メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

notes and movies(1989~1990 part2)

2012-08-29 15:44:44 | notes and movies
過去のノートにある映画感想メモシリーズ。
part1からのつづき。


『透明人間』(1975)
監督:ロバート・マイケル・ルイス 出演:デヴィッド・マッカラム、メリンダ・フィー ほか
'75にこんな技術があったのかとつくづく魅入ってしまう。
透明になった科学者が服を着たり、包帯を巻いてゆくシーンなど、今でも新鮮でフシギ。
それから戻れるような実験が完成したかどうかは不明のまま終わったのは気になる。


『夜ごとの美女』(1952)
監督:ルネ・クレール  出演:ジェラール・フィリップ ほか



どんどん軽快に展開してゆくコメディ。
“永遠の二枚目”というフィリップが見事な色男ぶりと三枚目的な部分を演じている。
モノクロなのが惜しいくらい。


『プリンス・オブ・シティ』(1981)
監督:シドニー・ルメット 出演:トリート・ウィリアムス ほか
英雄とはほど遠く、“裏切り者”のレッテルを貼られ、警察内に留まっても
冷たい雰囲気が刺すようなラストはリアル。
かなり現実的で大きな社会問題を扱った作品といえる。


『影なき殺人』(1947)
監督:エリア・カザン 出演:ダナ・アンンドリュース ほか
ついつい成り行きに魅入られてしまう裁判ものの中でも、
最もピュアでスリリングな素晴らしい作品。
「検事は被告人を有罪に処するのではなく、正義を貫くのだ」
人には弱い部分や、他人を陥れようとする残酷な部分も残念ながら、皆それぞれ持っているらしい。
真犯人らしき精神異常者もそれとなく登場させ匂わせているところも面白い。


『ブリムストン&トリークル』(1982)
出演:スティング ほか
夫の異常さ、画面も幻想的で暗い。
人の隙間に入り込む若く美しい青年。
スティングの歌も入って、ラスト、彼自身もひっかけられるが、
男はほかの家庭に馴染むことで一体何を得るつもりだったのだろうか?
すっかり俳優らしいスティングの演技は見物。


『アリア』(1987)



trailer

出演:ジョン・ハート ほか
構成が面白いオペラ仕立てで、曲に合わせて無声映画が流れているような感じ。
ストーリーの切れ目をジョンが上手くつないでいる。イメージの世界。
王の恋と暗殺、プロデューサーの一夜、自殺を図る恋人たち、
年老いた舞台女優(美しかった)、ジョンは最後をパリアッチョ(道化師)として飾る。
笑いで涙を隠し、苦悩をおどけてみせる、なんて素晴らしいキャラクターを作り上げたことだろう

(そういえば、今作で初めて「道化師」のアリアを聴いたんだ!


『黄色いロールスロイス』(1964)
監督:アンソニー・アスキス 出演:レックス・ハリソン、ジャンヌ・モロー、ジョージ・C.スコット、イングリッド・バーグマン、アラン・ドロン ほか
なんとも奇妙な黄色いロールスロイスをめぐって展開される様々な人間模様。
3話に分かれているオムニバス。
どれも人と人との出逢いや別れ、触れ合いを楽しく、そしてもの哀しく描いている。
アラン・ドロンの二枚目には賞賛すべきものがあるし、
バーグマンの熟した美しさも見る価値がある。
2人とも世界を代表する美形俳優であるが故に、その美しさを保つのは容易ではないだろう。
ステキな縁によって惹かれあい、離れてしまう映画ならではの人情話。


『逢う時はいつも他人』(1960)
監督:リチャード・クワイン 出演:カーク・ダグラス、キム・ノバク ほか
岩のような顔のダグラスはアクションものばかりかと思ったら、
昼メロのような不倫ものにも出演しているとは驚き。
相手はブロンド美人のノバク。
互いに連れ合いと子どもがいるのに、それでも止められない恋の物語。


『ノックは無用』(1952)
監督:ロイ・ベイカー 出演:マリリン・モンロー、リチャード・ウィドマーク ほか
マリリンが自殺未遂の女を演じているのが見どころ。ラストは残酷な感じ。
「人々は互いに愛し合うんだわ」というマリリンのセリフが印象的な初主演作。


