太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

黒いハート

2016-09-14 19:31:48 | 不思議なはなし
日常には、「カミサマ、いたじゃん!」というような不思議なできごとがちりばめられている。

黒いハートの話は、いつか書いたことがあったろうか。



夫が日本に単身行ったのは35歳の正月だった。

その1年ほど前に、たまたま道を教えた日本人の旅行者と仲良くなった。

その人達が友達を連れて再び訪れたり、自分が日本に行ったりして友情を深めていた。

夫が日本に遊びに行った帰りの空港で、飛行機を待っている間のことだ。

手帳を取り出した夫は、空白のページいっぱいに大きなハートを書いた。

そしてそのハートの中を、黒く黒く塗りつぶしはじめた。

なぜそんなことをしているのか、夫はまったくわけがわからないのだが、

手が勝手に動いて、止めようにも止まらないのだそうだ。



ハワイに戻ってきてから、夫は心の声を毎日聞かされることになる。

「日本に行け 日本に行け」

自分の思考ではない思いが、ずっと頭を離れることがなかった。

当時、働いていた職場でのストレスで、ウツの薬を飲んでいたから、

その副作用でおかしくなったのかとも思ったらしい。



夫は子供の頃から、隣に住む日本人など、日本人や日本の文化が好きだったそうで、

最初に結婚した相手も、日本とアメリカのハーフだった。

それほど日本が好きでも、日本に住むことは考えたことはなかった。

心の声に対し、

でも仕事があるし。自分の家も買ったし。日本にコネもないし。日本語も話せないし。

と抵抗しながら、それでもやまない「日本に行け」攻撃に、とうとうブチ切れた。

仕事を辞め、車を売り、買った家を人に貸し、巨大スーツケース2個を持って日本に行った。

それが35歳の正月だ。

日本に行ってみたら、「お祭りみたいにハッピーばっかりだった」(夫・談)

2ヶ月後には仕事が決まり、引越しをして、6月に私と出会い、12月に結婚した。

12月に結婚することになっていたなら、逆算すれば、やはりその時期に日本に行く必要があっただろう。



「瞑想してさ、紙とペンを握ってみなよ。何か自動書記おりてくるかもよー」

冗談交じり、でもその実はちょっと本気で言ってみるが、

夫は私と違って、瞑想だ潜在意識だなんてのは、てーんで興味がない。

それなのに、私よりもスピリチュアルな体験をしているのはちょっとずるい。







今日のことだ。

夫が前に勤めていた会社が、公金横領していたそうで、

その捜査機関から夫に電話があり、いろいろ聞かれたらしい。

あのまま、その会社にいても、どうなっていたかわからない。

夫は、自覚のないまま心の声を聞いているのだろうか。






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