのを待つ。


『ジャイアンツ』(1956)



監督:ジョージ・スティーブンス 出演:エリザベス・テイラー、ロック・ハドソン、ジェイムズ・ディーン ほか
家族と土地、人種問題を扱った長編では『風とともに去りぬ』を思い浮かべるが、
華やかさはなくても、今作はずっと人間的な温かみが感じられる。
キャストも素晴らしい。リズとロック、ジミーがそれぞれの役柄の長い時間の経過をうまく演じこなし、
ジミーの遺作として恥じない素晴らしい作品だと思う。

(わたしは、今作のジミーが一番好き


『おませなツインキー』(1969)
監督:リチャード・ドナー 出演:スーザン・ジョージ、チャールズ・ブロンソン ほか
若妻のなぐさめようの猫ラットが、自分のなぐさめになるとは可哀想に。
次への展開が同じセリフでつながっていて、テンポが面白い。


『ガープの世界』(1982)
出演:ロビン・ウィリアムズ、グレン・クローズ ほか
優秀な看護婦が死にかけた負傷兵から精子をもらって産まれたガープ。
unusualな家族をただただ追うばかりだけれども、その人個人の極みがそれぞれ描かれ、
ユーモアもきいていてちっとも飽きない。
教師という役柄にピッタリの女優の繊細な魅力、
家庭的魅力たっぷりの男優、それから器の大きさが魅力的なクローズは、
これでアカデミー賞助演女優賞をとったというのもうなづける。


『ある上院議員の情事』(1979)
監督:ジェリー・シャッツバーグ 出演:アラン・アルダ、メリル・ストリープ ほか
メリル出演作品の中ではちょっと物足りない感じ。
結婚生活が15年も経つと、魔も刺すだろうし、昼メロのお色気ドラマにもなりかねない。


『甘い生活』(1960)



監督・脚本:フェデリコ・フェリーニ 音楽:ニーノ・ロータ
出演:マルチェロ・マストロヤンニ、アニタ・エクバーグ ほか
『8 1/2』にちょっとストーリー性を持たせた感じで、言いたいこともなんとなく似ている。
・・・気がするのだが、やっぱりハッキリ理解出来ない
始めと終わりがつながる“お話し”というよりは、ある時の断面から始めて
流れるままに主人公を追ってゆく感じ。
本当に幸せで、充実した生活とはどんなものなのか?と問いかけているのかも知れない。


『ペーパー・ファミリー』(1984)
監督:チャールズ・シャイアー 出演:ドリュー・バリモア、ライアン・オニール ほか
9歳の女の子が“親と離縁したい”と訴訟を起こす。
“子どもはペットじゃない”と演説する子どもの姿にズキっとくる親はきっと多いんじゃないかしら?
でも、この両親は根っからの悪にもなりきれないところが作品に温かみを与えている。


『友情ある説得』(1956)
監督:ウィリアム・ワイラー 出演:ゲイリー・クーパー、アンソニー・パーキンス ほか
酒も音楽も、暴力や戦争も放棄し、平和と昔ながらの生活を守り通すクエーカー教徒の家庭を描く。
迫害も数知れないが、キリスト教徒より禁欲的な暮らしぶりを、今作ではほのぼのと描いている。
まだ初々しいパーキンスが好演している。クーパーも歳はとったが魅力を出している。


『シェルタリング・スカイ』(1990)



監督:ベルナルド・ベルトルッチ 出演:ジョン・マルコビッチ、デブラ・ウィンガー ほか
北アフリカという居住するにはあまりに過酷で環境の異なる砂漠の町を
転々と旅行する(traveler)夫婦と、観光客(tourist)のトニー。
黄色い砂の世界で夫婦2人きり、10年ぶりに互いをもう一度見つめなおそうとするが・・・
アフリカのフシギな生活が体験できる。

(マイベストの1本


『ジェイコブズ・ラダー』(1990)@グランドオデヲン



監督:エイドリアン・ライン 出演:ティム・ロビンス ほか
ストーリーも映像も凝りに凝っていて、最後まで何が現実で、
どこまでが幻想なのか読めないところがスゴイ
主人公の俳優も憎めない顔をしているし。
人の心の中のちょっとした隙間にスルスルと入ってくる恐怖って感じ。
“頭ブルブル男”とか、かなり夢に出てきそうなキャラクターも多かった。


コメント    この記事についてブログを書く
« notes and movies(1991 part5) | トップ | 色落ち »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。