『バディー・システム』(1984)
監督:グレン・ジョーダン 出演:リチャード・ドレイファス、スーザン・サランドン、ナンシー・アレン ほか
主演のドレイファスは、スティーブン・スピルバーグ監督の大のお気に入りの男優ということだが、
とりたてて魅力はないのに、どこか憎めない表情をする。ほのぼのとしたストーリー。


『ノーマ・レイ』(1979)
監督:マーチン・リット 出演:サリー・フィールド、ボー・ブリッジス ほか
「UNION」というカードを掲げ、
なかなか理解してくれなかった工場の労働者に訴えかけるシーンはよかった。
彼女を愛する夫が、彼女の人間性を信じ続けようと告白するシーンも。


『祝辞』
何気なく観ていた割に面白かった。財津一郎が真剣に悩めば悩むほどコミカルな父親を演じている。
普通の家族を、普通に描こうとした感じがにじみ出ている。


『黄昏』(1981)
監督:マーク・ライデル 出演:ヘンリー・フォンダ、キャサリーン・ヘップバーン、ジェーン・フォンダ ほか
まだ私には老いてゆく不安や恐怖、哀愁などは分かるはずもないが、
人間、最後には皆行きつくべき道のりだ。
その老年を夫婦寄り添いあって、静かな湖畔で過ごすのも悪くないなと思わせる作品。


『戦国自衛隊』(1979)
監督:斎藤光正 出演:千葉真一、渡良瀬恒彦 ほか
戦場を舞台として、現代と戦国時代を結ぶというアイデアが突飛で面白い。
薬師丸ひろ子が、少年兵として作品にパリっとした張りを与えている。
渡良瀬恒彦は、珍しく悪役を演じている。


『人間の証明』(1977)



監督:佐藤純彌 出演:松田優作岡田茉莉子、ジョージ・ケネディ ほか
戦後のひどい時期から生まれた、ねじれた人間関係が一つ、また一つと殺人を引き起こしてゆく。
金田一シリーズと似たカメラワークで、亡き松田優作の遺作の一つ。
♪Mama, do you remember... で始まる主題歌は今でも印象が強く残っている。
西條八十詩集と古びた麦わら帽子を持った黒人が日本で殺される。
同時に有名デザイナーの息子は雨の夜、女性を車で轢き殺し海へ投げ捨てた。。
全篇を通して重ったるく、ひねくれた空気が流れている。


『ブライアンの悪夢』(1983)
監督:ビリー・ヘイル 出演:ケビン・ベーコン、エディ・アルバート ほか
久々にエンディングが尻切れトンボの映画を観た感じ。
ストーリーはほとんど『エクソシスト』と同じ。
しかし"You, All die"とかと脅かす割にはあまり大したことをしない42匹のビーストだと名乗る悪魔。
ケビンは『フットルース』の前年に今作に出ている。
悪魔にとりつかれた者の犯罪に、本人の意思は関わるかいなかの裁判をするシーンは面白い。


『殺意の香り』(1983)
出演:メリル・ストリープ、ロイ・シャイダー ほか
さすがのメリル出演作。ロイの精神分析医役もピッタリはまる。
この2人の共演が面白くないはずがない。昔、一度観た作品だった。
殺された男の見た夢との関連が面白い。


『パラダイム』(1987)
監督:ジョン・カーペンター 出演:ジェイムソン・パーカー、ビクター・ウォン ほか
久々に面白いホラー映画。気味の悪い題材が勢ぞろい。
虫の群集は『フェノミナ』、ゾンビ、鏡は『ポルターガイスト』、
悪魔に悪夢、異教、とにかくあらゆる要素が入っている。
「観た人が一生うなされるような映画にしたい」と監督が豪語しただけある、不思議で恐い作品。


『Quik Silver』
出演:ケビン・ベーコン ほか
最初、競輪に燃える話かと思ったら違った。
なんだか所々にちぐはぐなものがあったが軽いノリで観られる映画。
ケビンの自由奔放なヘアスタイルは誰にも真似できない魅力たっぷり。


『アニー・ホール』
出演:C.ウォーケン、シガニー・ウィーバー ほか
ウォーケンは、彼女の兄役でちょい役だが、
に乗るとぶつかりたくなるスピード狂というちょっと異常な役は彼らしい
作品自体古いからだが、コメディの形もオーソドックスながら、なんだか笑ってしまう人間的なもの。

(ウォーケンは、ウディ・アレン監督作品にも出てたんだ!驚
 てか、主演のアレンや、ダイアン・キートンのことをひと言も書いてないって


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